15
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a) 乾燥方法 試験片の乾燥方法は,5.1による。
b) 試験片の質量及び寸法の測定 試験片の質量は,±0.2%の精度で測定する。試験片の寸法は6.2に示
した寸法測定器によって測定する。長さの測定は,ノギスを用いて0.1mmの精度で測定する。厚さ及
び幅は,マイクロメータ,又はダイヤルゲージを用いて各々3か所を0.01mmの精度で測定し,その
平均値をもって試験片の厚さ及び幅とする。
c) 試験片の支持方法 試験片が自由に曲げ振動できるように,2本の糸でつり下げて支持する(図10参
照)。接着又は結ばれた糸による試験片の支持位置は,最低次曲げ振動モードの節(端面から0.224L)
の近傍とする。
d) 測定方法 c)の方法で試験片を装着し,試験片の中央付近に衝撃球を落下させる。衝撃によって発生
した衝撃音をマイクロフォンによって測定し,電気信号に変換した後,増幅器及びスペクトル分析器
によって周波数スペクトルを求め,そのピーク値から一次曲げ固有振動数を測定する(図11参照)。
同一の試験片について416回の測定を行い,その平均化を行うことによって測定値の信号/雑音比
(S/N比)を改善し,測定精度を向上させることが望ましい。
図11 衝撃音圧の振動数スペクトルの一例
8.3.6 結果の計算 各試験片の曲げ振動弾性率は,個々の試験の測定振動数から次の式によって算出する。
2
w・
Ebvs .0946 5 fs
(t / L) 2}
(L/ t)3{1
b
ここに, Ebvs : 落球衝撃スペクトル解析法による弾性率 (Pa)
試験片の一次曲げ固有振動数 (Hz)
L : 試験片の長さ (m)
w : 試験片質量 (kg)
b : 試験片の幅 (m)
t : 試験片の厚さ (m)
8.3.7 結果の有効性 次に示す試験結果は,無効とする。
a) 図11に示すような音圧の振動数スペクトルで明りょうなピークが判定できない場合。
b) 同じく,最低次振動数に非常に近接した二つのピークがあった場合。
――――― [JIS R 1644 pdf 16] ―――――
16
R 1644 : 2002
9. 試験結果の数値の表し方
9.1 数値の丸め方 先に示した式によるPaに基づく試験の結果を,いったんGPaに換算した後,規定の
有効数字から1けた下まで求め,JIS Z 8401によって丸める。
9.2 平均値及び標準偏差 平均値及び標準偏差は,次の式によって求める。
なお,平均値は,有効数字を3けたまで求める。また,標準偏差の有効数字の最小位は,平均値の有効
数字の最小位と一致させる。
n
xi
i 1
平均値 x (GPa)
n
n 2
xi x
i 1
標準偏差 s (GPa)
n 1
ここに, xi : 個々の測定値
n : 測定数
10. 報告 弾性率試験の結果は,次の各項目について報告する。
a) 試験方法[静的引張り,静的曲げ(3点曲げ,4点曲げの別)]曲げ振動(中央固定曲げ共振法,落球
衝撃スペクトル解析法の別)の区別]
b) 使用した試験装置
c) 試験材料の要件[強化繊維の種類,基材種類,強化体の構造(UD,2Dの別など),積層による場合は,
各層の厚さ及び繊維束の幅など]
d) 試験片の準備方法(試験片切出し方向,表面加工をした場合はその方法など)
e) 試験片の形状・寸法
f) 試験片の個数
g) 試験で求める弾性率の種類(繊維方向,繊維直角方向などの区別)
h) 弾性率の平均値
i) 標準偏差
――――― [JIS R 1644 pdf 17] ―――――
17
R 1644 : 2002
JIS R 1644(長繊維強化セラミックス複合材料の弾性率試験方法)
原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) ○ 石 川 隆 司 航空宇宙技術研究所
○ 武 田 展 雄 東京大学
○ 八 田 博 志 宇宙科学研究所
○ 守 屋 勝 義 石川島播磨重工業株式会社
○ 渋 谷 昌 樹 宇部興産株式会社
○ 亀 田 常 治 株式会社東芝
○ 梅 澤 正 信 日本カーボン株式会社
小 林 禧 夫 埼玉大学
東 田 豊 財団法人ファインセラミックスセンター
中 山 明 京セラ株式会社
平 井 隆 己 日本ガイシ株式会社
大 林 和 重 日本特殊陶業株式会社
加賀田 博 司 松下電器産業株式会社
高 木 斉 株式会社村田製作所
西 田 俊 彦 京都工芸繊維大学
安 田 栄 一 東京工業大学
宮 原 薫 石川島播磨重工業株式会社
石 川 敏 弘 宇部興産株式会社
大 石 学 株式会社東レリサーチセンター
野 尻 邦 夫 三菱重工業株式会社
太 田 健 一 大阪大学
宇佐見 初 彦 名城大学
阪 口 修 司 名古屋工業技術研究所
福 原 幹 夫 東芝タンガロイ株式会社
鈴 木 孝 株式会社レスカ
渋 谷 寿 一 東京工業大学
岩 田 宇 一 財団法人電力中央研究所
本 田 整 岡野バルブ製造株式会社
春 木 仁 朗 関西電力株式会社
山 本 力 日本ガイシ株式会社
岡 部 永 年 愛媛大学
黒 崎 晏 夫 電気通信大学
佐久間 俊 雄 財団法人電力中央研究所
小 川 光 恵 財団法人ファインセラミックスセンター
梶 正 己 京セラ株式会社
松 山 豊 和 東芝セラミックス株式会社
○ 戸 井 朗 人 通商産業省生活産業局
○ 八 田 勲 通商産業省工業技術院
○ 橋 本 進 財団法人日本規格協会
○ 菅 野 隆 志 ファインセラミックス国際標準化推進協議会
○ 渡 辺 一 志 社団法人日本ファインセラミックス協会
(事務局) ○ 高 橋 孝 社団法人日本ファインセラミックス協会
備考 ○印は小委員会委員を兼ねる。
(文責 原案作成小委員会)
JIS R 1644:2002の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1644:2002の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0621:1984
- 幾何偏差の定義及び表示
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISK7100:1999
- プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
- JISR1600:2011
- ファインセラミックス関連用語
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方