JIS R 1686:2009 ファインセラミックス多孔体の集じん性能試験方法 | ページ 2

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R 1686 : 2009
単位 mm
図1−試験装置図

6 サンプルろ材

6.1 サンプルろ材の形状及び寸法

  サンプルろ材の形状は円筒形とし,サンプルろ材ホルダに収容可能な寸法とする。図2にサンプルろ材
の形状の例を示す。表2にサンプルろ材の寸法例を示す。

――――― [JIS R 1686 pdf 6] ―――――

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単位 mm
図2−サンプルろ材の形状の例
表2−サンプルろ材の寸法例
外形寸法 φD : 253 mm
厚さ L : 30 mm
目封じ 5 mm
セル寸法 5 mm
セルピッチ 6 mm
ろ過面積 0.3 m2

6.2 サンプルろ材の製作

  サンプルろ材の製作は,実体品と同一の原料を用い,同一の製造条件で製作することが望ましい。ただ
し,実体品と形状が異なり同一の成形条件を満足できない場合は,この限りではない。
サンプルろ材は,試験に使用する前に目封じ部の目視検査を行い,目封じが不完全な場合は,目封じ材
の再塗布など適切な方法で修正しなければならない。また,サンプルろ材のろ過抵抗及び試験装置の制約
のため,サンプルろ材のろ過面積を小さくする場合は,サンプルろ材のセルを必要に応じて目封じ材で目
封じしてもよい。

6.3 ろ過面積の算出

  サンプルろ材のろ過面積は,サンプルろ材のセル寸法をノギスなど適切なジグで実測し,算出しなけれ
ばならない。円筒状セル形状の場合は,セル内径及び深さを測定し,ろ過面積を算出する。直方体セル形
状の場合は,セルの長辺及び短辺の長さ並びにセルの深さを測定し,ろ過面積を算出する。また,寸法測
定は,全セルで行うことが望ましい。

――――― [JIS R 1686 pdf 7] ―――――

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7 試験方法

7.1 手順

  ろ材の性能評価は,初期集じん性能及びエージング処理後の集じん性能を測定するために,次の手順に
よって行う。
a) 準備[7.3 a)]
b) 入口ダスト濃度の設定[7.3 b)]
c) ろ材の初期集じん性能測定[7.3 c)]
d) エージング処理[7.3 d)]
e) エージング処理をしたろ材の集じん性能測定[7.3 e)]

7.2 試験条件

  試験は,次の条件によって行う。
ダスト : JIS Z 8901に規定された試験用粉体第10種
入口ダスト濃度(Cin) : 5 g・m−3 ±7 %
ろ過速度(v) : 2 m・min−1 ±2 %
パルス用圧縮エアータンク圧力(p) : 500 kPa ±3 %(ゲージ圧)
払落し圧力損失(Δpc) : エージング終了までは1 000 Pa,終了後は残留圧力損失値
+1 000 Pa
パルス噴射時間(tp) : 50 ms
注記 上記の試験条件は,受渡当事者間の協定によって合意を得た場合は,変更してもよい。

7.3 試験

  試験は,次による。ただし,試験は3回行いその平均値及び標準偏差値を記録することが望ましい。ま
た,試験の回数は,受渡当事者間の協定による。
a) 準備
1) 試験室の温度,相対湿度及び大気圧を記録する。
2) ダストは105110 ℃の温度域で3時間以上乾燥した後,デシケータ内で1時間以上静置する。
b) 入口ダスト濃度の設定
1) ろ材をサンプルろ材ホルダに装着し,ひょう量した後,試験装置に組み込む。
2) 入口ダスト濃度を7.2の条件になるよう,ダスト供給機及びダスト分散器の調整を行う。
3) 通気を停止し,試験装置からサンプルろ材ホルダを取り外して質量をひょう量する。
4) 入口ダスト濃度は,式(1)による。
Cf Cf
Cin (1) 1)
B
ここに, Cin : 入口ダスト濃度(g・m−3)
Cf : 試験前のろ材を含むサンプルろ材ホルダの質量(g)
Cf : 試験後のろ材を含むサンプルろ材ホルダの質量(g)
B : 試験装置に供給されたガス量(m3)
注1) セラミックフィルタは,払落しをしなければ,ダストの捕集はほぼ完全で,フィルタ上に
捕集されたダスト量は,流入ガス中に含まれるダスト量と等しいとみなせる。したがって,
通気時間内にフィルタ上にたい(堆)積したダスト量を通気量で除せば,フィルタに流入
したダストの濃度とみなせる。

――――― [JIS R 1686 pdf 8] ―――――

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5) 上記の試験を繰り返して,7.2の入口ダスト濃度になるようにダスト供給・分散部を調整する。
c) ろ材の初期集じん性能測定
1) ろ材を装着したサンプルろ材ホルダの質量を測る。
2) IS Z 8122に規定するHEPAフィルタをひょう量して,HEPAフィルタホルダへ装着する。
3) 7.2の試験条件のガスを通気し,0サイクル時の圧力損失(Δpr)を記録する。
4) 1 000 Paの払落し圧力損失制御のもとで集じん及び払落しを5回行う。吸引したガス体積(B)を記
録する。
5) 試験装置の送風機及びダスト供給機を同時に停止し,垂直管内にダストがなくなるまで待つ。試験
装置の停止時間を短くするためにろ材の入口側のガスを別系統で強制的に吸引してもよい。吸引を
再開して残留圧力損失(Δpr)を測定する。
6) 試験装置から,ろ材を含むサンプルろ材ホルダを取り出してひょう量し,通気前後の質量差から残
留ダスト量(mr)を求める。
7) 試験装置からHEPAフィルタを取り出してひょう量し,式(2)から出口ダスト濃度(Cout)を求める。
CH CH
Cout (2)
B
ここに, Cout : 出口ダスト濃度(g・m−3)
CH : 試験前のHEPAフィルタの質量(g)
CH : 試験後のHEPAフィルタの質量(g)
B : 試験装置に供給されたガス量(m3)
8) サイクル時間(tc)及び試験時間(t)を測定する。
9) 式(3)によって集じん率(η)を求める。
Cin Cout
η 100 (3)
Cin
ここに, η : 集じん率(%)
Cin : 入口ダスト濃度(g・m−3)
Cout : 出口ダスト濃度(g・m−3)
d) エージング処理
1) エージング処理は7.3 c)で使用した同じろ材及びHEPAフィルタを装着したそのままの状態で,払
落しを5秒間隔で5 000回繰り返す。
e) エージングをしたろ材の集じん性能測定
1) エージングをしたろ材を含むサンプルろ材ホルダ及び新規に装着したHEPAフィルタの質量を測
る。ガスを通気して0サイクル時の圧力損失(Δpr)を求める。
2) 最終圧力損失値に1 000 Paを加えた払落し圧力損失制御のもとで,払落しを30回行う。その間のガ
ス通過量(B)を測定する。
3) 試験装置からろ材を含むサンプルろ材ホルダを取り出してひょう量し,通気前後の質量差から残留
ダスト量(mr)を求める。
4) 試験装置からHEPAフィルタを取り出してひょう量し,式(2)によって出口ダスト濃度(Cout)を求
める。
5) 残留圧力損失(Δpr),集じんサイクル時間(tc)及び試験時間(t)を測定する。
6) 式(3)によって集じん率(η)を求める。
7) 試験終了時の試験室の温度,相対湿度及び大気圧を記録する。

――――― [JIS R 1686 pdf 9] ―――――

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図3−サンプルろ材ホルダ

8 試験結果の報告

  試験結果の報告は,表3に基づき記入する。
なお,集じん率は,JIS Z 8401によって有効数字3けたまで求める。

――――― [JIS R 1686 pdf 10] ―――――

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