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4.2.2.1 タグ識別子 (RBP0) 記述子種別を指定する。種別0は,第4章で規定する記述子のフォーマッ
トでないことを示す。種別17及び9は,第3章で規定する。種別8は,第3章及び第4章で同一に規
定する。種別256265は,第4章で規定する。その他の種別は,将来の標準化のための予備とする。第4
章で規定する記述子種別を,表4.3に示す。
表4.3 記述子の解釈
種別 解釈
8 終端記述子(3.5.9及び4.9.2)
256 ファイル集合記述子 (4.9.1)
257 ファイル識別記述子 (4.9.4)
258 割付けエクステント記述子
(4.9.5)
259 間接エントリ (4.9.7)
260 終端エントリ (4.9.8)
261 ファイルエントリ (4.9.9)
262 拡張属性ヘッダ記述子 (4.9.10.1)
263 未割付け空間エントリ (4.9.11)
264 空間ビットマップ記述子 (4.9.12)
265 区画保全エントリ (4.9.13)
4.2.2.2 記述子版数 (RBP2) 記述子の版数を示し,値2を指定する。
4.2.2.3 タグチェックサム (RBP4) タグの03バイトと515バイトとの和を256で割った余りを指
定する。
4.2.2.4 予備 (RBP5) 将来の標準化のための予備とし,#00を設定する。
4.2.2.5 タグ通し番号 (RBP6) 記述子集合の識別情報を指定する。この欄の内容が0の場合は,記述子
集合の識別をしないことを意味する。
タグ通し番号は,ボリュームの再初期化時には,以前に記録した値と異なる値を設定する。この欄の意
図する使用方法は,障害回復である。第4章のすべての記述子のタグ通し番号は,関連するファイル集合
記述子に使用した通し番号と同一とする。
4.2.2.6 記述子CRC (RBP8) 記述子タグ直後の先頭バイトから始まる記述子バイトのCRCを指定する。
バイト数は,記述子CRC長欄で指定する。CRCは16ビットで,CRC-ITU-T多項式(ITU-T勧告V.41参
照)で生成する。
x16+x12+x5+1
備考 例えば,#70 #6A #77の3バイトのCRCは,#3299である。処理システムは,記述子CRC長欄
の値を0にすることで,CRCの計算を避けられる。このとき,記述子CRCの値も0とする。
4.2.2.7 記述子CRC長 (RBP10) 記述子CRCを計算するのに使用したバイト数を指定する。
特記しない限り,CRCは,各記述子で利用可能であり,計算されなければならない。この欄には,記述
子の長さから記述子タグの長さ (16) を減算した値を設定する。記述子を読み出すときは,CRCを検証し
なければならない。
4.2.2.8 タグ位置 (RBP12) 記述子の先頭バイトを含む論理ブロックの番号を指定する。論理ブロック
番号は,この記述子を記録する区画内における論理ブロック番号である。
参考 タグ位置は冗長に見えるが,その主な目的は,論理セクタ又は論理ブロックの先頭16バイトが
記述子タグと同一フォーマットの場合,高い確度でそれを記述子タグとすることである。
4.3 ファイル構造
――――― [JIS X 0609 pdf 36] ―――――
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4.3.1 ボリューム集合 ボリューム集合の各ボリュームには,4.1.1に示すとおりにボリューム順序番号
を割り当てる。
4.3.2 ボリューム集合中の情報の構成 論理ボリューム及び論理ボリュームに関連するファイル集合は,
ボリューム集合に記録する。
4.3.3 論理ボリューム中の情報の構成 第4章では,論理ボリュームを一つ以上のボリュームに存在する
区画の集合とする。
4.3.3.1 ファイル集合記述子列 ファイル集合記述子列は,論理ボリュームにエクステントの列として記
録する。ファイル集合記述子列は,図4.1に示すスキーマに従って記録する。
[ファイル集合記述子列のエクステント]{
<ファイル集合記述子>0+
[ターミネータ]{
<ファイル集合記述子>
|<終端記述子>
|<未記録論理ブロック>
}<後続の論理ブロック>0+
}0+
図4.1 ファイル集合記述子列のスキーマ
論理ボリューム中のファイル集合は,1個だけとする。
ファイル集合記述子に,ファイル集合記述子番号を割り当てる。
ファイル集合に,ファイル集合番号を割り当てる。
4.3.4 区画中の情報の構成 ファイル集合を記録する論理ボリュームの各区画について,次で示すものの
位置を識別する手段として,第4章の入カパラメタ(4.1.1参照)で指定する必要がある。
a) 割付け空間表及び未割付け空間ビットマップ(4.5参照)
b) 未初期化空間表及び未初期化空間ビットマップ(4.5参照)
4.3.5 ファイル集合 ファイル集合は,ファイル集合記述子で識別し,次で示すものを指定する。
a) ファイル集合を記録する論理ボリュームの名前
b) ファイル集合記述子で識別するファイル集合に関連する記述子の欄で使用可能な文字集合
c) ファイル集合記述子で識別するファイル集合のファイルを記述するディレクトリ階層のルートの識別
情報
d) ファイル集合の著作権及び抄録についての情報
4.3.6 ディレクトリ ディレクトリは,0個以上のファイル又はディレクトリの識別情報をもつ。ディレ
クトリ階層は,一つのルートディレクトリから始まるディレクトリの集合とする。
ディレクトリは,図4.2のスキーマに従って記録する。
{
<ファイル識別記述子>
}0+
図4.2 ディレクトリのスキーマ
4.3.6.1 ディレクトリ記述子の順序 ディレクトリのディレクトリ記述子を,第4章に従って並べる場合,
次の順に並べる。
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a) ファイル識別子の相対値の昇順 ファイル識別子の値は,次に示すとおりに評価する。
1) 比較するファイル識別子のすべてのバイト位置で同一の値をもつ場合,ファイル識別子は同一の値
とする。
2) 比較するファイル識別子のバイト数が異なる場合,短いファイル識別子の右に#00バイトを埋め込
み,同一の長さになるようにして扱い,その埋込みの後,ファイル識別子をバイト位置の昇順に1
バイトずつ比較し,異なる値を含むバイト位置を見つけ,バイトの値を符号なし整数として比較し,
大きい値をもつファイル識別子が大きいとする。
b) ファイル版数の相対値の降順
4.3.6.2 ディレクトリ階層の大きさの制限 ディレクトリ階層中のディレクトリで記述するディレクト
リ及びファイルの個数の合計は,232より小さくなければならない。サブディレクトリは,ルートディレク
トリの直下だけに存在する。
4.3.7 パス名 パス名は,ファイル又はディレクトリを名前で示す場合に使用する。
4.3.7.1 帰着パス名 ディレクトリ階層中では,ファイル又はディレクトリを示すすべてのパス名は,帰
着パス名をもつ。
4.3.8 ファイル ファイルは,記録したデータの位置及び属性を指定するファイルエントリ(4.9.9参照)
で記述する。
4.3.8.1 ファイルの属性 ファイルエントリは,ファイルの属性を規定する。属性の幾つかはファイルエ
ントリ中の欄に記録する。残りは,拡張属性として記録する。
4.3.8.2 ファイルのデータ空間 ファイルのデータ空間は,次に示すとおりとする。
ファイルは、論理ブロックのエクステントの列の内容として記録し,このエクステントをファイルのデ
ータ空間とする。データ空間のバイトには,昇順に連続番号を割り当てる。番号付けは,データ空間の先
頭エクステントの先頭論理ブロックの先頭バイトに割り当てる0から始まる。
ファイルのデータ空間のバイト数を,ファイルの情報長(4.9.9.10参照)と呼ぶ。
4.3.9 レコード構造 ファイルの情報は,レコードの集合としては扱わない。
4.3.10 情報制御ブロック (ICB) ファイルの各インスタンスは,ICBの一つのエントリで記述する。フ
ァイルのインスタンスを記述するエントリの集合は,一つ以上のICB中のエントリの集合で記述する。こ
のICBの集合は,4.3.10.1で示すICB階層を形成する。
ICBは,論理ブロックのエクステント中に記録するICBエントリの列とする。ICBの番地又は位置は,
そのエクステントの番地とする。列の一つのエントリは,次に示すもののいずれかとする。
a) ファイル又はエクステントの集合の記録実体を記述する,直接エントリ
b) ほかのICBを記述する,間接エントリ(4.9.7参照)
c) このエントリ以降にエントリがないことを示す,終端エントリ(4.9.8参照)
d) このエントリ以降にエントリがないことを示す,未記録論理ブロック
4.3.10.1 ICB階層 ICB階層は,ルートICBから始まるICBの集合とする。ルートICBは,ICB階層のレ
ベル1の唯一のICBとする。間接エントリによってほかのICBを識別するICBは,識別されるICBの親
ICBとする。
4.4 拡張属性 拡張属性は,属性種別及び属性副種別を指定し,属性ごとの固有の情報を指定してもよ
い。拡張属性は,ファイルに関連する。すべての拡張属性は,一つ以上の拡張属性空間に記録する。属性
種別欄及び属性副種別欄が同一内容である拡張属性を,拡張属性のインスタンスと呼ぶ。
拡張属性空間は,次に示すものの一つとする。
――――― [JIS X 0609 pdf 38] ―――――
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a) ファイルエントリの拡張属性欄
b) ファイルエントリで識別するICBによって記述するファイル
いずれの場合でも,拡張属性空間は,図4.3で示すスキーマに従って記録する。
<拡張属性ヘッダ記述子>
<拡張属性>0+
図4.3 拡張属性空間のスキーマ
4.5 区画空間管理 第4章では,区画の空間管理の種別として2種類を規定する。一つは,割付け可能
な空間(未割付け空間)とし,もう一つは,割付けの前に準備が必要な空間(未初期化空間)とする。い
ずれの場合も,区画空間を,区画中の論理ブロックの集まりを指定する空間集合で指定する。空間集合は,
4.5.1で示す空間表又は空間ビットマップとして記録する。
4.5.1 空間集合 空間集合は,空間表として記録する。
空間表は,間接エントリ及び未割付け空間エントリ(4.9.11参照)から成るICB階層として記録する。
空間集合の論理ブロックは,空間表の最終の空間エントリで示すエクステントに属するすべての論理ブ
ロックとする。
4.6 区画の保全 区画の保全は,使用しない。
4.7 割付け記述子 割付け記述子(4.9.14参照)は,エクステントの位置,長さ及び種別を示す。
割付け記述子の列は,エクステント又は欄に連続的に記録する。
割付け記述子の列のエクステント又は欄は,次のいずれかで終了する。
a) 欄の終了
b) エクステント長欄が0の割付け記述子
c) 割付け記述子の列の記録が続く,続きエクステントを識別する割付け記述子
続きエクステントは,図4.4のスキーマに従って記録する。
[割付け記述子のエクステント]{
<割付けエクステント記述子>
<割付け記述子>1+
}
図4.4 続きエクステントのスキーマ
割付け記述子は,関連する情報長を示す。これは,エクステント中の情報の量をバイト数で示す。extad
(4.9.14.3参照)は,情報長を欄としてもつ。ほかの割付け記述子は,情報長はエクステント長と等しい。
4.7.1 ファイルの記述 ファイルのエクステントを記述する割付け記述子の列を,ファイル本体として記
録し,その後にファイル後部を付けて,図4.5のスキーマに従って記録する。
[ファイル本体]{
<割付け記述子>(エクステント長がLBSの倍数)0+
<割付け記述子>0+1
}
[ファイル後部]{
<割付け記述子>(割付け済で未記録)0+
}
4.5 ファイルエクステントのスキーマ
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LBSは,論理ブロック長を示す。割付け記述子の種別は,ICBタグ欄(4.9.6.8参照)のフラグ欄で指定
する。
4.8 記述子の記録 フォーマットをバイト位置 (BP) で示す第4章の記述子は,論理ブロックの先頭バ
イトが記述子の先頭バイトになるように記録することを示し,その記述子の長さは,空間ビットマップ記
述子の長さを除いて,論理ブロック長を超えない。
フォーマットを相対バイト位置 (RBP) で示す第4章の記述子は,記述子の説明で指定する以外に論理
ブロック中の位置に関する制限はない。
記述子を論理ブロックに記録するとき,記述子の終端から論理ブロックの終端までの空間は,将来の標
準化のための予備とし,すべてのバイトを#00に設定する。
4.9 ファイルデータ構造
4.9.1 ファイル集合記述子 ファイル集合記述子は,表4.4に示すフォーマットで記録し,ファイル及び
ディレクトリ集合を識別する。
表4.4 ファイル集合記述子
BP 長さ 名前 内容
0 16 記述子タグ tag(4.2.2参照)(タグ=256)
16 12 記録日時 timestamp(1.6.3参照)
28 2 交換水準 Uint16(1.6.1.3参照)=3
30 2 交換最大水準 Uint16(1.6.1.3参照)=3
32 4 文字集合リスト Uint32(1.6.1.5参照)=#00000001
36 4 文字最大集合リスト Uint32(1.6.1.5参照)=#00000001
40 4 ファイル集合番号 Uint32(1.6.1.5参照)
44 4 ファイル集合記述子番号 Uint32(1.6.1.5参照)
48 charspec(1.6.2.1参照)
64 論理ボリューム識別子用文字集合
112 128 論理ボリューム識別子 dstring(1.6.2.4参照)
240 64 ファイル集合用文字集合 charspec(1.6.2.1参照)
304 32 ファイル集合識別子 dstring(1.6.2.4参照)
336 32 著作権ファイル識別子 dstring(1.6.2.4参照)
368 32 抄録ファイル識別子 dstring(1.6.2.4参照)
400 16 ルートディレクトリ longad(4.9.14.2参照)
416 32 範囲識別子 regid(1.6.4参照)
フラグ Uint8(1.6.1.1参照)=0
識別子 bytes (23) = “*OSTA UDF Compliant”
識別子添字 Uint8=#0102, bytes (6) =#00
448 16 後続エクステント longad(4.9.14.2参照)
464 48 予備 #00バイト
書換形/上書き可能形媒体中には,一つだけファイル集合記述子を記録する。追記形媒体中には,複数
のファイル集合記述子を記録してもよい。
複数のファイル集合に関する規定を,次に示す。
a) 複数のファイル集合は,追記形媒体中だけに許可する。
b) デフォルトのファイル集合は,最大のファイル集合番号をもつ。
c) デフォルトのファイル集合だけを,書込み可能としてよい。その列におけるほかのすべてのファイル
集合は,ハード書込み保護(1.6.4.3参照)を設定する。
d) 書込み不可のファイル集合は,その他のファイル集合で(直接又は間接的に)参照するメタデータ構
造を参照する。
――――― [JIS X 0609 pdf 40] ―――――
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JIS X 0609:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 0609:1998の関連規格と引用規格一覧
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