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附属書1図 3 RB-H形試験片の形状及び寸法
d) B-L形試験片 RB-L形試験片は,垂直及び斜め入射におけるコーナ(試験体角部)入射の影響によ
る補正測定用の試験片である。形状は,附属書1図4に示す直方体で,その寸法,並びに反射源及び
そのビーム路程を附属書1表4に示す。
なお,反射源は,それぞれ2個以上とし,そのうちの検出強度の小さいものを使用する。
附属書1表 4 RB-L形試験片の寸法,並びに反射源及びそのビーム路程
単位 mm
対比試験片名 寸法 反射源 : 45°傾き検出対象 コーナから ビーム路程
きず相当の平底穴 の距離
d
a b c L 個数
RB-L 100 90 50以上 相当直径 14 2以上 0 93
相当直径 14 2以上 20 107
――――― [JIS Z 2356 pdf 16] ―――――
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附属書1図 4 RB-L形試験片の形状及び寸法
2. 試験体上下面からの入射用測定方法
2.1 ビーム軸入射点 ビーム軸入射点は,探触子の幾何学的中心軸の延長線と試験体との交点とする。
2.2 距離振幅補償方法 各ビーム路程のRB-F形試験片を用い,複数の検出対象きず相当の平底穴に対し
最大エコー高さを2軸首振り走査によって測定し,エコー高さが最も低いものが基準エコー高さと同じに
なるようゲイン調整することによって,距離振幅補償を行う。
2.3 見かけのビーム幅測定方法 見かけのビーム幅の測定方法は,次による。
a) 見かけの面方向ビーム幅 各ビーム路程のRB-F形試験片において,2軸首振り走査を行い検出きず相
当の平底穴の最大エコー高さが得られた位置を基準として左右走査を行い,一次探傷ビーム幅及び二
次探傷ビーム幅に対応する強度低下時の移動距離を求める。得られた全ビーム路程の中の最小移動距
離を見かけの面方向ビーム幅とする。
b) 見かけの角度方向ビーム幅 角度方向ビーム幅(ビーム拡がり角)については,各ビーム路程のRB-F
形試験片の入射角i1を変化させて面走査を行い,検出きず相当の平底穴の最大エコー高さのプロファ
イルを作成し,一次探傷ビーム幅及び二次探傷ビーム幅に対応する強度低下時の角度の振り幅を求め
る。得られた全ビーム路程の中の最小振り角を見かけの角度方向ビーム幅とする。
3. 試験体側面からの入射用測定方法
3.1 ビーム軸入射点 探触子の幾何学的中心軸の延長線と試験体との交点をビーム軸入射点とする。
3.2 見かけのビーム幅測定方法 見かけのビーム幅の測定方法は,次による。
a) 見かけの面方向ビーム幅 附属書1の2.3の試験体上下面からの入射で得られた面方向ビーム幅を試
験体側面からの入射における見かけの面方向ビーム幅とみなす。
b) 見かけの角度方向ビーム幅 各ビーム路程のRB-G形試験片を用い,オフセットoffを0 mmを中心に
変化させて面走査を行い,検出対象きず相当の平底穴の最大エコー高さのプロファイルを作成し,一
次探傷ビーム幅及び二次探傷ビーム幅に対応する強度低下時の角度の振り幅を求める。得られた全ビ
――――― [JIS Z 2356 pdf 17] ―――――
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ーム路程の中の最小振り角を見かけの角度方向ビーム幅とする。
4. 探傷感度補正測定方法
4.1 入射面補正 最大ビーム路程のRB-F形試験片及びRB-G形試験片を用いて,垂直入射における平面
及び曲面の感度差を測定し,入射面感度差ΔGpとして求める。
4.2 入射角補正 RB-H形試験片を用いて,幾何学的に求めた屈折角条件における横穴の最大エコー高さ
を求め,その位置で横穴軸方向に走査し,最大エコー高さを求める。各反射源のエコー高さ及びビーム路
程から,その入射角における距離振幅特性を求める。その距離振幅特性を同様に求めた垂直入射における
距離振幅特性と比較し,その入射角における入射角補正ΔGθを求める。この入射角それぞれにおける補正
量は,必要ビーム路程すべてに適用できる単一の補正量とするが,入射角が大きく補正量が大きい場合,
ビーム路程を幾つかの区間に区切ってその区間ごとに設定してもよい。
4.3 コーナ入射補正 RB-L形試験片を用い,45°入射におけるコーナ入射時と探傷面内部入射時との感
度差を測定し,コーナ入射補正ΔGcとして求める。
5. 全方位探傷確認方法
5.1 屈折角 RB-H形試験片の側面からの入射を用いて,不感帯との境界位置にある反射源の検出を確認
し,そのときの最大及び最小屈折角を求め,設定条件を満たしているか確認する。
5.2 ビーム路程 RB-H形試験片の側面からの入射を用いて,不感帯との境界位置にある反射源の検出を
確認し,そのときの最大及び最小ビーム路程を求め,設定条件を満たしているか確認する。
5.3 不感帯 RB-H形試験片の側面からの入射を用いて,不感帯との境界位置にある反射源の検出を確認
する。
――――― [JIS Z 2356 pdf 18] ―――――
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附属書2(規定)黒鉛素材の超音波伝搬特性試験方法
序文 この附属書は,黒鉛素材の超音波伝搬特性試験方法について規定する。
1. 超音波伝搬特性試験の概要
1.1 超音波伝搬特性試験の目的 黒鉛素材には伝搬する超音波ビームに波頭の揺らぎが見られるので,
試験体ごとに音速及び減衰特性を測定し,幾何学的屈折角の設定及び対比試験片で設定した基準感度の補
正を行う。
1.2 超音波伝搬特性試験の実施時期 超音波自動探傷試験の前に実施する。
1.3 超音波伝搬特性試験の内容 超音波伝搬特性試験の内容は,次による。
a) 底面エコー監視試験 超音波伝搬特性試験の最初に行う試験で,見かけの減衰が小さな部位と大きな
部位とを選別し,基準反射源となる平底穴加工位置を特定するため行う試験。このとき,複数の底面
エコーの伝搬時間から試験体の音速の平均値を求める。
b) 見かけの減衰補正率測定試験 超音波伝搬特性試験において平底穴加工後に行う試験で,基準感度を
補正するために底面エコー監視試験後に加工された平底穴のエコー高さを2軸首振り走査によって測
定する試験。このとき,複数の平底穴の最大エコー高さを2軸首振り走査を行うことで測定し,その
エコー高さの最小値を基準とし,その伝搬距離から見かけの減衰補正率αを求める。
2. 底面エコー監視試験方法
2.1 試験体 試験体は,探傷試験体より高さが15 mm高い円柱形状とする。
2.2 超音波探傷装置 測定に用いる探触子及び探触子の水距離,探傷器,並びに走査装置は,探傷試験
に用いるものと同じもので同じ条件を用いる。
2.3 底面エコー監視測定方法 底面エコー監視測定方法は,次による。
a) 走査方法 試験体上下面はY−Z走査,及び試験体側面はR−Z走査で行う。
b) 走査ピッチ Y方向0.5 mm,Z方向0.5 mm,及びR方向0.2°ピッチとする。
c) 測定感度 最大底面エコー高さが100 %となる感度で測定を行う。
2.4 底面エコー監視表示方法及び記録 底面エコー高さのCスコープ図形を表示し,これを記録する。
2.5 音速分布測定方法 試験体上下面及び試験体側面に広く分布したそれぞれ16点及び20点の測定点
を定め,それぞれの点において表面エコーと底面エコーとの伝搬時間差を1 μs以下の分解能で測定し,試
験体直径又は高さ(伝搬距離)から音速を求める。
2.6 音速記録 各位置における音速(36点)を基に,試験体の平均音速を求める。
3. 見かけの減衰補正率測定方法
3.1 試験体 試験体は,探傷試験体より高さが15 mm大きな円柱形状とする。試験体の底端部には,底
面エコー監視試験で得られた底面エコー高さのCスコープ図形から,エコー高さの最大位置1か所,エコ
ー高さの最小位置1か所,エコー高さの低い位置1か所以上に,検出対象きず相当の平底穴(長さ10 mm)
を加工する。
3.2 超音波探傷装置 測定に用いる探触子及び探触子の水距離,探傷器,並びに走査装置は,探傷試験
に用いるものと同じもので同じ条件を用いる。
――――― [JIS Z 2356 pdf 19] ―――――
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3.3 測定方法 各反射源の最大エコー高さを2軸首振り走査によって求める。
3.4 記録 各位置における,最大エコー高さ及びビーム路程を記録する。
3.5 見かけの減衰補正率α 見かけの減衰補正率は,探傷感度の設定を行うときに,監視範囲の最大ビ
ーム路程による補正を行うときに用いる。見かけの減衰補正率α(dB/mm)は,式(1)及び式(2)によって求め
る。
2(c 10) (1)
GFmax GTmin (2)
ここに, c : 試験体高さ (mm)
GFmax : RB-F形対比試験片の最大ビーム路程の検出対象きず相当
の平底穴のうち最大エコ−高さが最も高いものについて
表示器目盛りの80%に調整したときの探傷器の感度 (dB)
GTmax : 試験体の検出対象きず相当の平底穴のうち最大エコー高
さが最も低いものについて表示器目盛りの80%に調整し
たときの探傷器の感度 (dB)
JIS Z 2356:2006の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 2356:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2305:2013
- 非破壊試験技術者の資格及び認証
- JISZ3070:1998
- 鋼溶接部の超音波自動探傷方法