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(4) 式製法及びS式製法の中底リブは,使用目的に十分耐えるものであること。
(5) 式製法の中底の引裂強さは,JIS K 6550の5.3(引裂強さ)によって試験したとき,12N以上であ
ること。
6.5 縫糸 縫糸は,すべて使用目的に適合したもので,それぞれ次の規定に適合しなければならない。
(1) より糸については,太さ及びよりが均等なものであること。
(2) 甲縫糸及び底縫糸は,付表2又は付表3の品種のものを用い,品質は,JIS L 2101の表4(綿ミシン
糸)若しくは表5(綿手縫糸),JIS L 2310の付表1(引張強さ,合糸数及び上より方向)又はJIS L 2403
の表2(麻縫糸)に適合すること。ただし,JIS L 2101の表4, JIS L 2310の付表1又はJIS L 2403の
表2の品種のものと同等以上の引張強さをもつ合成繊維を用いてもよい。
また,底縫糸は,使用目的に応じて,松やに又はこれに類するものを十分に浸透させたものである
こと。
6.6 接着剤 表底をはり付ける接着剤は,耐水性のある接着力の強いものでなければならない。
また,V式製法及びI式製法で接着剤を使用する場合は,その他の材料に悪影響を与えるものであって
はならない。
6.7 踏まずしん 踏まずしんは,すべて使用目的に適合したもので,容易に変形しないものでなければ
ならない。
6.8 附属品 ひも,はとめ,尾錠,ボタンなどの附属品は,すべて使用目的に適合しなければならない。
6.9 中敷 中敷は,厚さ0.6mm以上の革又はこれに準じるもので,使用目的に耐えるものでなければな
らない。
6.10 ウエルト・月形しん・先しん・くぎ ウエルト,月形しん,先しん及びくぎは,すべての使用目的
に適合したものでなければならない。
7. 製造方法
7.1 材料の型入れ
7.1.1 底用革材料の型入れ 底用革材料の型入れは,次の規定に適合しなければならない。
(1) 表底及び化粧は,しり(バット)部に型入れし,他の部分に型入れしないこと。ただし,表底のかか
との部分は,肩(ショルダ)部又は腹(ベリー)部に型入れしても差し支えない。
また,特に表底用になめした革については,この限りではない。
(2) 中底は,肩(ショルダ)部又は腹(ベリー)部から取り,その組織は均等であること。ただし,特に
中底用になめした革については,この限りではない。
7.1.2 革以外の中底材料の型入れ 革以外の中底用材料の型入れは,材質に方向性のあるものは方向に従
って型入れを行わなければならない。
7.2 接着法
7.2.1 S式製法の接着法 ウエルトと表底周辺に接着剤を塗布し,4.2.1に適合するように完全に接着しな
ければならない。
7.2.2 C式製法の接着法 甲釣込み部と表底の周辺に接着剤を塗布し,4.2.1に適合するように完全に接
着しなければならない。
7.3 くぎ打 くぎ打は,使用目的に適合したくぎ数で,次の規定に適合しなければならない。
(1) かかと釣り込みのくぎ打は,甲かかと部及び中底を貫通し,甲かかと部が中底に固着していること。
(2) ルーズネイルのくぎ打は,表底,甲かかと部及び中底を貫通し,表底が甲かかと部に固着しているこ
――――― [JIS S 5050 pdf 6] ―――――
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と。
(3) 積上のくぎ打は,中底内に達する長さのくぎを使用すること。
(4) ゴム及び合成樹脂のかかとの底面からのくぎ打は,ゴム及び合成樹脂のかかと並びに表底を貫通する
長さのくぎを使用すること。
(5) 表底は,くぎで仮止めをしないこと。
7.4 その他 こば,底面及び甲部の仕上げ並びにかかと,附属品及び中敷は,次の規定に適合しなけれ
ばならない。
(1) こば,底面及び甲部の仕上げは,丁寧に行うこと。
(2) かかとは,すきまなく,使用目的に適合するように取り付けること。
(3) 附属品及び中敷は,使用目的に適合すること。
8. 試験方法 S式製法,C式製法,Ca式製法,V式製法及びI式製法による革靴の表底はく離試験は,
接着後又は圧着後48時間経過した靴を図1に示すようなはく離試験機を用い,常温 (20±15℃) ・常湿
[ (65±20) %] で,次によって行う。
(1) はく離つめは,靴のつま先の形状に合致したものを取り付ける。
(2) 靴底支持部は,靴のこば面がほぼ水平になるように高さを調節する。
(3) 靴型の入った靴のつま先をはく離つめに押し当てる。
(4) かかと部を下に押して,こじって目盛を読む。ただし,目盛の単位がkgのものは,測定した値に9.806
65を乗じJIS Z 8401によって有効数字2けたに丸める。
――――― [JIS S 5050 pdf 7] ―――――
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図1 はく離試験機
9. 検査方法 革靴は,4.及び5.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取検
査方式によって行う。
10. 表示 革靴には,次の事項を表示しなければならない。
(1) サイズ
(2) 製造業者名又はその略号
――――― [JIS S 5050 pdf 8] ―――――
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11. 取扱い上の注意事項 表底又はかかとに発泡ポリウレタンを使用した靴には,一足ごとに,JIS Z 8305
に規定する12ポイントの活字を用い,次の事項を表示しなければならない。
なお,取扱い上の注意事項及び製造業者名を表示した印刷物は,靴の中に挿入すること。
(1) 表底には発泡ポリウレタンを使用しております。
(2) 湿気により経年変化を起こすことがあります。
(3) 通風の良い場所に保管してください。
(4) 製造業者名
付表1 各部の名称
番号 名称 番号 名称
1 つま革(爪革) 23 かかとしん
2 飾革 24 台革
3 腰革 25 積上
4 べろ 26 ヒール止めねじくぎ
5 一枚甲 27 ヒール止めらせんくぎ
6 バックステー 28 ルーズネイル
7 先裏 29 ヒール
8 腰裏 30 ヒール巻革
9 すべり止 31 化粧
10 しゃこ止 32 中敷
11 テープ 33 甲縫糸
12 はとめ 34 すくい縫糸
13 靴ひも 35 出縫糸
14 表底 36 底縫糸
15 中底 37 プラットフォーム巻革
16 中底リブ 38 プラットフォーム巻革縫糸
17 先しん 39 プラットフォーム
18 月形しん 40 ウエッジ
19 ウエルト 41 クッション
20 踏まずしん 42 尾錠
21 中物 43 かかと釣り込みくぎ
22 かかと 44 積上げくぎ
――――― [JIS S 5050 pdf 9] ―――――
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付表2 甲縫糸
(a) 綿ミシン糸
呼び 原糸繊度 合糸数 引張強さ
dtex (最低値)
{原糸番手S} N [{gf}]
#40(2コード) 210 [{28}] 2 7.3 [{740}]
#40(3コード) 145 [{40}] 3 8.6 [{870}]
#40(6コード) 74 [{80}] 2×3 10.0 [{1 010}]
#30(3コード) 200 [{30}] 3 10.9 [{1 110}]
#30(6コード) 100 [{60}] 2×3 11.6 [{1 180}]
#20(3コード) 300 [{20}] 3 16.1 [{1 640}]
#20(6コード) 145 [{40}] 2×3 17.7 [{1 800}]
#10(6コード) 165 [{36}] 2×3 19.5 [{1 980}]
#8(3コード) 370 [{16}] 3 18.9 [{1 920}]
#8(6コード) 200 [{30}] 2×3 22.7 [{2 310}]
備考1. 本表にないものについては,JIS L 2101の3.5(引
張強さ)(4)(表4表6の表中にない原糸繊度と合
糸数の組合せのもの)の規定に適合すること。
2. [{}] を付けて示してある単位及び数値は,従来
単位によるもので,参考として併記したものであ
る。
(b) 絹ミシン糸 (c) 麻縫糸
品種番号 原糸繊度 合糸数 引張強さ 呼び 原糸繊度 合糸数 引張強さ
dtex (最低値) dtex (最低値)
{原糸番手S} N [{gf}] {原糸番手S} N [{kgf}]
40番5号 23{21中} 5×3 10.0 [{1 010}] 20/3 840 [{20}] 3 66.7 [{6.8}]
40番6号 6×3 11.9 [{1 210}] 20/6 840 [{20}] 6 137 [{13.9}]
30番7号 7×3 13.9 [{1 410}] 16/5 1 050 [{16}] 5 143 [{14.5}]
30番8号 8×3 15.9 [{1 620}]
30番9号 9×3 17.9 [{1 820}]
20番10号 10×3 19.8 [{2 010}]
20番11号 11×3 21.7 [{2 210}]
10番14号 14×3 27.7 [{2 820}]
10番15号 15×3 29.7 [{3 020}]
8番16号 16×3 31.7 [{3 230}]
8番17号 17×3 33.7 [{3 430}]
8番18号 18×3 35.6 [{3 630}]
8番19号 19×3 37.6 [{3 830}]
8番20号 20×3 39.7 [{4 040}]
備考1. 綿ミシン糸は,表にある呼び以外の物を用いてもよい。この場合,JIS L 2101の3.5(4)の規定に適合すること。
2. [{}] を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるもので,参考として併記したものである。
――――― [JIS S 5050 pdf 10] ―――――
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JIS S 5050:1995の国際規格 ICS 分類一覧
JIS S 5050:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6252:2007
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引裂強さの求め方
- JISK6253:2006
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方
- JISK6258:2016
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐液性の求め方
- JISK6547:1994
- 革の染色摩擦堅ろう度試験方法
- JISK6548:1995
- 革の銀面割れ試験方法
- JISK6549:1977
- 革の透湿度試験方法
- JISK6550:1994
- 革試験方法
- JISK6551:1977
- くつ用革
- JISL2101:2000
- 綿縫糸
- JISL2310:2000
- 絹縫糸
- JISL2403:2000
- 麻縫糸
- JISS5037:1998
- 靴のサイズ
- JISZ8305:1962
- 活字の基準寸法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方