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Z 2330 : 2012
法。
c) ボンビング法(試験体へのガス流入流出法) サーチガスで加圧されたチャンバ内で,試験体にサー
チガスを浸み込ませた後,試験体の外側を排気し,試験体の外側に流出するガスを検出する方法。
5 漏れ試験方法の選択
各試験方法,具体的な適用方法などは,次の項目を十分考慮して選択する。
5.1 安全,環境
サーチガス,検査剤などの使用,廃棄に当たっては,火災,爆発,有毒ガスの吸入,酸欠事故,環境汚
染などが起こらないよう十分注意し,関連する法令及び規則を遵守する。また,加圧及び減圧に当たって
は,差圧による人身及び破壊事故が起こらないよう注意する。試験方法,条件の選択については,安全及
び環境に十分配慮した選択が必要である。
5.2 液体,空気などの気体及びサーチガス
液体を用いた漏れ試験は,主に耐圧試験を兼ねた水圧試験時又は既に液体の入った容器の漏れ検査に使
用する。空気などの気体を用いた漏れ試験は,比較的量の多い漏れの検出に,微少な漏れは,サーチガス
などを用いた漏れ試験を適用する。
5.3 最小可検リーク量
漏れの最小検出可能リーク量(以下,可検リーク量という。)は,試験条件,試験方法,試験時間,検査
剤の性能及び検出装置の性能によって大きく異なるので,試験方法を選択する場合は,それらを考慮して
検出したい漏れ量に合致した試験方法を選択する。図1に試験方法ごとの可検リーク量の目安を記載する。
――――― [JIS Z 2330 pdf 6] ―――――
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Z 2330 : 2012
単位 Pa・m3/s
10-2 10-3 10-4 10-5 10-6 10-7 10-8 10-9 10-10 10-11 10-12 10-13
液体を用いた漏れ試験
超音波漏れ試験
発泡漏れ試験
圧力変化による漏れ試験
アンモニア・水素漏れ試験
ヘリウム漏れ試験(吸込み法)
ヘリウム漏れ試験(真空容器・吸盤法)
a) 加圧した場合の可検リーク量
10-2 10-3 10-4 10-5 10-6 10-7 10-8 10-9 10-10 10-11 10-12 10-13
発泡漏れ試験
圧力変化による漏れ試験
アンモニア・ハロゲン漏れ試験
ヘリウム漏れ試験(真空吹付け法)
ヘリウム漏れ試験(真空外覆法)
b) 減圧した場合の可検リーク量
注記 図1の値はあくまでも目安であり,実際の感度は検査剤又は漏れ検出装置の製造業者に確認する必要がある。
a)の液体を用いた漏れ試験の可検リーク量は,比較のため空気に換算した値及び単位で表示している。
図1−試験方法ごとの可検リーク量の目安
5.4 漏れ量及び漏れ位置の特定
漏れ試験方法には,漏れ量が測定できる方法,漏れ位置は特定できるが漏れ量は測定できない方法,並
びに漏れ位置及び漏れ量の双方が特定できる方法がある。目的に応じて,適切な試験方法を選択する。さ
らに,漏れ位置の特定については,詳細な位置を特定する必要がある場合,大まかな位置の判別で十分な
場合,その試験体の全体としての漏れの有無だけで十分な場合などによって試験方法を選択する。
5.5 試験条件
漏れ試験は,試験体の形状などから適用可能な試験方法を選び,圧力,温度などの試験条件は,実際の
使用条件で行うことが望ましい。図2に条件を基にした選択手順の例を記載する。
――――― [JIS Z 2330 pdf 7] ―――――
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Z 2330 : 2012
試験体
排気/加圧口になる部分がある容器
排気/加圧口になる部分が有る容器 密閉容器 平面素材
試験体内 試験体内
チャンバ利用
減圧 加圧
発泡漏れ試験 発泡漏れ試験
加圧法 真空発泡法
発
泡
液没試験 液没試験 液没試験
加圧法 真空法 加温/真空法
ヘ
リ ヘリウム漏れ試験
ヘリウム漏れ試験 ヘリウム漏れ試験
ヘリウム漏れ試験 ヘリウム漏れ試験
ヘリウム漏れ試験
ウ スプレー法 スニッファ法 真空チャンバ法
サクションカップ法 ボンビング法 サクションカップ法
ム
圧
力 圧力変化漏れ試験
圧力変化漏れ試験 圧力変化漏れ試験
圧力変化漏れ試験
変 減圧法 加圧法 チャンバ法 密封品チャンバ法
化
アンモニア アンモニア
ハロゲン漏れ試験
漏れ試験 漏れ試験
スニッファ法
加圧検知法 真空法
水素漏れ試験 水素漏れ試験 水素漏れ試験
スニッファ法 チャンバ法
サクションカップ法
そ
の
他
の
試 超音波漏れ試験超音波漏れ試験 超音波漏れ試験
験 発生探査法 発信器法 発信器法
法
液
体 浸透液法 現像剤法 浸透液法
利
用
試
験 蛍光染料添加法
法 水/油
図2−試験条件による選択手順
5.6 具体的な選択方法
漏れ試験方法及び適用方法の具体的な選択については,表1を活用するとよい。
――――― [JIS Z 2330 pdf 8] ―――――
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Z 2330 : 2012
表1−漏れ試験方法の種類,適用方法及び特徴
対 試験方法 方向 試験 主な 試験装置 試験方法の参考例 可検リーク量 特徴
象 又は 体内 対象 試験材料 (参考値)
物
質 適用方法 流入 減圧 流体 一般的な試 特殊な試験
/ / 験 (誤差要因
流出 加圧 を小さくし
た場合)
液 紫外線照射灯 ・ 蛍光染料を検査液に添加し,漏れを暗所で
体 ブラックライト
紫外線照射灯下で観察。
蛍光染料, 試験体 ・ 水圧試験,油圧試験時の微少漏れに利用可
蛍光染料 流出 加圧 水・
紫外線照 (蛍光染 10−4 ml/s 10−6 ml/s 能
添加法 油
射灯 料添加)(暗所) ・ 漏れ液と結露水との区別可能
・ 試験体内部の染料汚染に注意
・ 箇所検知は可能,数値計測はやや困難。
現像剤塗膜 ・ 漏れてくる液に触れると,識別性の高い色
に変化又は紫外線照射灯下で蛍光を発する
現像剤 薬剤を試験体表面に塗布。
現像剤法 流出 加圧 水・
試験体 指
(白色,発 10−5 ml/s 10−6 ml/s・ 薬剤には水用,油用などがある。
油 示
色現像剤) ・ 現像剤には白色,発色,蛍光などがある。
模
様 ・ 箇所検知は可能,数値計測はやや困難。
・ 試験体の片側に浸透探傷試験の探傷剤を塗
白い現像剤の塗膜 吸い出された浸透液
布し,反対側に塗布した現像剤で吸い出し,
白地に赤色の指示模様,又は蛍光指示模様
浸透 浸透液,
浸透液法 − − 10−6 ml/s 10−8 ml/s を形成させて漏れを検出。
液 現像剤
・ 加圧又は減圧をしないでも貫通傷を検出す
塗布した浸透液 試験体 ることが可能
・ 箇所検知は可能,数値計測は困難。
空 ・ 内部を空気などで加圧した試験体を水など
気 加圧装置 に沈め,漏れ出る泡を目視観察する方法。
な
ど 又は ・ 比較的大きな漏れが対象
液没法 流出 加圧 空気 試験体 泡 試験体 泡 10−2 ml/s 10−4 ml/s
の
Z2
排気装置, ・ 微少漏れ試験の前段で用いることが多い。
気
浴槽
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体 排気装置 ・ 箇所検知は可能,数値計測はやや困難。
30 : 2
01
5
2
――――― [JIS Z 2330 pdf 9] ―――――
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Z2
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表1−漏れ試験方法の種類,適用方法及び特徴(続き)
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対 試験方法 方向 試験 主な 試験装置 試験方法の参考例 可検リーク量 特徴
0 : 2
象
物 又は 体内 対象 試験材料 (参考値)
0
質 適用方法 流入 減圧 流体
1
一般的な試 特殊な試験
2
/ / 験 (誤差要因
流出 加圧 を小さくし
た場合)
空 ・ 試験体内部を加圧し,試験体表面に塗布し
気 泡 発泡液
な た試験液の発泡を観察することによって,
ど 漏れを検出する方法。
の 流出 加圧 空気 発泡液,
発泡法 10−4 ml/s 10−6 ml/s・ 検査には専用の発泡液を使用
気 加圧装置
体 試験体 ・ 大きな漏れは液が飛ばされるので注意が必
要
加圧装置
・ 箇所検知は可能,数値計測は困難。
真空箱透明窓 ・ 試験体に発泡液を塗布した後,真空箱内を
発泡液 減圧し,ガラス越しに発泡を観察する方法。
発泡液, ・ 真空箱を通した観察に注意
ゴム
発泡法 流出 − 空気 真空箱, 10−3 ml/s 10−4 ml/s・ 箇所検知は可能,数値計測は困難。
排気装置
試験体
シ-ム部 排気装置
・ 試験体の内部を加圧後,一定時間経過後の
圧力変化を測定し,漏れを検出する方法。
圧力変化 ・ 温度などの影響に注意
圧力計,
法 流出 加圧 空気 10−3 Pa・m3/s 10−5 Pa・m3/s
・ 微少漏れ試験の前段で用いることが多い。
加圧装置 試験体
(加圧) ・ 箇所検知は困難,全体検知は可能,数値計
加圧装置 測は可能。
・ 試験体の内部を減圧後,一定時間経過後の
圧力変化を測定し,漏れを検出する方法。
圧力変化 ・ 温度などの影響に注意
圧力計,
法 流入 減圧 空気 試験体 10−4 Pa・m3/s 10−5 Pa・m3/s
・ 微少漏れ試験の前段で用いることが多い。
排気装置
(減圧) ・ 箇所検知は困難,全体検知は可能,数値計
測は可能。
排気装置
――――― [JIS Z 2330 pdf 10] ―――――
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JIS Z 2330:2012の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 2330:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2329:2019
- 非破壊試験―発泡漏れ試験方法
- JISZ2331:2006
- ヘリウム漏れ試験方法
- JISZ2332:2012
- 圧力変化による漏れ試験方法
- JISZ2333:2005
- アンモニア漏れ試験方法
- JISZ2343-1:2017
- 非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類