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X 0145-4 : 2010 (ISO/IEC 15504-4 : 2004)
− 診断したプロセスの中で,特定のプロセス分類に弱みがあることを示す低いプロセス属性評定値(例
えば,プロセス能力水準2という低い評価の場合は,管理プロセス分類及び支援プロセス分類に弱み
があることを示している。)。
同様に,関係するプロセスのプロセス属性評定値を比較することが望ましい。判明した不均衡を是正す
るために,改善活動が必要になってもよい。
6.2.4.3 組織の改善目的のレビュー
プロセス及びプロセス間の関係は,プロセス改善プログラム計画で識別された組織の改善目的にどのプ
ロセスが直接の影響を与えているかを評価するために分析することが望ましい。ある改善目的を実現する
ために,同時に対処することが望ましいプロセスを特定するために,個々のプロセス間の固有の関係を検
討することが望ましい。このようにして,改善しなければならないプロセスの優先順位表を導き出すこと
ができる。この順位表の中で低いプロセス能力水準評定のプロセスは,改善のための最善の機会を提供す
ることができる。
6.2.4.4 効果測定結果の分析
プロセス改善の経験がある組織には,既に測定結果があるかもしれない。この測定が,既に存在してい
る組織の事業目標及び導き出された改善目的に関連している場合には,どのような改善が必要なのかをよ
り良く理解するために,現在の測定を分析することは有益である。
6.2.4.5 改善領域の一覧化
優先順位を付けた改善領域の一覧を,上記に掲載されたすべての要因を用いて作成することが望ましい。
選択した改善領域は,改善活動を適用する範囲を定義する。適用する範囲には,次を含める。
− 対象範囲に含めるプロセス
− 改善のための組織の境界
− 各プロセス又はプロジェクトを対象範囲に含めるかどうかの別
6.2.4.6 詳細な改善目的の定義及び目標の設定
改善への目標は,個々の改善領域ごとに設定することが望ましい。改善への目標は,プロセス実行のた
めの定量的な目的であってもよいし,目標プロセスプロファイルであってもよいし,両者の組合せであっ
てもよい。改善への目標は,組織の事業目標に関連して設定することが望ましい。このことは,一連の目
標が組織の事業目標と一致し,客観的に測定でき,合理的に達成できることを識別できるまで,多くの段
階を,何度も繰り返すことを要求している。その主な段階を次に示す。
− 改善のために優先順位付けした領域のための詳細な目的の定義
− これらの目的の達成度合いを測定するための適切な測定法の立案
− リスクを考慮に入れた,測定結果の適切な目標値の設定
成熟度の高い組織及び既に一通りの改善サイクルを実施した組織では,目的,測定値及び目標を既に設
定している。組織の事業目標の現在の評価に関して,継続的に適合し,適切に修正するように,これらを
レビューすることが望ましい。
プロセスの目標として能力水準を設定するときは,次の点を考慮することが望ましい。
− 大きな理由がない限り,関連するプロセスは同じ能力水準になることが望ましい。
− 1回の改善サイクルで,プロセス能力を2水準以上向上させようと考えることは,一般に現実的では
ない。なぜならば,それぞれの水準は下位の水準の上に構築しているからである。
6.2.4.7 活動計画の作成
プロセスを改善するための一連の活動は,前のステップで設定した目的及び目標を満たすように作成す
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ることが望ましい。目的及び目標の完全な集合を達成するために,互いに支援しあう一連の対策を選定す
るように配慮することが望ましい。特にその組織がプロセス改善を始めたばかりの場合には,プロセス改
善プログラムの受入れを促進するため,明確な効果が短期間に得られるような改善活動を含めることが望
ましい。
このタスクを実施するとき,組織は次を実施することが望ましい。
− 組織の事業目標を最もよく満たす一連の対策を得るため,多くの選択肢を評価する(リスク削減及び
漸進的な進め方を検討することが望ましい。)。
− 改善活動の基盤として,使用する適合プロセスアセスメントモデルの中のプロセス実行指標又はプロ
セス能力指標を用いる。
− 対策ごとの成功判断基準を定義し,改善がどのくらい進ちょくするかを記録する(目標を設定するた
めに用いる測定法が,適切な測定値を提供する。)。
− 提案される活動の費用及び便益の初期見積り,並びにスケジュール及びリスクを評価する。
− 活動に対する責任を識別し,その責任についてこの活動によって影響を受ける人と合意する。
− 新たな要員の採用及び教育・訓練のニーズを識別する。
一連の合意した活動は,次の情報を含む活動計画として文書化することが望ましい。
− プロセス目的及び改善目標に関連する改善活動
− 対策の責任
− 費用,便益及びスケジュールに関する初期見積り
− 活動を実施した場合又は実施しなかった場合の,製品及び組織に対するリスク,並びに何らかのスケ
ジュール変更の可能性
活動計画は,組織の事業目標を達成するために作成した戦術的計画であり,ステップ2で作成したプロ
セス改善プログラム計画を補完するものである。プロセス改善プログラム計画は,この時点でレビューし,
必要に応じて更新することが望ましい。管理者は,更新したプロセス改善プログラム計画及び対策計画を
承認することが望ましい。これによって,計画した改善活動の実施を,組織として確約する。活動計画は,
すべての関係者に明確に伝えることが望ましい。
6.2.5 ステップ5 改善の実行
次に,組織のプロセスを改善するために,活動計画を実行する。実行は,活動計画の内容,及び組織の
特徴によって,単純になってもよいし,複雑になってもよい。一般に,活動計画に基づいた一つ以上の活
動の実行にかかわって,幾つもの実行プロジェクトを開始してもよい。それぞれの実行プロジェクトには,
次の四つの主作業を含む。
− 実行戦略の選定
− 詳細な実行計画の準備及び合意
− 実行計画の実施
− 計画に対する進ちょくの監視
6.2.5.1 実行戦略
複数の実行戦略が利用可能である場合は,それらを評価し,最適なものを選定することが望ましい。例
えば,与えられた活動を,ある選択した組織単位に対して試験的に細かく段階的に実施するか,組織全体
に一挙に実施するか,又はその中間的な方法で実施してもよい。考慮すべき要因には,費用,時間及びリ
スクがある。
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6.2.5.2 詳細実行計画
実行計画は,次を識別するために作成することが望ましい。
− 改善を実施するプロジェクトの目的
− 選択した実行戦略
− 組織,責任及び組織の変更推進者
− プロセス改善導入の進ちょく計画
− 必要な資源
− プロセスの変更を実行し,監視し,維持し,又は管理すると期待される社員の職掌の変更
− 診断,監視及び軽減を含むリスク管理
− 進ちょく監視の準備
− プロセス目的及び改善目標を含め,成功の判断基準の策定
実行プロジェクトは,改善機会の更なる分析を行う必要がある。必要に応じて,実行計画は,次を含む
ことが望ましい。
− 有効性及びプロセスプロファイルで,現状の測定値では十分でないことの根本的な原因の特定に必要
な,更なるデータの収集及び分析
− 費用対効果分析を含め,是正処置のための代替計画の評価
− 例えば,費用対効果分析の実施を望む場合には,費用及び資源の使用データの獲得の手配
活動を実行することが求められる職員,又はその活動によって影響を受ける職員は,専門知識の引出し
及び積極的な協力のために,実行計画を作成する間及び代替方法の評価を行う間は,この活動に参加又は
助言をすることが望ましい。
6.2.5.3 改善活動の実行
附属書Cで詳述するように,人的要因及び文化的要因を適切に考慮することは,改善を成功するために
重要である。特に次のことを考慮することが望ましい。
− 管理者が支援及び指導力を提供することができる方法
− 価値,考え方及び行動について必要な変更
− 目的及び目標に対する確約を確立する方法
− 組織構造及び報告経路へのかかわりを含めて,開放的な情報伝達及びチームワークを育成する方法
− 顕彰及び報酬システムに対する変更の必要性の有無
− 教育及び訓練が必要としていること
6.2.5.4 実行の監視
実行プロジェクトは,次を実施するため,組織の管理者によって実行計画に対する監視を行うことが望
ましい。
− 計画どおりにタスクが進ちょくし,必要なときに適切な是正が行われていることを確実にする。
− 計画した目的及び目標の達成が,組織の事業目標に対して現実的で適切であり続けることを確認する。
− 将来のプロセス改善プロジェクトの見積りのために,費やした工数及び資源のデータを収集する。
− プロセス属性評定値及び能力水準評定を用いて,実行した改善活動の影響を評価する。
− 改善プロジェクトに対して定義した成功基準をどの程度達成したかを判定する。
記録は,改善結果の確認のため及びプロセス改善プロセス自体の改善のために保管することが望ましい
(JIS X 0160:2007のF.3.3.3参照)。
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6.2.6 ステップ6 改善の確認
実行プロジェクトを完了したとき,組織は次の事項を行うことが望ましい。
− 計画した目的及び目標を達成し,期待した効果を享受していることを確認する。
− 適切なプロセス及びプラクティスを利用していることを確認する。
− 組織文化が適切なところで変化していることを確認する。
− 望ましいプロセス能力を達成していることを確認するために,プロセスアセスメントの依頼を検討す
る。
同様に,組織は,次の事項を行うことが望ましい。
− プロセス改善プログラムに関連するリスクを再評価する。
− 費用対効果を再評価する。
管理者は,結果を承認し,組織の事業目標が達成したかどうかを評価するために関与することが望まし
い。
改善活動を実施した後,測定結果がプロセス目的及び改善目標を達成していないことを示す場合は,適
切な以前のステップに戻ってプロセス改善プロジェクトを再度定義してもよい。
6.2.7 ステップ7 改善の維持
改善を確認した後,プロセスは新しい能力水準を維持する必要がある。改善したプロセスは,そのプロ
セスが適用可能であるすべての職員が利用することが望ましい。このことは管理者に対し,改善したプロ
セスの制度化を監視し,必要に応じて動機付けすることが必要となる,監視の責任は,例えば,適切な測
定法の利用など,監視実施の方法と同様に,定義されることが望ましい。
改善したプロセスが,特定の領域,特定のプロジェクト又は特定のプロジェクトグループにおいて試験
的に適用された場合,適用可能な組織のすべての領域又はプロジェクトに展開することが望ましい。この
水平展開は,必要に応じて,プロセス改善プログラム計画の一部として,適切に計画し,資源を割り当て,
かつ,文書化することが望ましい。次のことを考慮することが望ましい。
− だれが影響を受けるか。
− 変更したプロセス及びそのプロセスから期待される効果の両方を,いかにして伝達するか。
注記 変更は適切に文書化し,承認することが望ましい。
− どのような教育及び訓練が必要であるか。
− 事業目標を考慮に入れながら,組織の別の領域への変更をいつ実施するか。
− 変更が実施されていることをどのようにして保証するか(例えば,監査の実施による。)。
− 改善したプロセスを期待どおりに実行していることをどのようにして保証するか。
6.2.8 ステップ8 実施の監視
組織のプロセスの実行を,継続的に監視することが望ましい。そして,新しいプロセス改善を,継続す
るプロセス改善プログラムの一部として開始することが望ましい。
プロセス監視に使用する測定は,組織の事業目標に適しているものを選定することが望ましい。管理者
は,適合性の継続を定期的にレビューすることが望ましい。プロセスの使用から生じる組織及び製品に対
するリスクを監視することが望ましい。そして,リスクが具体化するか,又は受容できなくなる場合には,
対処活動をとることが望ましい。
プロセス改善プログラムは,次のことを確実にするために管理者が定期的にレビューすることが望まし
い。
− 目的及び目標を含め,改善プログラム及び個々の改善プロジェクトの両者が組織の事業目標に対して
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適切なままである。
− 前回の改善プロジェクトが完了したときに,適切な時間及び場所で,次回の改善プロジェクトを開始
する。
− プロセス改善プロセスは,それ自体,経験に基づいて改善する。
− 継続的改善は,組織の価値,考え方及び行動を代表するようになり,保持される。
より進んだプロセスアセスメントは,例えば,次のような状況で,継続的改善プログラムの重要な一部
であることができる。
− より高いプロセス能力水準を達成する長期目標を,段階的に進める場合
− 変更した組織の事業目標が,より高い能力水準の達成要求を示しているとき
− 改善に対する,新たな推進力を与える必要が生じたとき
より進んだプロセスアセスメントを予定する前に,改善したプロセスをどの程度制度化しているかを検
討することが望ましい。過渡状態のプロセスのアセスメントを行い,結果を解明することが困難な場合に
は,プロセスアセスメントを行うための資源を拡大するよりも,改善内容を完全に展開するまで,プロセ
スアセスメントを遅らせるほうが,より費用効率がよい。
7 プロセス能力判定
7.1 概要
図5は,JIS X 0145-2及びJIS X 0145-3で規定している適合プロセスアセスメントを使用するプロセス
能力判定のステップを示している。
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JIS X 0145-4:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 15504-4:2004(IDT)
JIS X 0145-4:2010の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 0145-4:2010の関連規格と引用規格一覧
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