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ってはならない。また,かび(黴)の生長を助長してはならない。化学的防ばい(黴)剤を使用する場合
には,バッグ及びその内容物に有害な浸透又は影響を生じていないことを示す証拠を提示する。
7.4 一次包装1) は,不正操作があったか判別可能で,封が破られた証拠を残さずに包装を開閉すること
ができない方法で密封しなければならない。
7.5 一次包装1) は,通常の取扱い及び使用条件下で損傷に耐える十分な強度がなければならない。
7.6 バッグ及び構成部品は,チューブのねじれ及び永久的ひずみを最小限とする方法で配置・包装しな
ければならない。
注1) バッグを直接に覆う包装で,バッグの無菌性を保持するためのもの。
8 ラベル
8.1 一般
ラベルには,8.28.5で規定する事項を含まなければならない。JIS T 0307で示す図記号を使用しても
よい。
8.2 バッグのラベル
バッグのラベルには,可能な場合,また,該当する場合,a) ) に規定する情報を記載する。
a) 製造販売業者の名称及び住所
b) 採取される血液及び血液成分の容量(mL)又は質量(g)
c) 滅菌の状態を明示する記載
d) ロット表示2)
e) 再使用禁止であることの指示
f) 外観で異常が認められた場合は使用しないことの指示
g) 使用説明書等を参照する旨
注2) ロット表示は,製造番号,製造記号又は滅菌年月を使用してもよい。
8.3 包装のラベル
包装には,次の情報を記載する。
a) 製造販売業者の名称及び住所
b) ロット表示2)
c) 使用期限
透明な一次包装1) を使用する場合,8.2及び8.3で要求する事項は,全てバッグのラベルに記載する。
8.4 出荷用箱に付けるラベル
ラベルは,パレットに載せた状態で確認でき,次の情報を記載する。
a) 製造販売業者の名称及び住所
b) ロット表示2)
c) 使用期限
d) 保管条件
8.5 ラベルの要求事項
バッグのラベルは,次による。
a) バッグの製造販売業者及び使用者に関する情報のための適切な表示面積を確保する。
注記 通常,表示面積の30 %は製造販売業者の記入を意図し,残り70 %はバッグに血液を採取する
者の記入又は表示の追加貼付けを意図するのがよい。
――――― [JIS T 3217 pdf 11] ―――――
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b) バッグの一部に目に見えるようマーキングのない部分を残し,内容物を目視で十分に検査できるよう
にする。
c) ラベルから印字が,バッグの材料に伝ぱ(播)することがないようにする。
d) ラベル上の印字が使用時まで判読できなければならない。
e) ラベルに使用する接着剤は,かび(黴)の生長を助長しないこととし,バッグ及びその内容物に有害
な影響がないことを示す証拠を提供する。
f) ラベルをがそうとしたときには,ラベルが破壊されなければならない。
g) .3によって試験したとき,ラベルは水から取り出した後バッグからがれない。ラベル上又はバッ
グ上の印字が判読可能とする。
――――― [JIS T 3217 pdf 12] ―――――
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附属書A
(規定)
化学的試験
A.1 一般
滅菌された,完成品で空のバッグ,すなわち,輸血,採血,分離及び投与に使用される状態にある容器
の,血液及び血液派生物と接触する材料(バッグに使用するシート,チューブ並びにその他血液及び血液
成分と接触するあらゆる部品を含む。)から,試験用の材料を採取する。
A.2 強熱残分の測定方法
あらかじめ強熱,冷却,ひょう(秤)量し,恒量化した適切なるつぼに1.00 g2.00 g(小片)の材料を
量る。1時間,100 ℃105 ℃に加熱する。その後,550±25 ℃に強熱する。デシケーター内で冷却して
量る。一定の質量が得られるまでの強熱を繰り返す。初めの物質のグラム当たりの強熱残分の質量を計算
する。各国の薬局方で規定された同等な方法を使用してもよい。
A.3 試験液の準備
空のバッグに,注射用水を公称容量まで2回注入し,約1分間振とうし,その後空にする。すすぎ水を
排出した後,空のバッグに,注射用水を公称容量まで注入する。その後,残っている空気を除くためバッ
グを圧縮し,密封する。121±2 ℃で,加圧した飽和蒸気内で少なくとも30分間バッグを抽出する。比較
液(ブランクサンプル)として,250 mLの注射用水を使用する。加熱及び冷却の時間は,30分サイクル
タイムに含まれない。
適切な場合,抽出は,シート片又は未処理バッグの一片で行ってもよい。プラスチックシートの両面を
含め合計1 500 cm2の表面積をもつ小片を使用する。この材料を100 mLの水で2回洗い,使用後の水を捨
てる。小片から水を拭き取り,それらに250 mLの注射用水を注ぎ,121±2 ℃で,加圧した飽和蒸気内で
30分間バッグを抽出する。空試験液(ブランクサンプル)として,注射用水を同じ方法で処理する。
シート片に対する試験は,プラスチック材料が均質である場合にだけ可能である。ラミネートシートは
内表面だけを選択的に試験するため,上記のものと同等のシートに置き換える必要がある。
バッグが少なくとも121 ℃の温度で滅菌することが意図されていない場合,抽出は,代わりに,100±
2 ℃で2時間,又は70±2 ℃で24±2時間行ってもよい。この場合,選択される温度は,バッグが使用さ
れる温度よりも低くしてはならない。
1個のバッグ又は1個のシートサンプルの抽出の結果得られる溶液が,規定した試験の全部を行うため
の量として不十分である場合は,2回又はそれ以上の抽出から得られた溶液を組み合わせ,混合試験液を
作ってもよい。例えば,γ線照射,エチレン酸化物,電子線など,加熱滅菌以外の代替の滅菌方法をバッ
グに使用する場合,試験液の調製には滅菌されたバッグを使用する。
A.4 試験
A.4.1 還元性物質の測定
試験液20 mLを20 mLの過マンガン酸カリウム溶液[c(KMnO4)=0.002 mol/L]及び1 mLの硫酸[c(H2SO4)
=1 mol/L]とともに3分間沸騰させる。1.0 gのよう化カリウムを加え,明るい茶色になるまで溶液をチオ
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硫酸ナトリウム溶液[c(Na2S2O3)=0.01 mol/L]で滴定する。
その後,でんぷん溶液を5滴加え,無色になるまで滴定する。
試験液及び比較液として使用する水について,過マンガン酸カリウム溶液[c(KMnO4)=0.01 mol/L]の
消費量を計算する。二つの値の差は,1.5 mLを超えてはならない。
A.4.2 アンモニアの測定
2 mLの苛性ソーダ[c(NaOH)=1 mol/L]を添加することによって10 mLの試験液をアルカリ性にし,蒸
留水で15 mLまで希釈し,その後0.3 mLのネスラー試薬3)を加える。
同時に,2 mLの苛性ソーダを加えて8 mLのアンモニア標準液[ρ (NH+4)=1 mg/L]をアルカリ性にし,
15 mLまで蒸留水で希釈し,その後0.3 mLのネスラー試薬3) を添加することによって,比較液を調製す
る。30秒後,溶液は比較液よりも黄色が強くなってはならない。
注3) 各国の薬局方を参照する。
A.4.3 塩化物イオンの測定
硝酸銀溶液[c(AgNO3)=0.1 mol/L]0.3 mLを0.15 mLの希硝酸に加える。その結果できる溶液を15 mL
の抽出液に加える。12 mLの塩化物標準液(1 L当たり5 mgのCl−)と3 mLの水を使い,同じ方法で標準
溶液を調製する。混合物を振とうする。2分後,抽出液を使用して調製された溶液は,標準溶液よりも混
濁していてはならない。直射日光は避ける。
A.4.4 金属類の測定
A.4.4.1 Pb2+に関連する重金属類
金属類Ba,Cd,Cr,Cu,Pb,Sn及びAlは,原子吸光光度法によって判定される。AAS(原子吸光光
度法)を用いた検出限界は,A.2に従い蒸発によって試験液を濃縮することで引き上げることができる。
この場合,2.5 mLの塩酸溶液[ρ(HCl)=10 g/L]を250 mLの試験液に加える。
A.4.4.2 重金属類の代替試験法
A.3に従った試験液中の金属類の原子吸光分光分析の判定の代わりに,重金属類の合計量の化学的判定
を使用することができる。1.2 mLのチオアセトアミド試薬を12 mLの試験液と2 mLのアンモニアアセテ
ート緩衝液(pH=3.5)に加え,直ちに混合する。
10 mLの鉛溶液[ρ(Pb2+)=2 mg/L]を使い,2 mLの試験液を加え,同じ方法で比較溶液を調製する。2
分後,溶液は比較溶液よりも深い暗茶色であってはならない。
A.4.5 酸性度又はアルカリ度の測定
フェノールフタレイン溶液2滴を加えた後,10 mLの試験液は,赤く着色してはならない。しかし,0.4
mL未満の苛性ソーダ[c(NaOH)=0.01 mol/L]を加えると同時に,赤色を呈するものとする。この色は,
0.8 mLの塩酸[c(HCl)=0.01 mol/L]を加えた後,再び消えなければならない。5滴のメチルレッド溶液を
加えると,溶液は,だいだい(橙)色−赤色にならなければならない。
A.4.6 蒸発残留物の測定
水浴で100 mLの試験液を蒸発させ,105 ℃で一定の重量まで乾燥させる。
A.4.7 混濁度及び乳光度の測定
A.4.7.1 一般
無色透明,中性ガラスの底が平らで,内径15 mm25 mmの同一の試験管を使い,次に規定するとおり
に調製し,層の深さが40 mmの新鮮な標準懸濁液と,試験する液体とを比較する。標準懸濁液の調製5分
後,拡散する昼光の中で,背景を黒にして垂直に見て,溶液を比較する。光の拡散は,標準懸濁液1を水
と容易に見分けられ,標準懸濁液2を標準懸濁液1と容易に見分けられるようにする。
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A.4.7.2 試薬
A.4.7.2.1 ヒドラジン硫酸塩溶液 1 gのヒドラジン硫酸塩を水に溶かし,100 mLに希釈する。4時間6
時間静置する。
A.4.7.2.2 ヘキサメチレンテトラミン溶液 ガラス栓付100 mLフラスコ内で,2.5 gのヘキサメチレンテ
トラミンを25 mLの水に溶かす。
A.4.7.2.3 一次乳光懸濁液 ヘキサメチレンテトラミン溶液(A.4.7.2.2参照)に25 mLのヒドラジン硫酸
塩溶液(A.4.7.2.1参照)を加える。混合し,24時間静置する。この懸濁液は,表面に欠陥のないガラス容
器で保存する場合,2か月間安定である。懸濁液は,ガラスに付着してはならず,使用前に十分にかくは
ん(攪拌)する。
A.4.7.2.4 乳光の標準 15 mLの一次乳光懸濁液(A.4.7.2.3参照)を水で1 000 mLに希釈する。
この懸濁液は,新たに調製する。最大で24時間保存することができる。
A.4.7.2.5 標準懸濁液 表A.1によって標準懸濁液を調製する。使用前に混合し,振とうする。
表A.1−標準懸濁液
単位 mL
標準懸濁液 1 2 3 4
乳光の標準 5 10 30 50
水 95 90 70 50
A.4.7.3 結果の表現
A.4.7.3.1 液体は,A.4.7.1及びA.4.7.2で説明した条件下で試験したときに透明度が水若しくは使用した
溶液と同じである場合,又は乳光度が標準懸濁液1と見分けがつかない場合に,透明であるとみなす。
A.4.7.3.2 液体は,乳光度がA.4.7.3.1で説明したよりもはっきりしているが,標準懸濁液2とは見分けが
つかない場合に,僅かに乳光度を呈しているとみなす。
A.4.7.3.3 液体は,乳光度がA.4.7.3.2で説明したよりもはっきりしているが,標準懸濁液3とは見分けが
つかない場合に,乳光度を呈しているとみなす。
A.4.7.3.4 液体は,乳光度がA.4.7.3.3で説明したよりもはっきりしているが,標準懸濁液4とは見分けが
つかない場合に,強い乳光度を呈しているとみなす。
A.4.8 着色度の測定
A.4.8.1 一般
茶−黄−赤の範囲における液体の着色度の試験は,次のA.4.8.2及びA.4.8.3で規定する二つの方法のう
ちの一つで実施しなければならない。
A.4.8.2 方法1 内径12 mmで無色透明な中性ガラス製の同形管を用い,試験する液体2 mLを水2 mL
と比較する。拡散光の中で背景を白にして水平に見て,色を比較する。
A.4.8.3 方法2 内径16 mmで無色透明の中性ガラス製の同形管を用い,試験する液体10 mLを水10 mL
と比較する。拡散光の中で背景を白にして,管の軸方向に見下ろす方向で液を吟味する。
A.4.8.4 結果の表現
液体は,方法1又は方法2に規定した条件下で試験したとき,水の外観をもっている場合に,無色であ
るとみなす。
A.4.9 UV吸収の測定
――――― [JIS T 3217 pdf 15] ―――――
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JIS T 3217:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3826-1:2013(MOD)
JIS T 3217:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.20 : 輸血,輸液及び注入設備
JIS T 3217:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0307:2004
- 医療機器―医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST3212:2011
- 滅菌済み輸血セット