JIS R 3646:1997 化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手

JIS R 3646:1997 規格概要

この規格 R3646は、化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手について規定。全量フラスコに用いる共通テーパーすり接手は,附属書1,及び細口共栓瓶に用いる共通用テーバーすり接手は,附属書2によってもよい。

JISR3646 規格全文情報

規格番号
JIS R3646 
規格名称
化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手
規格名称英語訳
Interchangeable conical glass ground joints
制定年月日
1955年8月25日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 383:1976(MOD)
国際規格分類

ICS

71.040.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1955-08-25 制定日, 1958-08-25 確認日, 1961-08-25 確認日, 1964-12-01 確認日, 1968-04-01 確認日, 1971-12-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1981-08-01 改正日, 1987-07-01 確認日, 1995-04-01 改正日, 1997-08-20 改正日, 2002-03-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS R 3646:1997 PDF [18]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 3646-1997

化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手

Interchangeable conical glass ground joints

序文 この規格は,1976年に第1版として発行されたISO 383 (Laboratory glassware−Interchangeable conical
ground joints) を基に作成した日本工業規格(日本産業規格)である。本体では,従来,日本工業規格(日本産業規格)で規定していた内容を
規定しており,附属書3は対応する国際規格の技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であ
る。
1. 適用範囲 この規格は,化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手(以下,共通テーパーすり接
手という。)について規定する。
ただし,全量フラスコに用いる共通テーパーすり接手は,附属書1,及び細口共栓瓶に用いる共通テー
パーすり接手は,附属書2によってもよい。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示
JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 383 : 1976 Laboratory glassware−Interchangeable conical ground joints
2. 種類 共通テーパーすり接手の種類は,次の4種類とする。
(1) 長形 : 表1による。
(2) 中形 : 表2による。
(3) 短形 : 表3による。
(4) SO形 : 附属書3による。
3. 品質 共通テーパーすり接手の品質は,JIS R 3503の規定による。
4. 気密性 共通テーパーすり接手の気密性は,7.4の試験を行い,漏れによる圧力増加が,5分間で1.33kPa
を超えてはならない。

――――― [JIS R 3646 pdf 1] ―――――

2
R 3646-1997
5. 表面粗さ 共通テーパーすり接手のテーパー部分の表面粗さは,JIS B 0601の2.(1)(表面粗さ)で定
義する算術平均粗さ (Ra) として1 0.5 満であることが望ましい。
6. 記号,形状及び寸法 共通テーパーすり接手の記号,形状及び寸法は,長形は表1,中形は表2,及び
短形は表3のとおりとする。
表1 長形の記号,形状及び寸法
単位 mm
長形の
記号 5/20 7/2510/30 12/30 14/35 15/35 19/38 24/40 29/42 34/45 40/50 45/50 50/50 55/50 60/50 71/60 100/60
共(大径D 5.0 7.5 10.0 12.0 14.5 15.5 18.8 24.0 29.2 34.5 40.0 45.0 50.0 55.0 60.0 71.0 100.0
通長
テ形
ー)
パテ小径d 3.0 5.0 7.0 9.0 11.0 12.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 50.0 55.0 65.0 94.0
ーー
すパ
りー
接寸
手法長さL 20±1 25±1 30±1 30±1 35±1 35±1 38±1 40±1 42±1 45±1 50±1 50±1 50±1 50±1 50±1 60±1 60±1
備考1. 長形のテーパーは,101とする。角度は,軸線を含む断面内で測った円すい母線の角度5°43′30″とする。
2. テーパーの許容差は,長さ10mmに対して±0.006mmとする。
3. 表中,許容差がない寸法は,標準寸法を示す。
表2 中形の記号,形状及び寸法

――――― [JIS R 3646 pdf 2] ―――――

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R 3646-1997
単位 mm
中形の記号
5/12 7/15 10/18 12/18 12/21 14/20 14/23 15/20 15/25 19/22
共接ー 大径D 5.0 7.5 10.0 12.0 12.5 14.5 14.5 15.5 15.5 18.8
通手寸
テ(法
ー長
パ形 小径d 3.8 6.0 8.2 10.2 10.4 12.5 12.2 13.5 13.0 16.6
ー)
すテ
りー
パ 長さL 12±1 15±1 18±1 18±1 21±1 20±1 23±1 20±1 25±1 22±1
中形の記号
19/26 24/25 24/29 29/26 29/32 34/28 34/35 40/35 40/38 45/40
共接ー 大径D 18.8 24.0 24.0 29.2 29.2 34.5 34.5 40.0 40.0 45.0
通手寸
テ(法
ー長
パ形 小径d 16.2 21.5 21.1 26.6 26.6 31.7 31.0 36.5 36.2 41.0
ー)
すテ
りー
パ 長さL 26±1 25±1 29±1 26±1 32±1 28±1 35±1 35±1 38±1 40±1
備考1. 中形のテーパーは,101とする。角度は,軸線を含む断面内で測った円すい母線の角度5°43′30″とする。
2. テーパーの許容差は,長さ10mmに対して±0.006mmとする。
3. 表中,許容差がない寸法は,標準寸法を示す。
表3 短形の記号,形状及び寸法

――――― [JIS R 3646 pdf 3] ―――――

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R 3646-1997
単位 mm
短形の記号
10/10 12/1014/10 15/10 19/1024/12 29/12 34/1240/12 45/12 50/1255/12 60/12 71/15
大径D 10.0 12.0 14.5 15.5 18.8 24.0 29.2 34.5 40.0 45.0 50.0 55.0 60.0 71.0
(
共長
通形
テ)
ーテ
パー 小径d 9.0 11.0 13.5 14.5 17.8 22.8 28.0 33.3 38.8 43.8 48.8 53.8 58.8 69.5
ーパ
すー
り寸
接法
手 長さL 10±1 10±1 10±1 10±1 10±1 12±1 12±1 12±1 12±1 12±1 12±1 12±1 12±1 15±1
備考1. 短形のテーパーは,101とする。角度は,軸線を含む断面内で測った円すい母線の角度5°43′30″とする。
2. テーパーの許容差は,長さ10mmに対して±0.006mmとする。
3. 表中,許容差がない寸法は,標準寸法を示す。
7. 試験
7.1 寸法測定 共通テーパーすり接手のテーパー部分の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ
若しくはJIS B 7507に規定するノギス又はこれらと同等の測定器具を用いて測定する。
7.2 テーパー試験 テーパー試験は,次のとおり行う。
(1) めす形のテーパー試験は,表4に示すマスターゲージを用いて,これをめす形にはめ合わせ,がたの
有無を調べる。
(2) おす形のテーパー試験は,(1)の試験に適合しためす形をゲージとして用い,これをおす形にはめ合わ
せ,がたの有無を調べる。
なお,附属書A図2に示すおす用ゲージを用いて,これをおす形にはめ合わせ,がたの有無を調べ
てもよい。
表4 マスターゲージの記号,形状及び寸法
備考 マスターゲージは,摩耗とゆが 備考 大径Dを基準とする。
みの少ない鋼製又はこれと同等
程度の材質であること。
7.3 線膨張係数及びアルカリ溶出量 線膨張係数及びアルカリ溶出量の試験は,JIS R 3503の規定によ
る。
7.4 気密試験 気密試験は,次のとおり行う。
(1) 装置 装置は,図1のとおり組み立て,コック及び試験品以外の接手部分にグリースを塗布する。
(2) 操作 試験に先立ち,装置自体の気密試験を行う。装置の気密試験は,まず水銀タンク17に試薬の水

――――― [JIS R 3646 pdf 4] ―――――

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R 3646-1997
銀400500gを入れる。排気管11と真空ポンプを真空用ゴム管で気密に連結させる。切換コック9と
排気用コック10は閉じ,コック13は開き,ポンプを始動させた後,排気用コック10を開く。装置内は
徐々に減圧されて真空状態になり,水銀タンク17内の水銀はマノメーター12に上昇する。水銀柱の高
さが約760mmに達したら,排気用コック10を閉じてポンプの作動を停止させる。約10分間放置し,
水銀柱の降下がなければ,装置の気密試験は良好とみなす。試験終了後は,切換コック9をわずかに
開き,装置内を大気圧にする。
テーパーすり接手の試験は,最初に試験品の共通テーパーすり接手のテーパー部分を適切な溶剤(例
えば,シクロヘキサン)に浸した布でふいた後に溶剤に浸し,乾燥させる。
また,表面に付着した粒子は,柔らかいはけを用いて除去する。次に,試験品セット用接手(おす
形)5を装置から外し,テーパーすり接手(おす形)2,テーパーすり接手(めす形)3,ゴム栓4,
試験品セット用接手(おす形)5のように組み立て,装置の接手(めす形)6にセットする。リーク
用コック7及び排気用コック10は閉じ,切換コック9及びコック13を開いてから,真空ポンプを作動
させる。水銀柱の高さが約760mmに達したら,排気用コック10を閉じ,真空ポンプの作動を停止す
る。約1分経過後水銀柱に急激な変化がなければ試験を開始する。まずリーク用コック7をわずかに
開き水銀柱を静かに降下させ,約380mmの高さでリーク用コック7を閉じる。ここで1分間放置し,
そのときの水銀柱の位置をチェックする。その後5分間経過したときの水銀柱の高さを読み取り,そ
の圧力増加を求める。次に,切換コック9を閉じ,リーク用コック7を開いて装置の一部を大気圧に
戻し,試験品を静かに41回転させ,前述の試験を繰り返す。
試験が終了した後,切換コック9を閉じ,リーク用コック7を静かに開き,装置の一部を大気圧に
戻す。試験品を装置から外す場合は,組み立てられている図1の接手(めす形)6から試験品セット
用接手(おす形)5を離脱させ,テーパーすり接手(おす形)2及びテーパーすり接手(めす形)3
を取り外す。最終的に装置内を大気圧に戻す場合は,切換コック9を開く。

――――― [JIS R 3646 pdf 5] ―――――

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  • ISO 383:1976(MOD)

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