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M 8129-1994
ここに, f : ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液1mlのコバルト相当
量 (g)
G : コバルト量 (g)
V : ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液使用量 (ml)
(12) /60ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液 ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム5.5gを水に溶解し
て1 000mlとしたもの。この溶液の標定は,次のようにして行う。
標準コバルト溶液20mlを正確に,ビーカー (300ml) に分取し,(11)に準じて行う。
(13) 標準コバルト溶液 (1mgCo/ml) コバルト[99.9% (m/m) 以上]1.000gを硝酸 (1+1) 20mlで分解し,
冷却後1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めたもの。
5.3.3 装置及び器具
(1) 電位差滴定装置
(2) イオン交換カラム イオン交換カラムは,原則として次による(14)。
ガラス製クロマトグラフ管(内径約10mm)に水でほぐした脱脂綿又はガラス綿を約5mmの厚さに
ゆるく詰め,強塩基性陰イオン交換樹脂(C1形14974 析用)を水で膨潤させる。その約20ml
をスラリー状にして流し入れ,沈降させた後,その上に水でほぐした脱脂綿又はガラス綿を約5mm
の厚さにゆるく詰め,塩酸 (2+1) 約50mlを通し,樹脂柱に満たしておく。
なお,流出液の流速は,毎分1ml以下とする。
イオン交換カラムの例を付図1に示す。
注(14) イオン交換カラムは,クロマトグラフ管の内径,イオン交換樹脂の粒径,容量などによって流
出液の流出が異なるので,あらかじめ毎分1ml以下となるように調節しておく。
また,イオン交換樹脂の種類,流出液の流出などによって,吸着,溶離などの状況が幾分異
なるので,あらかじめ5.3.5.2(2)の操作によって,マンガンなどが洗浄除去できることを確認す
るとともに,溶離曲線を求めて,コバルトの吸着,溶離状況を把握し,コバルトが定量的に吸
着されるとともに,所定量の塩酸 (1+2) でコバルトが定量的に溶離できることを確認しておく。
イオン交換分離操作において,多量のマンガンが共存しても,その影響が無視できる程度ま
で分離され,コバルトの吸着及び溶離には影響しない。銅が多量に共存するとコバルトの吸着
を妨害し,鉄が多量に共存するとコバルトの溶離を妨害する傾向がある。通常,マンガン共存
量約300mg以下,銅共存量約200mg以下,鉄共存量約400mg以下のときは,コバルトは定量
的に吸着及び溶離できるが,イオン交換カラムによって幾分異なるので,使用するイオン交換
カラムについて,あらかじめ,マンガン,銅及び鉄の許容量を求めておく。
5.3.4 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,原則として表3による(15)。
表3 試料はかり採り量
コバルト含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
0.1以上 3未満 0.5 2
3 以上 20以下 0.250.5
注(15) 試料は,コバルト量が50mgを以下となるようにはかり採る。
また,はかり採った試料中のマンガン,銅及び鉄は,注(14)で求めた許容量以下でなければな
らない。ただし,試料中のマンガン量が0.1mg未満で,注(16)を適用してイオン交換分離の操作
を省略する場合には,銅許容量は500mg以下,鉄許容量は200mg以下となる。
5.3.5 操作
――――― [JIS M 8129 pdf 6] ―――――
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M 8129-1994
5.3.5.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり採り,ビーカー (200300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸1020mlを加え,静か
に加熱して分解する(3)。
(2) 激しい反応が終わってから塩酸1020mlを加え,引き続いて加熱して分解する(4)。
(3) 硫酸 (1+1) 1020mlを加えて加熱蒸発し,硫酸の白煙を十分に発生させる(5)。
(4) 放冷後,水約50mlを加え,加熱して可溶性塩を溶解した後,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で
十分に洗浄する(6)(16)。
注(16) この溶液中のマンガン共存量が0.1mg未満で,銅共存量500mg以下,鉄共存量200mg以下の場
合には,この溶液にアンモニア水を加えて大部分の硫酸を中和し,加熱濃縮して液量を約70ml
とした後,5.3.5.3(1)以降の手順に従って操作し,イオン交換分離の操作を省略することができ
る。
5.3.5.2 コバルトの分離 コバルトの分離は,次の手順によって行う。
(1) ろ液及び洗液は,ビーカー (200300ml) に受け,加熱して蒸発させ乾固させる。これに塩酸 (2+1) 約
20 mlを加え,少し加熱して溶解した後,放冷する。
(2) この溶液を毎分1ml以下の流速で,イオン交換カラムに通す。樹脂上に溶液がなくなってから塩酸 (2
+1) 80mlを数回に分けて,ビーカーを洗浄し,洗浄の都度カラムに通す。これまでの流出液は,すべ
て捨てる。次に塩酸 (1+2) 約50mlを毎分1ml以下の流速で通し,コバルトを溶離させ(17),流出液
はビーカー (300ml) に受ける(18)。
(3) この溶液に硝酸5ml及び硫酸 (1+1) 5mlを加え,加熱して硫酸の白煙を発生させ,乾固近くまで蒸発
する。放冷後,水約70mlを加え,加熱して溶解し,室温に冷却する。
注(17) イオン交換カラムは,塩酸 (1+100),水,アンモニア水 (7+100),水のそれぞれ約50mlずつを
順次通した後,塩酸 (2+1) 約50mlを通せば再使用できる。
(18) 使用するイオン交換カラムによって幾分異なるが,鉄が約200mg以上共存するときは,コバル
トの溶離が不完全になるので,このような場合には,さらに塩酸 (1+2) 約50mlを通す。
5.3.5.3 電位差滴定 電位差滴定は,次の手順によって行う。
(1) 5.3.5.2(3)で得た溶液にくえん酸アンモニウム溶液100mlを加えた後,速やかに15℃(19)以下に冷却す
る。これにアンモニア水80mlを加え,直ちに(19)白金及び飽和カロメル電極を挿入し,表4のヘキサ
シアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液で電位差滴定を行い,電位飛躍が最大値を示した点を終点とする。
表4
コバルト量
ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液
mg
10以上 M/30
20以下 M/60
注(19) 液温が高い場合及び放置時間が長い場合には,空気酸化によって低値を与えるおそれがある。
5.3.6 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.3.7 計算 試料中のコバルト含有率を,次の式によって算出する。
f
CO 100
ここに, Co : コバルト含有率 [% (m/m) ]
f : ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液1mlのコバルト相当
量 (g)
――――― [JIS M 8129 pdf 7] ―――――
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V : ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム標準溶液使用量 (ml)
m : 試料はかり採り量 (g)
5.4 ニトロソR塩吸光光度法
5.4.1 要旨 試料を硝酸及び塩酸で分解後,硫酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させる。硫酸を加え
て可溶性塩を溶解し,りん酸を加えた後,不溶解物をろ過してろ液を水で一定量に薄め,この溶液の一部
を分取する。これにくえん酸及び酢酸ナトリウムを加え,アンモニアでpHを7.0±0.5の範囲に調節した
後,1-ニトロソ-2-ナフトール-3, 6-ジスルホン酸二ナトリウム(以下,ニトロソR塩と略す。)を加え,加
熱してコバルトを呈色させる。次に,硝酸を加えて加熱し,鉄などの影響を除いた後,水で一定量に薄め
る。次に,ニトロソR塩と硝酸の添加順序を変え,同様の処理を行ってコバルトの呈色をおさえた溶液を
対照液として吸光度を測定する。
5.4.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 硝酸
(3) ふっ化水素酸
(4) 臭化水素酸
(5) 硫酸 (1+1, 1+19)
(6) りん酸 (1+1)
(7) アンモニア水 (1+1)
(8) 臭素
(9) くえん酸溶液 くえん酸(1水塩)40gを水に溶解して100mlとしたもの。
(10) 酢酸ナトリウム溶液 酢酸ナトリウム(3水和物)30gを水に溶解して100mlとしたもの。
(11) ニトロソR塩溶液 ニトロソR塩1gを水に溶解して100mlとしたもの。
(12) 標準コバルト溶液 (10 最 一 ‰ バルト[99.5% (m/m) 以上]1.000gを硝酸 (1+1) 20mlで分解し
冷却後,1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて原液とする。この原液を使用の都
度,必要量だけ水で正確に100倍に希釈して,標準コバルト溶液とする。
5.4.3 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,原則として表5による(20)。
表5 試料はかり採り量
コバルト含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
0.01以上 0.2未満 1 2
0.2 以上 0.5以下 0.51
注(20) コバルト量が,なるべく12.5mg程度になるようにはかり採る。
5.4.4 操作
5.4.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり採り,ビーカー (200300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸1020mlを加え,静か
に加熱して分解する(3)。
(2) 激しい反応が終わってから塩酸1020mlを加え,引き続き加熱して分解する(4)。
(3) 硫酸 (1+1) 1020mlを加えて加熱蒸発し,硫酸の白煙を十分に発生させる(21)。
(4) 放冷後,硫酸 (1+19) 30ml及び水約20mlを加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。これにりん酸 (1
+1) 10mlを加えた後,二酸化けい素などの不溶解残さをろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で十分
に洗浄する(6)。ろ液及び洗液は,ビーカー (200300ml) に受け,冷却した後,200mlの全量フラスコ
――――― [JIS M 8129 pdf 8] ―――――
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に移し入れ,水で標線まで薄める。
注(21) 残さ中にコバルトが含まれる場合には,少量の水を用いて残さを白金皿(50番)に洗い移し,
硫酸 (1+1) 約5ml,硝酸約5ml及びふっ化水素酸510mlを加え,加熱して硫酸の白煙を十分
に発生させ,二酸化けい素を揮散させて乾固近くまで濃縮する。少量の水を加え,加熱して可
溶性塩類を溶解し,元のろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液
は,ビーカー (200ml) に受け,加熱して12mlに濃縮した後,主液に合わせる。
5.4.4.2 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
(1) 5.4.4.1(4)で得た溶液を20 mlずつ分取し2個のビーカー (200ml) に移し入れ,それぞれに,くえん酸
溶液5mlを加えてかき混ぜた後,酢酸ナトリウム溶液20mlを加えてかき混ぜる。
(2) H計を用い,アンモニア水 (1+1) を滴加してpHを7.0±0.5の範囲に調節する。
(3) このうち一方の溶液には,ニトロソR塩溶液10mlを正しく加え,加熱して56分間煮沸を続けた後,
煮沸をやめ,約5分間放置する。これに硝酸10mlを加え,再び加熱して12分間煮沸する。冷却し
た後,100mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて測定溶液とする。
(4) 他方の溶液には,加熱して56分間煮沸を続けた後,煮沸をやめ,約5分間放置する。これに硝酸
10mlを加え,再び煮沸するまで加熱した後,ニトロソR塩溶液10mlを正しく加え,さらに加熱して
12分間煮沸する。冷却した後,100mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて対照溶液と
する。
(5) 測定溶液の一部を光度計のセルに取り,対照溶液を対照として波長530nm付近の吸光度を測定する。
5.4.5 空試験 5.4.6の検量線の作成手順において得られる,標準コバルト溶液を添加しない溶液の吸光
度を空試験の吸光度とする。
5.4.6 検量線の作成 標準コバルト溶液030ml(Coとして0300 柿 を段階的に数個のビーカー
(200ml) に正しく取り,硫酸 (1+19) 3ml,りん酸 (1+1) 1ml,くえん酸溶液5ml及び酢酸ナトリウム溶液
20mlを加え,水を加えて液量を5060mlとする。以下,5.4.4.2(2)以降の手順に従って操作し,試料と並
行して測定した吸光度とコバルト量との関係線を作成し,検量線とする。
5.4.7 計算 5.4.6で作成した検量線からコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を,次の式によっ
て算出する。
A
CO 100
B
m
100
ここに, Co : コバルト含有率 [% (m/m) ]
A : 分取した試料溶液中のコバルト検出量 (g)
B : 分取量 (ml)
m : 試料はかり採り量 (g)
5.5 原子吸光法
5.5.1 要旨 試料を塩酸と硝酸で分解し,硫酸を加え,加熱して蒸発乾固する。塩酸を加えて可溶性塩類
を溶解し,ろ過した後,ランタン溶液を加え,水で一定量に薄め,原子吸光光度計を用いて吸光度を測定
する。
5.5.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 塩酸 (1+1, 1+2, 1+5, 1+19)
――――― [JIS M 8129 pdf 9] ―――――
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(3) 硝酸
(4) 硝酸 (1+1)
(5) ふっ化水素酸
(6) 硫酸 (1+1)
(7) ランタン溶液 塩化ランタン(7水和物)10gを水に溶かして100mlとしたもの。この溶液1ml中に
は約37mgのランタンを含む。
(8) 標準コバルト溶液 (10 最 一 12)による。
5.5.3 試料はかり採り量 試料は,0.2gをはかり採る。
5.5.4 操作
5.5.4.1 試料溶液の調整 試料溶液の調整は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり採り,ビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸10ml及び硝酸5mlを加え,
静かに加熱して分解する(3)。
(2) 放冷後,硫酸 (1+1) 5mlを加え,引き続き加熱して蒸発乾固する。
(3) 放冷後,塩酸 (1+1) 10ml及び水約30ml(22)を加え,加熱して可溶性塩を溶解した後,ろ紙(5種B)
を用いてろ過し,温水で十分に洗浄する(21)。冷却した後,ろ液及び洗液は100mlの全量フラスコに移
し入れ,ランタン溶液10mlを加え,水で標線まで薄める(23)。
注(22) 試料中にアンチモン,すず,ビスマスなどを含み加水分解するおそれのある場合は,水の代わ
りに塩酸 (1+1) 25mlを追加する。
(23) コバルト量が多い場合には,検量線の直線領域で測定精度の良い濃度範囲に入るように,適当
量を分取して100mlの全量フラスコに移し入れ,ランタン溶液をランタン相当量として検量線
とほぼ等量となるように加え,塩酸 (1+19) で標線まで薄める。ただし,注(22)の操作を行った
場合には塩酸 (1+5) で薄める。
5.5.4.2 吸光度の測定 5.5.4.1(3)で得た溶液の一部を,水を用いて零点を調整した原子吸光光度計の空
気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長240.7nmの吸光度を測定する。
5.5.5 空試験 5.3.6の検量線の作成手順において得られる,標準コバルト溶液を添加しない溶液の吸光
度を空試験の吸光度とする。
5.5.6 検量線の作成 標準コバルト溶液040ml(Coとして0400 柿 (24)を段階的に数個の100mlの全
量フラスコに正しく取り,塩酸 (1+1) 10ml(25)及びランタン溶液10mlを加え,水で標線まで薄める。以下,
5.5.4.2の手順に従って試料と同様に操作し,試料と並行して測定した吸光度とコバルト量との関係線を作
成し,検量線とする。
注(24) 使用装置及び測定波長の感度に応じて,濃度範囲を適宜増減する。
(25) 注(22)の操作を行った場合には,塩酸 (1+1) 35mlを加える。
5.5.7 計算 5.5.6で作成した検量線からコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を,次の式によっ
て算出する。
A
CO 100
B
m
100
ここに, Co : コバルト含有率 [% (m/m) ]
A : 分取した試料溶液中のコバルト検出量 (g)
B : 分取量 (ml)
――――― [JIS M 8129 pdf 10] ―――――
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JIS M 8129:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.01 : 金属鉱物一般
JIS M 8129:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISM8083:2001
- 銅,鉛及び亜鉛硫化精鉱―サンプリング及び水分決定方法
- JISM8101:1988
- 非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方