JIS K 8920:2008 よう素(試薬)

JIS K 8920:2008 規格概要

この規格 K8920は、試薬として用いるよう素について規定。

JISK8920 規格全文情報

規格番号
JIS K8920 
規格名称
よう素(試薬)
規格名称英語訳
Iodine (Reagent)
制定年月日
1950年7月25日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 6353-3:1987(MOD)
国際規格分類

ICS

71.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
試薬 II 2020
改訂:履歴
1950-07-25 制定日, 1953-07-24 確認日, 1956-07-24 改正日, 1959-02-27 確認日, 1961-03-01 改正日, 1964-03-01 確認日, 1967-03-01 確認日, 1970-03-01 確認日, 1973-04-01 確認日, 1978-01-01 確認日, 1979-07-01 改正日, 1984-12-01 確認日, 1986-09-01 改正日, 1991-06-01 確認日, 1994-07-01 改正日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2008-01-20 改正日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS K 8920:2008 PDF [8]
                                                                                   K 8920 : 2008

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 一般事項・・・・[1]
  •  4 種類・・・・[2]
  •  5 性質・・・・[2]
  •  5.1 性状・・・・[2]
  •  5.2 定性方法・・・・[2]
  •  6 品質・・・・[2]
  •  7 試験及び検査方法・・・・[2]
  •  7.1 試験及び検査方法の条件及びその結果・・・・[2]
  •  7.2 純度 (I)・・・・[2]
  •  7.3 不揮発物・・・・[2]
  •  7.4 塩素及び臭素(Clとして)・・・・[2]
  •  7.5 硫酸塩 (SO4)・・・・[3]
  •  8 容器・・・・[3]
  •  9 表示・・・・[3]
  •  10 取扱い上の注意事項・・・・[3]
  •  附属書JA(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[4]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 8920 pdf 1] ―――――

K 8920 : 2008

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申
出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS K 8920:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 8920 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 8920 : 2008

よう素(試薬)

Iodine (Reagent)

                                    I  AW :126.904 47

序文

  この規格は,1987年に第1版として発行されたISO 6353-3を基に作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対
応国際規格の規定の一部を技術的に改良をしたため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
警告 この規格の使用者は,試験室での作業に精通するように努めなければならない。また,この規
格の使用に関連して起こるすべての安全上の問題は記載していないので,MSDS(化学物質等
安全データシート)などを参考にして安全及び健康に留意した適切な措置をとらなければなら
ない。

1 適用範囲

  この規格は,試薬として用いるよう素について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6353-3:1987,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series (MOD)
なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを示
す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8913 よう化カリウム(試薬)
JIS K 8992 硫酸ヒドラジニウム(試薬)

3 一般事項

  試験及び検査方法の一般的な事項は,JIS K 8001による。

――――― [JIS K 8920 pdf 3] ―――――

2
K 8920 : 2008

4 種類

  種類は,特級とする。

5 性質

5.1 性状

  よう素は,黒紫の板状,葉状又は粒状の結晶で,金属光沢がある。また,特異なにおいがあり,エタノ
ール及びジエチルエーテルに溶けやすく,水に溶けにくい。エタノール溶液及びジエチルエーテル溶液は
褐色であり,クロロホルム溶液及び二硫化炭素溶液は紫である。

5.2 定性方法

  定性方法は,次による。
a) 試料0.5 gを試験管にとり,水浴中で加熱すると紫の蒸気が発生する。
b) 試料0.1 gに水50 mlを加えてよく振り混ぜ,上澄み液20 mlをとり,でんぷん溶液1 mlを加えると青
になり,この液を煮沸すると無色になり,冷却すると再び青になる。

6 品質

  品質は,箇条7 によって試験及び検査したとき,表1に適合しなければならない。
表1−品質
項目 規格値
純度 (I) 質量分率% 99.8 以上
不揮発物 質量分率% 0.005 以下
塩素及び臭素(Clとして) 質量分率% 0.003 以下
硫酸塩 (SO4) 質量分率% 0.005 以下

7 試験及び検査方法

7.1 試験及び検査方法の条件及びその結果

  試験及び検査方法の環境は,JIS K 8001の3.7(試験操作など)(1)(試験の環境)による。湿度管理は,
必要に応じて実施する。また,表1で規定する各品質項目は,次の各試験及び検査方法によって行う。得
られる測定値の計算方法及び規格値に対する判定は,JIS K 8001の3.5(測定値)によって行い,これに適
合しなければならない。

7.2 純度 (I)

  JIS K 8913に規定するよう化カリウム2 gを共通すり合わせ三角フラスコ200 mlにとり,水5 mlを加え
て質量を0.1 mgのけたまではかる。これに試料0.5 gを加えて溶かした後,再び質量を0.1 mgのけたまで
はかる。水50 ml及び硫酸(1+5)5 mlを加え,0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,終点の近く
ででんぷん溶液を指示薬として加え,滴定を続ける。終点は,液の色が青から無色に変わる点とする。こ
の場合,0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mlは,0.012 690 g Iに相当する。
別に,同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。

7.3 不揮発物

  不揮発物は,JIS K 0067の4.3.4(操作)(1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場合,
試料20 gを用いる(不揮発物は,7.5にも用いる。)。

7.4 塩素及び臭素(Clとして)

――――― [JIS K 8920 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
K 8920 : 2008
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 JIS K 8992に規定する硫酸ヒドラジニウム1 gを三角フラスコ300 mlにとり,水80 ml
及び試料2.0 gを加えて溶液が無色になるまで水浴上で加熱した後,冷却する。これを水酸化ナトリウ
ム溶液(50 g/l)で中和(中和量を求めておく。)し,水を加えて100 mlにする。
b) 標準側溶液 JIS K 8992に規定する硫酸ヒドラジニウム1 gを三角フラスコ300 mlにとり,水80 ml,
中和で用いた量の水酸化ナトリウム溶液(50 g/l)及び塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml)6.0 mlを加え,
更に水を加えて100 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.9[塩素化合物及び臭素化合物(Clとして)]による。

7.5 硫酸塩 (SO4)

  溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 7.3の不揮発物に塩酸(2+1)6 ml及び水を加えて100 mlにする。その溶液5 ml(試料
量1 g)をとり,水を加えて25 mlにする。
b) 標準側溶液 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/ml)5.0 mlをとり,塩酸(2+1)0.3 ml及び水を加えて25
mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.15[硫酸塩(SO4)](1)(比濁法)による。

8 容器

  容器は,気密容器とする。

9 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) 名称 “よう素”及び“試薬”の文字
b) 種類
c) 元素記号及び原子量
d) 純度
e) 内容量
f) 製造番号
g) 製造年月又はその略号
h) 製造業者名又はその略号

10 取扱い上の注意事項

  よう素は,劇物であり,昇華するので蒸気を吸入しないようにし,粘膜,眼及び皮膚に付着しないよう
にする。

――――― [JIS K 8920 pdf 5] ―――――

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JIS K 8920:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-3:1987(MOD)

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