JIS T 9267:2020 福祉用具―歩行補助具―多脚つえ | ページ 3

                                                                                             9
T 9267 : 2020
転倒角度<0.5度は0度,0.5度≦測定転倒角度<1.0度は0.5度と表示する。)。
f) この試験を,図6のように全ての外側方向(隣り合う2脚の脚端部を結ぶ線を軸とする。)について実
施する。
記号
1 傾斜台角度
2 丁番の中心線と平行な線
3 3脚つえ
4 丁番の中心線
5 4脚つえ
6 5脚つえ
7 外側安定性試験を行う軸
8 ストッパ
図7−外側方向安定性試験

7.3 静的強度試験

  静的強度試験は,次による。
a) 丁番と平行に高さ8 mmのストッパを取り付けた平らで傾斜可能な試験台を準備する。
b) 供試体を,進行方向に対し製造業者が意図する使用方向で傾斜可能な試験台に静置し,使用者から遠
い側を軸とし供試体が転倒する直前まで傾斜させる(図8参照)。ただし,この際,傾斜角度は最大
3.0度とする。また,7.1 b) に規定するようにつえ高さは最高位置とし,高さ調節は製造業者が提供す
る取扱説明書の指示に従い,固定する。
c) 直接又は荷重当具を介してハンドグリップ荷重参照点に,1 000 N±2 %の力を5秒以上の時間をかけ
て鉛直方向に負荷し,10秒以上保持する。ただし,最大使用者体重が100 kgでない場合,最大使用者
体重1 kg当たり10.0 N±2 %の力を試験力とする。この試験力は350 N±2 %を下回ってはならない。
試験荷重を負荷することによって供試体が転倒する場合には,試験台の傾斜を供試体が転倒しない角
度に調節してもよい。
d) 試験中供試体にずれ·回転·浮き上がりが発生する場合には,ストッパなどによってこれを防止して
もよい。
e) 試験後,目視,感触などによって表1の静的強度の項目に規定する要求性能を満たすことを確認する。
f) 静的強度試験は,試験台を傾斜させ試験荷重を鉛直にかけて行う方法又は供試体を水平面に置き試験
荷重を傾斜角度からかけて行う方法のいずれでもよい。

――――― [JIS T 9267 pdf 11] ―――――

           10
T 9267 : 2020
記号
1 傾斜台角度
2 丁番の中心線と平行な線
3 3脚つえ
4 丁番の中心線
5 4脚つえ
6 5脚つえ
7 ストッパ
使用者側(右手の場合)
a) 供試体の設置方法
(右手使用者の場合,手前が進行方向)
記号
F 負荷方向
1 負荷位置(ハンドグリップ荷重参照点)
2 傾斜台角度
3 ストッパ
b) 試験荷重の負荷位置及び負荷方向
図8−静的強度試験

7.4 分離脚強度及び接合・分離部強度試験

  分離脚強度及び接合·分離部強度試験は,次による。
a) 分離脚に取り付けられている脚端部を外し,供試体を逆さまにし,シャフトの分離脚接合·分離部に
近い部分を固定する。
b) 分離脚端面の中央に450 N±2 %の力を5秒以上の時間をかけて鉛直方向に負荷し,10秒以上保持す

――――― [JIS T 9267 pdf 12] ―――――

                                                                                            11
T 9267 : 2020
る(図9参照)。ただし,最大使用者体重が100 kgでない場合,最大使用者体重1 kg当たり4.5 N±2 %
の力を試験力とする。この試験力は157.5 N±2 %を下回ってはならない。
c) この試験を全ての分離脚において実施する。
d) 試験後,目視,感触などによって表1の分離脚強度及び接合·分離部強度の項目に規定する要求性能
を満たすことを確認する。
記号
F 負荷方向
1 接合·分離部
2 ベース
図9−分離脚強度及び接合·分離部強度試験

7.5 耐久性試験

  耐久性試験は,次による。
a) 7.3 a),b) に規定するように供試体を静置し試験台を傾斜させる(図8参照)。7.1 b) に規定するよう
に,つえ高さは最高位置とする。また,この際,高さ調節は製造業者が提供する取扱説明書の指示に
従い,固定する。繰返し負荷によって供試体にずれ·回転·浮き上がりが発生する場合には,ストッ
パなどによってこれを防止してもよい。
b) 直接又は荷重当具を介して450 N±2 %の力をハンドグリップ荷重参照点に鉛直に20万回繰り返し負
荷する。ただし,最大使用者体重が100 kgでない場合,最大使用者体重1 kg当たり4.5 N±2 %の力
を試験力とする。この試験力は157.5 N±2 %を下回ってはならない。試験荷重を負荷することによっ
て供試体が転倒する場合には,試験台の傾斜を供試体が転倒しない角度に調節してもよい。
c) 繰返し負荷頻度は毎分60回を超えてはならない。
d) 試験中に供試体にずれ·回転が発生した場合には,試験を一時停止し規定の位置に戻した後,試験を
継続する。
e) 試験後,目視,感触などによって表1の耐久性の項目に規定する要求性能を満たすことを確認する。
f) 耐久性試験は,試験台を傾斜させ試験荷重を鉛直にかけて行う方法又は供試体を水平面に置き試験荷
重を傾斜角度からかけて行う方法のいずれでもよい。

8 検査

  つえの検査は,形式検査1) と受渡検査2) とに区分し,検査の項目は,それぞれ次の項目を箇条7及び目
視によって試験したとき,箇条5,箇条6,箇条9及び箇条10に適合したものを合格とする。
なお,形式検査及び受渡検査の,抜取検査の方式は,受渡当事者間の協議によって定める。

――――― [JIS T 9267 pdf 13] ―――――

           12
T 9267 : 2020
注1) 製品の品質が設計で示した全ての特性を満足するかどうか判定するための検査。
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計·製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性を満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査項目
1) 外観
2) 構造
3) 性能
4) 表示及び取扱説明書
b) 受渡検査項目
1) 外観
2) 表示及び取扱説明書

9 表示

  この規格の全ての要求事項に適合したつえには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表
示しなければならない。表示箇所,スペースに制約がある場合には,少なくともa),c) 及びf) を表示し,
その他の事項は,必要なときに使用者が容易に把握できるような対応を行う。
a) 製品の名称又は型式番号
b) (この)規格番号
c) 製造業者若しくは輸入業者の名称又はその略号
d) 製造年月若しくは輸入年月又はその略号
e) 製造番号
f) 最大使用者体重
g) つえ高さ調節の最大伸縮位置
h) 表示転倒角度(内側,全ての外側)

10 取扱説明書

  製造業者又は輸入業者は,製品出荷時に取扱説明書を添付しなければならない。取扱説明書には,次の
事項を記載する。
a) 製品の主要寸法,質量,材質など
b) 最大使用者体重
c) 転倒角度(内側,全ての外側)
d) 使用対象者
e) 使用方法,取扱上の注意
f) 調節方法
g) 使用上の注意,警告[坂道,不整地,路肩,階段·エスカレータなどで使用する場合の注意,摩耗·
劣化等による影響(例えば,脚端部,高さ調整部の摩耗)など]
h) 不適切な使い方への注意事項,警告
i) 腐食及び経年劣化を回避するための注意
j) 不具合発生時の処置方法,販売業者への連絡方法
k) その他必要と思われる事項

――――― [JIS T 9267 pdf 14] ―――――

                                                                                            13
T 9267 : 2020
l) 製造業者名又は輸入業者名及びその住所,電話番号及びホームページアドレス又はファクシミリ番号

――――― [JIS T 9267 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS T 9267:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11334-4:1999(MOD)

JIS T 9267:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 9267:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JIST0102:2011
福祉関連機器用語[支援機器部門]