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X 6937 : 2008 (ISO/IEC 24711 : 2006)
5.1.3 試験
a) 測定のための印刷を開始し,インクカートリッジごとに,印刷した標準テストページセットの印刷回
数(診断ページの枚数)を数える。
注記1 最初のインクカートリッジセットの測定中,10枚目(診断ページ)をかすれの比較対照見
本として保管しておく。
注記2 対応国際規格には明記されていないが,3.3に従って,印刷中には診断ページでのすじ発
生の有無を観察し続けなければならない。もしもすじが診断ページに3回連続して認めら
れた場合で,かつ,その後プリンタを5分間休止させ,テストページセットを更に3セッ
ト印刷してもなおすじが認められる場合には,5.2.1に従ってすじの除去作業を行うことが
3.3に定められている。また,3.3に従い,この操作中に印刷したすべての標準テストペー
ジセットは個別印刷枚数に含める。
b) いずれかのインクカートリッジが寿命に到達したら,5.1.4に従ってインクカートリッジ寿命処理を行
う。
注記3 寿命の判定は,3.7に規定する。
注記4 JIS X 6931との比較方法について
カラープリンタでもモノクロ文書の印刷がほとんどを占めるような場合,又は,カラープ
リンタとモノクロプリンタとの比較が必要な場合に,JIS X 6931では,印刷方式の違いに
もかかわりなく,印刷可能枚数測定ができるようなモノクロ用の標準テストページを定義
している。この比較方法については附属書Eに示す。
5.1.4 インクカートリッジ寿命時処理
a) 寿命と判定されたインクカートリッジについて,3.9に規定する個別印刷枚数を記録する。
b) 寿命と判断されたインクカートリッジを取り外し,その最終質量を計測,記録する。新たに装着する
インクカートリッジは,5.1.2に従ってインクカートリッジ質量を計測,記録してからプリンタに取り
付ける。
c) 5.1.2(測定用の新しいインクカートリッジの取付け)5.1.4 b)(寿命に達したインクカートリッジの
取り外し及び重量測定)までの手順を繰り返す。インクカートリッジ交換時にプリントヘッドアライ
メント操作が必要なプリンタにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。
d) あらかじめ決めたサンプル数(最小サンプル数であるカートリッジ9個以上,9個とはすなわち3台
のプリンタで3個ずつ)の主要カートリッジすべてが寿命に達したときを測定の完了とする。測定が
完了するまではカートリッジの交換を続けて,印刷を継続しなければならない。主要カートリッジの
最小サンプル数9個の測定を行うために,ある色のインクカートリッジが9個より多く必要になるこ
とがある。
注記 5.1.4 b)で新しいインクカートリッジと取り外したインクカートリッジとの質量測定が指示
されているが,補助カートリッジをもたないプリンタの場合は,これらのインクカートリッ
ジの質量測定を行わなくてもよい。
5.2 すじ及びかすれ発生時の処置
3.2に規定するすじが認められたときには,すじの除去作業をプリンタの取扱説明書に従って実施しなけ
ればならない。このとき,すじを生じたページ数とカートリッジとを報告書に記載する。
5.2.1 すじの除去作業
a) ノズルクリーニングの強さ選択について ノズルクリーニングの強さを選択できる場合,プリンタ取
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扱説明書に記載されているすじ発生時の対処法に従う。選択したノズルクリーニング操作が,弱クリ
ーニングであっても,強クリーニングであっても,ノズルクリーニング回数はそれぞれ1回と数える。
ノズルクリーニング操作に要した印刷枚数は個別印刷枚数には含めない。
b) ノズルクリーニングの回数制限について ノズルクリーニング操作を行うことによって,一定量のイ
ンクが消費され個別印刷枚数に影響を及ぼす。このノズルクリーニング操作による影響を極力少なく
するため,1個のインクカートリッジに対して“許容されるノズルクリーニング操作の回数”を表2
に示すとおり制限する。
表2−想定印刷可能枚数による許容クリーニング回数
想定印刷可能枚数 許容クリーニング回数
1 200 ページまで 3回
1 600 ページまで 4回
2 000 ページまで 5回
2 400 ページまで 6回
··· ···
4 000 ページまで 10 回
注記 インクカートリッジの想定される個別印刷枚数が1 200ページ(標準テストページセット240
セット)以下の場合,3回までのクリーニングを許容する。想定印刷可能枚数が1 200ページ
以上の場合は,1 200ページから更に400ページごとに1回ずつのクリーニング追加を許容す
る。
規定の許容クリーニング回数に加えて,もう一回だけクリーニング操作を試みることができる。こ
のクリーニング操作中に,“かすれ”又は“インクなし”が発生したときは,それまでの測定データ
は有効で,そのデータを印刷可能枚数の算定に使用できる。もし,“かすれ”も“インクなし”も発
生しない場合は,クリーニング後のすじの有無にかかわらず,そのインクカートリッジを新品インク
カートリッジと交換する。そのインクカートリッジは,過度のすじ発生によるインクカートリッジ不
良として,測定データも無効とする。この理由によって交換されたインクカートリッジは,過度のす
じ発生によるインクカートリッジ不良であることを試験報告書に記録する。
c) 特定のインクカートリッジに限定したノズルクリーニング操作ができない場合 すじが発生している
インクカートリッジに限定したノズルクリーニング操作ができない場合,そのとき測定しているイン
クカートリッジ全色のインクがクリーニング操作で消費してしまう。そのため,ある1色のノズルク
リーニングが他のすべてのインクカートリッジに影響するようなプリンタにおいては,どの色のイン
クカートリッジのノズルクリーニングを行っても,すべてのインクカートリッジのノズルクリーニン
グ回数としてカウントする。測定中に限度回数以上のノズルクリーニングを行った場合,そのインク
カートリッジがすじの原因となったインクカートリッジでなくても新しいインクカートリッジと交換
する。この理由で取り外したインクカートリッジは,ノズルクリーニング回数過多のため無効になっ
たインクカートリッジとして,交換理由を試験報告書に記録する。これらのインクカートリッジは,
印刷可能枚数の算定に使用してはならない。
5.3 インクカートリッジ不良,プリントヘッド不良,又はプリンタ不良の取扱い
測定中にインクカートリッジ不良,プリントヘッド不良又はプリンタ不良が発生した場合,5.3.15.3.3
に記す方法で対応する。
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なお,各不良の定義を次に示す。
寿命に到達する前にインクカートリッジを交換しなければならない問題の発生をインクカートリッジ不
良と定義する。著しいノズル詰り(プリントヘッド一体形インクカートリッジの場合),インク漏れ,構造
的不良などがこれに当たる。
プリントヘッド不良は,通常クリーニングで除去できない著しいすじ,又は,プリントヘッドを交換し
なければ解決できない画質不良として現れる。
プリンタ不良は,取扱者には修理できない不具合で,正常なプリンタ動作を妨げることと定義する。給
紙機構の不良,プリントヘッドが交換できないプリンタにおける過度のすじ発生などがこれに当たる。
なお,インクカートリッジ不良,プリントヘッド不良,プリンタ不良はすべて,不良内容とともに試験
報告書に記載する。
5.3.1 インクカートリッジ不良
インクカートリッジ不良が発生した場合,そのインクカートリッジで最後に印刷した標準テストページ
セットの印刷回数及び不良内容を報告書に記載する。不良インクカートリッジを5.1.2に規定する手順で
新品のインクカートリッジに交換して測定を続行する。プリントヘッドアライメント操作が必要なプリン
タにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。
印刷可能枚数の算定には,不良インクカートリッジでの個別印刷枚数は用いない。その不良インクカー
トリッジを交換することによって行われるインクカートリッジ交換直後のノズルクリーニング操作が,個
別印刷枚数に影響を及ぼさないことが証明できない限り,インクカートリッジ不良が発生したときに,プ
リンタに取り付けられているその他すべてのインクカートリッジの測定データを,印刷可能枚数の算定に
用いない。個別印刷枚数に影響しないと判断した根拠を,試験報告書に記載する。
5.3.2 プリントヘッド不良
プリントヘッド不良が発生した場合,プリンタ取扱説明書に従ってヘッドを交換する。不良発生時にそ
のプリンタに取り付けられていたすべてのインクカートリッジの個別印刷枚数は,最終的なインクカート
リッジ印刷可能枚数の算定には用いない。ヘッド交換後は,1セットの予備のインクカートリッジを用い
て,4.1に規定する手順でプリンタの下準備を行った後,5.1.2に規定する手順で新しいインクカートリッ
ジと交換して,残りの測定を続行する。試験報告書には,各インクカートリッジについて,不良プリント
ヘッドを用いて最後に印刷した標準テストページセットの印刷回数を記録し,“プリントヘッド不良のた
めすべてのインクカートリッジを交換”と記載する。プリントヘッドアライメント操作が必要なプリンタ
においては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。
注記 プリンタ取扱者が,プリントヘッドを交換できない場合は,5.3.3による。
5.3.3 プリンタ不良
プリンタ不良が発生した場合,修理するか別のプリンタに交換する。修理後,又は,交換後のプリンタ
は,1セットの予備のインクカートリッジを用いて,4.1に規定する手順でプリンタの下準備を行った後,
5.1.2に規定する手順で新しいインクカートリッジと交換して測定を続行する。プリントヘッドアライメン
ト操作が必要なプリンタにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。試験報告書には,不
良プリンタに装着していた交換前のインクカートリッジで,最後に印刷した標準テストページセットの印
刷回数を記録し,“プリンタ不良のためインクカートリッジを交換”と記載する。また,プリンタ不良の概
要及び交換したプリンタの機番も記載する。プリンタ不良が発生する前に得た測定データは,個別印刷枚
数に影響を及ぼさないことが証明できない限り採用してはならない。個別印刷枚数に影響しないと判断し
た根拠を試験報告書に記載する。
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6 印刷可能枚数の決定及び公表方法
6.1 主要カートリッジの印刷可能枚数公表値の決定
最初に,主要カートリッジの印刷可能枚数の平均及び標準偏差を次の式から求める。
1 n ix
サンプル平均 : Χ=
ni 1
n
1 2
サンプル標準偏差 : s= xiΧ
n 1i1
ここに, xi : 3.9で定める個別印刷枚数(インクカートリッジ寿命ま
でに印刷された標準テストページセットの印刷回数の5
倍の値)。
n : サンプル数(この規格では9以上でなければならない。)。
引き続き,次の式によって信頼水準90 %での下限推定値及び上限推定値を算出して,信頼区間を求める。
s
下限推定値= Χ t ,−
n 1 *
n
s
上限推定値= Χ t ,−
n 1 *
n
ここに, t 愀 n−1 : “t分布表”から,両側危険率αと自由度n−1とを用い
て決定する。
両側危険率αは信頼水準が90 %であるため0.1,自由度
n−1はサンプル数nが9個の場合は9−1=8となる。自
由度8及び信頼水準90 %でのt値は,t 愀 n−1=1.860となる。
異なるサンプル数で算出する場合は,t愀 n−1も異なってく
る。
主要カートリッジの印刷可能枚数公表値は,上記の式で求めた信頼水準90 %の下限推定値以下の値で任
意に決定する。
6.2 補助カートリッジの印刷可能枚数公表値の決定
補助カートリッジの印刷可能枚数は個別又は合成して報告しなければならない。しかし,測定の終了が
主要カートリッジの寿命で決定されるために,補助カートリッジの測定が規定のサンプル数まで行われな
い場合がある。このような場合,補助カートリッジの印刷可能枚数を推定することができる。
なお,このように推定を行った場合は,印刷可能枚数を公表するときに“推定値”であることを明記し
なければならない。
測定終了までに補助カートリッジが1本も寿命に到達しない場合は,印刷可能枚数を算定(推定)する
ために必要な個別印刷枚数の推定を行うことができる。その方法を次に示す。
個別印刷枚数(推定値)=取扱可能インク質量(g)×取扱率(ページ/g)
測定終了までに寿命に達した補助カートリッジの数が1本以上で,かつ,規定数に達していない場合は,
使用可能なすべての個別印刷可能枚数を使用して下限推定値を求める。
s
下限推定値= Χ t,n 1*
n
補助カートリッジの印刷可能枚数の表示には,推定値であることを明記しなければならない。
注記 ここに対応国際規格の内容を補足説明する。すなわち,補助カートリッジでは測定終了までに
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寿命に達した本数の違いによって印刷可能枚数の推定方法が異なるということである。“測定
終了までに補助カートリッジが1本も寿命に達していない場合”では,個別印刷枚数を次に記
載の取扱可能インク質量と取扱率とで算出(推定)し,算出された個別印刷枚数(推定値)を
上記の下限推定値算出式に代入して下限推定値を求めることになる。一方,“測定終了までに補
助カートリッジの終了本数が1本以上,かつ,規定数未満の場合”では,規定数に満たないな
がらも各カートリッジの個別印刷可能枚数(この場合は実測値)を用いて下限推定値を求める
ことになる。
ここで,“取扱可能インク質量”は,インクカートリッジ寿命までに供給することができるインクの総量
とし,“取扱率”は,測定終了時までに印刷されたページ総数をその印刷に使用したインク質量で除した値
とする。また,インクカートリッジが寿命に達しなかった補助カートリッジの“取扱可能インク量”は知
ることができないので,次に示す代用カートリッジから取扱可能なインク質量を平均値として推定する。
代用カートリッジとは,当該補助カートリッジと物理的に同じ大きさ(カートリッジ色を区別するため
のキー,タブなどの違いは無視する。)のすべての主要カートリッジであり,かつ,当該補助カートリッジ
との使用前質量の差が10 %以内の主要インクカートリッジとする。
代用カートリッジとして取扱できるインクカートリッジがない場合は,補助カートリッジであっても,
寿命まで測定を継続して個別印刷枚数を求めなければならない。
測定終了時,上記のようにして得られた1種類の補助カートリッジにつき3個以上(プリンタごとに1
個以上)の個別印刷枚数(推定値又は実測値)の平均と標準偏差とを求め,下限推定値の算出式を使用し
て主要カートリッジと同様に信頼水準90 %の下限推定値を算出して印刷可能枚数公表値(推定値)を決定
する。補助カートリッジではnが9個未満となる場合がある。
例 黒,シアン,マゼンタ,イエロー,淡シアン及び淡マゼンタの各色分離形インクカートリッジを
もつ3台のプリンタを使用して,プリンタ1台につき3セットのカートリッジを測定した結果が
次のような場合,
黒カートリッジの取扱可能インク質量は20.00 gで,500ページ印刷
(9個の平均/標準偏差値18)
シアンカートリッジの取扱可能インク質量は11.00 gで,250ページ印刷
(18個の平均/標準偏差値21)
マゼンタカートリッジの取扱可能インク質量は11.30 gで,230ページ印刷
(21個の平均/標準偏差値40)
イエローカートリッジの取扱可能インク質量は11.50 gで,265ページ印刷
(18個の平均/標準偏差値31)
淡シアンカートリッジの取扱可能インク質量は3.00 gで,寿命には到達しなかった
(0個のデータ)
淡マゼンタカートリッジの取扱可能インク質量は11.00 gで,1 400ページ印刷
(3個の平均/標準偏差値62)
すべてのカラーインクカートリッジの大きさは物理的に同じで,初期質量が50.00±5.00 g
このような場合,淡シアン,及び淡マゼンタカートリッジは補助カートリッジとみなされる。
そして,淡シアンカートリッジの個別印刷枚数は推定値を使うことができる。
シアン,マゼンタ,イエローカートリッジは,“取扱可能なインク質量”の推定のための代用カートリッ
ジとして基準を満たしている。したがって,代用カートリッジのインク取扱可能質量の平均値は,(11.00
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JIS X 6937:2008の引用国際規格 ISO 一覧
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JIS X 6937:2008の国際規格 ICS 分類一覧
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- 規格名称
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