JIS K 7350-4:2008 プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第4部:オープンフレームカーボンアークランプ | ページ 3

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とも3個の試験片を暴露することが望ましい。

6 試験条件

6.1 温度

6.1.1  ブラックスタンダード温度又はブラックパネル温度
温度は,ブラックスタンダード温度を用いることが望ましい。しかし,オープンフレームカーボンアー
クランプ装置では,ブラックパネル温度が広く用いられている。ブラックパネル温度を用いるときには,
63 ℃±3 ℃が一般的に用いられる。ブラックパネル温度を用いるときには,温度計の種類,試験片ホルダ
への取付方法及び試験温度を試験報告書に記載する。水噴霧を用いるときには,水噴霧の開始直前の温度
とする。
注記 一般的な暴露条件では,ブラックパネル温度は,ブラックスタンダード温度より3 ℃12 ℃
低い温度を表示する。
6.1.2 試験槽内空気温度
要求された場合には,試験槽内空気温度を制御する。この場合には,特に規定がなければ,40 ℃±3 ℃
とする。

6.2 試験槽内空気の相対湿度

  特に規定がない限り,相対湿度は,(50±5) %とする。
注記 試験槽内で測定した空気の相対湿度は,試験片の色及び厚さの違いによって試験片の温度が異
なるので,必ずしも試験片近くの水分と等しくはならない。

6.3 噴霧サイクル

  噴霧サイクルは,受渡当事者間の協定による。ただし,次のいずれかによることが望ましい。
− 噴霧サイクル1 噴霧時間 (18±0.5) 分間
噴霧停止時間 (102±0.5) 分間
− 噴霧サイクル2 噴霧時間 (12±0.5) 分間
噴霧停止時間 (48±0.5) 分間

6.4 暗黒期間を含むサイクル

  6.16.3の条件は,光源から連続的に放射エネルギーが発生している場合に適用する。暗黒期間を含む
場合には,高い相対湿度及び高い試験槽温度で試験片に結露させるため,より複雑なサイクルをプログラ
ムしてもよい。
これらのプログラムは,詳細な設定条件とともに試験報告書に記載する。

6.5 フィルタ

  使用するフィルタの種類は,関連規格又は受渡当事者間の協定による。
注記 屋外をシミュレートするには,タイプ1又はタイプ3を用いる。屋内の場合には,タイプ2を
用いる。

7 操作

7.1 試験片の取付け

  試験片を,試験槽内の試験片ホルダに取り付ける。各試験片は,暴露後の特性変化の測定に用いる部分
を避けて,消えることのない適切なマーキングを付け識別する。確認用として,試験片の取付位置の配置
図を作るとよい。

――――― [JIS K 7350-4 pdf 11] ―――――

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色の変化及び外観の変化の測定に用いる試験片の場合には,必要に応じて,試験中各試験片の一部分を
不透明なカバーで覆ってもよい。これは,暴露部分に近い未暴露部分として比較に用いるためであり,暴
露の進行過程を確認するのに役立つが,報告するデータは,必ず別途暗所に保管した未暴露試験片との比
較に基づくものでなければならない。
均一な暴露状態が,確実に得られるように暴露領域に空き部分がないようにする。必要な場合はダミー
の試験片を試験片ホルダに取り付け空き部分がないようにする。

7.2 暴露

7.2.1 試験片を試験槽に取り付ける前に,試験機が規定の条件(箇条6参照)で作動していることを確認
し,暴露期間中はこれらの条件を維持する。装置の保守及び試験片の点検のための中断は,最小限度に抑える。
7.2.2 すべての試験片を均一に照射するため,各位置において等しい暴露期間になるような順番で,試験
片の垂直方向の位置を入れ替える。暴露期間が24時間以下の場合には,試験片は試験片取付枠の上側半分
に取り付ける。暴露期間が100時間以下の場合には,試験片の位置を毎日入れ替えるほうがよい。受渡当
事者間の協定によって,均一な放射露光量が得られる他の方法を用いてもよい。
7.2.3 フィルタは,2 000時間使用後,又は白濁した著しい変色が生じたときの,いずれか最初に起きたと
きに交換する。フィルタは,製造業者の推奨する間隔で,清浄で,乾いた,研磨性のない布若しくはタオ
ルで清掃するか,又は洗剤で洗い,次いで清浄な水ですすぐ。フィルタは,長期間にわたり均一な暴露を
与えるように,一定のスケジュールで交換する。この場合,500時間ごとに対称位置にある2枚を順次取
り替える。毎回,最も古いフィルタを2枚取り除けるように,フィルタの使用時間及び位置を記録してお
く。

7.3 放射露光量の測定

  放射計を用いるときは,試験片の暴露面での放射照度を示すように放射計を取り付ける。
暴露期間は,選択した波長域での,暴露面の単位面積当たりの放射エネルギー( J/m2 )で表す。
放射計を用いないときは,暴露の期間を時間で表示するのが望ましい。

7.4 暴露後の特性の変化の測定

  暴露後の特性の変化の測定は,JIS K 7362による。

8 試験報告書

  試験報告書には,次の事項を記載しなければならない。
a) この規格の番号
b) 試験片の詳細 試験片の詳細は,次による。
1) 試験片の仕様及び出所
2) 必要ならば化合物,硬化時間及び温度の詳細
3) 試験片の作製方法の完全な詳細
注記 暴露試験を請負機関で行う場合には,試験片は通常コード番号で認識する。この場合,請
負機関が試験報告書に記載するのに必要な,試験片の詳細は,依頼者が用意する。
c) 試験方法 試験方法は,次による。
1) 次の事柄を含む暴露装置及び光源の詳細
1.1) 装置及び光源
1.2) 用いたフィルタの詳細
1.3) 要求された場合には,試験片表面における放射照度(測定時の波長域を含む。)

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2) 用いたブラックパネル温度計のセンサのタイプ,及びセンサが試験片の暴露領域にない場合にはセ
ンサの正確な位置
3) 要求された場合には,湿度を測定する機器のタイプ
4) 用いた暴露サイクルの詳細
4.1) 用いたブラックパネル温度計のセンサによって記録された温度の平均及び許容限度
4.2) 試験片上を流れる空気の相対湿度の平均及び許容限度
4.3) 水噴霧を含む試験の場合には,水噴霧の時間及び水が暴露面の表面若しくは裏面又は両面に噴霧
されたかどうかの報告。試験片に目立った汚れや付着物がついた場合は,噴霧に用いた水の水質
を報告
4.4) 水を試験片に凝縮させた場合には,凝縮時間の報告
4.5) 照射時間及び暗黒時間
5) 試験片の裏あてに用いた材料の詳細を含む,試験片の試験片枠への取付方法の詳細
6) 試験片の位置を入れ替えた場合には,その手順
7) 放射計で露光量を測定した場合には,その放射計の詳細
d) 試験結果 試験結果は,次による。
1) 報告した特性の測定に用いた手順の詳細
2) 次の事柄を含むJIS K 7362によって得られた結果
1.1) 試験片の特性測定の結果
1.2) コントロール試験片の特性測定の結果
1.3) 測定した場合には,未暴露のファイル試験片(試験した試験片と同時に作製し,保存しておいた
試験片)の特性測定の結果
1.4) 暴露期間(時間,又は放射エネルギーJ/m2及びその測定波長)
e) 試験年月日

――――― [JIS K 7350-4 pdf 13] ―――――

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附属書JA
(規定)
光源の仕様
JA.1
オープンフレームカーボンアーク光源の仕様は,表JA.1による。
表JA.1−光源の仕様
項目 仕様
光源の形式 開放式
灯数 1
交流電圧 許容範囲 4852
アーク電圧 V
設定値 50±1
交流電流 許容範囲 5862
アーク電流 A
設定値 60±1.2
1. 上部用 : 直径 23又は22, 長さ 305
下部用 : 直径 13又は15, 長さ 305
2. 上部用 : 直径 36.5, 長さ 350
カーボン電極a) mm
下部用 : 直径 23, 長さ 350
3. 上部用 : 直径 36.5, 長さ 410
下部用 : 直径 23, 長さ 410
注a) カーボン電極は,いずれの場合も,心にセリウムを含有し,表面に銅などの金属被覆を施
したもので,曲がり,割れなどの欠陥がないものとする。
参考文献 [1] CIE No.85:1989,Technical Report−Solar spectral irradiance
[2] JIS K 0101 工業用水試験方法

――――― [JIS K 7350-4 pdf 14] ―――――

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附属書JB
350
(参考)
-
4 : 2
JISと対応する国際規格との対比表
008
ISO 4892-4:2004 Plastics−Methods of exposure to laboratory light sources−Part 4:
JIS K 7350-4:2008 プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第4部 : オープンフ
レームカーボンアークランプ Open-flame carbon-arc lamps及びTechnical Corrigendum 1(2005)
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇 (V) JISと国際規格との技術的差
国際規格番 条ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策

箇条番号及び名称 内容 箇条番 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
号 の評価
4 装置 4
4.1 実験室光源 4.1
4.1.1 光源につい 4.1.1 JISとほぼ同じ 追加 光源の仕様を追加。 使用者の利便性を考慮した。
て規定 詳細は附属書JAに規定。 技術的に差異はない。
4 装置
4.3 放射計 放射計につ 4.3 JISとほぼ同じ 変更 引用規格の構成の変更に伴 構成の変更のため。
いて規定 い,細分箇条の変更。 技術的に差異はない。
4 装置
4.4 ブラックスタ 温度計につ 4.4 温度計について規定 追加 温度計の板の厚さを追加。 JISはISO 4892-1:1994に対応し
ンダード温度計又 いて規定 ているが,最新版のISO 4892-1:
はブラックパネル 1999には対応していない部分が
温度計 あり,その部分の規定を追加し
た。
ISOに提案する。
4 装置
4.5.1 一般 報告書への 4.5.1 − 追加 手順の詳細及び試験条件を報ISO 4892-4:2004には,ISO 4892-2:
K7
記載につい 告書に記載することを追加 2006及びISO 4892-3:2006に規定
35
て規定 の事項が抜けている。
0-
4
今後,ISO 4892-4の修正を
: 2
TC61/SC6へ申し入れる。
00
1
8
3

――――― [JIS K 7350-4 pdf 15] ―――――

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JIS K 7350-4:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4892-4:2004(MOD)
  • ISO 4892-4:2004/Technical Corrigendum 1:2005(MOD)

JIS K 7350-4:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 7350-4:2008の関連規格と引用規格一覧