JIS X 6177:2006 情報交換用12.7mm幅,448トラック磁気テープカートリッジ―SDLT1様式 | ページ 2

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X 6177 : 2006 (ISO/IEC 22051 : 2002)
4.16 磁気テープ (magnetic tape) 磁気記録によってデータを記録する磁性層をもつテープ。
4.17 主基準テープ (master standard reference tape) 基準磁界,信号振幅,分解能及び重ね書き特性の標
準として選定したテープ。
主基準テープは,Quantum Corporationによって管理されている。
4.18 オブジェクト (object) 1レコード又は1テープマークのページ。
4.19 ページ (page) 物理ブロックの1論理区分。
4.20 物理記録密度 (physical recording density) トラックの長さ1 mm当たりに記録する磁束反転数
(ftpmm)。
4.21 物理トラック (physical track) 磁気テープの長手方向に連続して記録できる領域。
4.22 レコード (record)12.に規定する利用者データ。
4.23 基準縁 (reference edge) 磁性面を手前にし,BOTを左にEOTを右に見たときのテープの下端。
4.24 基準磁界 (reference field) 主基準テープのティピカル磁界。
4.25 二次基準テープ (secondary standard reference tape) 主基準テープとの偏差を明示したテープ。
備考 二次基準テープは,部品番号SSRT/SDLT1にてQuantum Corporation, 333 South Street, Shrewsbury,
Mass. 01545-4195 USAに発注できる。このテープは,定期校正用の三次基準テープとの偏差を
補正するために使用する。
一般に二次基準テープは,2011年までは入手可能である。しかし,入手可能期間は,ISO/IEC
とQuantum社との合意に基づき,テープの需要動向によってこの期間は,延長又は短縮するこ
とができる。
4.26 基準信号振幅 [standard reference amplitude (SRA) ] 主基準テープに記録密度2 700 ftpmmの信号を
試験記録電流で記録し,これを再生したときの平均信号振幅。
4.27 基準電流 (standard reference current) 基準磁界を発生させる記録電流。
4.28 試験記録電流 (test recording current) 基準電流の1.1倍の電流。
4.29 ティピカル磁界 (typical field) 試験テープに記録密度2 700 ftpmmで記録して,再生したとき,そ
の平均信号振幅が最大値の95 %を示す最小の印加磁界。

5. 表記法

5.1 数字の表現

 数字の表現は,次による。
− 測定した値は,対応する規定値に対して有効数字に丸める。すなわち,規定値が1.26であり,正の許
容誤差が0.01であり,負の許容誤差が0.02である場合,測定した値は,1.235以上1.275未満を許容
する。
− 各フィールド内では,データバイト1を最上位バイトとし,最初に記録する。各バイト内では,ビッ
ト1を最下位ビットとし,最初に記録し,ビット8を最上位ビットとし,最後に記録する。この順序
は,データ,巡回冗長文字並びに誤り検出及び誤り訂正符号の入出力に適用する。
− 16進数は,丸括弧に数字及び英文字で表す。
− ビットの設定は,“0”又は“1”で表す。
− ビットパターン及び2進数表現の数字は,最上位ビットを左とし,最下位ビットを右とする。

5.2 寸法

 図13の寸法は,公称寸法とする。その他の図の寸法は,指定しない限りミリメートル表示
とし,その公差は,±50 mmとする。

5.3 名称

 名称は,英語表記の場合の頭文字を規定しているので,この規格では規定しない。

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X 6177 : 2006 (ISO/IEC 22051 : 2002)

5.4 略号

 略号を,次に示す。
BOT : テープの始端 (beginning of tape)
CAF : 粗調整フィールド (coarse alignment field)
CF1 : コントロールフィールド1 (control field 1)
CF2 : コントロールフィールド2 (control field 2)
CRC : 巡回冗長検査 (cyclic redundancy check)
ECC : 誤り訂正符号 (error-correcting code)
EDC : 誤り検出符号 (error-detecting code)
EOD : データの終端 (end of data)
EOT : テープの終端 (end of tape)
EOTR : トラックの終端 (end of track)
FAF1 : 微調整フィールド1 (fine alignment field 1)
FAF2 : 微調整フィールド2 (fine alignment field 2)
SRA : 基準信号振幅 (standard reference amplitude)

6. 環境条件及び安全性

 次によって規定する条件は,別に規定がない限り,装置内部の環境条件ではな
く,試験を行う部屋の環境条件とする。

6.1 試験環境条件

 試験環境条件は,規定がない限り,次による。
温度 23 ℃±2 ℃
相対湿度 40 %60 %
試験前放置時間 24 時間

6.2 使用環境条件

 使用環境条件は,次による。
温度 10 ℃ 40 ℃
相対湿度 20 % 80 %
湿球温度 26 ℃以下
カートリッジの内部及び表面は,結露してはならない。
カートリッジは,保存時又は輸送時に使用環境条件を越えた場合,使用環境条件以外の環境条件に放置
した時間と同等以上又は24時間以上使用環境条件に放置してから使用する。
備考 テープの温度が49 ℃を超えた場合,テープに損傷を与えることがある。

6.3 保存環境条件

 カートリッジの保存環境条件は,次による。
温度 16 ℃ 32 ℃
相対湿度 20 % 80 %
周辺磁界は,テープ上で4 000 A/mを超えてはならない。カートリッジの内部及び表面は,結露しては
ならない。

6.4 安全性

6.4.1  安全性 カートリッジ及びその構成部品は,情報処理システムで適正使用時又はあらかじめ予想可
能な誤使用時に,IEC 60950-1の要求事項を満たさなければならない。
6.4.2 難燃性 カートリッジ及びその構成部品の材料は,マッチの炎などによって着火してもよいが,二
酸化炭素中で燃焼し続けてはならない。

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6.5 輸送

 この規格は,カートリッジの輸送条件を規定しないが,推奨する輸送条件を,附属書Gに記
載する。

7. 機械的特性及び電気的特性

7.1 材料

 テープは,ベース(延伸したポリエチレンテレフタレート又はこれと同等品)上の片面に,
強固で柔軟性のあるバインダと磁性材とを塗布したものとする。
テープの裏面は,導電性の非磁性材を塗布したものとする。

7.2 テープの長さ

 リーダスプライス部からハブまでのテープの長さは,558 m±1 mとする。

7.3 テープの幅

 テープの幅は,12.649 mm±0.010 mmとする。
テープの幅は,テープに最大0.28 Nの張力を加えて,テープの端から端までを測定する。

7.4 テープの厚さ

 磁気テープの厚さは,テープの任意の箇所で,8.20 μm9.30 μmとする。

7.5 テープの連続性

 テープは,BOTとEOTとの間に,継ぎ目又は孔のような不連続性があってはなら
ない。

7.6 長手方向の湾曲

 テープの長手方向の湾曲は,テープ表面の平面上にある長手方向の直線とテープ
基準縁との隔たりを測定する。
7.6.1 要求事項 直線とテープ基準縁との隔たりは,連続的で,かつ,テープの長さ229 mmの範囲内で
0.076 mm以下とする。
7.6.2 試験方法 試験方法は,次による。
a) 229 mmの間隔に置いた二つのガイドをもつ装置に1.39 N±0.28 Nの張力を加えて測定する。
b) 二つのテープガイドは,表面にテープ基準面を押し当てるように,ばね荷重を制御する。
c) 二つのガイド制御面の間に引いた直線及びテープ基準縁の間隔が最大の場所を測定する。

7.7 平面からのひずみ

 テープに0.6 Nの張力を加えたとき,目視できるひずみがテープにあってはなら
ない。テープのひずみは,テープの一部分が反り返ったことによる局部的な変形である。平面からのひず
みは,テープに張力を加えずに平面の上に置いたとき,最も簡単に観察できる。

7.8 カッピング

 カッピングは,平面からテープ幅方向への浮き上がり量とし,2.54 mm以下とする。
測定方法は,次による。
a) テープを長さ1.0 m±0.1 mに切り取る。テープ両面が試験環境の雰囲気に露出するように垂らして3
時間以上放置する。
b) このテープの中心部分から,長さ25 mmの試験片を切り取る。この試験片を高さ25 mm以上,内径
13.0 mm±0.2 mmの円筒の中に立てる。
c) この円筒を光学的コンパレータに立てて載せ,試験片の両方の縁をコンパレータの十字線にそろえ,
十字線から試験片の中心までの距離を測定する。

7.9 塗布面の表面粗さ

7.9.1  裏面の粗さ 裏面の粗さは,中心線平均粗さRabで,0.003 μm0.027 μmとする(ISO 1302 : N2)。
半径12.5 μmの触針を荷重20 mgで254 μmのカットオフにて測定する。
7.9.2 磁性面の粗さ 磁性面の粗さは,中心線平均粗さRamで,0.003 μm0.008 μmとする(ISO 1302 :
N3)。半径12.5 μmの触針を荷重20 mgで254 μmのカットオフにて測定する。

7.10 塗布面の接着強度

 塗布面をテープのベース材料からは(剥)がす力は,0.016 N以上とする。
7.10.1 試験方法
a) 長さ約380 mmのテープの試験片を採り,一方の端から125 mmの位置でテープ幅方向にけがき線を

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ベース面に達するまで引く。
b) 図1に示すとおりに,磁性塗布面(記録面)を下向きにして,両面接着テープで試験片を全幅にわた
って滑らかな金属の板にはり付ける。
c) 試験片を180°折り曲げ,金属の板と試験片の自由端とを引張試験機に取り付けて速度254 mm/minで
引っ張る。
d) 塗布面のいかなる部分でも最初にベースから塗布面がはがれるときの力を記録する。この力が,0.016
N未満のとき,試験は失敗とする。力が,0.010 N以上に達する前に両面接着テープが試験片からはが
れたときは,別の種類の両面接着テープを使用する。
e) 磁気テープの裏面についてもa)からd)までを繰り返す。
図 1 塗布面の接着強度の試験法

7.11 層間の粘着

 層間の粘着は,隣接層を密着して保持したときに,層の滑らかなはく離を妨げる隣接
層の粘着状態をみる。
7.11.1 要求事項 塗布面に,はがれ又はその他の損傷の兆候があってはならない。
7.11.2 試験方法
a) 水平に固定したステンレススチール円柱に低ひずみの粘着材料で,磁性面を内側にして,長さ914 mm
のテープ端を固定する。
円柱の寸法は,次のとおりとする。
− 直径 : 12.7 mm
− 長さ : 102 mm
b) 1 000 gのおもりを反対の端に付ける。
c) おもりの25.4 mm上の磁性面に,短い幅で両面テープを付ける。
d) ゆっくり円柱を回転し,テープを一様に巻付け円筒にする。両面接着テープは,テープの端を固定し,
ほどけないようにする。
e) テープを巻いた円柱を,次の温度及び相対湿度サイクルに放置する。
時間 温度 相対湿度
16時間18時間 54 ℃ 85 %
4時間 54 ℃ 10 %以下
1時間2時間 21 ℃ 45 %
f) ロールの終端を切り開いて,両面接着テープをはがす。
g) テープの終端を緩める。

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h) 外側のテープ1枚又は2枚の部分は,粘着性がなくほどける。
i) テープの終端を固定して円柱をぶら下げることによってテープは,ほどける。
j) 円柱からテープ内側51 mmの箇所を除き,塗布膜のはがれがあってはならない。
単位 mm
図 2 層間の粘着の試験方法

7.12 弾性率

 弾性率(ヤング率)は,長手方向への張力によるひずみ率である。
7.12.1 要求事項 弾性率は,5 884 N/mm211 768 N/mm2とする。
7.12.2 試験方法 試験方法は,次による。
a) 180 mm以上のテープ試験片を100 mmの長さで固定し,固定ジグを3 mm/minの速度で引っ張る。
b) 0 %及び1 %伸びたときの張力の傾きによって弾性率を計算する。

7.13 剛性

 剛性は,テープの長手方向でのたわみ力とする。
7.13.1 要求事項 テープの長手方向での剛性は,3×10-7 N・mm9×10-7 N・mmとする。
7.13.2 試験方法 剛性(D)は,次の式によって求める。
D E t3 12 1( v2 )
ここに, E : 7.12で求めた弾性率
t : テープの厚さ (mm)
v : ポアソン比,0.33

7.14 伸び荷重

 テープの伸び荷重は,試験片を3 %伸ばした場合,9.6 N以下とする。
7.14.1 試験方法 試験方法は,次による。
a) 2 %の精度で荷重表示可能な引張試験機で測定する。
b) 178 mm以上のテープ試験片を,102 mmの長さになるように固定ジグに取り付ける。
c) 最低10 %の伸び率になるまで,51 mm/minの速度で試験片を伸ばす。
d) 3 %の伸び率での張力を伸び荷重とする。

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  • ISO/IEC 22051:2002(IDT)

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