この規格ページの目次
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T 3226-1 : 2015
NIS及びその内容物を保護するためのNISの部品。
3.2
医薬品容器(container)
注入する医薬品の一次包装(シングルコンパートメント又はマルチコンパートメント)。
3.3
排出率(dose delivery efficiency)
充量に対する排出量の割合。
注記1 排出率は,パーセント(質量分率%)で表す。
注記2 使用者によって充されるシングルドーズの医薬品容器中の薬液を完全に使い切るよう設計
したNISの投与量精度を評価するために排出率を用いることができる。
3.4
投与量設定刻み(dialing resolution)
投与量を設定するときの最小刻み。
3.5
投与量精度(dose accuracy)
設定した投与量について,NISが排出するときの精度。
3.6
“投与量”表示(“dose delivered” indication)
投与量表示窓に表示される投与量を示す数。
注記1 残存量を超える投与量の設定が可能であるマルチドーズの可変量投与型NISに適用する。
注記2 投与量表示窓が,設定量のうち投与されなかった医薬品量を示す場合には,“投与量”は,設
定量から投与されなかった医薬品量を引いて求める。
3.7
製造販売業者による充(manufacturer-filled)
医薬品製造販売業者によって前もって容器に医薬品が充され,使用者に供されること。
注記 該当する医薬品として,溶液製剤又は凍結乾燥製剤と希釈液とが同一容器内に充されている
ものがある。
3.8
最小投与量(minimum deliverable dose)
製造販売業者によって充されるシングルドーズの医薬品容器中の薬液を完全に使い切るよう設計した
NISにおいて,製造販売業者が保証する投与可能な最小量。
3.9
注射針を使用する注入システム,NIS(needle-based injection system)
注射針及びマルチドーズ又はシングルドーズの容器を用いて医薬品を注入するための非経口投与用注入
システム。
3.10
投与量設定(pre-setting)
使用者が投与量を設定するときの手順。
注記 製造販売業者が前もって設定する場合もある。
――――― [JIS T 3226-1 pdf 6] ―――――
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3.11
残量目盛(residual scale)
医薬品容器内に残っている医薬品量を示す目盛。
3.12
使用者用の包装(user packaging)
同一の製造ロットからの1個又は複数個セットのNISを,取扱説明書とともに使用者に提供することを
目的とした包装。
3.13
使用者による充(user-filled)
医薬品又は希釈液容器から,使用者によって別の医薬品容器に充又は再調製(凍結乾燥製剤の場合)
されること。
4 記号及び略語
NIS : 注射針を使用する注入システム
Vset : NISの投与量精度を決定するために用いる3種類の投与量設定の一つで(mL単位の容積として
表される),Vsetは次のいずれかで定義される。
a) 最小設定量(Vset=Vmin)[取扱説明書(又は添付文書)の中に明記]
b) 最大設定量(Vset=Vmax)[取扱説明書(又は添付文書)の中に明記]
c) 中間設定量(Vset=Vmid)Vmidは,(Vmin+Vmax)/2に最も近い設定量として定義
注記1 取扱説明書(又は添付文書)に記載の推奨設定量と,投与量の精度を決定するため
に使用される設定可能な投与量とは,異なっていても構わない。
注記2 NISの区分B1及びD1は,製造販売業者による充量又は使用者による充量に等
しくなるようにVsetを定義する。NISの区分B2及びD2は,製造販売業者による充
量又は使用者による充量の一部に相当する1回当たりの設定量に等しくなるよ
うにVsetを定義する。NISの区分A及びCの最後の投与における投与量精度を評価
する場合には,VsetはVmid,TP又は投与量誤差(TPの規定%内での投与量範囲にお
ける評価)のいずれかに等しくなる。
Vmeas : 任意のVsetについての容積測定値(mL)
Gmeas : 任意のVsetについての質量測定値(g)
: 密度(g/mL)
p : 内在確率
Y : 任意の試験の実施に必要なNISの数量
R : 任意の試験に必要な組合せの数。一つの組合せは,Vmin,Vmid及びVmaxの無作為順序からなる,
6種類の組合せが考えられる。
n : 各Vsetについて実施する測定(Vmeas)回数
x : サンプル平均 : 無作為サンプルに基づくときには,真の平均の推定値
Vmeas
x
n
s : サンプルの標準偏差 : 無作為サンプルに基づくときには,真の標準偏差の推定値
――――― [JIS T 3226-1 pdf 7] ―――――
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(Vmeasx) 2 2/1
s
(n )1
k : 信頼水準(95 %),内在確率(p),及び各投与量設定について行われた測定回数(n)から決定
された許容限界係数
kact : 次の式から求めた実測値に基づくk値
両側許容限界の場合
(U x(,) x L)
min
s s
片側許容限界の場合
(x L) (U x)
又は
s s
ktar : ISO 16269-6:2005の附属書D及び附属書E,又は附属書Bの参照表に示されたkの目標値
DR : 投与量設定刻みでNISの投与量を設定するときの最小刻み
愀 : 設定投与量の上限及び下限値を規定するために用いられた絶対値としての絶対誤差(mL)
戀 : 設定投与量の上限及び下限値を規定するために用いられた相対値としての相対誤差(%)
TP : Vsetの上限及び下限値の定義が絶対値から相対値に変わる転移点を容積(mL)で示したもの(
と 戰 地估謀 攀
愀
TP = (100× β
USL : 任意のVsetの上限値
LSL : 任意のVsetの下限値
RF : 無線周波数
5 要求事項
5.1 一般
NISの妥当性検証を行う場合は,NISがこの要求事項を満たすことを確認しなければならない。
さらに,適切な構成部品(例えば,注射針及び医薬品容器)及びNISの特性(例えば,電気機械駆動シ
ステム,オートメーション機能)がその特性に対応するISO 11608シリーズの関連規定を満たすことを確
認しなければならない。
5.2 NISの区分
NISのデザイン及び医薬品容器の違い(例えば,マルチドーズ,シングルドーズによる部分排出及びシ
ングルドーズによる全量排出)に基づき,次に示すNISの区分によって,対応する適切な試験及び投与量
精度確認方法を選択する。
なお,医薬品容器への充は,製造販売業者が行う場合も使用者が行う場合もある。
NISの区分は表1による。
――――― [JIS T 3226-1 pdf 8] ―――――
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表1−NISの区分
マルチドーズの医薬品容器 シングルドーズの医薬品容器
A B1
医薬品容器交換式NIS。 医薬品容器交換式NIS。
医薬品容器には複数回投与分の医薬品が充され,投与量医薬品容器には単回投与分の医薬品が充され,投与
は固定又は可変(使用者が投与量を設定する。)。 可能量が全量排出される。
B2
医薬品容器交換式NIS。
医薬品容器には単回投与分の医薬品が充され,投与
可能量の一部が排出される。
C D1
医薬品容器非交換式NIS。 医薬品容器非交換式NIS。
医薬品容器には複数回投与分の医薬品が充され,投与量医薬品容器には単回投与分の医薬品が充され,投与
は固定又は可変(使用者が投与量を設定する。)。 可能量が全量排出される。
D2
医薬品容器非交換式NIS。
医薬品容器には単回投与分の医薬品が充され,投与
可能量の一部が排出される。
5.3 リスク分析の要求事項
製造販売業者は,NISの開発,製造及び使用方法に関する全ての面を考慮し,JIS T 14971に規定したリ
スクアセスメントを実施しなければならない。NISは,更に,IEC 62366で規定するユーザビリティの要
求事項に適合しなければならない。
5.4 測定の不確かさ及び仕様への適合
測定の不確かさは,ISO/IEC Guide 98-3に準拠して行った試験結果に基づき,評価・表示しなければな
らない。
測定装置の仕様への適合基準は,JIS B 0641-1に準拠して規定する。
5.5 一般設計要求事項
a) 医薬品容器ホルダーは,目視による投与可能量の確認ができる。製造販売業者はリスク分析に基づき,
残量目盛の必要性及び投与可能量の視認性の程度について決定しなければならない。
b) ISの区分B2及びD2を除き,NISは医薬品容器から正確に表示量の全量が排出されるように設計す
る。
c) ISの区分B1のうち,使用者が医薬品容器に充するタイプのNISは,医薬品容器に充する最大
容量(表示量)を排出できるように設計する。
d) 使用者による投与量設定が必要なNISは,NISに設定投与量が表示される。この表示は,医薬品固有
の単位(例えば,mL,mg又は国際単位)又は投与される医薬品に対応して医師が適切と判断する指
定方法(例えば,数字,文字,%)で行われなければならない。製造販売業者によって投与量が設定
される場合には,投与量は,当該NISに表示する。
e) 投与量設定中はその動作が視覚的並びに触覚的及び/又は聴覚的方法によって確認できるもの。
f) 少なくとも目視によって,注入準備の確認ができるもの。
g) 投与前後でNISの状態が異なっているものとする。また,その違いは目視によって確認できるもの。
h) ISは,視覚,聴覚的若しくは触覚的方法又はそれらの組合せによって,所定の注入動作が完了した
ことを確認できるもの。
――――― [JIS T 3226-1 pdf 9] ―――――
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i) NISの区分D2のNISは,作動後に残量を排出することはできず,また,当該NISを再作動させるこ
とができないように設計する。
j) 投与量可変型マルチドーズのNIS(NISの区分がA及びC)は,次の各条件のいずれかを満たすもの
とする。
1) 医薬品容器の残存量を超える投与量が設定できない。
2) 設定量が医薬品容器の残存量より多い場合には投与できない。
3) 投与された医薬品量を表示できる。
4) 設定量のうち,投与されなかった医薬品量を表示できる。
k) 投与量固定型マルチドーズのNISは,残存量が投与量に満たない場合は,投与量設定ができてはなら
ない。
l) NISは,JIS T 3226-2に規定する専用の注射針と組み合わせて機能する。
m) ISは,附属書JAの医薬品容器に関する要求事項に規定する専用の医薬品容器と組み合わせて機能
する。
n) ISが電気機械的に駆動する場合は,ISO 11608-4及びISO 11608-5の要求事項を満たすものとする。
o) ISが電子又は電気機械部品及び/又はソフトウェアを含む場合は,ISO 11608-4の要求事項を満たす
ものとする。
p) 電池を交換可能なNISでは,不注意による機能停止を避けるために,二つの異なる動作が適用されな
いと,電池の取り外しができてはならない。
q) 微小な部品が使用され,それを誤飲する可能性がある場合,3歳未満の小児に触れさせないようNIS
に警告の表示を行う。
r) ISに電池が使用されている場合,使用者が電力供給状態を確認できるように設計する。
s) NISがソフトウェアを含む場合,当該ソフトウェアはJIS T 2304が規定するライフサイクルモデルに
基づいて設計する。NISは,また,該当するJIS T 2304の要求事項(その他の機器への接続を含む)
を満たすものとする。
t) リスク分析では,IEC 60601-1-11の規定に基づき,必要に応じて,警報装置の使用を考慮する。
u) ISとの接触による医薬品への悪影響を評価し,リスクアセスメントの結果に基づき軽減策を講じる。
v) IS T 0993-1に適合して,NISに対する生物学的評価における必要事項を規定する。
注記 設計工程では環境に配慮したデザインを採用することが望ましい(IEC 60601-1-9参照)。
w) この規格における要求事項が試験方法の判定基準を示していない場合,製造販売業者はリスク評価に
基づき(JIS T 14971及びIEC 62366に適合),当該デバイスの使用方法に適した仕様及び判定基準を
確立する。
6 試薬及び装置
6.1 一般
試験には,要求される正確性(キャリブレーション)及び精度(ゲージR&R)をもつ適切な試験システ
ムを用いる。試験装置のゲージR&R(反復性及び再現性によって評価する)は,対象とする測定における
許容範囲の20 %以下,破壊試験の測定においては,許容範囲の30 %以下でなければならない。ゲージR&R
は,±2 SD以上を包含する(ばらつきの約95 %以上を包含する)ものでなければならない。
例 測定仕様限界が±0.01 mL(0.02 mLの範囲)の測定システムに求められるゲージR&Rは,許容
範囲に対するゲージR&Rの比が20 %となるものであり,この例では,ゲージR&R(4u,u : 標
――――― [JIS T 3226-1 pdf 10] ―――――
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JIS T 3226-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11608-1:2012(MOD)
JIS T 3226-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.20 : 輸血,輸液及び注入設備
JIS T 3226-1:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JIST14971:2012
- 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用
- JIST14971:2020
- 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用
- JIST2304:2017
- 医療機器ソフトウェア―ソフトウェアライフサイクルプロセス
- JIST3226-2:2015
- 注射針を使用する医療用注入システム―第2部:注射針―要求事項及びその試験方法