JIS T 1140:2014 電子体温計 | ページ 2

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3.8
実測式(体温計)
最高温度保持機能だけをもつ体温計。
3.9
一般用(体温計)
通常目的の体温測定に用いる体温計。
3.10
婦人用(体温計)
婦人基礎体温の測定及び通常目的の体温測定に用いる体温計。
3.11
広範囲用(体温計)
低体温(20 ℃以上30 ℃未満)の測定及び/又は高体温(43 ℃を超え45 ℃以下)の測定並びに通常目
的の体温測定に用いる体温計。
3.12
測温部一体形(体温計)
工具を用いずに測温部と体温表示部(本体)とに分離することが不可能な構造の体温計。
3.13
測温部分離形(体温計)
工具を用いずに測温部と体温表示部(本体)とに分離することが可能な構造の体温計。
3.14
互換形(体温計)
測温部と体温表示部(本体)との間で,製造業者が指定する形式の製品については,任意の組合せに対
して性能及び安全性が保証できる体温計。
3.15
非互換形(体温計)
測温部と体温表示部(本体)との固有の組合せのときだけ性能及び安全性が保証できる体温計。
3.16
防浸形(体温計)
体温計全体が生理食塩液などの液体の浸入に対して防浸性をもっている体温計。
3.17
一部防浸形(体温計)
体温計の測温部を含む一部が生理食塩液などの液体の浸入に対して防浸性をもっている体温計。
3.18
最大許容誤差
許容される誤差の限界値。
3.19
基準温度
基準水槽に浸された測温部によって表示される温度(目的に応じて,試験前,又は,試験の前後のどち
らか適切な方)で,作業領域内で,一定に保持された温度。

――――― [JIS T 1140 pdf 6] ―――――

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4 種類

  種類は,次による。
a) 体温計の測温方式による種類
1) 実測式
2) 予測式
b) 体温計の用途による種類
1) 一般用
2) 婦人用
3) 広範囲用
c) 体温計の構造による種類
1) 測温部一体形
2) 測温部分離形
2.1) 互換形
2.2) 非互換形
d) 体温計の防浸に対する防護程度による種類
1) 防浸形
2) 一部防浸形

5 安全

  安全に関する事項は,次による。
a) 電撃に対する保護の形式及び程度は,それぞれJIS T 0601-1の6.2(電撃に対する保護)【14.(分類に
関する要求事項)】に規定された次の分類に適合しなければならない。
1) 電撃に対する保護の形式による分類 内部電源機器
2) 電撃に対する保護の程度による装着部の分類 B形又はBF形装着部
b) 測温部を構成する材料及び洗浄・消毒
1) 測温部は正常な使用に十分耐える機械的強度をもち,人の皮膚に炎症などが生じない材料を使用し
なければならない。
2) 健常皮膚以外の皮膚(粘膜,損傷皮膚など)と接触する測温部は,JIS T 0601-1の11.7(ME機器及
びMEシステムの生体適合性)【48.(生体適合性)】を満足しなければならない。
3) 体温計は,8.4.1の試験を行ったとき,温度表示値が最大許容誤差以内でなければならない。
c) 溶出物 体温計の測温部の外被に用いる合成樹脂及び接着剤は,8.4.2の試験を行ったとき,溶出物は
表1を満足しなければならない。
表1−溶出物及びその限度
項目 限界
外観 ほぼ無色透明で異物がない。
pH 空試験液とのpHの差2.0以下
重金属(Pb) 2.0 μg/mL以下
過マンガン酸カリウム還元性物質 空試験液との消費量の差2.0 mL以下
蒸発残留物 2.0 mg以下

――――― [JIS T 1140 pdf 7] ―――――

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6 性能

6.1 最大許容誤差

  温度表示値の最大許容誤差は,8.5.1の試験を行ったとき,表2の値とする。
表2−最大許容誤差
単位 ℃
用途 温度範囲 最大許容誤差a)
一般用 3043 ±0.1
婦人用 3035未満 ±0.1
3538 ±0.05
38超43 ±0.1
広範囲用 低体温 2030未満 ±0.4
3043 ±0.1
高体温 43超45 ±0.2
注a) 測温部分離形の場合は,体温表示部(本体)と測温部とを組み
合せた場合で最大許容誤差以内でなければならない。

6.2 電源電圧

  体温計は,8.5.2の試験を行ったとき,試験後の温度表示値が,一般用では±0.2 ℃,婦人用では±0.1 ℃
を超えてはならない。広範囲用では,30 ℃43 ℃の範囲においては±0.2 ℃,30 ℃43 ℃の温度範囲
を外れた場合には±0.4 ℃を超えてはならない。

6.3 周囲温度

  体温計は,8.5.3の試験を行ったとき,それぞれの周囲温度における温度表示値の差が一般用及び広範囲
用では±0.1 ℃,婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。測温部一体形はそのままで,測温部分離形は
測温部を体温表示部(本体)に接続した状態で行う。

6.4 応答特性

  体温計は,8.5.4の試験を行ったとき,応答時間が,30秒以内でなければならない。ただし,予測式を除
く。

6.5 高温放置

  測温部分離形の体温計は,8.5.5の試験を行ったとき,温度表示値が一般用及び広範囲用では±0.1 ℃,
婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。

6.6 保存温度

  体温計は,8.5.6の試験を行ったとき,試験前後の温度表示値の差が一般用及び広範囲用では±0.1 ℃,
婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。

6.7 保存湿度

  体温計は,8.5.7の試験を行ったとき,試験前後の温度表示値の差が一般用及び広範囲用では±0.1 ℃,
婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。

6.8 熱的耐衝撃

  体温計は,8.5.8の試験を行ったとき,試験前後の温度表示値の差が一般用及び広範囲用では±0.1 ℃,
婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。

6.9 防浸

  体温計は,8.5.9の試験を行ったとき,1回目と2回目の温度表示値との差及び1回目と3回目の温度表

――――― [JIS T 1140 pdf 8] ―――――

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示値との差が,次に示す値以下でなければならない。
a) 最小表示単位が0.01 ℃の場合 0.04 ℃
b) 最小表示単位が0.1 ℃の場合 0.1 ℃

6.10 機械的耐衝撃

  体温計は,8.5.10の試験を行ったとき,試験前後の温度表示値の差が一般用及び広範囲用では±0.1 ℃,
婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。測温部一体形はそのままで,測温部分離形は測温部を体温表示
部(本体)に接続した状態で試験を行う。

6.11 耐電圧

  測温部分離形の体温計は,8.5.11の試験を行ったとき,温度表示値が一般用及び広範囲用では±0.1 ℃,
婦人用では±0.05 ℃を超えてはならない。

6.12 電磁両立性

  体温計は,JIS T 0601-1-2の要件に適合しなければならない。
なお,温度を要件とする試験では,温度表示値の変化は±0.3 ℃を超えてはならない。

6.13 消費電力量

  体温計は,8.5.13の試験を行ったとき,測温部の温度上昇量が0.01 ℃を超えてはならない。

6.14 予測誤差

  予測値の誤差[同じ部位で,口中又は直腸では5分以上,えき(腋)下では10分以上実測した値に対す
る誤差]は,±0.2 ℃とする。

7 構造

7.1 測温範囲及び最小表示単位

7.1.1  測温範囲
測温範囲は,次による。
a) 35.5 ℃42 ℃を含まなければならない。
b) 表2の温度範囲を超えてはならない。
7.1.2 最小表示単位
最小表示単位は,次による。
a) 一般用及び広範囲用の場合 最小表示単位は,0.01 ℃,0.1 ℃のいずれかとする。
b) 婦人用の場合 最小表示単位は,0.01 ℃とする。

7.2 予測機能

  予測機能は,次による。
a) 予測値を表示する場合は,予測値である表示又はマークを体温表示部(本体)に表示しなければなら
ない。
b) 実測値を表示する場合は,最高温度保持機能に基づく表示を行わなければならない。

7.3 実測機能

  体温計は,実測機能を備えていなければならない。

7.4 電源部

  体温計の内部電源の電圧が,6.2の電源電圧を確保できない電圧まで降下した場合は,その旨を確認でき
る表示をするか,注意信号を出すか,又は非動作にしなければならない。

――――― [JIS T 1140 pdf 9] ―――――

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7.5 測温範囲外告知

  温度が測温範囲を外れた場合には,その旨を認識できる表示をするか,注意信号を出すか,又は非動作
にしなければならない。

7.6 接続方式

  測温部が分離できる体温計にあっては,体温表示部(本体)と測温部との接続が,プラグイン又は容易
に脱着できるコネクタで接続させる方式でなければならない。

8 試験

8.1 試験条件

  試験条件は,JIS T 0601-1の5.3(周囲温度,湿度及び気圧)【4.5(周囲温度,湿度及び気圧)】による。

8.2 試験装置

  試験に用いる測定器及び装置は,次による。
a) 標準温度計 標準温度計は,次のいずれかとする。
1) 計量法第103条第1項の規定によって基準器検査に合格し,かつ,有効期間内にある基準ガラス製
温度計
2) 計量法第144条第1項の登録事業者が特定標準器による校正を行った温度計又はこれに連鎖して段
階的に温度計の校正をされたものを用いて定期的に校正をされた温度計であって,精度±0.02 ℃の
温度計
3) IS C 1604の規定による測温抵抗体,サーミスタ温度計
b) 標準恒温槽 8.5.1の温度指示特性試験に使用する恒温槽の槽内温度は,体温計に要求される温度を設
定できるものとする。また,槽内温度を均一に保つための液体をかくはんする装置を備え,標準温度
計の温度を検出する部分と試験する体温計の測温部とを,槽内の中心部に接近させて挿入した状態で,
±0.02 ℃の制御温度安定性及び±0.02 ℃の温度分布をもつものとする。
c) 校正 試験に用いる計測器は,使用頻度及び計測自体の特性などを考慮して,適正に定期的に校正さ
れていなければならない。

8.3 試験項目

  試験は,通常,測温部と体温表示部(本体)とが接続した状態で行い,次の項目について行う。
a) 安全性試験
1) 測温部を構成する材料及び洗浄・消毒
2) 溶出物
b) 性能試験
1) 温度指示特性
2) 電源電圧
3) 周囲温度
4) 応答特性
5) 高温放置(測温部一体形については,除外する。)
6) 保存温度
7) 保存湿度
8) 熱的耐衝撃
9) 防浸

――――― [JIS T 1140 pdf 10] ―――――

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JIS T 1140:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R115:1995(MOD)

JIS T 1140:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 1140:2014の関連規格と引用規格一覧