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されることを確認する。
2) 定期点検及び特別点検の方法は,次による。
− 汎用測定器及び斜角探触子の点検方法は,表A.1及び表C.2による。
− 機械式継手専用測定器及び斜角探触子の点検方法は,表B.1及び表C.2による。
c) 異常の場合の処置 a)及びb)の点検で異常が発見された場合は,次による。
1) 点検で異常が認められた測定装置は,使用しない。
2) 作業中及び終業時点検で異常が認められた場合には,その点検の直前の点検以降に実施した測定は
無効とする。
6 測定試験の準備
6.1 確認事項
測定試験を開始する前に,機械式継手の種類,被検材の鉄筋の種類,呼び名,リブ間距離,カプラー又
はスリーブの全長及び鉄筋最小挿入長さを機械式継手ごとの仕様書,施工要領書などから確認する。
6.2 測定試験の時期
測定試験は,外観検査終了後に行う。
6.3 測定面の手入れ
斜角探触子を接触させる面上に超音波の伝達を妨げるもの(浮いたスケール,コンクリート,セメント
ペースト,著しいさび,塗料など)が存在する場合には,これらを除去する。
7 測定装置の調整
7.1 音速の調整
鉄筋の音速は,3 240 m/sとする。音速の調整ができない超音波探傷器の場合は,A3形系STBを用いて,
測定範囲の調整及び音速の調整を同時に行う。
7.2 測定範囲の調整
測定範囲の調整は,汎用測定器の場合には,機械式継手の種類及び被検材の鉄筋の呼び名ごとに要求さ
れる挿入長さが時間軸の範囲内に表示できるように,A3形系STBを用いて行う。また,機械式継手専用
測定器の場合には,ゲートの設定を被検材の鉄筋の呼び名に合わせる。
7.3 パルス位置の調整
パルス位置の調整は,次による。
a) パルス位置の調整には,対比試験片(RB-A又はRB-B)を用いる。
b) 調整を行うときの0点調整距離(Y0)は,約4D(D : リブ間距離)とし,被検材の鉄筋の呼び名に応
じて表2に示す距離とする。
表2−0点調整距離
単位 mm
被検材の鉄筋の呼び名 D10 D13 D16 D19 D22 D25 D29 D32 D35 D38 D41 D51
0点調整距離 40 50 60 80 90 100 120 130 140 150 160 200
c) まず,斜角探触子の先端を表2に示す0点調整距離(Y0)に固定し,対比試験片の下側角部からのコ
ーナーエコーを検出する(図3参照)。
d) 次に,汎用測定器の場合には,このエコー高さを表示器の約70 %となるようにゲインを調整した後,
――――― [JIS Z 3064 pdf 6] ―――――
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コーナーエコーのビーム路程(W0)が,0点調整距離(Y0)と同じ値(W0=Y0)となるようにパルス
位置を調整する(図3参照)。機械式継手専用測定器の場合には,ゲインのレベルモニタ及び受信パル
スのレベルモニタを観察して,コーナーエコーの検出を確認した後で0点を記憶させる。
a) 0点調整距離への斜角探触子の配置 b) コーナーエコーのW0の調整
図3−パルス位置の調整
7.4 コーナーエコーのビーム路程の読取り
コーナーエコーのビーム路程は,汎用測定器の場合には,エコーの立ち上がりを1 mm単位で読み取り,
機械式継手専用測定器の場合には,表示される数値を1 mm単位で読み取る。
8 測定試験
8.1 測定方法
鉄筋挿入長さの測定は,機械式継手のカプラーに挿入された両側の被検材の鉄筋において,それぞれの
鉄筋のいずれか片面のリブ上から行う(図4参照)。
図4−鉄筋挿入長さの測定方法
8.2 走査方法及び走査範囲
斜角探触子の走査方法及び走査範囲は,次による。
a) まず,パルス位置を調整したときのゲインを維持したままで,斜角探触子を鉄筋のリブ上に配置し,
斜角探触子をカプラーに最接近させた位置から約3Dの範囲で前後走査する中で,単峰で,かつ,鮮
明なエコーとなる鉄筋端面の下側角部からのコーナーエコーを検出する(図5参照)。
――――― [JIS Z 3064 pdf 7] ―――――
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図5−斜角探触子の走査方法及び走査範囲
b) 次に,汎用測定器の場合には,斜角探触子を前後走査し,このコーナーエコーのビーム路程が約4D
となる位置で斜角探触子を固定して,測定器画面上からコーナーエコーのビーム路程(WL)を読み取
るとともに,このときのカプラー・探触子間距離(YD)を計測する(図5及び図6参照)。機械式継
手専用測定器の場合は,コーナーエコーのビーム路程表示が約4Dとなる位置で斜角探触子を固定し
て,このときのカプラー・探触子間距離(YD)を計測する。
図6−コーナーエコーのビーム路程(WL)
c) 計測後,コーナーエコーのビーム路程(WL)は,カプラー又はスリーブの内部の鉄筋端面から斜角探
触子の前面までの距離である測定長さ(YL)と読み替え,記録する。また,鉄筋最小挿入長さが4D
よりも大きな機械式継手では,斜角探触子をカプラー又はスリーブに最接近した状態で,コーナーエ
コーのビーム路程(WL)を読み取るとともに,このときのカプラー・探触子間距離(YD)を計測する。
計測後,4Dよりも大きなコーナーエコーのビーム路程(WL)は,そのまま測定長さと読み替え,記
録する。
8.3 鉄筋挿入長さ
カプラー又はスリーブを挟んだ両側の相対する鉄筋のリブ上での測定結果から,鉄筋挿入長さは,次の
式によって算出し,1 mm単位で表示する。
IL=YL−YD
ここに, IL : 鉄筋挿入長さ(mm)
YL : 測定長さ(mm)
YD : カプラー・探触子間距離(mm)
――――― [JIS Z 3064 pdf 8] ―――――
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9 合否判定
カプラー又はスリーブを挟んだ両側の鉄筋挿入長さが,3.5に規定する鉄筋最小挿入長さ以上の場合を合
格とする。
10 記録
測定試験を行った後,次の事項を記録する。
a) 工事名
b) 鉄筋の製造業者名並びに鉄筋の種類及び呼び名
c) 機械式継手工法及び鉄筋最小挿入長さ
d) 機械式継手施工業者名
e) 試験年月日
f) 試験技術者の氏名及び資格
g) 測定器の型式及び製造番号並びに点検日時
h) 斜角探触子の製造業者名及び製造番号並びに点検日時
i) 接触媒質
j) 測定箇所
k) 鉄筋挿入長さの測定結果
l) 合否判定結果
m) その他参考となる事項(指定事項,協議事項,抜取方法など)
――――― [JIS Z 3064 pdf 9] ―――――
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附属書A
(規定)
汎用測定器の機能及び性能
A.1 機能
機能は,次による。
a) 測定器 Aスコープ表示のパルス反射式超音波探傷器とする。
b) 測定方法 一探触子法が使用できるものとする。
c) 周波数 5 MHzで作動できるものとする。
d) ゲイン調整器 調整量の最小値が1 dB以下で,総調整量が70 dB以上のものとする。
e) 電源 電源の電圧が適正範囲を逸脱して降下した場合は,その状態を表示し,かつ,電源を遮断する
機能をもつものとする。
A.2 性能
性能は,表A.1による。
表A.1−汎用測定器の性能基準及び性能測定方法
項目 性能基準 性能測定方法
時間軸直線性 ±1 % 時間軸直線性は,JIS Z 2352の6.1.1(時間軸直線性)によって
測定する。
増幅直線性 ±3 % 増幅直線性は,JIS Z 2352の6.2.2[増幅直線性(測定方法A)]
によって測定する。
感度余裕値 30 dB以上 感度余裕値は,A1感度とし,JIS Z 2352の6.6(斜角探傷の
A1感度及びA2感度)の6.6.2 a) によって測定する。
――――― [JIS Z 3064 pdf 10] ―――――
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JIS Z 3064:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.140 : 鉄及び鋼製品 > 77.140.15 : 鉄筋コンクリート用鋼
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.40 : 溶接継手及び溶接部分
JIS Z 3064:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG3112:2020
- 鉄筋コンクリート用棒鋼
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2345:2000
- 超音波探傷試験用標準試験片
- JISZ2345-4:2018
- 超音波探傷試験用標準試験片―第4部:斜角探傷試験用標準試験片
- JISZ2350:2002
- 超音波探触子の性能測定方法
- JISZ2352:2010
- 超音波探傷装置の性能測定方法
- JISZ3062:2014
- 鉄筋コンクリート用異形棒鋼ガス圧接部の超音波探傷試験方法及び判定基準