JIS R 4301:2015 ほうろう製品の品質試験方法 | ページ 2

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R 4301 : 2015
表1−試験項目(続き)
性能 試験項目 試験で判定する品質 試験 参考
適用 該当ISO 試験を適用する主な製品例a)
箇条 番号
耐熱性 加熱急冷試験(1) 加熱急冷による調理器5.13 2747 調理器具
具の耐熱衝撃性
加熱急冷試験(2) 加熱急冷による調理器5.14 28763の 調理器具以外の製品及び部品
具以外の製品及び部品 附属書A
の耐熱衝撃性
加熱試験 加熱による外観の変化 5.15 4530 燃焼機器用部品,排気筒
ほうろ 落球試験 落球によるほうろう層5.16 − 化学工業用グラスライニング機
う層の のひび割れ性 器を除く全ての製品及び部品
強度 落体式衝撃試験 先端が丸い円柱形のお5.17 4528 化学工業用グラスライニング機
もりを落下させたとき (EN 10209 器,調理器具,鋳物製品を除く
のほうろう層のがれ の附属書D)全ての製品及び部品

ピストル形衝撃試験 ピストル形衝撃試験器5.18 4532 全ての製品及び部品
によるほうろう層の耐
衝撃性
耐摩耗 摩耗試験 ほたる石粉の摩耗によ5.19 − 全ての製品及び部品
性 る耐摩耗性
厚さ 膜厚測定 ほうろう層の厚さ 5.20 2178 全ての製品及び部品
自浄性 セルフクリーニング試験 付着させた油の加熱に 5.21 8291 加熱調理用ロースト,グリル
(自浄性試験) よる自浄性
注a) SO番号に相対する欄に掲げる製品名は,ISO 4528による。

4 試験体及び器具

4.1 試験体

  試験体は,次による。
a) 試験体は,製品又は部品とする。
b) 製品又は部品で試験できないものは,同一の材料を用い,同一の条件によってほうろう加工された一
辺が105±5 mmの正方形の平板又は直径105±2 mmの円形の平板とする。ただし,鋼板製の試験体
の質量は200 g以下とする。鋳物試料は最低厚さ2.5 mmに鋳込まれた板又は鋳鉄棒から切り出した板
を使用し,製品と同一の条件によってほうろう加工する。試料の質量が200 gを超える場合,機械的
切削で厚さを減らしてもよい。

4.2 器具

  器具は,次のものを用いる。
a) はかり ひょう量範囲が200 gまでのもので,0.2 mgまで測定可能なはかり。
b) 温度計 JIS B 7411-1に規定する100150 ℃まで測温可能な温度計。
c) 恒温器 室温150 ℃の範囲内で設定温度を±1 ℃に保持できる自動温度調節器付電気恒温器。
d) 乾燥器 130±5 ℃に保持できる乾燥器。
e) ガラス器具 特に規定のない限り,JIS R 3503に規定するガラス器具。

――――― [JIS R 4301 pdf 6] ―――――

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5 試験方法

5.1 目視試験

  目視試験は,自然光,JIS C 7617-2の附属書JC(形式及び種別)又はJIS C 7618-2の附属書JC(形式
及び種別)に規定する光源色がD(昼光色)の照明の下で,試験体から25 cm離して外観状態を目視によ
って調べる。ただし,25 cm離して観察できない試験体にあっては,観察方法及び判定基準を受渡当事者
間の協定によって定める。

5.2 インキ試験

  インキ試験は,試験体の表面(つや消し部分及び絵柄部分は除く。)を,JIS Z 8721に規定する赤色又は
製品に補色のアニリン染料の1 %水溶液のインキを浸した布で十分こすり付け,23分間放置した後,布
などで拭き取り着色によってひび割れ2)の有無を調べる。また,つや消し部分及び絵柄部分は,5.1の目視
試験に従ってひび割れの有無を調べる。
注2) 表面に現れた亀裂。

5.3 室温くえん酸試験

  室温くえん酸試験は,次による。
a) 試験体 試験体は,製品又は部品とする。
b) 試験液 試験液は,JIS K 8283に規定するくえん酸一水和物10 gをJIS K 0557に規定する種別A1の
純水(以下,純水という。)100 mLに溶解した溶液とする。
なお,調製した試験液は,24時間以内に使用しなければならない。
c) 試験手順 試験の手順は,次による。
1) 試験体は,JIS K 8102に規定するエタノール(95)(以下,エタノールという。)で洗い,水滴が残
らなくなるまで熱水ですすぐ。最後に吸水性のある清潔な布などで軽くたたきながら乾燥させる。
2) 試験体の表面に23滴の試験液を滴下し,その面を時計皿で覆う。試験体が曲面の場合は,試験体
の上に厚さ0.18 mm以下で直径約30 mmのふっ素を含まないろ紙を置き,更にその上に厚さ0.38
mm以上で直径約25 mmのふっ素を含まないろ紙を重ねて置き,試験液を滴下して十分湿らせ,ろ
紙面を時計皿で覆う。
3) 23±3 ℃で15分間±30秒間放置した後,ろ紙を使用した場合はろ紙を取り去り,純水でよく水洗
いして,乾いたろ紙で軽くたたき乾燥させる。
4) 試験体を5.1の目視試験によって角度を変えて,試験液に浸された処理面(以下,処理面という。)
と非処理面との光沢に差があるかを判定する。差がなければ合格とする。処理面と非処理面とに差
がある場合,不合格と判定する。
5) 4) で不合格と判定した試験体は,JIS S 6006に規定するHBの鉛筆を使い,処理面と非処理面との
両方を横切る平行な線(マーク)を数本引く。試験体の色が黒色又は暗色の場合は,2か所の面に
JIS K 8703で規定する酸化チタン顔料をこすり付ける。その後,試験体の表面を乾いた清潔な布な
どでこすり,試験体に付けたマークが処理面と非処理面とで差がない場合は,摩擦試験(乾式)に
合格と判定する。差がある場合は,不合格と判定する。
6) 5) で不合格と判定した場合は,同様な方法で再度マークを付け,その面を水に浸して硬く絞った清
潔な布などでこする。処理面のマークが非処理面と差がない場合,摩擦試験(湿式)に合格と判定
する。差がある場合は,不合格と判定する。
7) 3) の水洗い及び乾燥後2時間以内に上記の評価を行い,図1によって,くえん酸耐酸性クラスを判
定する。

――――― [JIS R 4301 pdf 7] ―――――

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目視検査
合格 不合格
摩擦試験(乾式)
目視検査
合格 不合格
摩擦試験(湿式)
目視検査
合格 不合格
クラスAA クラスA+ クラスA クラス無
図1−目視による耐化学性クラス判定フロー図

5.4 室温硫酸試験

  室温硫酸試験は,次による。
a) 試験体 試験体は,製品又は部品とする。
b) 試験液 試験液は,JIS K 8951に規定する硫酸の2 %溶液とする。
c) 試験手順 試験の手順は,次による。
1) 試験体は,エタノールで洗い,水滴が残らなくなるまで熱水ですすぐ。最後に吸水性のある清潔な
布などで軽くたたきながら乾燥させる。
2) 試験体の表面に23滴の試験液を滴下し,その面を時計皿で覆う。試験体が曲面の場合は,試験体
の上に厚さ0.18 mm以下で直径約30 mmのふっ素を含まないろ紙を置き,更にその上に厚さ0.38
mm以上で直径約25 mmのふっ素を含まないろ紙を重ねて置き,試験液を滴下して十分湿らせ,ろ
紙面を時計皿で覆う。
3) 23±3 ℃で15分間±30秒間放置した後,ろ紙を使用した場合はろ紙を取り去り,純水でよく水洗
いして,乾いたろ紙で軽くたたき乾燥させる。

――――― [JIS R 4301 pdf 8] ―――――

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4) 試験体を5.1の目視試験によって角度を変えて,処理面と非処理面との光沢に差があるかを判定す
る。差がなければ合格とする。処理面と非処理面とに差がある場合,不合格と判定する。
5) 4) で不合格と判定した試験体は,JIS S 6006に規定するHBの鉛筆を使い,処理面と非処理面との
両方を横切る平行な線(マーク)を数本引く。試験体の色が黒色又は暗色の場合は,2か所の面に
JIS K 8703で規定する酸化チタン顔料をこすり付ける。その後,試験体の表面を乾いた清潔な布な
どでこすり,試験体に付けたマークが処理面と非処理面とで差がない場合は,摩擦試験(乾式)に
合格と判定する。差がある場合は,不合格と判定する。
6) 5) で不合格と判定した場合は,同様な方法で再度マークを付け,その面を水に浸して硬く絞った清
潔な布などでこする。処理面のマークが非処理面と差がない場合,摩擦試験(湿式)に合格と判定
する。差がある場合は,不合格と判定する。
7) 3) の水洗い及び乾燥後2時間以内に上記の評価を行い,図1によって硫酸耐酸性クラスを判定する。

5.5 室温炭酸ナトリウム試験

  室温炭酸ナトリウム試験は,次による。
a) 試験体 試験体は,製品又は部品とする。
b) 試験液 試験液は,JIS K 8625に規定する特級無水炭酸ナトリウム10 gを純水100 mLに溶解した溶
液とする。
なお,調製した試験液は,24時間以内に使用しなければならない。
c) 試験手順 試験の手順は,次による。
1) 試験体は,エタノールで洗い,水滴が残らなくなるまで熱水ですすぐ。最後に吸水性のある清潔な
布などで軽くたたきながら乾燥させる。
2) 試験体の表面に23滴の試験液を滴下し,その面を時計皿で覆う。試験体が曲面の場合は,試験体
の上に厚さ0.18 mm以下で直径約30 mmのふっ素を含まないろ紙を置き,更にその上に厚さ0.38
mm以上で直径約25 mmのふっ素を含まないろ紙を重ねて置き,試験液を滴下して十分湿らせ,ろ
紙面を時計皿で覆う。
3) 23±3 ℃で15分間±30秒間放置した後,ろ紙を使用した場合はろ紙を取り去り,純水でよく水洗
いして,乾いたろ紙で軽くたたき乾燥させる。
4) 試験体を5.1の目視試験によって角度を変えて,処理面と非処理面との光沢に差があるかを判定す
る。処理面と非処理面とに差がない場合,合格とする。差がある場合は,不合格と判定する。
5) 4) で不合格と判定した試験体は,JIS S 6006に規定するHBの鉛筆を使い,処理面と非処理面との
両方を横切る平行な線(マーク)を数本引く。試験体の色が黒色又は暗色の場合は,2か所の面に
JIS K 8703で規定する酸化チタン顔料をこすり付ける。その後,試験体の表面を乾いた清潔な布な
どでこすり,試験体に付けたマークが処理面と非処理面とで差がない場合は,摩擦試験(乾式)に
合格と判定する。差がある場合は,不合格と判定する。
6) 5) で不合格と判定した場合は,同様な方法で再度マークを付け,その面を水に浸して硬く絞った清
潔な布などでこする。処理面のマークが非処理面と差がない場合,摩擦試験(湿式)に合格と判定
する。差がある場合は,不合格と判定する。
7) 3) の水洗い及び乾燥後2時間以内に上記の評価を行い,図1によって炭酸ナトリウム耐アルカリ性
クラスを判定する。

5.6 熱水性試験

  熱水性試験は,次による。

――――― [JIS R 4301 pdf 9] ―――――

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a) 試験体 試験体は,調理用の製品とする。
b) 試験手順 試験の手順は,次による。
1) 試験体に最大容量の約70 %の純水を満たし,蓋をして沸騰させる。
2) 沸騰し始めたら直ちに加熱温度を調節し,静な沸騰を保ちながら5時間±5分間連続して加熱する。
ただし,水量が半分になるごとに元の水量まで常温の純水を追加補充する。
3) 5時間経過後に熱湯を空けて空気中で室温になるまで放冷する。
4) 室温に達した後,内面を布で拭き,乾燥させてさびの有無を5.1の目視試験の手順によって調べる。
また,水位線の上下面での光沢の劣化を5.3 c) の4)7) の手順で評価し,図1によって耐熱水性ク
ラスを判定する。

5.7 沸騰くえん酸試験

  沸騰くえん酸試験は,次による。
a) 試験体 試験体は,4.1 a) の部品又は4.1 b) によって作る円形の平板2枚とする。
b) 試験液 試験液は,JIS K 8283に規定するくえん酸一水和物32 gを純水500 mLに溶解した溶液とす
る。
なお,試験ごとに24時間以内に調製したものを用いる。
c) 試験装置及び器具 試験には図2及び図3に示す装置を用いる。装置は次の部品で構成される。
1) ほうけい酸ガラス製のシリンダ(図4)及び還流冷却管と還流冷却管とで生成される凝集水を集め
るための滴下収集管(図5)並びに静かな沸騰状態を保つほうけい酸ガラス製の沸騰補助器具(図6)
(温度計に換えて取り付ける。)よりなる。
2) 加熱器は,シリンダの下部からヒータの上端までが95 mmの断熱材でカバーされた熱伝導合金製の
400500 Wの電熱バンドヒータ(可変トランス電気制御装置付き)を用いる。ヒータの下端がシー
リングリングの上端より最大3 mm以内で,パッキングに触らない寸法で設置する(図3)。
3) 試験体をシリンダの上下に取り付け,スクリューボルト,ちょう(蝶)ナット及び六角ナットによ
って2枚の表面保護鋼製三角板(図7)で固定する。必要に応じて試験体をほうけい酸ガラス製の
板に置き換えることができる。
4) 試験体と三角板との間は,140 ℃の酸と水に耐えるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のワッシ
ャーとで固定する。試験体は,外径100 mm,内径80±0.3 mm,厚さ2 mmのクロロプレン又はエ
チレンプロピレン(EP)製のパッキングリングでシリンダの接地端部と密封する。試験体をほうろ
う製品から切り出した場合,パッキングリングは試験体が入るEP製の保護カバー(図8)に取り換
える。

――――― [JIS R 4301 pdf 10] ―――――

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JIS R 4301:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2178:1982(MOD)
  • ISO 2746:1998(MOD)
  • ISO 2747:1998(MOD)
  • ISO 28706-1:2008(MOD)
  • ISO 28706-2:2008(MOD)
  • ISO 28706-4:2008(MOD)
  • ISO 28763:2008(MOD)
  • ISO 28764:2008(MOD)
  • ISO 4528:2000(MOD)
  • ISO 4530:1983(MOD)
  • ISO 4532:1991(MOD)
  • ISO 8289:2000(MOD)
  • ISO 8291:1986(MOD)

JIS R 4301:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 4301:2015の関連規格と引用規格一覧