JIS T 3217:2016 血液成分分離バッグ | ページ 2

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に設計及び製造しなければならない。バッグは,微生物による汚染の危険を最小限に抑えて,血液を採取
し,かつ,血しょう(漿)を調製,又は遠心分離若しくは再懸濁によって細胞成分を調製できるものでな
ければならない。バッグは,JIS T 3212に規定する輸血セットと機能適合性のあるものでなければならな
い。
さらに,遠心分離に用いられるバッグは,遠心分離機のカップと機能適合性のあるものでなければなら
ない。

5.2 空気含有量

5.2.1  バッグ内に含まれる空気の総量は,1袋に対して15 mLを超えてはならない。
注記 エチレンオキサイドガス滅菌品など,その滅菌の原理上,バッグ内外の空気の流通ができる構
造になっているバッグは除く。
5.2.2 使用者が製造販売業者の指示に従って使用するとき,バッグは空気を混入させず血液を充できる
ものでなければならない。

5.3 加圧取出し

  バッグに公称容量と同量の温度23±5 ℃の水を入れ,JIS T 3212に規定する輸血セット(静脈針を除き,
流量調節器を閉じたもの)をアウトレットポート(取出口)(5.8参照)に接続し,バッグを2枚のプレー
トで挟み,内圧が大気圧より50 kPa高くなるように圧縮したとき,接続した輸血セットを通して水が漏れ
ずに平均流速250 mL/min以上で取り出せるものでなければならない。

5.4 パイロットサンプル

  バッグは,適切な適合検査ができるよう,パイロットサンプルをバッグに孔をあけず採取できる設計と
する。例えば,チューブにバッグ固有のナンバリングをする。

5.5 採血能

  採血針をもつバッグは,B.2 a) 又はB.2 b) に基づいて試験したとき,8分以内でバッグの公称容量を充
できる設計になっていなければならない。

5.6 チューブ

5.6.1  バッグには,血液及び血液成分の採取又は分離を可能にする1本又は複数本のチューブがあり,分
岐しているものもある。意図しないバッグ間の流通を回避する必要がある場合,初めは密封として機能し,
密封を解いた後は,両方向いずれの方向にでも血液成分が流れるようにする器具を取り付けなければなら
ない。
5.6.2 チューブは密封することができ,通常の使用状態の下では潰れないものでなければならない。
5.6.3 公称容量まで水を充し,密封したバッグ及びそれに接続したチューブは,室温(23±5 ℃)で接
合部端面に20 Nの引張力を15秒間加えたとき,接合部分から水漏れがあってはならない。室温(23±5 ℃)
の温度において,バッグの平面の縦軸に沿って,接合部端面と直角方向に張力を加えるものとする。また,
バッグは,6.2.7に適合したものでなければならない。
5.6.4 目視で検査したとき,チューブには裂け目,膨れ,よじれ,又はその他の欠陥があってはならない。
5.6.5 チューブを無菌接合する場合の要件を,次に示す。
− チューブ形状は,容器間の血液及び血液成分の効率的な移動を可能にする。
− 設計上,単一の製造販売業者によって,又は無菌接合装置を使用して,異なる製造販売業者から供給
されたチューブの接合を可能とする。
− 一般的に,二次的処理によって,血液成分を調製する際に個別の容器の接続を可能にする。
− 無菌接合装置は,無菌状態を維持しながらチューブの二つの端部を接ぎ合わせる。

――――― [JIS T 3217 pdf 6] ―――――

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− 無菌接合装置の製造販売業者は,一般的には,その機器の使用に許容されるチューブの寸法(外径及
び/又は内径並びに肉厚)を指定する。バッグの製造販売業者は,輸血業務におけるチューブ接合の
ための適合性を評価できるようにするために,製品資料などで,原材料,内径,外径及び肉厚を指定
する必要がある。
− 輸血業務従事者は,異なる仕様のチューブを接合することを希望する場合,実施する前に検証を行う
べきである。このためのプロトコルを,それらの検証のための最低限の基準(B.5参照)として設け
る(参考文献[9]参照)。

5.7 採血針

  採血針をもつバッグの場合には,針はチューブと一体のもので,保護キャップで覆われていなければな
らない。保護キャップは,保存期間中,バッグから液が漏れるのを防ぎ,かつ,液の通路を無菌状態に保
ち,容易に取外し可能なものでなければならない。
保護キャップはキャップを交換できないような機構,又はキャップに不正操作したことが一目瞭然に分
かるような機構を備えなければならない。
採血針の内外面は,清潔で,仕上げが滑らかでなければならない。また,刃面は鋭利で,凹凸,ばり,
切り粉があってはならない。
採血針は,チューブの軸方向に20 Nの引張力及び押し込み力を15秒間加えたとき,組立部品から緩む
ことなく同じ引張力及び押し込み力に耐えなければならない。
採血針には,針刺し防止形のものも含む。

5.8 アウトレットポート(取出口)

5.8.1  バッグには,血液及び血液成分を投与するときに使用する1か所又は数箇所の取出口を設けなけれ
ばならない。取出口の再密閉不可能な閉鎖部(単数又は複数)は,JIS T 3212に規定するせん(穿)刺器
具を備えた輸血セットの接続時又は使用時に,加圧取出し(5.3参照)で漏れてはならない。
閉鎖部は,せん(穿)刺器具の先端によってせん(穿)刺される前に,取出口がしっかりとせん(穿)
刺器具によって閉塞されなければならない。使用者が製造販売業者の定める操作手順に従って使用すると
き,せん(穿)刺器具は,バッグをきずつけるものであってはならない。
注記1 せん(穿)刺器具は,JIS T 3212を参照する。
注記2 せん(穿)刺器具との良好なかん(嵌)合を確保できる取出口を設計する場合,製造販売業
者は,過度に硬いチューブの使用は避けるべきである。ねじれ及び座屈を起こしやすい肉厚
が薄い(1 mm未満)チューブの使用も避けるべきである。
5.8.2 取出口は完全に密封し,不正開封が一目瞭然であり,内側表面の無菌状態を維持するための機構を
もつものとする。
5.8.3 JIS T 3212に適合したせん(穿)刺器具がバッグの取出口に挿入されたとき,15秒間15 Nの引張
力に耐えなければならない。
5.8.4 5.3に従って試験したとき,せん(穿)刺器具及びバッグの取出口との間の接続から,漏れがあっ
てはならない。

5.9 懸垂用孔

  バッグには,採取,保存,処理,輸送及び投与中に,バッグの使用に支障を来さない懸垂用孔又は位置
決め用の孔がなければならない(例えば,図1の8参照)。懸垂用孔又は位置決め用の孔は,23±5 ℃の
温度で,取出口の軸方向に20 Nの引張力を60分間加えたとき,破損があってはならない。

――――― [JIS T 3217 pdf 7] ―――――

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6 要求事項

6.1 一般

  バッグは,透明で,実質的に無色(6.2.4参照)であり,柔軟性があって,無菌,非発熱性で,毒性(6.4
参照)がなく,使用条件の下ではもろ(脆)くないもの(6.2.5参照)とする。バッグは,通常の使用条件
の下では,内容物に適合するものとする。バッグは,製造の最終段階で滅菌し,滅菌中又はその後に,使
用期限中において40 ℃を超えない温度で保管した場合,粘着するものであってはならない。
バッグは,その使用期限中,内容物に関して生物学的,化学的及び物理的に安定しているものであり,
微生物の侵入を許すものであってはならない。
抗凝固剤及び/又は保存液,血液及び血液成分との化学的相互作用又は物理的溶解のいずれかによって
バッグから浸出する物質は,規定された限度内でなければならない。

6.2 物理的要求事項

6.2.1  製造条件
バッグの製造,組立及び保存に関する全プロセスは,清浄で衛生的な条件下で行う。微生物又は異物に
よる偶発的汚染のリスクを低減するため,実行可能なあらゆる予防措置が全ての段階で取られなければな
らない。
6.2.2 滅菌
6.2.2.1 バッグは,高圧蒸気滅菌又はその他の実証された方法によって滅菌されなければならない。
6.2.2.2 使用する滅菌方法は,材料又は内容物に悪影響を与えず,接続部の緩み及びプラスチック材料の
溶接の劣化,又はバッグの形状に大きな変化を引き起こしてはならない。
6.2.2.3 製造販売業者は,実際に使用する滅菌プロセスの有効性に関し,行政機関などが承諾できる証拠
を作成しなければならない。行政機関などから要求された場合は,滅菌の有効性を確認するための陽性コ
ントロールを各滅菌ロットに含める。
6.2.3 透明性
B.1に従って試験したとき,精製水を注入した同様のバッグと比較して,バッグを通して見たときに,
懸濁液の乳白色を確認できるものとする。
6.2.4 変色
滅菌されたバッグは,血液の色の評価に悪影響を及ぼすような程度まで変色してはならない。
6.2.5 熱安定性
この要求事項は,主に血しょう(漿)凍結バッグに適用する。
バッグは,公称容量の半分まで水を充して,−80 ℃で24時間保管し,さらに,37±2 ℃の水中に60
分間浸し,室温に戻したとき,5.6.3,5.9,6.2.7及び6.2.8の要求事項に適合しなければならない。急速冷
凍又は照射を行うことを意図したバッグは,それらの適用に関し検証するものとする。冷凍剤溶液を使用
する場合,バッグは,冷凍剤溶液とバッグとの直接の接触を避けるため,保護バッグ内に封入してもよい。
6.2.6 水蒸気透過
バッグは,外部包装のない状態で,公称容量まで精製水を注入し,密封し,いつでも使用できるように
ラベルを貼る。バッグはその後,温度4±2 ℃,42日間,溶液から質量分率で2 %を超える水を失うこと
なく保存できなければならない。
注記 血小板濃厚液などのある種の血液成分の保存には,酸素及び二酸化炭素について特定のガス交
換率が要求されることがある。
6.2.7 漏出抵抗性

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公称容量まで水を注入して密封したとき,バッグは,37 ℃で10分間,5 000 gの遠心分離条件下で漏出
を生じてはならない。バッグは,その後,23±5 ℃で10分間,内部圧力が大気圧を50 kPa超えるまで2
枚のプレートで圧搾する。目視検査で漏出があってはならない。ポリ塩化ビニル(PVC)のバッグについ
ては,さらに,4 ℃で両方の試験を繰り返す。溶液なしで通常に遠心分離されるバッグは,溶液のない状
態で上記と同じ遠心分離条件を適用する。この後バッグは,公称容量まで溶液を注入した後,大気圧を50
kPa超える内部圧力に耐えなければならない。
注記 バッグは,ACD溶液などの抗凝固剤溶液又は同様のpHの溶液で満たされた場合,漏出は,バ
ッグを青色リトマス紙のシートに押しつけ,赤色の発生が観察されることで検出できる。
他のpHの溶液についても,適切な指標で同じ方法を用いることができる。同程度の感度を
もつ代替的な方法を用いてもよい。
6.2.8 微粒子汚染
バッグは,粒子による汚染を最小限にするように製造する。
B.4に規定した方法で試験したとき,バッグ内の液の通路は,目に見える粒子がない状態でなければな
らない。
注記 当面の間,例えば,非経口溶液について,欧州薬局方で指定されるものなど,薬局方が定める
限度及び試験手順を使用してもよい。

6.3 化学的要求事項

6.3.1  バッグ又はシートの要求事項
バッグ又はシートは,各国の薬局方の要求事項を満たさなければならない。また,表2に規定する強熱
残分試験を行うことでもよい。
表2−ポリオレフィン及びポリ塩化ビニル(PVC)の強熱残分
試験 バッグの材料 規格 規定する試験方法
強熱残分 ポリオレフィン 0.5 mg/g以下 A.2
可塑剤を含むPVC 1 mg/g以下
6.3.2 試験液の要求事項
A.3に従って得られた抽出物について適切に試験をしたとき,表3に適合しなければならない。

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表3−バッグからの抽出液に対する化学的限度
試験 規格 試験方法
還元性物質 1.5 mL以下 A.4.1
アンモニア 比較液より濃くない A.4.2
塩化物イオン(Cl−) 標準溶液より混濁しない A.4.3
金属類b) Ba,Cr,Cu,Pb 各金属につき1 mg/L以下 A.4.4.1
Sn,Cd 各金属につき0.1 mg/L以下
Al 0.05 mg/L以下
重金属類 2 mg/L以下 A.4.4.2
酸性度又はアルカリ度 溶液はだいだい(橙)色−赤色 A.4.5
蒸発残留物 5 mg又は50 mg/L以下 A.4.6
乳光度 A.4.7
僅かに乳光を呈するが,対照懸濁液よりも顕著でない。
着色度 無色である。 A.4.8
UV吸収 230 nm360 nmの範囲で A.4.9
公称容量≦100 mLのバッグについては,0.25以下
公称容量>100 mLのバッグについては,0.2以下
抽出可塑剤 例 ジ(2-エチルヘ 15 mg/100 mL以下 A.4.10
キシル)フタレート(DEHP)a)
注a) EHPを含むポリ塩化ビニル(PVC)にだけ適用。
b) バリウム(Ba),クロム(Cr),銅(Cu),鉛(Pb),すず(Sn),カドミウム(Cd),アルミニウム
(Al)を指す(以下同じ)。
バッグの製造に使用される材料は,製品に化学成分が浸出することから生じるリスクを最小限にするよ
う注意深く選ばなければならない。使用する材料の毒性及びバッグの生物学的安全性に対して,特別な注
意を払わなければならない。
注記 各国の薬局方には,様々な成分の組成及び限度だけでなく,Ba,Pb,Cd,Sn,Crなどの重金
属類,及び該当する場合は,例えば,塩化ビニルモノマーなどの限度を指定するプラスチック
材料に関するモノグラフが存在する。

6.4 生物学的要求事項

6.4.1  一般
バッグは,血液及び血液成分の治療上の効果に悪影響を与えず,また,過度の毒性,細胞毒性,静菌性,
殺菌性,発熱性又は溶血性反応を示す可能性のある物質が遊離してはならない。
注記 代表的毒性試験は,JIS T 0993-1及びISO 10993シリーズに規定されている(表C.1参照)。
6.4.2 微生物の不透過性
バッグは,C.3で規定する試験を行ったとき,微生物に対し不透過性とする。
6.4.3 適合性
C.4,C.5及びC.6で規定する試験を行ったとき,バッグは,血液若しくは血液成分に対し,発熱性,毒
性又は溶血性効果を示す量の物質を一切放出してはならない。

7 包装

7.1   7.27.6の要求事項は,密封された一次包装1) 内のバッグに関するものである。
7.2 バッグの使用期限(3.2参照)は,安定性データを基準として製造販売業者が指定する。
7.3 一次包装1) 又はその内表面の処理をする物質は,バッグ及びその内容物のいずれにも相互作用があ

――――― [JIS T 3217 pdf 10] ―――――

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JIS T 3217:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3826-1:2013(MOD)

JIS T 3217:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 3217:2016の関連規格と引用規格一覧