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H.9.2 探触子の走査方向
探触子の走査方向は,きずの指示高さが最も高いと推定される位置又はその近傍において,面状きずの
長さ方向に対して直角方向に前後走査する。このとき,きず上端部エコー(FU)及びきず下端部エコー(FL)
を検出するために十分な走査を行う。この場合,端部エコーを明瞭に検出するため,若干の首振り走査を
行ってもよい。
H.9.3 端部エコーの検出及びビーム路程の読取り
H.9.3.1 ビーム路程の読取り方法
きず上端部エコー(FU)及びきず下端部エコー(FL)を検出した場合,ビーム路程(WFU及びWFL)を
読み取る。この読取りは,探傷装置の調整時にピーク位置,ゼロクロス位置など,探傷装置の調整時に読
み取ったのと同じ位置で読み取る。このときの読取りは,0.1 mmの単位とする。
H.9.3.2 表面開口きずの場合
図H.4 a) に示すように探触子を前後走査し,きず下端部からの最大エコー高さを検出し,ビーム路程
(FL)を読み取る。
――――― [JIS Z 3060 pdf 91] ―――――
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a) 表面開口きず b) 内部きず
c) 裏面開口きず
図H.4−きず上端部エコー(EU)及びきず下端部エコー(EL)の捉え方の例(MA表示)
――――― [JIS Z 3060 pdf 92] ―――――
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Z 3060 : 2015
H.9.3.3 内部きずの場合
図H.4 b) に示すように探触子を前後走査し,きず上端部からの最大エコー高さ及びきず下端部からの最
大エコー高さを検出し,ビーム路程(FU)及びビーム路程(FL)を読み取る。
H.9.3.4 裏面開口きずの場合
図H.4 c) に示すように探触子を前後走査し,きず上端部からの最大エコー高さを検出し,ビーム路程
(FU)を読み取る。
H.9.4 きずの指示高さtNFの算出
きずの指示高さ(tNF)の算出は,次による。屈折角(θ)にSTB屈折角を用いた場合は,θSTBとし,探
傷屈折角を用いた場合はθRBとする。
a) 表面開口きずの場合,きずの指示高さtNFは,式(H.8)による。
tNF WFL cos θ (H.8)
b) 内部きずの場合,きずの指示高さtNFは,式(H.9)による。
tNF WFL WFU cosθ (H.9)
c) 裏面開口きずの場合,きずの指示高さtNFは,式(H.10)又は式(H.11)による。
tNF WFL WFU cosθ(H.10)
tNF t WFU cosθ (H.11)
1回反射法できずの指示高さtNFを求める場合は,式(H.12)又は式(H.13)による。
tNF WFU WFL cosθ(H.12)
tNF WFU cosθt (H.13)
H.10 記録
測定を行った後の記録には,箇条11によるほか,次のうち必要な項目を記載する。
a) 上端部エコー及び下端部エコーを検出した探触子位置(X及びY方向)
b) きずの指示高さ
c) その他,きずの指示高さの測定結果に影響を及ぼす項目
――――― [JIS Z 3060 pdf 93] ―――――
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附属書I
(参考)
TOFD法によるきずの指示高さの測定方法
I.1 一般
平板突合せ継手溶接部及び探傷面の曲率半径が50 mm以上の円周継手溶接部に検出されたきずの指示
高さをTOFD法を用いて測定する方法について示す。
I.2 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2300及び箇条3によるほか,次による。
I.2.1
ラテラル波
探触子間を直接伝搬する縦波。
I.2.2
きず上端部
探傷面に最も近いきずの端部。
I.2.3
きず下端部
探傷面から最も遠いきずの端部。
I.2.4
上端回折波
きず上端部で回折する縦波。
I.2.5
下端回折波
きず下端部で回折する縦波。
I.2.6
探触子間隔
送信探触子と受信探触子との入射点間距離。
I.2.7
D-スキャン
溶接線又はきずの長手方向(超音波ビームの方向に対して垂直の方向)に送受一対の探触子を走査する
こと(図I.1参照)。
I.2.8
D-スキャン画像
D-スキャンによって収録したパルス波形の振幅を,グレースケール又はカラー階調表示に置き換え,横
軸が溶接線又はきずの長手方向で,縦軸がビーム路程方向に表示する画像(図I.1参照)。
I.2.9
B-スキャン
溶接線又はきずを横断する方向(超音波ビーム方向)に送受一対の探触子を走査すること(図I.2参照)。
――――― [JIS Z 3060 pdf 94] ―――――
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I.2.10
B-スキャン画像
B-スキャンによって収録したパルス波形の振幅を,グレースケール又はカラー階調表示に置き換え,横
軸が溶接線又はきずの横断する方向で,縦軸がビーム路程方向に表示する画像(図I.2参照)。
I.2.11
TOFD不感帯
ラテラル波及び裏面反射波ときず端部の回折波との干渉によって,きず端部の回折波の発生源が不明
瞭となる深さ範囲。
I.2.12
全波形収録形探傷器
走査される探触子の各々の位置においてパルス波形を自動で収録できる探傷器。
走査方向
表面
裏面
a) 探傷状況 b) 探傷波形 c) -スキャン画像
図I.1−D-スキャン
――――― [JIS Z 3060 pdf 95] ―――――
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JIS Z 3060:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.40 : 溶接継手及び溶接部分
JIS Z 3060:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2305:2013
- 非破壊試験技術者の資格及び認証
- JISZ2345:2000
- 超音波探傷試験用標準試験片
- JISZ2350:2002
- 超音波探触子の性能測定方法
- JISZ2351:2011
- 超音波探傷器の電気的性能測定方法
- JISZ2352:2010
- 超音波探傷装置の性能測定方法