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の挿入は1本だけでよい。
6.3.10 ガード管 大気中の水分の滴定セルへの逆拡散並びにメタノール及び炭化水素の滴定容器からの
排出を防ぐための,十分な量の乾燥剤(6.2.1),乾燥用合成ゼオライト(6.2.2)又はシリカゲル乾燥剤(6.2.3)
を充するのに適切な形状のもの。
6.3.11 白金電極 一対又は複合の白金電極。
6.3.12 マグネチックスターラー及び回転子 速度可変のもので,回転子は化学的に不活性なもの。
6.3.13 電気滴定装置 カールフィッシャー容量滴定に適していて,電流計(最小読取値0.50 A)又はこ
れと同等の終点を電気的に指示できるもの。
6.3.14 ビュレット 適切な容量(25 mL又は50 mL)のJIS R 3505に規定されたクラスAのもの。望ま
しくは着色ガラス製又は遮光カバーによって試薬溶液の変質を防止できるもの。
自動滴定装置を用いる場合には,自動ビュレットによる指定滴下量の繰り返し測定(体積換算値)の標
準偏差の2倍の値が,JIS R 3505に規定されている,その指定滴下量(体積)でのクラスAの許容差内と
なる10 mL又は20 mLの自動ビュレットを用いる。
ビュレットは,適切な容積の防湿された雰囲気内に置き,個別に接続口を持つものが望ましい。目止め
はビュレットの下部の孔から加圧されないようにする。
6.4 試料採取及び試料調製
試料採取及び試料調製は,5.4による。
6.5 操作
6.5.1 加熱管の調整
加熱管(6.3.2)の温度を105±2 ℃とし,6.5.3から6.5.5までの操作中,この温度を維持する。
加熱管に100200 mL/分の一定量を供給するように窒素(6.2.5)の流量を調節し,6.5.2から6.5.6まで
の操作中,この流量を維持する。加熱管の調整は,装置製造者の推奨手順による。
注記 装置が待機中も,加熱管を105±2 ℃の温度とし,100200 mL/分の一定量の窒素を流すのが
望ましい。
6.5.2 滴定装置の調整
ゴム製セプタム(又はゴム栓)を滴定セル(6.3.9)から取り除き,40 mLのエチレングリコール・メタ
ノール脱水液(6.2.6)又は同等の市販の脱水液を滴定セル(6.3.9)に移し入れる。
自動滴定装置を用いる場合は,装置オペレータは,脱水液の量について装置製造者の指示書に従う。
注記 市販のカールフィッシャー2成分システム(脱水液及び滴定液)をエチレングリコール・メタ
ノール脱水液及びカールフィッシャー滴定液に代えて用いてもよい。
電気滴定装置(6.3.13)及びマグネチックスターラー(6.3.12)のスイッチを入れ,スターラーのかくは
ん速度を適切な混合となるよう調節し,6.5.2から6.5.6までの操作中,このかくはん速度を一定に維持す
る。
6.5.3 滴定
カールフィッシャー滴定液(6.2.7)をビュレットで滴定セルにゆっくり加える。終点到達は,カールフ
ィッシャー滴定液の過剰で生じる遊離よう素によって電流が急激に増加することで示される。
終点の判定は,次のいずれかによる。
a) 電流制御電圧検出方法の場合 一対の白金電極に130 Aの一定の電流を流し,両極間に生じる電
圧を測定して,終点を決定する方法。水分を比較的多く含むときは300500 mVの電圧を示すが,終
点付近ではある電圧値(10100 mV)に急減する。滴定は,この電圧が30秒間維持されるまで続け
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る。
b) 電圧制御電流検出方法の場合 終点として,ある電流値(3040 A)が選ばれる。滴定は,この電
流が30秒間維持されるまで続ける。
脱水液は,全ての分析及び校正の開始の直前に,この終点まで滴定しておく。
市販装置及び市販試薬を用いる場合は,滴定操作に関する装置製造者の推奨手順による。
6.5.4 空試験
加熱管(6.3.2)のガス流出口を滴定セル(6.3.9)のガス流入口につなぎ,ガード管(6.3.10)の栓を開い
て窒素を滴定セルに流し,流量を100200 mL/分に調節する。
加熱管端のキャップ部を外し,素早く空の試料ボート(6.3.5)を加熱帯の入口に置く。キャップ部(及
び/又は流入口コネクタ)を取り付ける。マグネット押し付け棒を用いて(手動又は磁石で)直ちにボー
トを加熱炉(6.3.1)の中心に動かし,導入時間を記録する。
6.5.2から6.5.4においては,加熱管中に試料ボート(6.3.5)を置いている操作中に,実験室の水分を含
む空気が加熱管中へ入るのを防ぐために細心の注意を払って操作する必要がある。
水分,グリースなどの汚染物の移動を最小にするために,試料ボートは綿の手袋を装着して取り扱う。
2時間後,6.5.3に規定した手順に従って操作する。測定された水分量を空試験値とする。
空試験値はできるだけ小さく,2 mgを超えないことが望ましい。
注記 加熱時間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定で試料の吸湿水を測定する場合は,空試験も
同じ操作に従う。
6.5.5 真度のチェック試験
注記1 真度のチェック試験は,装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置若し
くは作業者を変更したとき又は装置の状態をチェックすることが必要になったときに行う。
また,定期的に真度のチェック試験を行うことが望ましい。
空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボートに硫
酸銅(II)五水和物(6.2.4)0.050.2 gを0.1 mgの桁まではかりとる。硫酸銅(II)五水和物のはかりと
り量は,その水分量が分析対象の鉄鉱石の品種で予想される水分量に近い量とする。
はかりとった硫酸銅(II)五水和物を入れた試料ボート(6.3.5)を用いて6.5.4の操作を繰り返す。ただ
し,乾燥時間は,短縮してもよい。空試験値を補正した硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率の値は,
質量分率28.5 %29.2 %の範囲にあるのが望ましい。この範囲の値とならなければ原因を調べる。
注記2 上記試験の代わりに,校正したマイクロシリンジ(精確さ及び再現性が±1 %のもの。)を用
いて,試料ボートに水又は水−メタノール溶液[6.2.7 a)]を直接導入してチェックしてもよ
い。この場合,乾燥時間は短時間でよいが,同じ時間だけ水又は水−メタノール溶液を加え
ない空試験を行い,空試験値を補正する。水分添加量に対して回収率が不十分な場合は,そ
の原因を調べる。
注記3 硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率とは,105±2 ℃加熱前後における,硫酸銅(II)五
水和物から硫酸銅(II)一水和物への配位水の脱離による質量減少率をいう。
6.5.6 定量
空試験及び真度のチェック試験で満足する結果が得られた後,平衡に達した分析用試料(5.4.2)から成
分定量用に必要な量の分析試料をはかりとる。引き続き,吸湿水定量のための測定試料を表2に従って直
ちに0.1 mgの桁まではかりとる。
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表2−測定試料はかりとり量−方法2(カールフィッシャー容量滴定法)
吸湿水含有率 測定試料はかりとり量
質量分率(%) g
0.05以上 0.5未満 2.0
0.5以上 2.0未満 1.0
2.0以上 4.5以下 0.5
はかりとった測定試料を乾燥した試料ボート(6.3.5)に移し入れ,均一に広げる。直ちに,6.5.4の操作
を,空ボートの代わりに,はかりとった試料が入った試料ボートを用いて繰り返す。
注記 2時間加熱による定量結果と同等の結果が得られることを確認した鉄鉱石については,加熱時
間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定によって吸湿水を定量してもよい。
測定試料は,吸湿水含有率が質量分率0.05 %2.0 %の試料では,単位面積当たりの試料質量が0.5 g/cm2
を超えないように,吸湿水含有率が質量分率2.0 %4.5 %の試料では0.15 g/cm2を超えないように広げる。
吸湿水定量用の測定試料のはかりとりは,鉄鉱石分析法規格群における分析試料の採取,調製及び分析
試料のはかりとりと併行して行う。吸湿水の定量は,分析成分の報告ごとに実施する。
吸湿水の値は平均化せず,個々の値を用いて,それと対応する分析成分の分析結果を補正する。
大気雰囲気と平衡させた分析用試料を,直接,乾燥した試料ボートにはかりとってもよい。
6.6 結果の表示
6.6.1 吸湿水含有率の計算
測定試料の吸湿水含有率(HM)は,式(4)によって算出し,小数点以下2桁にJIS Z 8401によって丸め,
質量の百分率で表す。
(V1 V2 ) F
HM 100 (4)
7 1 000
ここに, V1 : 測定試料の滴定(6.5.6)に使用したカールフィッシャー滴定
液(6.2.7)の量(mL)
V2 : 空試験の滴定(6.5.5)に使用したカールフィッシャー滴定液
(6.2.7)の量(mL)
F : 6.2.7で決定したカールフィッシャー滴定液のファクター
(mg/mL)
m7 : 測定試料はかりとり量(g)
分析用試料の吸湿水含有率は測定時の環境によるので,結果は併行してはかりとった分析試料の吸湿水
補正だけに用いるのが望ましい。
6.6.2 分析試料の質量の吸湿水補正
分析試料の乾燥質量(MCM)は,式(3)によって吸湿水補正を行う。
7 方法3-カールフィッシャー電量滴定法
7.1 要旨
大気雰囲気と平衡させた測定試料を,105±2 ℃に設定した加熱管中で,乾燥窒素を流速100200 mL/
分で流しながら,2時間加熱する。加熱時間中に放出された水分を陽極液に捕集し,電解酸化して発生さ
せたよう素と水分とをカールフィッシャー反応させるのに要した電気量から水分を求める電量滴定方法に
よって定量して吸湿水の質量とする。
7.2 試薬
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試薬は,次による。
7.2.1 乾燥剤 5.2.1による。
警告 過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。廃棄
するときは,そのまま廃棄箱に捨てず,水に溶解して処理する。
7.2.2 乾燥用合成ゼオライト 5.2.2による。
7.2.3 シリカゲル乾燥剤 5.2.3による。
7.2.4 硫酸銅(II)五水和物 5.2.4による。
7.2.5 窒素 5.2.5による。
7.2.6 メタノール JIS K 0113に規定したメタノールで,水分0.005 %未満のものが望ましい。
7.2.7 カールフィッシャー陽極液 水分加熱炉の使用条件下で用いるのに適した,装置製造者が推奨する
もの。
注記 JIS K 0113には水分気化測定の場合の陽極液について,揮発するのを防ぐため,1,2-プロパンジ
オール(プロピレングリコール)を添加するとよいと規定している。
7.2.8 カールフィッシャー陰極液 装置製造者が推奨するもの。
7.3 装置
装置は,次のものを用いる。定量装置の加熱管までの構成例を,附属書Aに示す。
7.3.1 加熱炉 5.3.2による。
7.3.2 加熱管及び接続部 5.3.3による。
7.3.3 乾燥塔 5.3.4による。
7.3.4 流量計 5.3.5による。
7.3.5 試料ボート 5.3.8による。
7.3.6 板状フィルター 5.3.9による。
7.3.7 フレキシブル接続部 5.3.10による。
7.3.8 流量制御用ニードルバルブ
各々の流量計の流入側に置く。
7.3.9 カールフィッシャー電量滴定装置 カールフィッシャー滴定の自動電量滴定装置で,測定開始遅れ
時間と滴定継続時間との和が2時間に設定できるもの。
装置は,滴定槽,検出器及び滴定剤添加装置で構成された測定部,制御部及び表示記録部で構成される。
測定装置の構成例を,附属書Eに示す。
7.3.9.1 滴定槽 JIS K 0113の8.2.1 b) 1)(滴定槽)による。
7.3.9.2 検出器 一対又は複合の白金電極。
7.3.9.3 滴定剤添加装置 JIS K 0113の8.2.1 b) 3)(滴定剤添加装置)による。電気分解によって電気量に
相当するよう素を発生させる。
7.3.9.4 制御部 JIS K 0113の8.2.1 c)(制御部)による。
7.3.9.5 表示記録部 JIS K 0113の8.2.1 d)(表示記録部)による。
7.3.10 ガード管 6.3.10による。
7.3.11 マグネチックスターラー及び回転子 6.3.12による。
7.4 試料採取及び試料調製
試料採取及び試料調製は,5.4による。
7.5 操作
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7.5.1 カールフィッシャー電量滴定装置の調整
陽極室である滴定槽(7.3.9.1)にカールフィッシャー陽極液(7.2.7),滴定剤添加装置(7.3.9.3)の陰極
室にカールフィッシャー陰極液(7.2.8)を入れる。そのとき,陰極液の陽極液への拡散を防ぐため,陰極
液の液面の高さを陽極液の液面より低くしておく。
分析中に陽極液中のメタノールが蒸発するので,陽極液の液面が陰極液の液面より低くなった場合は,
陽極室にメタノール(7.2.6)を加える。
7.5.2 加熱管の調整
加熱管(7.3.2)の温度を105±2 ℃とし,7.5.2から7.5.5までの操作中,この温度を維持する。
加熱管に100200 mL/分の一定量を供給するように窒素(7.2.5)の流量を調節し,7.5.2から7.5.5まで
の操作中,この流量を維持する。加熱管の調整は,装置製造者の推奨手順による。
注記 装置が待機中も,加熱管を105±2 ℃の温度とし,100200 mL/分の一定量の窒素を流すのが
望ましい。
7.5.3 空試験
加熱管(7.3.2)のガス流出口を滴定槽(7.3.9.1)のガス流入口につなぎ,ガード管(7.3.10)のガス流入
口を滴定槽のガス流出口につないで,窒素(7.2.5)の流量を100200 mL/分に調節する。
滴定剤添加装置(7.3.9.3)をスタートさせ,5分間以上放置して,0.1 g/秒未満でバックグラウンドを安
定させる。
注記1 装置及び窒素の合算バックグラウンドは補正を要求されるため,この値が定量の間ずっと一
定であることは必須である。
加熱管端のキャップ部(7.3.2)を素早く外し,空の試料ボート(7.3.5)を加熱帯の入口に置く。キャッ
プ部(及び/又は,流入口コネクタ)を素早く取り付け,押し付け棒を用いて(手動又は磁石で)直ちに
試料ボートを加熱炉(7.3.1)の中心に動かし,滴定装置(7.3.9)の測定開始遅れ時間と滴定継続時間との
和を2時間に設定して測定を開始する。
7.5.3から7.5.5までにおいては,加熱管中に試料ボートを置いている操作中に,実験室の水分を含む空
気が加熱管中へ入るのを防ぐために細心の注意を払って操作する必要がある。
水分,グリースなどの汚染物の移動を最小にするために,試料ボートは綿の手袋を装着して取り扱う。
2時間の自動滴定終了後,加熱管のガス流出口を滴定槽から切り離し,滴定槽のガス流出入口を閉じる。
ガード管(7.3.10)を加熱管(7.3.2)のガス流出口につなぐ。必要な場合には,メタノール(7.2.6)を陽
極部に加え,栓をする。
自動滴定で得られた水分値(g)を空試験値とする。
空試験値はできるだけ小さく,2 mgを超えないことが望ましい。
注記2 加熱時間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定で試料の吸湿水を測定する場合は,空試験
も同じ操作に従う。
7.5.4 真度のチェック試験
注記1 真度のチェック試験は,装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置若し
くは作業者を変更したとき又は装置の状態をチェックすることが必要になったときに行う。
また,定期的に真度のチェック試験を行うことが望ましい。
空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボート
(7.3.5)に硫酸銅(II)五水和物(7.2.4)0.050.2 gを0.1 mgの桁まではかりとる。はかりとり量は,その
水分量が分析対象の鉄鉱石の品種で予想される水分量に近い量とする。
――――― [JIS M 8250 pdf 15] ―――――
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JIS M 8250:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2596:2006(MOD)
JIS M 8250:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.10 : 鉄鉱石
JIS M 8250:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISM8700:2013
- 鉄鉱石及び還元鉄―用語
- JISM8702:2019
- 鉄鉱石―サンプリング及び試料調製方法
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方