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JIS Z 2277:2000 規格概要
この規格 Z2277は、金属材料の液体ヘリウム中の極低温における引張試験方法について規定。
JISZ2277 規格全文情報
- 規格番号
- JIS Z2277
- 規格名称
- 金属材料の液体ヘリウム中の引張試験方法
- 規格名称英語訳
- Method of tensile testing for metallic materials in liquid helium
- 制定年月日
- 1990年6月1日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.040.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1990-06-01 制定日, 1996-05-01 確認日, 2000-03-20 改正日, 2005-01-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS Z 2277:2000 PDF [10]
Z 2277 : 2000
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS Z 2277には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) 極低温装置の偏心負荷の検査方法
附属書2(規定) 極低温引張試験用伸び計の校正
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS Z 2277 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
Z 2277 : 2000
金属材料の液体ヘリウム中の引張試験方法
Method of tensile testing for metallic materials in liquid helium
1. 適用範囲 この規格は,主として,金属材料の液体ヘリウム中の極低温における引張試験方法につい
て規定する。
備考 試験は,液体ヘリウムの大気圧における沸点[おおよそ4K (−269℃)]の極低温で行われるが,
受渡当事者間の協定によって,液体ヘリウム以外の冷媒中での低温で行ってもよい。
参考 金属材料の極低温における引張試験の場合,不安定塑性流動(不連続な降伏)による応力ひず
み曲線におけるセレーションの発生,試験片の変形に伴う発熱による試験片温度の上昇,材料
特性に対するひずみ速度の影響など,特別な配慮を必要とする。この規格は,これらの点を考
慮して,試験装置,試験片,試験方法などを規定している。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの規格は,その最新版を適用する。
JIS B 7721 引張試験機−力の検証方法
JIS G 0202 鉄鋼用語(試験)
JIS G 0303 鋼材の検査通則
JIS G 0306 鍛鋼品の製造,試験及び検査の通則
JIS Z 2201 金属材料引張試験片
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS G 0202によるほか,次による。
a) 試験力 試験の目的で試験片に加える力。
b) セレーション 引張試験の経過中,試験片の塑性変形領域での応力−ひずみ曲線がのこ(鋸)歯状に
なる現象(図1参照)。
c) セレーション開始応力 張試験の経過中,セレーションが起き始めたときの最大試験力 (N) を
平行部の原断面積で除した値 (N/mm2) (図1参照)。
d) 公称ひずみ速度 試験機のクロスヘッドの変位速度を試験片の平行部の長さで除した値で,極低温で
の引張試験において引張速度の制御の指標とする値。
e) 極低温装置 極低温での引張試験装置の一部で,極低温雰囲気中で試験片に負荷するためのデュワー,
試験片つかみ具,ロード・フレームなどで構成する装置。
f) デュワー 液体ヘリウムなどの液体を試験片の周りに保持するための断熱層をもつ極低温恒温槽。
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4. 試験の原理 この試験は,極低温の液体ヘリウム中で試験片を冷却し,試験片の長手方向に引張りの
試験力を加えて試験片を破断に至るまでひずませ,耐力,引張強さ,破断伸び,絞りなどを求めるもので
ある。
図1 耐力及びセレーション開始応力
5. 試験装置 試験は,原則として,極低温装置及び伸び計を備えた変位速度制御方式の引張試験機によ
って行う。
5.1 引張試験機 引張試験機は,JIS B 7721に適合するもので,十分な剛性をもつものとする。
5.2 極低温装置 極低温雰囲気中で試験片に負荷するための装置は,次による。
a) 極低温装置は,液体ヘリウムを保持するためのデュワーと,その中で試験片を保持して負荷するため
のつかみ具とを備えた構造とする。
b) デュワーは,試験中,試験片温度を4Kに保つのに十分な断熱層をもつものとする。また,極低温装
置には,デュワーに液体ヘリウムを移送するための断熱層をもったトランスファーチューブを備える
ものとする。
c) つかみ具は,試験する試験片に適した構造と強度とをもつもので,かつ,使用する引張試験機のつか
み装置との結合に適した構造をもつものとする。また,十分な剛性をもつものとする。
備考 つかみ具は,極低温でぜい(脆)化を起こさない高じん(靱)性,高強度の低温用材料が用い
られる。一般に,オーステナイト系ステンレス鋼,チタン合金などを使用する。
d) 極低温装置は,試験中,試験片を試験機の作動中心線上に保持できるものであるとともに,引張り以
外の力が加わらないような構造とする。このため,極低温装置は心合せが容易にできるようにするこ
とが望ましい。
e) 極低温装置は,試験中に試験片に加わる曲げ応力を,附属書1によって,あらかじめ検査し,その規
定に適合しているものとする。
備考 極低温装置は,複数の試験片を同時に冷却して,順次に一つずつ試験する構造としてもよい。
この場合には,試験片に加わる試験力の心合せのため,つかみ具の構造に特に注意する。
5.3 液面計 極低温装置のデュワーは,試験中,試験片が完全に液体ヘリウム中にあることを確認する
ため,液体ヘリウムの液面を監視する適切な液面計を備えたものとする。
5.4 伸び計 伸び計は,次による。
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a) 伸び計は,原則として,液体ヘリウム中の試験片に直接取り付けるものとする。ただし,試験片の平
行部の外側に取り付けるものであってもよい。
b) 伸び計は,試験に先立って,あらかじめ附属書2に従って校正したものを用いる。
参考 極低温で用いる伸び計には,試験片平行部に直接ひずみゲージをはる方式,ひずみゲージを用
いたクリップ・ゲージ式伸び計,電気容量式伸び計などがある。
なお,極低温でひずみゲージを用いる場合には,そのゲージ材料,ベース材料及び接着剤の
選択・組合せに注意する。試験片の曲げの影響を打ち消すために複数個の伸び計を用いる場合
は,試験片平行部の長手方向の中央部に対向してひずみゲージをはり付ける。
6. 試験片
6.1 標準試験片
a) 標準試験片は,原則として,JIS Z 2201の14A号試験片の円形断面のもので,その径を7mmとする
が,場合によっては他の径のものを用いてもよい。
b) 薄板,線材など,a)によることが難しい素材に対しては,JIS Z 2201の他の試験片を用いることがで
きる。
6.2 試験片の採り方 試験片の採り方は,次による。
a) 供試材及び試験片の採り方は,特に指定がない限り,JIS G 0303又はJIS G 0306による。
b) 試験片の採取位置は,特に指定がない限り,次による。
1) 厚さ,直径又は対辺距離が40mm以下の素材から採取する試験片は,その中心が素材の厚さ,直径
又は対辺距離の中央となるようにする。
2) 厚さ,直径又は対辺距離が40mmを超える素材から採取する試験片は,その中心が素材の表面から
厚さ,直径又は対辺距離の1/4の位置になるようにする。
6.3 試験片の作製 試験片の作製は,次による。
a) 試験片の形状・寸法に対する許容差は,JIS Z 2201による。
b) 試験片の作製は,加工方法,表面仕上げ,偏心などに注意する。
6.4 試験片の標点 試験片の標点は,次による。
a) 標点は,原則として,試験片平行部の表面に,けがき針で軽くしるす。4Kにおいて試験片の材質が表
面きずに敏感な場合は,塗布した塗料の上に,けがき針でしるしてもよい。ただし,塗料を塗布する
範囲は,できるだけ小さくなるようにする。
b) 試験片平行部に標点をしるしにくい場合は,受渡当事者間の協定によって,試験片の肩部又はつかみ
部に標点を設けてもよい。
7. 試験方法
7.1 試験片の取付け 試験片の取付けは,試験片に試験力以外の力が加わらないように,極低温装置の
心合せを行う。
7.2 試験片の冷却 試験片の冷却は,次による。
a) 試験片の冷却に当たっては,冷却前に,試験片,極低温装置の内部,伸び計などの冷却される部分を
完全に乾燥して湿気を取り除く。
b) 試験片,つかみ具,伸び計などがデュワー内で4Kに熱平衡した後,試験を行う。
c) 試験中,試験片の温度を測定する必要はないが,試験片,つかみ具などが完全に液体ヘリウム中に浸
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っていることを,液面計で監視する。
7.3 引張速度 引張速度は,次による。
a) 試験片に試験力を加える速度は,公称ひずみ速度で指定する。
b) 試験は,原則として,公称ひずみ速度一定で行う。
c) 試験片に試験力を加える速度は,試験片の降伏応力の1/2に相当する試験力までは適宜の速度でよい
が,その後は,公称ひずみ速度1×10−3/sを超えてはならない。
7.4 試験片平行部の断面積,長さ及び標点距離の求め方 試験片平行部の断面積,長さ及び標点距離の
求め方は,次による。
a) 試験片平行部の断面積は,JIS Z 2241によって求める。
b) 試験片平行部の長さ,標点距離など試験片各部の長さは,適切な測定器を用いて規定寸法の少なくと
も0.4%の数値まで測定する。ただし,25mm未満の寸法に対しては0.1mmまでの読取りでよい。
c) 伸び計の標点距離は,附属書2による。
7.5 耐力,引張強さ,破断伸び及び絞りの求め方 耐力,引張強さ,破断伸び及び絞りの求め方は,次
による。
a) 耐力の求め方は,JIS Z 2241の8.d)1)のオフセット法による。ただし,耐力の決め方は,セレーショ
ンとの関係において,図1による。
b) 引張強さ,破断伸び及び絞りの求め方は,JIS Z 2241による。ただし,標点を試験片平行部外に付け
た場合の破断伸びは,次の式によって求める。
(L−L0) /P×100
ここに, 破断伸び (%)
L : 試験片の両破断片の破断面を突き合わせて,測定した標点間の
長さ (mm)
L0 : 標点距離 (mm)
P : 平行部長さ (mm)
8. 報告
8.1 試験結果報告書には,次の項目を記載する。
a) 試験材料
1) 材料の名称
2) 種類又は種類の記号
b) 試験片の形状及び寸法
c) 試験条件
1) 引張速度
2) 冷却方法
d) 試験結果 (耐力,引張強さ,破断伸び及び絞り)
8.2 試験結果報告書には,次の項目を付記することが望ましい。
a) 試験材料
1) 製造業者名
2) 溶解番号
3) 化学成分
4) 加工条件
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JIS Z 2277:2000の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 2277:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISG0202:2013
- 鉄鋼用語(試験)
- JISG0303:2000
- 鋼材の検査通則
- JISG0306:1988
- 鍛鋼品の製造,試験及び検査の通則
- JISZ2201:1950
- 医療用遠心沈デン器
- JISZ2201:1998
- 金属材料引張試験片
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法