JIS Z 3902:1984 黄銅ろう分析方法 | ページ 4

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(6) 室温に冷却し,硝酸アンモニウム溶液10mlを加えた後,アンモニア水 (1+1) と塩酸 (1+1) を用い
て溶液のpHを89に調節する。
(7) 少量の水を用いて分液漏斗 (200ml) に洗い移し,水で液量を約100mlとした後,オキシン溶液3ml
とベンゼン15mlを加えて約1分間振り混ぜ,アルミニウムのオキシン塩を抽出する。静置後下層を
別の分液漏斗 (200ml) に移し入れ,再びオキシン溶液3mlとベンゼン15mlを加えて抽出を行い,こ
の操作をベンゼン層に着色を認めなくなるまで繰り返す(24)。
(8) 抽出層は合併し,乾燥ろ紙(5種A)を用いて50mlのメスフラスコ中にろ過し,ろ紙をベンゼンで洗
浄後ベンゼンを用いて標線まで薄める。
(9) この溶液の一部を光度計の吸収セルに取り,波長390nm付近の吸光度を測定する。
11.2.6 計算 11.2.7で作成した検量線からアルミニウム量を求め,試料中のアルミニウム含有率を次の式
によって算出する。

アルミニウム % 100
ここに, A : 試料溶液中のアルミニウム検出量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
11.2.7 検量線の作成 標準アルミニウム溶液06.0ml(アルミニウムとして060 柿 を段階的に数個の
ビーカー (100ml) に取り,11.2.5(5)の酒石酸溶液添加以降の手順に従って操作し,得た吸光度とアルミニ
ウム量との関係線を作成して検量線とする。
注(20) 試料にすず,けい素を含む場合は,6.2.5の備考1.又は備考2.に準じて操作し,ろ過分離する。
(21) この際硫酸鉛の沈殿を認めたときは,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,硫酸 (1+50) で十分に
洗浄する。
(22) 電解時間は装置によって異なるが,23Aの電流で12時間で終了する。電解残液の1滴を取
り,これに緩衝溶液2滴とジンコン溶液1滴を加えて亜鉛の存否を検出し,電解の終了を判定
することができる。亜鉛が存在すれば青色を示すが,黄赤色のときは電解が終わったものと見
なす。
(23) この操作は有毒シアン化水素を発生するおそれがあるので,必ずドラフト内で行う。
(24) ベンゼン15mlで1回に抽出されるアルミニウムの量は,約20
11.3 原子吸光法(A法)
11.3.1 要旨 試料を硝酸で分解し,定容とした後,原子吸光光度計を用いて吸光度を測定する。
11.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+1)
(2) 銅[7.3.2(3)による。]
(3) 亜鉛[7.3.2(4)による。]
(4) ニッケル[10.3.2(4)による。]
(5) 標準アルミニウム溶液 (25 最 一 ‰ ルミニウム[99.90%以上,JIS H 2102(アルミニウム地金)の
特1種相当品]0.100gを塩酸 (1+1) 5mlと硝酸 (1+1) 5mlを加えて加熱分解した後,酸化窒素を追い
出す。常温に冷却後100mlのメスフラスコに移し入れ,水で標線まで薄め,原液とする。使用の都度,
この原液の一定量を水で正しく40倍に薄め,標準アルミニウム溶液とする。
11.3.3 試料はかり取り量 試料は,2gをはかり取る。
11.3.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。

――――― [JIS Z 3902 pdf 16] ―――――

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(1) 8.3.4(1)の手順に従って操作する。
(2) 8.3.4(2)の手順に従って操作する(19)。
(3) 原子吸光光度計を用いて,この溶液を酸化二窒素−アセチレンフレーム中に噴霧して,波長309.3nm
における吸光度を測定する。
11.3.5 計算 11.3.6で作成した検量線からアルミニウム量を求め,試料中のアルミニウム含有率を,次の
式によって算出する。

アルミニウム % 100
ここに, A : 試料溶液中のアルミニウム検出量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
11.3.6 検量線の作成 試料に含有する銅,亜鉛及びニッケルを試料含有率とほぼ同率で,全量が2gとな
るようにはかり取り,これを1組として数組をはかり取り,それぞれをビーカー (200ml) に入れ,8.3.4(1)
の時計皿で覆い,以降の手順に従って操作した後,これに標準アルミニウム溶液08.0ml(アルミニウム
として0200 柿 を段階的に加える。以下,8.3.4(2)及び11.3.4(3)の手順に従って操作し,試料と並行して
測定した吸光度とアルミニウム量との関係線を作成して検量線とする。
11.4 原子吸光法(B法)
11.4.1 要旨 試料を硝酸とふっ化水素酸との混酸で分解し,ほう酸を加えた後,定容とし,原子吸光光度
計を用いて吸光度を測定する。
11.4.2 試薬 試薬は,次による。
(1) ほう酸溶液 (5w/v%)
(2) 混酸 硝酸 (2+1) 1lにふっ化水素酸25mlを加える。
(3) 銅[7.3.2(3)による。]
(4) 亜鉛[7.3.2(4)による。]
(5) 標準アルミニウム溶液 (25 最 一 5)によって調製する。
11.4.3 試料はかり取り量 試料は,2gをはかり取る。
11.4.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 8.4.4(1)の手順に従って操作する。
(2) 8.4.4(2)の手順に従って操作する。
(3) 11.3.4(3)の手順に従って操作する。
11.4.5 計算 11.4.6で作成した検量線からアルミニウム量を求め,試料中のアルミニウム含有率を,次の
式によって算出する。

アルミニウム % 100
ここに, A : 試料溶液中のアルミニウム検出量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)

――――― [JIS Z 3902 pdf 17] ―――――

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11.4.6 検量線の作成 試料に含有する銅及び亜鉛を試料含有率とほぼ同率で,全量が2gとなるようには
かり取り,これを1組として数組をはかり取り,それぞれをポリエチレンビーカー (100ml) に入れ,8.4.4(1)
の手順に従って操作した後,これに標準アルミニウム溶液08.0ml(アルミニウムとして0200 柿 を段
階的に加える。以下,8.4.4(2)及び11.3.4(3)の手順に従って操作し,試料と並行して測定した吸光度とアル
ミニウム量との関係線を作成して検量線とする。
備考 11.4.4(1)の操作を,すず定量方法の7.3原子吸光法の備考に準じて操作し,アルミニウムを定量
してもよい。
12. マンガン定量方法
12.1 方法の区分 マンガンの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 過硫酸アンモニウム酸化亜ひ酸滴定法
(2) 原子吸光法
12.2 過硫酸アンモニウム酸化亜ひ酸滴定法
12.2.1 要旨 試料を混酸で分解し,過硫酸アンモニウムを加えてマンガンを酸化し,冷却後亜ひ酸ナトリ
ウム標準溶液で滴定する。
12.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 混酸 水435ml中に硫酸150mlを加え,冷却後硝酸250ml,りん酸150ml及び硝酸銀溶液 (20w/v%) 15ml
を混和する。
(2) 過硫酸アンモニウム溶液 (20w/v%) この溶液は使用の都度調製する。
(3) 亜ひ酸ナトリウム標準溶液 三酸化ひ素0.500g (JIS K 8005) をはかり取ってビーカー (200ml) に移
し入れ,水酸化ナトリウム溶液 (4w/v%) 20mlと水約100mlを加えて加熱溶解し,冷却した後1 000ml
のメスフラスコに洗い移す。これにフェノールフタレインを指示薬として硫酸 (1+35) を加えて微酸
性とし,炭酸水素ナトリウム溶液 (5w/v%) 20mlを加えて水で標線まで薄める。この標準溶液の標定方
法は,次のとおりとする。
電解銅と電解ニッケルとを試料中の含有量に近い比率にはかり取り,12.2.4(1)に準じて混酸で分解
した後,これに標準マンガン溶液の定量を正しく加え,以下,12.2.4(2)以降の手順に従って操作し滴
定を行い,次の式によって相当するマンガン量を算出する。
V1
f .00002
V2
ここに, f : 亜ひ酸ナトリウム標準溶液1mlに相当するマンガン量 (g)
V1 : 標準マンガン溶液の使用量 (ml)
V2 : 亜ひ酸ナトリウム標準溶液の使用量 (ml)
標準マンガン溶液 (200 最 一 ‰ 製 マンガン(99.9%以上)0.100gをはかり取ってビーカー
(200ml) に移し入れ,硝酸 (1+4) 50mlを加え加熱して分解し,冷却後500mlのメスフラスコに移し入
れ,水で標線まで薄める。
12.2.3 試料はかり取り量 試料は,0.5gをはかり取る。
12.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取って三角フラスコ (500ml) に移し入れ,混酸30mlを加えて加熱分解し,反応が終わ
ればフラスコの内壁を洗い,再び煮沸して酸化窒素を追い出す。
(2) これに温水約200mlを加えて加熱を続け,煮沸し始めたときに過硫酸アンモニウム溶液10mlを注意

――――― [JIS Z 3902 pdf 18] ―――――

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して加え,小気泡が大気泡となるまで23分間煮沸して過硫酸アンモニウムを分解するとともに,マ
ンガンを十分に酸化して過マンガン酸とした後,流水中で25℃以下に冷却する。
(3) 冷却後速やかに亜ひ酸ナトリウム標準溶液で滴定する。
12.2.5 計算 試料中のマンガン含有率を,次の式によって算出する。
V 圀
マンガン % 100
ここに, V : 亜ひ酸ナトリウム標準溶液の使用量 (ml)
f : 亜ひ酸ナトリウム標準溶液1mlに相当するマンガン量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
12.3 原子吸光法
12.3.1 要旨 試料を硝酸とふっ化水素酸との混酸で分解し,ほう酸を加えた後,定容とし,原子吸光光度
計を用いて吸光度を測定する。
12.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) ほう酸溶液 (5w/v%)
(2) 混酸 硝酸 (2+1) 1lにふっ化水素酸25mlを加える。
(3) 銅[7.3.2(3)による。]
(4) 亜鉛[7.3.2(4)による。]
(5) 標準マンガン溶液 (250 最 一 ‰ ンガン(99.9%以上)0.500gを硝酸 (1+1) 20mlで加熱分解し
常温に冷却後,100mlのメスフラスコに移し入れ,水で標線まで薄め,原液とする。使用の都度,こ
の原液の一定量を水で正しく20倍に薄め,標準マンガン溶液とする。
12.3.3 試料はかり取り量 試料は,0.2gをはかり取る。
12.3.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 8.4.4(1)の手順に従って操作する。
(2) 8.4.4(2)の手順に従って操作する。
(3) 原子吸光光度計を用いてこの溶液を空気−アセチレンフレーム中に噴霧して,波長279.5nm又は
403.1nmにおける吸光度を測定する。
12.3.5 計算 12.3.6で作成した検量線からマンガン量を求め,試料中のマンガン含有率を,次の式によっ
て算出する。

マンガン % 100
ここに, A : 試料溶液中のマンガン検出量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
12.3.6 検量線の作成 銅0.11g及び亜鉛0.08gをはかり取り,これを1組として数組をはかり取り,それ
ぞれをポリエチレンビーカー (100ml) に入れ,8.4.4(1)の手順に従って操作した後,標準マンガン溶液0
8.0ml(マンガンとして02.0mg)を段階的に加える。以下,8.4.4(2)及び12.3.4(3)の手順に従って操作し,
試料と並行して測定した吸光度とマンガン量との関係線を作成して検量線とする。
備考 12.3.4(1)の操作を,すず定量方法の7.3原子吸光法の備考に準じて操作し,マンガンを定量して
もよい。
13. 銀定量方法
13.1 方法の区分 銀の定量方法は,次のいずれかによる。

――――― [JIS Z 3902 pdf 19] ―――――

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(1) 塩化銀重量法
(2) 原子吸光法
13.2 塩化銀重量法
13.2.1 要旨 試料を硝酸で分解し,塩酸又は塩化ナトリウムを加え1夜間放置した後,ガラスろ過器を用
いてこし分け,乾燥後その質量をはかる(ろ液は銅の定量に用いることができる。)。
13.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+9)
(2) 硝酸 (1+1,1+3,1+100)
(3) 塩化ナトリウム溶液 (10w/v%)
13.2.3 試料はかり取り量 試料は,2gをはかり取る。
13.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取ってトールビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20mlを加え静
かに加熱して分解する。時計皿の下面及びビーカーの内壁を水洗した後,更に加熱してシロップ状と
する。
(2) 硝酸 (1+3) 20mlを加えて塩類を溶解し,ろ紙(5種B)を用いて二酸化けい素などをろ過し,温硝酸
(1+100) で洗浄する。水で約150mlに薄めた後,溶液をかき混ぜながら,塩酸 (1+9) 又は塩化ナト
リウム溶液を塩化銀の白濁を生じなくなるまで滴加し,更にその数滴を過剰に加えて約5分間静かに
煮沸し,暗所に1夜間放置する。
(3) 沈殿はガラスろ過器 (1G4) でこし分け,始めは硝酸 (1+100) で,次に冷水を用いて十分に洗浄し(ろ
液及び洗液を銅の定量に用いることができる。),ガラスろ過器とともに110120℃の空気浴中で恒量
となるまで乾燥し,デシケーター中で放冷後,塩化銀としてその質量をはかる。
13.2.5 計算 試料中の銀含有率を,次の式によって算出する。
w .0752 6
銀% 100
W
ここに, w : 塩化銀の質量 (g)
W : 試料はかり取り量 (g)
13.3 原子吸光法
13.3.1 要旨 試料を硝酸で分解し,定容とした後,原子吸光光度計を用いて吸光度を測定する。
13.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+1)
(2) 銅[7.3.2(3)による。]
(3) 亜鉛[7.3.2(4)による。]
(4) ニッケル[10.3.2(4)による。]
(5) 標準銀溶液 (250 最 最一 上,JIS H 2141(銀地金)の1種相当品]1.00gを硝
1) 20mlで加熱分解し,常温に冷却後,100mlのメスフラスコに移し入れ,水で標線まで薄め,原液と
する。使用の都度,この原液の一定量を水で正しく20倍に薄め,標準銀溶液とする。
13.3.3 試料はかり取り量 試料は,0.1gをはかり取る。
13.3.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 8.3.4(1)の手順に従って操作する。
(2) 8.3.4(2)の手順に従って操作する。

――――― [JIS Z 3902 pdf 20] ―――――

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