JIS Z 4751-2-54:2021 医用電気機器―第 2-54部:撮影・透視用X線装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 3

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Z 4751-2-54 : 2021 (IEC 60601-2-54 : 2009,Amd.1 : 2015,Amd.2 : 2018)
ツールを責任部門へ供給可能としなければならない。
(試験)適合性は,附属文書の調査によって確認する。
注記2 元データとは,“ORIGINAL DATA”の訳語であり,デジタルX線検出器からアナログ·デ
ジタル変換直後に読み出した画素値又は光子積算システムのソフトウェア補正のない積算値
に,許容される補正を適用したデータである。ファイル転送形式とは,“file transfer format”
の訳語である。
注記3 ツールには,ハードウェア(例えば,ファントム)だけでなく,ソフトウェア(例えば,試
験データ解析用ソフトウェア)も含む。
201.7.9.2 取扱説明書
201.7.9.2.1 一般
追加の細分箇条
201.7.9.2.1.101 X線条件
取扱説明書には,X線条件について,次のように記載しなければならない。次の組合せ及びデータも記
載しなければならない。
a) 線透視及びX線撮影については,X線装置の公称最高管電圧,及び公称最高管電圧で流すことがで
きる最大管電流
b) 線透視及びX線撮影については,X線装置の最大管電流,及び最大管電流が得られる最高管電圧
c) 線透視及びX線撮影については,高電圧回路における最大の電気的出力となる管電圧と管電流との
組合せ(203.4.101参照)
d) 管電圧100 kVで負荷時間0.1 s,又はこれらの値が選択不可能な場合は,最も近いパラメータについ
て,X線装置が出力可能な最大定格電気的出力として与えられる公称最大電力(203.4.101参照)。
公称最大電力は,管電圧,及び管電流と負荷時間との組合せとともに記載しなければならない。
e) あらかじめ計算した値又は測定値として管電流時間積を表示するX線装置は,最低管電流時間積又は
最低管電流時間積を得るX線管負荷条件の組合せ。
最小管電流時間積が,管電圧又はX線管負荷条件の特定の組合せに依存する場合には,最小管電流
時間積を,それらの関係を示す表又は図で示してもよい。
f) 線装置の自動露出制御機能に使用する公称最短照射時間。
公称最短照射時間が,管電圧及び管電流のようなX線管負荷条件によって変化する場合は,その公
称最短照射時間が適用可能なX線管負荷条件の範囲を記載しなければならない。
自動露出制御機能に制御された,照射中の管電圧及び/又は管電流の最大可能範囲は,取扱説明書
に記載しなければならない。
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の6.8.2 a) を参照。
201.7.9.2.1.102 X線源装置
取扱説明書に,JIS Z 4122に従って決定したX線源装置の最大対称照射野を記載する。
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-28:2008の6.8.2 dd) を参照。
201.7.9.2.1.103 X線受像器
X線受像器を備えたX線装置において,取扱説明書は,X線受像器の個別の取扱い及び保守に関して記
載しなければならない。
(試験)適合性は,取扱説明書の調査によって確認する。

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201.7.9.2.17 放射線を放射するME機器
置換
X線装置の取扱説明書は,203.5で要求する情報を提供しなければならない。
201.7.9.3 技術解説
追加の細分箇条
201.7.9.3.101 X線源装置
一体形X線源装置の技術解説に,通則の7.2が要求するデータに加えて,次の事項を明記しなければな
らない。
a) 線源装置のターゲット角及び焦点特性の基準となる基準軸の仕様
b) 指定された基準軸に対するターゲット角
c) 焦点の位置及びその基準軸上の許容誤差
d) 指定された基準軸について,JIS Z 4120に従って決定された公称焦点値(焦点の呼び)
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-28:2008の6.8.3 dd) 参照。
追加の細分箇条
201.7.9.101 附属文書の追加記載事項
附属文書(取扱説明書及び技術解説を含む。)の追加要求事項は,表201.C.102による。

201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護

  次を除き,通則の箇条8を適用する。
201.8.4 電圧,電流又はエネルギーの制限
201.8.4.3 プラグによって電源に接続することを意図するME機器
追加の細分箇条
201.8.4.3.101 高電圧ケーブル接続
高電圧ケーブル接続を取り外す場合は,それらを取り外すために工具の使用を必要とする設計とするか,
又は保護カバー若しくは高電圧接続を取り外す場合は,常に次のように作動するインタロックを備えなけ
ればならない。
− ME機器は,電源(商用)から切り外される。
− 高電圧回路内のコンデンサは,高電圧回路に接触するための必要な最小時間内に放電される。
− その放電状態が維持される。
(試験)適合性は,調査及び測定によって確認する。
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の箇条15 aa) 参照。
追加の細分箇条
201.8.4.101 管電圧の制限
X線装置は,意図する使用において(正常な使用時)接続されたX線管装置に対して,X線管の公称最
高管電圧又はX線管装置の公称最高管電圧のいずれか低い電圧よりも高い電圧が印加されないように設計
しなければならない。
注記 この要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の3.1参照。
201.8.5 分離
201.8.5.1 保護手段(MOP)

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追加の細分箇条
201.8.5.1.101 電圧,電流又はエネルギーの追加制限
電源部又は他のあらゆる低電圧回路に,許容できない高電圧が発生することを防止する手段を講じなけ
ればならない。
注記1 この手段は,例えば,次の方法で達成することも認められている。
− 高電圧回路と低電圧回路との間に,保護接地端子に接続した巻線層又は導電性のシールド
を備える。
− 外部の装置を接続する端子と,外部の回路が外れた場合に過大に電圧が上昇する可能性の
ある端子との間に,電圧制限器を備える。
(試験)適合性は,設計データ及び構造の調査によって確認する。
注記2 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の箇条15 bb) 参照。
201.8.5.4 動作電圧
追加の細分箇条
201.8.5.4.101 スタータ及びスタータ回路の耐電圧試験
回転陽極X線管の回転駆動に使用するスタータ及びスタータ回路の耐電圧の試験電圧は,スタータの電
圧を定常回転の値に下げた後に加えている電圧を基準とする。
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の20.4 l) 参照。
201.8.6 ME機器の保護接地,機能接地及び等電位化
201.8.6.4 インピーダンス及び通電能力
追加
可とう性のシールド線は,ケーブルを接続する装置間の保護接地接続に対する要求事項に適合するとは
みなさない。
追加の細分箇条
201.8.6.101 X線管装置
a) 線管装置とX線高電圧装置とを接続する接触可能な高電圧ケーブルは,その単位長さ当たりの抵抗
が1 Ω/mを超えず,機械的損傷に対してシールド線を保護できる非導電性材料で被覆した可とう性の
シールド線を内蔵しなければならない。シールド材は,X線高電圧装置の導電性外装に接続しなけれ
ばならない。
(試験)適合性は,目視調査及び測定によって確認する。
注記1 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-28:2008の箇条16 aa) 参照。
b) いずれの場合も,取り付けた高電圧ケーブルのシールド材とX線管装置のレセプタクルの接触可能金
属部分との間に電気的導通がなければならない。
(試験)適合性は,目視調査及び測定によって確認する。
注記2 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-28:2008の箇条16 cc) 参照。
201.8.7 漏れ電流及び患者測定電流
201.8.7.3 *許容値
c)を,次のとおりに修正
移動形X線装置及び可搬形X線装置の単一故障状態における接触電流は,2 mAを超えてはならない。
d)を,次によって置換
移動形X線装置及び可搬形X線装置の正常状態における接地漏れ電流の許容値は,2.5 mAとする。ま

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た,単一故障状態においては,5 mAを超えてはならない。永久設置されたME機器については,正常状
態及び単一故障状態における接地漏れ電流の許容値は,10 mAとする。
e)を,次のとおりに修正
X線高電圧装置を含む永久設置形X線装置では,正常状態及び単一故障状態における接地漏れ電流の許
容値は,20 mAとする。
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の19.3参照。
201.8.8.3 耐電圧
高電圧回路についての適合性試験への修正
X線装置の高電圧回路の試験は,試験電圧の半分以下の電圧を印加し,最終値まで10秒の間に徐々に上
昇させ,X線撮影では3分間,X線透視では15分間維持する。
高電圧回路についての試験条件の追加
高電圧回路の試験は,X線管装置を接続せずに,X線装置の公称最高管電圧の1.2倍の試験電圧で実施
しなければならない。
X線装置がX線管装置を組み合わせなければ試験できず,かつ,X線管が公称最高管電圧の1.2倍の試
験電圧での試験に耐えられない場合には,試験電圧は,公称最高管電圧の1.1倍を下回らない範囲で下げ
てもよい。
X線透視の公称最高管電圧がX線撮影の公称最高管電圧の80 %を超えないX線装置は,高電圧回路の
試験電圧にはX線撮影の値を用い,試験は,そのモードだけで行わなければならない。
耐電圧試験中に,試験対象の変圧器に過熱の危険がある場合には,より高い電源周波数を用いて試験し
てもよい。
耐電圧試験中,高電圧回路の試験電圧は,できるだけ規定値の100 %近くで維持するのが望ましく,規
定値の100 %105 %の範囲外であってはならない。
X線高電圧装置の耐電圧試験中の高電圧回路内の僅かなコロナ放電は,試験電圧を試験条件の基準とし
た電圧の1.1倍に下げたとき,それらが止まる場合には無視する。
ME機器(X線高電圧装置)に関わる追加
aa) 線管装置と一体になったX線高電圧装置又はその組立品は,X線管に適切な負荷を加えて試験を行
う。
bb) このようなX線高電圧装置が管電流の単独調整を行えない場合,耐電圧試験時間は,管電圧の増加に
よって許容X線管負荷を超えない範囲に制限する。
cc) 加えている試験電圧の測定のために高電圧回路に触れられない場合,試験電圧は,規定値の100 %近
くに維持されることを保証する適切な手段をとることが望ましく,規定値の100 %105 %の範囲外で
あってはならない。
注記 これらの要求事項は,JIS Z 4751-2-7:2008の20.3及び20.4参照。

201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護

  次を除き,通則の箇条9を適用する。
201.9.2 動く部分に関わる機械的ハザード
201.9.2.2 トラッピングゾーン
201.9.2.2.4 ガード及び他のリスクコントロール手段
201.9.2.2.4.4 他のリスクコントロール手段

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追加の細分箇条
201.9.2.2.4.4.101 衝突防止
X線装置が衝突防止機能を備えている場合は,取扱説明書には,衝突防止機能について記載しなければ
ならない。さらに,不要な中断を防ぎ,継続して手技を可能にするための手段を記載しなければならない。
電動駆動のX線装置の部分が,その近くにある他の可動物又は設置物と衝突した結果,生じる可能性の
ある傷害を防ぐための手段を備えるか,又は附属文書に警告を記載しなければならない。
(試験)適合性は,取扱説明書の調査によって確認する。
201.9.2.2.5 連続的な操作
修正
正常な使用時に,患者に身体的傷害を引き起こす可能性のあるX線装置又はX線装置の部分の動きは,
操作者による連続的な制御を必要としなければならない。
患者若しくは操作者を押しつぶす可能性がある場合,又はそうでなければ重大な傷害を与える可能性が
あり,傷害を防止するために,緊急停止を作動させるときの操作者の(機器類に対する)反応をあてにす
ることができないX線装置又はX線装置の部分の電動駆動の動きにおいては,操作者は,二つのスイッチ
の操作を継続しなければならない。いずれかのスイッチを開放した場合には,その動きは止まらなければ
ならない。
二つのスイッチは,単一制御のために設計することが許され,その一方のスイッチは,全ての動きに共
通した回路に配置してもよい。
患者に生じる可能性のある身体的傷害を操作者が観察できるように,これらのスイッチを配置しなけれ
ばならない。操作者が患者のすぐそばにいることが必要な場合,X線装置の動く部分の動きを観察できる
ように,少なくとも一組のスイッチを配置しなければならない。
患者の身体的傷害の間接的原因となり得るX線装置の部分の電動駆動の動き(患者が落下する可能性の
あるテーブル傾斜動など)については,二つのスイッチによる制御を必要としない。
自動的に準備又はあらかじめ配置されるように設計したX線装置では,解除したときに機械的な動きを
停止する継続的な動作を必要とする制御は,その動きを視覚的に観察できる位置に制御器を配置しなけれ
ばならない。ほかの手段によって安全性を確保でき,かつ,リスクマネジメントファイルで正当化した根
拠が明らかになっている場合は,継続的な動作は要求しない。
製造業者は,危害を引き起こす可能性のある電動駆動の動きについて,リスクマネジメントによって証
明しなければならない。
(試験)適合性は,リスクマネジメントファイルの調査及び機能試験によって確認する。
201.9.2.2.6 動きの速度
追加
移動停止制御から起こる移動の行過ぎは,正常な使用時に10 mmを超えてはならない。他の手段によっ
て安全性を確保でき,かつ,リスクマネジメントファイルで正当化した根拠が明らかになっている場合は,
行過ぎが10 mmを超えてもよい。
移動形X線装置を除き,動力駆動のX線装置の患者方向への動きは,患者支持用テーブルの上面から
300 mm以内,又はテーブル側面から100 mm以内では,その速度を最大速度の2分の1に制限することが
望ましい。他の手段によって安全性を確保でき,かつ,リスクマネジメントファイルによって正当化でき
る場合は,速度制限は必要ない。
(試験)適合性は,リスクマネジメントファイルの調査,機能試験及び測定によって確認する。

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JIS Z 4751-2-54:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-54:2009(IDT)

JIS Z 4751-2-54:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4751-2-54:2021の関連規格と引用規格一覧