JIS Z 4337:2011 据置形β線用物品表面汚染モニタ | ページ 3

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7.2.5 警報動作試験
測定対象とする放射線又はパルス信号発生装置を用いて警報設定値を超える計数値を与えて,6.5のa)
及びc) に示す警報動作の確認試験を行う。この試験は,全てのモニタリングチャネルについて行う。
7.2.6 オーバスケール特性試験
モニタに十分な指示値を与える線源(例えば,β線の場合は,105 Bq以上の204Tl又は90Sr+90Yβ線源)
を用いて検出器を照射し,最大指示範囲を超える計数値を与える。この試験は,全ての検出チャネルにつ
いて行う。
7.2.7 温度特性試験
周囲温度5 ℃,20 ℃及び40 ℃において,バックグラウンド及び数え落としの影響が十分無視できる計
数率(1001 000 s−1程度)が得られる放射線を照射して行う。モニタを動作状態にし,各温度(温度許容
差は,±2 ℃とする。)の環境に1時間以上放置した後,100秒以上測定し,指示値を読み取る。20 ℃に
おける指示値を基準値として,各温度における指示値から基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率
を求める。この試験は,装置で使用している検出器の形状と大きさが同じ場合には,1チャネルだけの測
定でよい。モニタが大きく恒温槽などの試験装置に入らない場合は,検出チャネル又はモニタリングチャ
ネルとそれ以外の部分に分割して測定してもよいが,検出チャネル及びモニタリングチャネルの変動が許
容範囲を満足し,それ以外の部分との変動の和が許容範囲を満足しなければならない。分割して測定する
場合は,検出チャネル又はモニタリングチャネルの試験のときに,測定対象の放射線を照射し,それ以外
の部分については,パルス信号発生装置を用いて検出チャネルからの出力信号に近似した波形の信号を信
号処理部に入力して試験を行う。
7.2.8 耐湿性試験
周囲温度35 ℃で相対湿度65 %及び85 %において,バックグラウンド及び数え落としの影響が十分無視
できる計数率(1001 000 s−1程度)が得られる放射線を照射して行う。モニタを動作状態にし,各相対湿
度(湿度許容差は,±5 %とする。)の環境に1時間以上放置した後100秒以上測定し,指示値を読み取る。
相対湿度65 %における指示値を基準値として,相対湿度85 %における指示値から基準値を差し引いた値
の基準値に対する百分率を求める。この試験で照射する検出器及び分割測定方法は,7.2.7による。
7.2.9 電源電圧の変動に対する安定性試験
電源電圧を定格電圧の88 %及び110 %とし,バックグラウンド及び数え落としの影響が十分無視できる
計数率(1001 000 s−1程度)の放射線を照射して100秒以上測定し,指示値を読み取る。定格電圧におけ
る指示値を基準値とし,各電圧における指示値から基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求め
る。この試験で,照射する検出器は7.2.7による。
なお,この試験においてコンベアなどの機構部には,定格電源電圧及び定格周波数の電源を供給する。

8 検査

8.1 形式検査

  形式検査は,次の項目について箇条7によって試験を行い,箇条5の規定に適合したものを合格とする。
a) 機器効率の線源位置特性
b) 最小検出表面放出率
c) エネルギー特性
d) 警報動作
e) オーバスケール特性

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f) 温度特性
g) 耐湿性
h) 電源電圧の変動に対する安定性

8.2 受渡検査

  受渡検査は,次の項目のほか,受渡当事者間の協定によって定められた項目について行い,箇条5の規
定に適合したものを合格とする。
a) 最小検出表面放出率
b) 警報動作

9 表示

  モニタには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の項目を表示しなければならない。
a) 名称
b) 形名
c) 分類
d) 製造番号
e) 製造年月又はその略号
f) 製造業者名又はその略号
g) 定格電源電圧,定格周波数及び消費電力

10 取扱説明書

  モニタには,少なくとも次の項目を記載した取扱説明書を添付しなければならない。
a) 名称,形名及び分類
b) 形状,寸法及び質量
c) 指示範囲
d) 検出器の種類,入射窓の寸法及び窓厚(g・cm−2)
e) 形式検査時及び受渡検査時の代表点の機器効率,平均機器効率,標準線源及びその設定位置
f) エネルギー特性
g) 定格電源電圧,定格周波数及び消費電力
h) 最小検出表面放出率(測定時間,標準線源及びその設定位置を明記する。移動形モニタの場合は,コ
ンベア速度又は検出器移動速度も明記する。)
i) 許容バックグラウンドレベル及び補償方法
j) 検出器と物品との位置関係で感度変化に大きな影響を与える事項についての説明
k) 被測定物品の寸法,質量,形状などの制限
l) 詳細な操作,保守及び校正の手順
m) その他の取扱い上の注意事項

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附属書A
(参考)
据置形β線用物品表面汚染モニタによる放射性表面汚染の測定方法
A.1 一般原則
物品の放射性表面汚染を表面汚染密度で評価する方法については,JIS Z 4504による。
この附属書では,モニタを用いた表面汚染の測定方法について,JIS Z 4504に従い評価を行うときのモ
ニタ固有の事項について示す。
A.2 放射性表面汚染の測定方法
モニタを用いて測定した物品の表面汚染密度は,次の式によって求める。
N
A
a Ws s
ここに, A : 表面汚染密度(Bq・cm−2)
N : 汚染を検出したモニタリングチャネルの正味計数率(s−1)
εa : 7.2.3で求めた平均機器効率
εs : 放射性表面汚染の線源効率(A.3参照)
Ws : 表面汚染密度評価に関わる面積で100 cm2とする。
A.3 線源効率
測定物品の放射性表面汚染の線源効率εsの値が明らかでない場合には,安全側の数値として次の値を用
いることが望ましい。
なお,測定物品の放射性表面汚染の線源効率があらかじめ明らかな場合には,その値を用いることがで
きる。
a) 最大エネルギーが0.4 MeV以上のβ線の場合は,0.5とする。
b) 最大エネルギーが0.15 MeV以上で0.4 MeV未満のβ線の場合には,0.25とする。
参考文献 JIS Z 4504 放射性表面汚染の測定方法−β線放出核種(最大エネルギー0.15 MeV以上)及びα
線放出核種

JIS Z 4337:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4337:2011の関連規格と引用規格一覧