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X 6937 : 2008 (ISO/IEC 24711 : 2006)
インクなしが発生した後も印刷が続行可能な場合であっても,その時点をインクカートリッジ
の寿命とする。
3.8
標準テストページセット (test page suite)
JIS X 6938に規定する5ページが一組のテストページセット。
単一プリントジョブとして,5ページを連続して印刷し,診断ページで終わるテストページセット。
3.9
個別印刷枚数 (individual cartridge yield)
新品インクカートリッジの装着から寿命までに印刷した診断ページ(標準テストページセットの最終ペ
ージ)の枚数を5倍した値。
注記1 5ページの標準テストページセットの途中でインクなしによって印刷が中断した場合でも,
診断ページの印刷枚数でそのカートリッジの個別印刷枚数とする。インクカートリッジ交換
後にプリンタに残っていた印刷処理の分として最初に印刷される診断ページは,交換後のイ
ンクカートリッジの個別印刷枚数に含める。
注記2 印刷した標準テストページセットの診断ページ以外のページにかすれが生じている場合も考
えられるが,測定を簡素化するために寿命の判断は診断ページで行う。
3.10
印刷可能枚数公表値 (declared cartridge yield)
6.1及び6.2に定める計算式に基づき算出した,個別印刷枚数平均値の信頼水準90 %の下限推定値以下
の値。
3.11
主要カートリッジ (primary cartridge)
最高インク濃度の,黒,シアン,マゼンタ及びイエローのインクを収容したインクカートリッジ。
各色が個別のインクカートリッジである場合,又は,複数色が一つのインクカートリッジである場合が
ある。
注記 これらの色のインクは,一般的な4色印刷方式に用いられている従来の主要インクを代表する
ものである。
3.12
補助カートリッジ (supplemental cartridge)
最高インク濃度の,黒,シアン,マゼンタ及びイエローのインクカートリッジ以外のインクカートリッ
ジ。
注記 補助カートリッジの印刷可能枚数公表値は6.2に基づいて決定する。
4 試験要素及び条件
4.1 下準備
プリンタを水平な場所に置き,プリンタ取扱説明書の設置手順に従ってプリンタを設置する。このとき,
プリンタドライバは,製造業者から入手可能な最新のプリンタドライバを使用する。試験報告書には,プ
リンタドライバのバージョンを記載する。
予備のインクカートリッジをカートリッジ取付手順書に従って正しく取り付ける。プリンタ取扱説明書
とカートリッジ取付手順書との記載内容に矛盾がある場合は,カートリッジ取付手順書の記載内容を優先
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する。ただし,プリンタ及びプリンタドライバの設定に関しては,プリンタ取扱説明書の記載内容を優先
する。
プリンタの設置を行った後に,標準テストページを5セット(25ページ)以上印刷する。
標準テストページ5セットの印刷を含むプリンタ下準備(初期予備吐出,クリーニングなど)はすべて
予備のインクカートリッジで行い,印刷可能枚数を測定するインクカートリッジを使用してはならない。
また,予備のインクカートリッジを使用したページ数は,印刷可能枚数の算出に加えてはならない。予備
のインクカートリッジを使用して印刷したページは,印刷可能枚数測定とは別途,試験報告書に記載する。
プリンタの下準備が終了し,印刷可能枚数を測定する時には,予備のインクカートリッジから測定用の
新しいインクカートリッジに交換しなければならない。
インクカートリッジ交換時に,プリントヘッドアライメント操作が必要なプリンタは,予備のインクカ
ートリッジを用いてプリントヘッドアライメント操作を行ってはならない。
予備のインクカートリッジから最初の測定用のインクカートリッジへの交換に限り,すべてのインクカ
ートリッジの交換を同時に行っても,また,個別に時間をずらして行ってもよい。すべてのインクカート
リッジを同時に交換する場合には,すべての測定用のインクカートリッジが最初のインクカートリッジ寿
命まで印刷枚数のカウントが同じになるが,時間をずらして交換する場合には,印刷枚数のカウントをイ
ンクカートリッジごとに別々に行わなければならないことに注意する。最初の測定用インクカートリッジ
への交換方法はテストレポートに記載することが望ましい。
プリンタがもつすべての印刷品位調整機能は,工場であらかじめ設定されたままにしておき,プリンタ
ドライバはインストール時の初期設定(デフォルト設定)のままにする。ただし,プリンタに自動用紙検
知機能がある場合には,その機能を無効にし,用紙設定を普通紙に設定する。これは,不正確な用紙検知
が起こるのを避けるためである。また,もしもプリンタ本体の設定とプリンタドライバの設定とに矛盾が
生じる場合は,プリンタドライバの初期設定を優先しなければならない。
ドラフト印刷に代表されるインク節約モードなどのような使用者が選択することのできる付加的な機能
は,測定を行う時にすべて無効にしておかなければならない。
標準テストページセットを,標準テストページセットの規格(JIS X 6938)に規定された寸法及びフォント
で印刷するために,アプリケーションソフト(PDF Readerなど),プリンタドライバ,及びプリンタに,“用
紙サイズに合わせて印刷(fit to page)”などの印刷サイズの調節機能,フォント置き換え機能が備わってい
る場合は,無効にしておかなければならない。“ページの中央配置”などのページ位置調節機能は,標準テ
ストページセットの全画像を確実に印刷するために使用することができる。
注記1 対応国際規格には明記されていないが,プリンタ下準備で試験的に印刷されたテストページ
セットを用いて印刷サイズが適正かどうか確認する。もしも,規定のサイズで印刷されてい
ない場合には,アプリケーションソフトなどの印刷サイズの調整機能を確認をする。
測定を自動化するために,プリンタドライバを用いて標準テストページの印刷用ファイルを作成しても
よい。このようにして作成された標準テストページの印刷用ファイルの多くは,ファイルコマンドを使用
して印刷される。印刷枚数に影響を与えない限りは,この方法を使用してもよい。ただし,このようにし
てあらかじめ作成した印刷用ファイルを使用した場合はテストレポートに記載しなければならない。
注記2 印刷用ファイルを作成するときに使用するアプリケーションソフトウェア(例えばPDF
Reader),プリンタドライバ,及びプリンタが“用紙サイズに合わせて印刷(fit to page)”のよ
うなページサイズ調節機能をもっている場合がある。印刷サイズに影響するようなすべての
機能がOFFになっていることを確認すること。
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4.2 サンプル数
インクカートリッジには各色分離形と複数色一体形との二つの形式があるが,印刷可能枚数測定に必要
なサンプル数は,どちらの形式でも1種類のインクカートリッジにつき,3台以上のプリンタごとに最低3
個ずつ(合計9個以上)とする。
例えば,黒(K),シアン(C),マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色プリンタで,4色のインクカートリッジ
が個別のインクカートリッジとなっている各色分離形カラーインクカートリッジの測定を行う場合は,黒,
シアン,マゼンタ及びイエローのそれぞれ9個ずつ,合計36個のカートリッジを測定することになる。ま
た,シアン,マゼンタ及びイエロー(CMY)が一つのインクカートリッジで,黒が別のカートリッジという
ような複数色タイプのインクカートリッジシステムの場合には,CMY複数色一体形インクカートリッジ 9
個,黒9個の合計18個のインクカートリッジを測定することになる。
プリンタによっては補助カートリッジが追加できる構成になっているものもある。補助カートリッジの
取扱いに関する詳細手順は,6.2を参照する。
上記で規定した最小サンプル数より多くの数のプリンタ又はインクカートリッジを測定する場合,1台
のプリンタ当たりの使用インクカートリッジ数が等しい個数になるようにしなければならない。例えば,
最小サンプル数より1台多いプリンタを用いて測定を行う場合,4色インクカートリッジ方式においては,
48個(プリンタ4台×4色×インクカートリッジ3セット)のインクカートリッジで測定を行う。
既に市販されているインクカートリッジの測定を行う場合には,複数の供給元又は異なる生産ロットの
プリンタ及びカートリッジを用いるのが望ましい。プリンタ及びインクカートリッジは,それぞれの取扱
説明書に記載されている使用期限内のものでなければならない。
注記 測定中にインクカートリッジ及び/又はプリンタに不具合が生じ得ることを考慮し,予備のイ
ンクカートリッジ及びプリンタを準備しておくことが望ましい。
4.3 印刷モード
この測定では,プリンタドライバを初期設定(デフォルト)のまま,プリンタの定格速度に近い半連続
片面印刷(用紙補給,一日の終業などによる印刷の休止を含んだ用紙の片面への連続印刷)を行う。また,
標準テストページセットの5ページを一つの印刷ジョブとして必要印刷部数の印刷を行わなければならな
い。
注記1 半連続印刷は,5ページからなる標準テストページセットごとに印刷動作を休止させるとい
う意味ではない。
カラーインクジェットプリンタは一般的に,一定枚数の印刷後,一定時間以上の電源遮断(オフ)後,
又は一定時間以上プリンタが使用されなかった後に自動保守動作を行う。この自動保守動作によって,印
刷に使用可能なインクを消費する。一般のプリンタ使用者がプリンタを一日中使用し続けるような連続印
刷を行うことはほとんどないが,この測定方法では測定に要する時間を短縮し,測定結果の再現性を高め
るために半連続印刷を採用している。
注記2 印刷の仕方によって自動保守の作動状況に違いを生じるため,実際に使用されるプリンタの
印刷枚数が,この測定方法で得られた印刷可能枚数とは異なる可能性がある。
4.4 試験環境
温度は測定結果に大きく影響する場合がある。このため,測定は次の条件下で実施する。
温度 : 試験室の平均温度が23.0 ℃±2 ℃とする。
少なくとも15分ごとに記録した値の1時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均が常時20.0 ℃
26.0 ℃の範囲内でなければならない。
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例 1個のインクカートリッジの測定中,15分ごとに読み取った温度の計算例を次に示す。
表1−移動平均温度の計算例
t1 t2 t3 t4 t5 t6 t7 t8 t9 t10 t11 t12 試験室平均温度
温度 ti 24.0 23.4 20.5 24.2 23.6 22.0 25.5 24.7 22.1 20.8 22.0 23.5 23.0
移動平均温度 Ti 23.0 22.9 22.6 23.8 24.0 23.6 23.3 22.4 22.1
移動平均温度 Ti=(ti−3+ti−2+ti−1+ti)/4
試験室平均温度=(t1+t2+ ··· +t12)/12
表1及び式から,試験室の平均温度は23.0 ℃,移動平均最大値は24.0 ℃及び最小値は 22.1 ℃
である。これらの値は,表中に“網かけパターン”で示している。試験室平均温度は,移動平均
の平均値ではなく,すべての測定値の平均値である。
試験環境は試験報告書に記載する。個々のインクカートリッジの測定を行ったときの,温度の移動平均
最大値及び移動平均最小値も試験報告書に記載する。試験報告書例を附属書Cに示す。
測定で用いるすべてのものは,試験室環境の温度になじませておく。プリンタ,用紙及びインクカート
リッジは,測定前に上記の条件下になじませる。放置時には箱及び包装材を開けるとともに,放置中にイ
ンクカートリッジが損傷しないよう十分注意する。用紙は,包装された状態のままでなじませてよい。
プリンタ,用紙,インクカートリッジなどを低温環境から試験環境に移動する場合,結露させてはなら
ない。
4.5 用紙
一般的な坪量の代表的な普通紙を使用する。また,使用する普通紙は当該プリンタの推奨紙でなければ
ならない。測定で使用した用紙の製造業者,坪量及びサイズ(A4又は同等サイズ)を報告書に明記する。
なお,自動用紙検知機能があるプリンタの場合には,自動用紙検知機能は使用せず,普通紙を指定する。
これは,自動用紙検知機能が誤動作した場合に印刷可能枚数への影響が大きいためである。
4.6 保守
プリンタ及びインクカートリッジの取扱説明書に従って,測定に用いるプリンタの保守点検を実施する。
4.7 試験ファイル
標準テストページの概要及び仕様は JIS X 6938による。測定では,最新の標準テストページを使用しな
ければならない。最新の標準テストページの公式電子ファイルは(http://www.iso.org/jtc1/sc28)にある。
指定された正しい電子ファイル(標準テストページの最新版)を使用しなかった場合には,測定結果が
無効となるので注意する。
標準テストページの電子ファイルの印刷は一般的に入手可能なPDF Readerとプリンタドライバとを使
用して,コンピュータからプリンタへ直接行う。コンピュータとプリンタとの接続方法を試験報告書に記
載する。
測定を自動化したい場合には,直接印刷をしたときと同じ結果になるのであれば,あらかじめ作成した
印刷用ファイルを使用してもよい。ただし,その場合には,あらかじめ作成した印刷用ファイルを使用し
たことを試験報告書に記載する。また,試験ファイルのバージョン,プリンタドライバのバージョン,及
びPDF Readerのバージョンを試験報告書に記載する。
なお,測定を始める前に,標準テストページを1セット印刷し,画像及びサイズが適切であるかを確認
すること。標準テストページの各ページの正しい寸法は,JIS X 6938に規定されている。
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注記1 多くの場合,幾つかのPDF Readerのバージョンが存在するが,バージョンの違いによって印
刷可能枚数に影響が出る可能性がある。使用するPDF Readerの最新バージョンを測定に用い
ることを推奨する。
他のソフトウェア(この測定に無関係なソフトウェア)に起因するばらつきを減らすために,OSソフ
トウェア以外には,プリンタドライバ,PDF Reader,及び試験制御ソフトウェアだけをインストールした
簡素な状態で試験ファイル作成(印刷)を行うことが望ましい。
複数のプリンタ間,又は同一プリンタでの繰返し測定において,過去にインストールされた古いプリン
タドライバによる印刷可能枚数への影響が過去の測定結果で示されている。
注記2 ページを数えるのに便利なように,標準テストページにヘッダー又はフッターを追加しても
よいが,印刷枚数への影響を最小化するため,追加するヘッダー及びフッターは極力小さく
する。ヘッダー又はフッターの機能を用いた場合は,試験報告書にそのことを記載する。
注記3 OS,RAM容量,CPU又はアプリケーションソフトの種類によっては,測定結果に影響を与
える可能性があるため,プリンタ取扱説明書に記載の推奨コンピュータ環境に従う。測定で
使用したコンピュータ環境に関する情報のすべてを試験報告書に記載する。
5 試験方法
5.1 試験手順
5.1.1 準備
a) 4.1に従って,3台以上のプリンタを設置する。
b) 4.1に従って,予備のインクカートリッジを装着する。
c) 4.1に従って,予備のインクカートリッジを使用して,5セット以上の標準テストページセットを印刷
する。
d) 予備のインクカートリッジを取り外す。
注記 対応国際規格には明記されていないが,4.1に記載のとおり,ここでの予備のインクカートリ
ッジの取外し,すなわち,予備のインクカートリッジから最初の測定用のインクカートリッ
ジへの交換はすべてのインクカートリッジを同時に行ってもよいし,個別に時間をずらして
行ってもよい。
5.1.2 測定用インクカートリッジの取付け
a) 測定しようとする新しいインクカートリッジの包装材を取り外し,個々のインクカートリッジの質量
を0.01 g単位まで計測し,測定値を記録した後,インクカートリッジ取付手順書に従ってプリンタに
取り付ける。
注記1 プリンタ取扱説明書とインクカートリッジ取付手順書との記載内容に矛盾がある場合,イ
ンクカートリッジ取付手順書の記載内容を優先する。また,プリンタ及びプリンタドライ
バの設定に関しては,プリンタ取扱説明書の記載内容を優先する。
注記2 補助インクカートリッジをもたないプリンタの場合は,インクカートリッジの質量測定を
行わなくてもよい。
b) プリントヘッドアライメント操作が必要なプリンタにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操
作を行う。
注記3 この操作中に印刷したページ数は,インクカートリッジの個別印刷枚数に含めてはならな
い。
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JIS X 6937:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 24711:2006(IDT)
JIS X 6937:2008の国際規格 ICS 分類一覧
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- 規格番号
- 規格名称
- JISX6931:2005
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