JIS M 8127:1994 規格概要
この規格 M8127は、鉱石中のすず定量方法について規定。すず定量方法が規定されている鉱石には適用しない。
JISM8127 規格全文情報
- 規格番号
- JIS M8127
- 規格名称
- 鉱石中のすず定量方法
- 規格名称英語訳
- Ores -- Methods for determination of tin
- 制定年月日
- 1952年11月25日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 73.060.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属分析 II 2019
- 改訂:履歴
- 1952-11-25 制定日, 1955-11-25 確認日, 1958-11-25 確認日, 1961-11-25 確認日, 1962-08-01 改正日, 1965-11-01 確認日, 1969-05-01 確認日, 1972-06-01 確認日, 1975-06-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1982-03-01 改正日, 1988-02-01 確認日, 1994-07-01 改正日, 1999-11-20 確認日, 2005-02-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS M 8127:1994 PDF [10]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
M 8127-1994
鉱石中のすず定量方法
Ores−Methods for determination of tin
1. 適用範囲 この規格は,鉱石中のすず定量方法について規定する。ただし,他の日本工業規格(日本産業規格)ですず
定量方法が規定されている鉱石には適用しない。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS M 8083 ばら積み非鉄金属浮選精鉱のサンプリング方法
JIS M 8101 非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS K 0050及びJIS K 0121による。
3. 分析試料の採り方及び取扱い方
3.1 試料の採取と調製 試料の採取と調製は,JIS M 8083及びJIS M 8101による。
3.2 試料のはかり方 試料のはかり方は,次による。
(1) 試料のはかり採りに際しては,試料をよくかき混ぜて平均組成を表すように注意し,また,異物が混
入していないことを確かめなければならない。
(2) 試料は,105±5℃に調節されている空気浴に入れて乾燥し,2時間ごとに空気浴から取り出し,デシ
ケーター中で常温まで放冷する。乾燥は,乾燥減量が2時間につき0.1% (m/m) 以下になるまで繰り
返す。ただし,硫化物などを含有するため変質しやすい試料の乾燥条件(温度,時間など)は,受渡
当事者間の協議による。
(3) 試料のはかり採りには,原則として化学はかりを用いる。
4. 分析値の表し方及び操作上の注意
4.1 分析値の表し方 分析値の表し方は,次による。
(1) 分析値は,質量百分率で表し,JIS Z 8401によって小数点以下第3位に丸める。
(2) 分析は,同一分析室において2回繰り返して行い,これらの差が室内許容差(以下,許容差という。)
以下のとき,その平均値を求め,JIS Z 8401によって小数点以下第2位に丸めて報告値とする。
(3) 2回繰り返して行った分析値の差が許容差を超えるときは,改めて2回の分析をやり直す。
(4) 許容差は,表1による。
――――― [JIS M 8127 pdf 1] ―――――
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M 8127-1994
表1 許容差(1)
単位 % (m/m)
定量方法 すず含有率の区分 許容差(繰返し)
1.0 以上 5.0 未満 0.100
二酸化すず沈殿分離 5.0以上 10 未満 0.150
よう素滴定法 10 以上 40 未満 0.250
40 以上 80 以下 0.350
0.1以上 0.5未満 0.050
0.5 以上 1.0未満 0.100
原子吸光法
1.0 以上 3.0未満 0.200
3.0 以上 5.0以下 0.300
4−メチル−2−ペンタノン抽出0.05 以上 0.5未満 0.050
原子吸光法 0.5 以上 1.0 以下 0.100
注(1) 2個の分析値が二つのすず含有率の区分にまたがるときは,2個の分析値
の平均値の該当する区分の許容差を適用する。
4.2 分析操作上の注意 分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正する。
5. 定量方法
5.1 定量方法の区分 鉱石中のすず定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 二酸化すず沈殿分離アルミニウム・ニッケル還元よう素滴定法 この方法は,すず含有率1.0% (m/m)
以上80% (m/m) 以下の試料に適用する。
(2) 原子吸光法 この方法は,すず含有率0.1% (m/m) 以上5.0% (m/m) 以下の試料に適用する。
(3) 4−メチル−2−ペンタノン抽出原子吸光法 この方法は,すず含有率0.05% (m/m) 以上1.0% (m/m) 以
下の試料に適用する。
5.2 二酸化すず沈殿分離よう素滴定法
5.2.1 要 旨 試料を硝酸で分解後,蒸発乾固する。放冷後,硝酸及び水を加えて加熱し,可溶性塩を溶
解し,二酸化すずの沈殿をこし分けた後,灰化する。これを過酸化ナトリウムで融解し,温水で浸出後,
塩酸酸性とする。ニッケルシリンダーを入れて煮沸後,アルミニウム板を加え,加熱してすずを完全に還
元し,よう素標準溶液を用いて滴定する。
5.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 塩酸 (1+1)
(3) 硝酸
(4) 硝酸 (1+1, 1+50)
(5) ふっ化水素酸
(6) 硫酸 (1+3)
(7) アンモニア水 (2+100)
(8) アルミニウム板,粒又は線(99%以上)
(9) ドライアイス又は大理石小片
(10) 過酸化ナトリウム
(11) 混合融剤[炭酸ナトリウム(無水)1,過酸化ナトリウム4]
――――― [JIS M 8127 pdf 2] ―――――
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M 8127-1994
この溶液は使用の都度調製する。
(12) よう化カリウム溶液 (500g/l)
(13) 炭酸水素ナトリウム溶液(飽和,約100g/l)
(14)アンモニア−硝酸アンモニウム溶液 アンモニア水 (1+1) 100mlに硝酸アンモニウム20gを溶解する。
(15) 硫酸銅溶液 硫酸銅 (II) (五水和物)0.2gを水に溶解して500mlとする。
(16) 0.04mol/lよう素標準溶液 よう素10.7gとよう化カリウム22 gをビーカー (300ml) にはかり採り,水
約100mlを加え,振り混ぜて完全に溶解した後,水を加えて約150mlに薄める。ガラスろ過器(漏斗
形,G3形)を用いてろ過し,水で1000mlに薄め,褐色瓶に入れ冷暗所に保存する。この溶液1mlは,
すず約0.005gに相当するが,標定は,次のようにして行う。
すず[99.9% (m/m) 以上]0.15gを0.1mgのけたまではかり採り,ビーカー (300ml) に移し入れ,
塩酸60mlを加え,白金線又は白金板に接触させながら穏やかに加熱し,煮沸させないで分解する。
溶液を三角フラスコ (500ml) に移し入れた後,白金線又は白金板を水で洗浄しながら取り除き,洗浄
液は主液に合わせる。塩化ナトリウム約10gを加え,水で約250mlに薄めた後,5.2.5.3(1)以降の手順
に従って操作して滴定を行い,よう素標準溶液1ml当たりのすず相当量を,次の式によって求める。
G
f
V
ここに, f : よう素標準溶液1mlのすず相当量 (g)
G : すずはかり採り量 (g)
V : よう素標準溶液使用量 (ml)
(17) 0.017mol/lよう素標準溶液 よう素4.3gとよう化カリウム9 gをビーカー (300ml) にはかり採り,水
約100mlを加え,振り混ぜて完全に溶解した後,水を加えて約150mlに薄める。ガラスろ過(漏斗形,
G3形)を用いてろ過し,水で1 000mlに薄め,褐色瓶に入れ冷暗所に保存する。この溶液1mlは,す
ず約0.002gに相当するが,標定は,標準すず溶液[5.2.2(20) ]を正しく20ml分取し,5.2.2(16)に準じて
行う。
(18) 0.014mol/lよう素酸カリウム標準溶液 水酸化ナトリウム1gとよう化カリウム10gをビーカー
(300ml) にはかり採り,水約200mlを加えて溶解し,これによう素酸カリウム3.0gを加えて完全に溶
解し,水で1 000mlに薄める。この溶液1mlは,すず約0.005gに相当するが,標定は5.2.2(16)に準じ
て行う。
(19) 0.005 6mol/lよう素酸カリウム標準溶液 水酸化ナトリウム1gとよう化カリウム10gをビーカー
(300ml) にはかり採り,水約200mlを加えて溶解し,これによう素酸カリウム1.2gを加えて完全に溶
解し,水で1 000mlに薄める。この溶液1mlは,すず約0.002gに相当するが,標定は標準すず溶液
[5.2.2(20) ]を正しく20ml分取し,5.2.2(16)に準じて行う。
(20) 標準すず溶液 (2mg Sn/ml) すず[99.9% (m/m) 以上]1.00gを0.1mgのけたまではかり採り,ビーカ
ー (300ml) に移し入れ,塩酸100mlを加え,白金線又は白金板を接触させ煮沸させないで分解した後,
塩酸150mlを加える。冷却後,500mlの全量フラスコに移し入れ,白金線又は白金板を水で洗浄しな
がら取り除き,洗浄液は主液に合わせた後,水で標線まで薄める。
(21) でんぷん溶液 でんぷん(溶性)2gに少量の水を加えて十分に振り混ぜた後,約200 mlの熱水中に
かき混ぜながら入れて溶解する。この溶液は使用の都度調製する。
5.2.3 器具 器具は,原則として次による。
(1) ニッケルシリンダー 厚さ約1.5mmのニッケル板[99% (m/m) 以上]を用い,原則として図1のもの
――――― [JIS M 8127 pdf 3] ―――――
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M 8127-1994
を用いる。
(2) 還元用キャップ 厚さ11.5mmの硬質ガラスを用い,原則として図2のもので下部にゴム栓を付け
て用いる。
図1 ニッケルシリンダー
図2 還元用キャップ
5.2.4 試料はかり採り量 試料のはかり採り量は,すずの含有率に応じて表2によって,0.1mgのけたま
ではかる。
表2 試料はかり採り量
すず含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
1.0 以上 5.0 未満 1.0
5.0 以上 40 未満 0.5
40 以上 80 以下 0.25
5.2.5 操作
5.2.5.1 試料の分解とすずの分離 試料の分解とすずの分離は,次の手順によって行う。
――――― [JIS M 8127 pdf 4] ―――――
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M 8127-1994
(1) 試料をはかり採り(2)(3)ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸1015mlを加え,加熱し
て分解する。更に加熱を続け,乾固した後,引き続き約10分間加熱する。
(2) 放冷後,硝酸 (1+1) 約10ml及び水約50mlを加え,加熱して穏やかに煮沸させ,可溶性塩を溶解す
る。
(3) ろ紙(5種C)を用いてこし分け,ビーカー壁に付着した不溶解物は,ゴム付きガラス棒を用いて完
全にこすり落とす。硝酸 (1+50) を用いて2,3回洗浄し,更に温水で2,3回洗浄する(4)。
注(2) 試料中に硫化物を含む場合は,試料をアルミナ又はニッケルるつぼに移し入れ,約500℃で加熱
して酸化し,放冷した後,ビーカーに移し入れる。
(3) 試料中のタングステン含有量が20mg以下で,バナジウム,クロム,銅,ひ素及びモリブデン
をほとんど含まない場合は,試料をアルミナ又はニッケルるつぼにはかり採り,5.2.5.2(2)以降
の手順に従って操作してもよい。
(4) 試料中にタングステン20mg以上を含む場合は,ろ紙上の不溶解物を温水で元のビーカーに洗
い落とし,アンモニア−硝酸アンモニウム溶液[5.2.2(14) ]約20mlを加え,加熱して穏やかに煮
沸させる。静置後,元のろ紙を用いてこし分け,アンモニア水 (2+100) で数回洗浄した後,
5.2.5.2(1)以降の手順に従って操作する。
5.2.5.2 二酸化すずの融解
(1) ろ紙上の不溶解物はろ紙とともにアルミナ又はニッケルるつぼ (3050ml) に移し入れ,徐々に加熱
して乾燥後,強熱して灰化する(5)。
(2) 不溶解物の約10倍量の過酸化ナトリウム(6)を加えてよくかき混ぜた後,るつぼを軽く卓上に打ち当て
て内容物をち密にし,更に少量の過酸化ナトリウム(6)で表面を覆い,初めは徐々に加熱し,内容物が
溶けてから次第に温度を上げて暗赤熱状とし,完全に融解する。
(3) 放冷後,融解物をるつぼとともにビーカー (300ml) に移し入れ,温水約100mlを加えて浸出し,るつ
ぼを温水で洗浄して取り出す。塩酸 (1+1) 約5mlをるつぼに加え,付着物を溶解し,溶液は主液に
合併する。塩酸70mlを入れた三角フラスコ (500ml) にこの溶液を移し入れ,硫酸銅溶液1mlを加え,
水を用いて全液量を約250mlとする。
注(5) 試料中に多量の二酸化けい素を含む場合は,アルミナるつぼを用いて5.2.5.2(1)の操作によって
灰化する。放冷後,残さを硫酸 (1+3) で湿し,ふっ化水素酸35mlを加え,注意して加熱し,
乾固する。放冷後,5.2.5.2(2)以降の手順に従って操作する。
(6) 過酸化ナトリウムの代わりに混合融剤[5.2.2(11) ]を用いることができる。
5.2.5.3 すずの還元と滴定
(1) 三角フラスコをわずかに傾斜し,これにニッケルシリンダー[5.2.3(1) ]を静かに入れ,還元用キャップ
[5.2.3(2) ]を付けたゴム栓で栓をし,還元用キャップに水約50mlを入れ,徐々に加熱し,静かに10分
間煮沸する。
(2) 加熱をやめ,還元用キャップの中の水を三角フラスコ中に逆流させた後,還元用キャップをゴム栓と
ともに取り除き,三角フラスコ中の溶液にアルミニウム板又は粒若しくは線約1gを加え,直ちに還元
用キャップで栓をし,炭酸水素ナトリウム溶液50mlをキャップ中に加える。アルミニウムが分解し
た後,加熱して穏やかに約20分間煮沸する。
(3) 放冷後,約10℃以下に冷却した後(7),還元用キャップをゴム栓とともに外し,ニッケルシリンダーを
水で洗浄しながら手早く取り出し(8),洗浄液を主液に合わせた後,直ちにドライアイス又は大理石の
小片を数個加える。
――――― [JIS M 8127 pdf 5] ―――――
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JIS M 8127:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.01 : 金属鉱物一般
JIS M 8127:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISM8083:2001
- 銅,鉛及び亜鉛硫化精鉱―サンプリング及び水分決定方法
- JISM8101:1988
- 非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方