JIS P 8112:2008 紙―破裂強さ試験方法 | ページ 2

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締付圧を,1 200 kPaを超えない範囲で,測定中に試験片が滑らないように調整する。
締付板を上げ,試験片を締付板全体にかかるように挿入した後,締付板を締める。
必要に応じて,取扱説明書に従い圧力計のゼロ調整を行う。試験片が破裂するまで圧力を加える。ゴム
隔膜が締付面よりも低くなるまでピストンを引き戻す。破裂強さをキロパスカル(kPa)単位に四捨五入し
て読む。締付板を緩め,次の測定に備える。試験片が締付板内で目に見えるほど滑った場合は(締付板か
らはみ出ている部分が動くか,又は締付板内でしわが寄る場合),その測定値は除外する。滑っているかど
うか疑わしい場合には,大きな試験片を用いて測定すると分かりやすい。
締付部の周囲で裂けているなど,締付圧のかけ過ぎ,又は締付板のねじれが原因で試験片が損傷を受け
たことが疑われる場合には,その測定値は除外する。
試験片のゴム隔膜に接触する面として,紙の両面それぞれでの測定結果が必要ない場合には,20回の有
効な測定が必要である。試験片の両面それぞれの測定結果が必要な場合は,それぞれ少なくとも10回の有
効な測定が必要である。
注記1 ゴム隔膜に接触している試験片の面を測定面とする。
注記2 誤差の主な要因を,次に示す。
− 圧力測定系の校正の不良
− 圧力の増加速度の不良(圧力が増加する速度が大きいと破裂強さも大きくなる。)
− ゴム隔膜が不良であるか,又はゴム隔膜の位置が締付面よりも高過ぎるか若しくは低過ぎ
る場合
− ゴム隔膜が硬過ぎるか,又は弾性を失っている場合。この場合,破裂強さは増加する。
− 締付板による締付けが不適切であるか,又は不均一である場合(通常,破裂強さは増加す
る。)
− 系内に空気が混入している場合(通常,破裂強さは減少する。)
− ゴム隔膜が柔らか過ぎる場合(通常,破裂強さは減少する。)

9 試験結果の表し方

  破裂強さの平均値pを,キロパスカル(kPa)単位に四捨五入して計算する。
測定結果の標準偏差を計算する。
比破裂強さxを,1 g当たりのキロパスカル(kPa)・平方メートル(m2)で表し,破裂強さの値から次
の式によって計算してもよい。
p
x
g
ここに, x : 1 g当たりのキロパスカル(kPa)・平方メートル(m2)で表
した比破裂強さ
p : キロパスカル(kPa)単位で表した平均破裂強さ
g : JIS P 8124に従って求めた紙の坪量,1平方メートル(m2)
当たりのグラム数で表す。
比破裂強さは,1 g当たりのキロパスカル(kPa)・平方メートル(m2)単位に四捨五入して算出する。

10 精度

  同一の試料を用い,複数の試験所において通常の試験条件下で測定した。変動係数で表した試験所間の
再現性を,表1に示す。

――――― [JIS P 8112 pdf 6] ―――――

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表1−試験所間の再現性
紙種 破裂強さの平均値 変動係数 試験所数
kPa %
袋用紙 348 5.1 44
クラフト紙 163 6.4 45
白ライナ 559 8.4 15

11 報告

  報告には,次の事項を記録する。
a) 規格名称又は規格番号
b) 試験年月日及び試験場所
c) 試料の種類及び名称
d) 試験機の製造業者名及びその形式
注記 締付板の種類(2013年3月31日まで)及びゴム隔膜の種類(2009年3月31日まで)をそれ
ぞれ記載する。
e) 調湿及び試験のための標準状態
f) キロパスカル(kPa)単位で四捨五入した破裂強さの平均値又は試験片各面の破裂強さの各平均値
g) 必要に応じて,1 g当たりのキロパスカル(kPa)・平方メートル(m2)単位に四捨五入した比破裂強

h) 報告に記載した平均破裂強さの標準偏差
i) 規定した手順から逸脱した事項又は測定結果に影響を及ぼすと思われる事項

――――― [JIS P 8112 pdf 7] ―――――

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附属書A
(規定)
締付板の寸法

序文

  この附属書は,5.1に規定する対応国際規格に対応した締付板の寸法について規定する。
A.1 締付板の寸法
締付板の寸法を,図A.1に示す。
単位 mm
R, R1, R2, u, v, x及びyは,この附属書で説明する。
図A.1−締付板の寸法
下側の締付板については図A.2に示す別の寸法もある。この寸法をもつ下側締付板は,北アメリカ製の
装置に多い。この寸法の下側締付板の場合には,上側締付板の半径R1は約0.4 mmとなる。
u及びvの寸法(図A.1参照)は限定するものではないが,使用中に締付板が変形しない厚さでなけれ
ばならない。上側締付板の厚さは,少なくとも6.35 mmあればよいことが分かっている。
x及びyの寸法は,装置の製造業者及びゴム隔膜の設計によって異なるが,ゴム隔膜を確実に装着でき
るものとする。
半径Rは,3.5 mm±0.05 mm及び0.65 mm±0.1 mmの二つの寸法から決める。弧は,円形開口部の垂直
面及び内側の水平面にそれぞれ接するものとする。半径は,3.5 mm0.65 mmの間となる。
試験片又はゴム隔膜の損傷を防ぐために,R1及びR2は,わずかな丸みとするが,その半径は,上側締付
板の開口部の直径に影響を与えない大きさにする(丸めの半径は,R1を0.6 mm,R2を0.4 mm程度とする。)。

――――― [JIS P 8112 pdf 8] ―――――

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試験片が滑ることを防ぐために,試験片が接触する締付板の表面には,らせん又は同心円の溝が必要で
ある。
溝は,次に示す要件を満たせばよい。
a) らせん溝の場合は,0.25 mm以上の深さの60°V溝で,溝の間隔は0.9 mm±0.1 mmであり,溝の内
側の開始点は,円形開口部の端から3.2 mm±0.1 mmである。
b) 同心円溝の場合は,0.25 mm以上の深さの60°V溝で,溝の間隔は0.9 mm±0.1 mmであり,最も内
側の溝の位置は,円形開口部の端から3.2 mm±0.1 mmである。
上側締付板の開口部の上部は,試験片の膨張に支障のない大きさの空間を確保しなければならない。ま
た,密閉形の締付装置の場合には,その空間は,試験片上の空気が放出されるように細管で外部と連結す
る。開口径は,4 mm程度がよい。
単位 mm
図A.2−下側締付板の寸法の別例

――――― [JIS P 8112 pdf 9] ―――――

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附属書B
(規定)
締付板の検査

序文

  この附属書は,5.1に規定する締付板の検査方法について規定する。
B.1 検査方法
締付板に各1枚のカーボン紙及び白紙を挟み,圧力を加える。締付板が正常ならば,締付板全体にわた
って,明りょう(瞭)で均一で,かつ,輪郭のはっきりとした転写像をカーボン紙から白紙上に得る。上
側締付板が回転可能ならば,90°回転させて更に転写像を得る。締付板の中心軸が一致していることを検
査する方法には二つある。一つは,締付板の開口部の寸法と中心軸とが一致した円柱を両面に備えた板を
用いる方法,もう一つは,白紙を2枚のカーボン紙で挟み,これを締付板にはさんで転写像を得た後,白
紙の両面の像が対称であり,かつ,ずれが0.25 mm以内であることを検査する方法である。

――――― [JIS P 8112 pdf 10] ―――――

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JIS P 8112:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2758:2001(MOD)

JIS P 8112:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS P 8112:2008の関連規格と引用規格一覧