JIS T 8165:2018 墜落制止用器具 | ページ 5

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5.4.5 補助ロープ
専用の補助ロープの全長は,コネクタを含め,1 300 mm以下とする(図13参照)。
図13−補助ロープの全長(形状は一例を示す。)

5.5 各部の接続方法

5.5.1  各部の接続方法構造一般
ロープ又はストラップを縫製して接続する場合,その縫製糸は,目視点検が容易に行えるように,ロー
プ又はストラップと相違した色とする。
5.5.2 ベルトとバックルとの接続
ベルトとバックルとの接続は,次による。
a) ベルトをバックルに通した後,折り返して,その折り返した部分を縫製糸によって確実に縫製されて
いなければならない。
b) 端部は,ほつれ止め加工を講じなければならない。
5.5.3 ベルトと環との接続
ベルトと環との接続は,次による。
a) ベルトを環に通さなければならない。
b) 接続に関わる部分には,ベルトの摩耗を防止するための措置を講じなければならない。
c) 接続に関わる部分には,環がベルトに沿って動かないような措置を講じなければならない。
5.5.4 ロープ又はストラップと環などとの接続
ロープ又はストラップと環などとの接続は,次による。
a) ロープ又はストラップを,環,コネクタに設けている接続孔又はショックアブソーバのアイに通した
後,折り返して,確実な方法で連結しなければならない。
b) 接続に関わる部分には,ロープ又はストラップの摩耗を防止するための措置を講じなければならない。
5.5.5 ロープ又はストラップとショックアブソーバとの接続
ロープ又はストラップとショックアブソーバとの接続は,次による。
a) ショックアブソーバは,ロープ又はストラップのアイ,環,コネクタに設けている接続孔,ベルトな
どに通した後,折り返して,確実な方法で連結しなければならない。
b) 接続に関わる部分には,ベルト,ショックアブソーバ,ロープ,ストラップなどの摩耗を防止する措
置を講じなければならない。
5.5.6 ランヤードとベルトとの環などを用いない接続
ランヤードとベルトとの環などを用いない接続は,次による。
a) ランヤードのロープ又はストラップをベルトに回した後,折り返して,確実な方法で連結しなければ
ならない。
b) 接続に関わる部分には,ベルト及びロープ又はストラップの摩耗を防止する措置を講じなければなら
ない。
c) 接続に関わる部分には,ランヤードがベルトに沿って動かないような措置を講じなければならない。

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5.5.7 巻取器式ランヤードとベルトとの接続
巻取器式ランヤードの巻取器は,直接又は環などによってベルトに接続しなければならない。
5.5.8 伸縮調節器をもつロープなどとベルトとの接続
伸縮調節器をもつロープなどは,伸縮調節器の連結フックによって,角環などに接続しなければならな
い。

6 性能

6.1 墜落制止用器具の強さ

6.1.1  フルハーネス型の強さ
フルハーネス型の強さは,次による。
a) フルハーネスの強さ フルハーネスは,8.2.2によって試験したとき,順方向(静的トルソーの頭部方
向)引張では15.0 kN以下,逆方向(静的トルソーの脚部方向)引張では10.0 kN以下の力で破断して
はならない。このとき,ベルトの著しい裂け,縫製部の著しい分離,バックルの破損又はバックル結
合部の離脱があってはならない。
b) バックルによる結合部の強さ バックルによる結合部は,8.2.3によって試験したとき,6.0 kN以下の
力でベルトなどが離脱したり,破損によって結合が解除されてはならない。
c) フルハーネス用主ベルトの強さ フルハーネス用主ベルトは,8.1.2によって試験したとき,15.0 kN
以下の力で破断してはならない。
6.1.2 胴ベルト型の強さ
胴ベルト型の強さは,次による。
a) 胴ベルトの強さ 胴ベルトは,8.1.2によって試験したとき,15.0 kN以下の力で破断してはならない。
b) バックルによる結合部の強さ バックルによる結合部は,8.2.3によって試験したとき,8.0 kN以下の
力でベルトなどが離脱したり,破損によって結合が解除されてはならない。
c) 胴ベルト型の環取付部の強さ 環取付部は,8.2.4によって試験したとき,11.5 kN以下の力で破断し
てはならない。
6.1.3 ランヤードの強さ
ランヤードの強さは,次による。
a) ロープなどの強さ ストラップ及び繊維ロープは,8.1.3によって試験したとき,タイプ1は15.0 kN
以下,タイプ2は22.0 kN以下の力で破断してはならない。また,ワイヤロープ及びチェーンは,8.1.3
によって試験したとき,15.0 kN以下の力で破断してはならない。
b) コネクタの強さ コネクタ(フック及び専用カラビナ)の強さは,次による。
1) 全長方向の強さ コネクタは,8.1.4によって試験したとき,タイプ1は11.5 kN以下,タイプ2は
20.0 kN以下の力で破断せず,また,破断しない場合であっても,その機能を失うほどに変形せず,
かつ,外れ止め装置の機能を失ってはならない。
2) 外れ止め装置の耐力試験(縦荷重) コネクタの外れ止め装置は,8.1.5の試験によって,1.0 kNの
力を加えたとき,外れ止め装置とかぎ部先端との隙間にφ3 mmのピンゲージが通ってはならない。
この試験の後,その機能を失うほどに変形せず,かつ,外れ止め装置の機能を失ってはならない。
3) 外れ止め装置の耐力試験(横荷重) タイプ2のコネクタの外れ止め装置は,8.1.6の試験によって,
1.5 kNの力を加えたとき,外れ止め装置とコネクタ本体との隙間にφ3 mmのピンゲージが通って
はならない。この試験の後,その機能を失うほどに変形せず,かつ,外れ止め装置の機能を失って

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はならない。また,外れ止め装置の永久的変形が3 mmを超えてはならない。
c) ショックアブソーバの作動力及び強さ ショックアブソーバの作動力及び強さは,次による。
1) ショックアブソーバは,8.1.7の試験によって,1.5 kNの力を2分間加えたとき作動してはならない。
2) ショックアブソーバは,8.1.7によって試験したとき,15.0 kN以下の力で破断してはならない。
d) 巻取器の強さ 巻取器は,8.2.5によって試験したとき,タイプ1は11.5 kN以下,タイプ2は15.0 kN
以下の力で,ストラップが離脱したり破断したりしてはならない。
e) ロック装置付き巻取式ランヤードのロック強さ ロック装置付き巻取式ランヤードは,8.2.6によって
試験したとき,タイプ1は6.0 kN以下,タイプ2は8.0 kN以下の力でロックの機能を失ってはならな
い。

6.2 ワークポジショニング用器具の強さ

6.2.1  ワークポジショニング用ロープの強さ
ワークポジショニング用ロープの強さは,次による。
a) ワークポジショニング用ロープ及びストラップの強さ ワークポジショニング用ロープ及びストラ
ップは,8.1.3によって試験したとき,アイ加工部を含めて19.0 kN以下の力で破断してはならない。
b) コネクタの強さ コネクタの強さは,次による。
1) 全長方向の強さ コネクタは,8.1.4によって試験したとき,11.5 kN以下の力で破断せず,また,
破断しない場合であっても,その機能を失うほどに変形せず,かつ,外れ止め装置の機能を失って
はならない。
2) 外れ止め装置の耐力試験(縦荷重) コネクタの外れ止め装置は,8.1.5によって,1.0 kNの力を加
えたとき,外れ止め装置とかぎ部先端との隙間にφ3 mmのピンゲージが通ってはならない。この
試験の後,その機能を失うほどに変形せず,かつ,外れ止め装置の機能を失ってはならない。
c) 伸縮調節器の強さ 伸縮調節器は,8.2.7によって試験したとき,8.0 kN以下の力でロープの損傷など
によって,継続的な滑りがあってはならない。
6.2.2 ワークポジショニング用の環取付部の強さ
環取付部は,8.2.4によって試験したとき,11.5 kN以下の力で破断してはならない。
6.2.3 バックサイドベルトの強さ
バックサイドベルトは,8.2.8によって試験したとき,11.5 kN以下の力で破断してはならない。

6.3 環の強さ

  環(D環,角環など)は,8.1.8によって試験したとき,11.5 kN以下の力で有害な隙間が発生したり破
断したりしてはならない。

6.4 耐衝撃性及び関連性能

6.4.1  耐衝撃性及び関連性能一般
耐衝撃性及び関連性能の一般事項は,次による。
a) ショックアブソーバを備えている場合,及び衝撃吸収ランヤードの場合,8.3.11 b) 2) によって算出し
た衝撃荷重が定められた基準以下でなければならない。
b) ショックアブソーバを備えていない場合,最大の衝撃荷重が,定められた基準以下でなければならな
い。
6.4.2 フルハーネスの耐衝撃性及び関連性能
フルハーネスの耐衝撃性及び関連性能の一般事項は,次による。
a) 8.3.3によって脚部から先に,及び頭部から先にそれぞれ落下させたとき,動的トルソーを保持しなけ

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ればならない。このとき,ベルトの著しい裂け,縫製部の著しい分離,バックルの破損又はバックル
結合部の離脱があってはならない。また,頭部から先の落下試験において,動的トルソーの背中側を
スライドダウンしてはならない。
注記 スライドダウンとは,頭部から先の落下試験において,落下後にトルソーの頭部が上方に復
帰しないほどフルハーネスが本来の位置からずれて戻らないことをいう。
b) 落下後の動的トルソーの中心線とランヤードとのなす角度が動的トルソーのけい(頸)部を上方とし
て45°を超えてはならない。ただし,フルハーネス,ランヤードのロープなどを接続する環を胸側に
備え付ける場合などは,50°を超えない角度としてもよい。
6.4.3 ショックアブソーバの耐衝撃性及び関連性能
8.3.4によって落下させたとき,重すいを保持し,衝撃荷重及びショックアブソーバの伸びは,表3の種
別による自由落下距離の区分に応じ,それぞれに規定する基準を満たさなければならない。また,落下試
験において落下体が制止される前に,衝撃吸収機能を失ってはならない。
表3−ショックアブソーバの耐衝撃性及び関連性能
種別 自由落下距離 基準
衝撃荷重 ショックアブソーバの伸び
第一種 1.8 m 4.0 kN以下 1.2 m以下
第二種 4.0 m 6.0 kN以下 1.75 m以下
注記 第一種の自由落下距離については,1.8 mを超える距離で試験を行い,第一種の基準に適
合することを確認することは,より安全な措置である。落下試験における自由落下距離
は,ショックアブソーバを備え付けるランヤードの長さに追加落下距離を加えた長さ以
上とする必要がある。ここで,落下試験を行う自由落下距離は1.84.0 mとなる。
6.4.4 ロック装置なし巻取式ランヤードの耐衝撃性及び関連性能
8.3.5によって落下させたとき,重すいを保持し,墜落を制止する機能を失ってはならない。
6.4.5 ロック装置付き巻取式ランヤードの耐衝撃性及び関連性能
8.3.6によって落下させたとき,ロック機能が作動して重すいを保持しなければならない。
6.4.6 フルハーネス型組合せ品の耐衝撃性及び関連性能
フルハーネスとランヤードとの組合せ品で試験する場合の耐衝撃性及び関連性能は,次による。
a) 8.3.7によって脚部から先に落下させたとき,動的トルソーを保持することができる。このとき,ベル
トの著しい裂け,縫製部の著しい分離,バックルの破損又はバックル結合部の離脱があってはならな
い。
b) 落下後の動的トルソーの中心線とランヤードとのなす角度が動的トルソーのけい(頸)部を上方とし
て45°を超えてはならない。ただし,フルハーネスとランヤードのロープなどとを接続する環を身体
の前面に備え付ける場合などは,50°を超えない角度としてもよい。
c) 衝撃荷重及びショックアブソーバの伸びは,表4の種別に応じ,それぞれに規定する基準を満たさな
ければならない。
なお,タイプ1における試験落下距離を長くした場合も同じ基準とする。

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表4−フルハーネス型組合せ品の耐衝撃性及び関連性能
種別 試験落下距離a) 基準
衝撃荷重 ショックアブソーバの伸び
タイプ1 H=L+D 4.0 kN以下 1.2 m以下
タイプ2 6.0 kN以下 1.75 m以下
注記 図1及び図2において,追加落下距離はD=b−aである。
注a) : 試験落下距離,L : ランヤード長さ,D : 追加落下距離
6.4.7 巻取式ランヤードを備えたフルハーネス型組合せ品の耐衝撃性及び関連性能
a) ロック装置付き巻取式ランヤードを備えたフルハーネス型組合せ品は,8.3.8によって落下させたと
き,ロック機能が作動してストラップが全て繰り出すことなくトルソーを保持しなければならない。
また,落下試験を行った場合にコネクタにかかる衝撃荷重が,タイプ1は4.0 kN以下,タイプ2は6.0
kN以下でなければならない。
b) ロック装置なし巻取式ランヤード,及び任意の位置で巻取り力を停止させる機能付きの巻取式ランヤ
ードを備えたフルハーネス型組合せ品は,6.4.6を満足しなければならない。
6.4.8 胴ベルト型組合せ品の耐衝撃性及び関連性能
8.3.9によって落下させたとき,砂のうを保持しなければならない。このとき,ベルトの著しい裂け,縫
製部の著しい分離,バックルの破損又はバックル結合部の離脱があってはならない。また,落下試験を行
った場合にコネクタにかかる衝撃荷重及びショックアブソーバの伸びは,表5に規定する基準を満たさな
ければならない。
表5−胴ベルト型組合せ品の耐衝撃性及び関連性能
種別 試験落下距離a) 基準
衝撃荷重 ショックアブソーバの伸び
− H=L+D 4.0 kN以下 1.2 m以下
注記 4.2.3 a)における取付設備の高さが,胴ベルトにランヤードを接続する部分の高さと一致
する場合,D=0としてよい。
注a) : 試験落下距離,L : ランヤード長さ,D : 追加落下距離
6.4.9 巻取式ランヤードを備えた胴ベルト型組合せ品の耐衝撃性及び関連性能
a) ロック装置付き巻取式ランヤードを備えた胴ベルト型組合せ品は,8.3.10によって落下させたとき,
ロック機能が作動してストラップが全て繰り出すことなく砂のうを保持しなければならない。また,
落下試験を行った場合にコネクタにかかる衝撃荷重は4.0 kN以下でなければならない。
b) ロック装置なし巻取式ランヤード,及び任意の位置で巻取り力を停止させる機能付きの巻取式ランヤ
ードを備えた胴ベルト型組合せ品は,6.4.8を満足しなければならない。

6.5 バックルの耐振動性能

  フルハーネス型のバックルは,8.4によって振動試験をしたとき,不意の外れ及び25 mm以上の滑りが
あってはならない。

7 材料

  墜落制止用器具及び関連附属器具の材料は,次による。
a) 材料一般 墜落制止用器具及び関連附属器具の各部に使用する材料は,通常の使用状態において想定
される機械的,熱的及び化学的作用を受けた場合において,箇条6に示す性能を満足しなければなら

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JIS T 8165:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10333-1:2000(MOD)
  • ISO 10333-1:2000/AMENDMENT 1:2002(MOD)
  • ISO 10333-2:2000(MOD)
  • ISO 10333-5:2001(MOD)
  • ISO 10333-6:2004(MOD)

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JIS T 8165:2018の関連規格と引用規格一覧