JIS S 5050:1995 革靴

JIS S 5050:1995 規格概要

この規格 S5050は、革を甲用材料とした一般歩行用の革靴について規定。

JISS5050 規格全文情報

規格番号
JIS S5050 
規格名称
革靴
規格名称英語訳
Leather shoes
制定年月日
1969年5月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

61.060
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1969-05-01 制定日, 1972-08-01 確認日, 1975-11-01 改正日, 1978-11-01 確認日, 1984-11-01 改正日, 1992-05-01 改正日, 1995-10-01 改正日, 2001-01-20 確認日, 2006-05-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS S 5050:1995 PDF [20]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
S 5050-1995
革靴

Leather shoes

1. 適用範囲 この規格は,革(1)を甲用材料とした一般歩行用の革靴(以下,革靴という。)について規定
する。
注(1) ここでいう革とは,天然の皮をなめしたものをいう。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7507 ノギス
JIS K 6251 加硫ゴムの引張試験方法
JIS K 6252 加硫ゴムの引裂試験方法
JIS K 6253 加硫ゴムの硬さ試験方法
JIS K 6258 加硫ゴムの浸せき試験方法
JIS K 6547 革の染色摩擦堅ろう度試験方法
JIS K 6548 革の銀面割れ試験方法
JIS K 6549 革の透湿度試験方法
JIS K 6550 革試験方法
JIS K 6551 くつ用革
JIS L 2101 綿縫糸
JIS L 2310 絹縫糸
JIS L 2403 麻縫糸
JIS S 5037 靴のサイズ
JIS Z 8305 活字の基準寸法
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 各部の名称 革靴の各部の名称は,付表1及び付図18による。ただし,付図18の構造は,一例
を示したものである。
3. 種類 種類は,靴の使用対象者及び製造方法によって次のとおり区分する。
(1) 靴の使用対象者による区分 靴の使用対象者による区分は,JIS S 5037によって男子用,女子用及び
子供用とする。
(2) 製造方法による区分 製造方法による区分は,次のとおりとする。
(a) グッドイヤウエルト式製法 (Goodyear Welt Process) による靴 中底に作ったリブに,釣り込んだ
甲部周辺とウエルトとをすくい縫機で縫い付け,次に,表底をかぶせた後,ウエルトと表底周辺と
を出縫機でロックステッチ縫にする製法による靴(以下,G式製法という。)。

――――― [JIS S 5050 pdf 1] ―――――

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S 5050-1995
(b) シルウエルト式製法 (Silhouwelt Process) による靴 中底に作ったリブに,釣り込んだ甲部周辺と
ウエルトとをすくい縫機で縫い付け,次に,ウエルト表底周辺に接着剤を塗布し,圧着機で底付け
をする製法による靴(以下,S式製法という。)。
(c) ステッチダウン式製法 (Stitch-dowm Process) による靴 甲部周辺を外側に釣り込み,甲部周辺と底
周辺部とを出縫機でロックステッチ縫にする製法による靴(以下,Sd式製法という。)。
(d) マッケイ式製法 (Mckay Process) による靴 釣り込んだ甲部に表底を仮張りし,後に靴型を抜き,
中底部で甲部と表底とを底縫機でロックステッチ縫にする製法による靴(以下,M式製法という。)。
(e) セメント式製法 (Cement Process) による靴 甲部周辺を中底に釣り込んだ後,甲部周辺と表底周辺
に接着剤を塗布し,圧着機で底付けをする製法による靴(以下,C式製法という。)。
(f) カリフォルニア式製法 (California Process) による靴 甲革周辺と中底周辺とプラットフォーム巻
革を縫い合わせ,靴型を挿入し,プラットフォーム巻革を巻き付けて釣り込み,このプラットフォ
ーム巻革に接着剤を塗布し,圧着機で底付けをする製法による靴(以下,Ca式製法という。)。
(g) 直接加硫圧着式製法 (Direct Vulcanizing Process) による靴 甲部周辺を中底に釣り込んだ後,加硫
圧着機に装着し,未加硫ゴムを挿入し,加熱加圧成形しながら底部(2)を成形する製法による靴(以
下,V式製法という。)。
注(2) 底部とは,表底及びかかとを含めたものをいう。
(h) 射出成形式製法 (Injection Moulding Process) による靴 甲部周辺を中底に釣り込んだ後,射出成形
機に装着し,未加硫ゴム又は合成樹脂を金型中に射出し,底部(2)を成形する製法による靴(以下,I
式製法という。)。
4. 品質
4.1 一般事項 各種製法による革靴は,6.の材料を主材料として製作され,形状が均整,かつ,堅固なも
ので,次の項目に適合しなければならない。
(1) 縫割りは,補強したものであること。
(2) d式製法の甲部周辺と底部(2)周辺は,釣り込みぎわで完全に密着していること。
(3) 甲部周辺の釣り込みしろは,M式製法,C式製法及びCa式製法については10mm以上,V式製法及
びI式製法については3mm以上であること。
(4) すくい縫は,糸締めが適度で,笑いがないこと。
(5) 出縫いは,糸締めが適度で,上下糸とも浮きがないこと。
(6) 式製法の底縫糸は,中底の縁及び甲部周辺から外れていないこと。
(7) かかとの取付部には,すきまがないこと。
(8) きず,はん点,汚れ,その他著しく外観を損なうような欠点がないこと。
4.2 性能
4.2.1 表底のはく離強さ 表底のはく離強さは,8.によって試験したとき,次の項目に適合しなければな
らない。
(1) 式製法,C式製法及びCa式製法の表底のはく離強さは,男子用が150N/25mm以上,女子用及び子
供用が100N/25mm以上であること。ただし,つま先の形状によって,測定部の長さが25mmでない
場合のはく離強さは,男子用が59N/cm以上,女子用及び子供用が39N/cm以上でもよい。
(2) 式製法及びI式製法の表底のはく離強さは,150N/25mm以上であること。ただし,つま先の形状に
よって,測定部の長さが25mmでない場合のはく離強さは59N/cm以上でもよい。

――――― [JIS S 5050 pdf 2] ―――――

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4.2.2 針足数 針足数(3)は,次の項目に適合しなければならない。ただし,合成繊維の場合は,目的に適
合する縫糸と見掛けの太さが同等のものであること。
注(3) 針足数とは30mm間の糸目の数をいい,“○針”と表現する。
(1) 甲縫主要部の針足数は,表1に適合すること。
表1 針足数
縫糸の種類 呼び 針足数(針)
絹ミシン糸, 40番 1722
綿ミシン糸 30番 1520
20番 1218
10番 814
8番 712
麻糸 20/3 610
20/6 610
16/5 59
(2) すくい縫,出縫及び底縫の針足数は,表2に適合しなければならない。
表2 縫い方別針足数
縫い方の種類 呼び 表底の種類 針足数(針)
すくい縫 16/6 − 35
16/8
20/9
出縫 16/4 革 713
16/5
16/6 ゴム又は合 59
20/6 成樹脂
20/7
底縫 16/4 − 47
16/5
16/6
20/6
20/7
5. サイズ サイズは,JIS S 5037の3.(サイズ)による。
6. 材料
6.1 甲用材料 甲用材料は革を用い,次の項目に適合しなければならない。
(1) 甲用材料の厚さは,表3に適合すること。

――――― [JIS S 5050 pdf 3] ―――――

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表3 甲用材料の厚さ
単位 mm
革の種類 男子用 女子用 子供用
牛革 カーフ 0.7以上 0.6以上 0.6以上
キップ 0.9以上 0.8以上 0.7以上
カウ又はステア 1.1以上 1.1以上 1.0以上
馬革 コードバン 1.5以上 − −
その他 1.2以上 1.0以上 1.0以上
豚革 1.0以上 1.0以上 1.0以上
山めん羊革,その他の革0.6以上 0.6以上 0.6以上
(2) 甲用材料の銀面割れ及び組織の異常は,JIS K 6548の6.(試験方法)によって試験したとき,表4に
適合すること。
表4 甲用材料の品質
種類 荷重 N 高さ mm
男子用 150以上 6.0以上
女子用 120以上
子供用
(3) 甲用材料の透湿度は,JIS K 6549によって試験したとき,1時間当たり3.0mg/cm2以上であること。た
だし,靴の構造上,透湿性を必要としないものについては,この限りでない。
(4) 甲用材料の摩擦堅ろう度(乾燥試験)は,JIS K 6547によって試験したとき,汚染2級以上であるこ
と。この場合,試験に用いる白布は,摩擦用白綿布とする。
(5) 式製法の甲用なめし革のクロム含有率は,JIS K 6550の6.9(クロム含有量)によって試験したとき,
3.05.5%であること。
6.2 表底及びかかと用材料 表底及びかかと用材料は,次の項目に適合しなければならない。
(1) 表底及びかかと用材料の厚さは,踏付け部及びかかと部の最薄部とし,表底が革の場合は,JIS K 6550
によって試験したとき,表5に適合しなければならない。表底及びかかとがゴム又は合成樹脂の場合
は,試料の両端を結ぶ直線上において,接地面と直角の断面について,踏付け部及びかかと部の最も
薄い部分の厚さを,JIS B 7507に規定するノギスを用いて小数点以下1けたまで測定したとき,表5
に適合しなければならない。
表5 表底及びかかと用材料の厚さ
単位 mm
種類 革 革以外の材料
意匠のあるもの 意匠のないもの
男子用 G式製法によるもの 4.0以上 3.5以上 4.0以上
G式製法以外のもの 3.5以上 3.0以上 3.5以上
女子用 G式製法によるもの 3.5以上 3.0以上 3.5以上
G式製法以外のもの 3.0以上 2.5以上 2.5以上
子供用 G式製法によるもの 3.0以上 3.0以上 3.0以上
G式製法以外のもの 3.0以上 2.5以上 2.5以上
(2) 表底が革の場合,引張強さ,伸び及び銀面割れは,JIS K 6551に適合すること。
(3) 表底及びかかとがゴム又は合成樹脂の場合は,次のとおり試験したとき,表6に適合すること。
なお,かかとに硬質ゴム又は軟質ゴムを用いた場合は,硬さ60以上,引張強さ7.9MPa以上,伸び
150%以上,引裂強さ150N/cm以上,耐油性35%以下とする。

――――― [JIS S 5050 pdf 4] ―――――

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また,V式製法のゴム試験は,材料をソリッドの状態に加硫したものを試料とする。さらに,発泡
ポリウレタンの試験は,表底と同一材料で,両面にスキン層が付いた厚さ4.07.0mmの板状のもの
を試料とする。
(a) 硬さの試験は,JIS K 6253の5.(デュロメータ硬さ試験)によって行う。この場合,デュロメータ
のタイプは,タイプAとする。
(b) 引張強さ及び伸びの試験は,JIS K 6251によって行う。この場合,試験片は,ダンベル状2号形と
する。
(c) 引裂強さの試験は,JIS K 6252によって行う。この場合,試験片は,切込み無しアングル形とする。
(d) 耐油性(体積変化率)の試験は,JIS K 6258の4.(浸せき試験)によって行う。この場合,試験用
潤滑油は,No.3油を用い,浸せき温度は40±1℃とし,浸せき時間は22±0.25時間とする。
表6 表底及びかかと用材料の品質
項目 硬質ゴム V式及びI式製法ゴム
軟質ゴム 気泡性ゴム 発泡ポリウレタン 合成樹脂
硬さ 85以上 85未満 − − 60以上 60以上
引張強さ 10以上 (4) 13以上 3.5以上 3.5以上 6.9以上 10以上
MPa
伸び % 150以上 300以上 − 300以上 200以上 200以上
引裂強さ 300以上 300以上 − 150以上 − 300以上
N/cm
耐油性(体 35以下 35以下 − − − 35以下
積変化) %
注(4) 硬質ゴムの黒以外のものの引張強さは,7.9MPa以上とする。
6.3 裏用材料 裏用材料は,次の項目に適合しなければならない。
(1) 腰裏に用いる革の厚さは0.6mm以上とし,革以外の材料を使用するものは,すべて使用目的に適合し
た組織の均一なものであること。
(2) 先裏に用いる革の厚さは0.5mm以上とし,先裏に布を用いるときは,その布の打込みが均一で,すべ
て使用目的に適合したものであること。
(3) 裏用材料が革の場合の透湿度は,JIS K 6549によって試験したとき,1時間当たり3.0mg/cm2以上であ
ること。ただし,靴の構造上,透湿性を必要としないものについてはこの限りでない。
(4) 裏革(腰革及び先革)が革の場合の染色摩擦堅ろう度は,JIS K 6547によって試験したとき,汚染が
乾燥試験で4級以上,湿潤試験で3級以上及び汗試験(B法)で2級以上であること。この場合,試
験に用いる白布は,摩擦用白綿布とする。
6.4 中底 中底は,次の項目に適合しなければならない。
(1) 中底は,かえりがよく,容易に変形しないもので,すべて使用目的に適合した組織の均等なものであ
ること。
(2) 中底リブのはく離強さは,引張試験機を用いて試験したとき,100N/cm以上であること。ただし,試
験片は,中底の外踏まず部,内踏まず部,外踏付け部及び内踏付け部の4か所から,リブの方向に2cm
幅にとり,リブと中底を各々締付具でつかみ,180°方向に引っ張るものとする。試験機のはく離速度
は,100±20mm/minとする。
(3) 中底の染色摩擦堅ろう度は,JIS K 6547によって試験したとき,汚染が乾燥試験で4級以上,湿潤試
験で3級以上,汗試験(B法)で2級以上であること。この場合,試験に用いる白布は,摩擦用白綿
布とする。

――――― [JIS S 5050 pdf 5] ―――――

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