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Z 4752-2-10 : 2005
試験器具 形名 形名
減弱ファントム
高コントラスト試験器具(その1)
高コントラスト試験器具(その2)
増感紙とフィルムの密着試験器具
濃度計
感光計
圧力計又は体重計/物差し
試験の配置
焦点受像器間距離 (SID) cm cm
受像面積 cm× cm cm× cm
試験器具の位置と方向(図示)
標準試験条件(環境条件を含む)
選択した焦点
陽極の材料
付加フィルタ
管電圧
管電流
管電圧時間積 (mAs)
X線管の負荷時間
自動露出制御装置の位置
自動制御系のプログラム設定
選択した圧迫圧
備考1. 可変部は同じ目盛設定にする。100 mA 0.20 sにおける陽極の実際の負荷は,200 mA 0.10 sと
は通常相違するであろう。
2. 連続的に設定される機械的及び電気的な可動部は,常に同じ方向から設定する。
これはバックラッシュの影響をなくすためである。バックラッシュの影響をなくすため,
すべての制御をゼロにセットした後所定の値にリセットすることが望ましい。
b) 乳房用カセッテ
JIS Z 4752-2-2の附属書Aを参照。
c) フィルム現像機
JIS Z 4752-2-1の附属書Bを参照。
――――― [JIS Z 4752-2-10 pdf 21] ―――――
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Z 4752-2-10 : 2005
試験結果
最初の不変性試験
5.1.1 画像濃度
マニュアル照射制御 正味濃度
自動露出制御 正味濃度
濃度測定の位置(例えば,X,Y座標)
X線管の管電流時間積 (mAs)
X線管の負荷時間
5.1.2 X線像上のグリッドのしま目などのアーチファ
無 有 無 有
クト
5.1.3 X線管の軸に平行な方向における識別できる最
大空間周波数
X線管の軸に垂直な方向における識別できる最
大空間周波数
5.2 幾何学的特性 鉄球の数
5.3 圧力計の指示値
X線装置の圧迫力の表示値
5.4.1 乳房撮影用カセッテ及び増感紙の状態 JIS Z 4752-2-2の附属書Aを参照。
5.4.2 増感紙とフィルムの密着性
5.4.3 増感紙付きカセッテの相対感度
5.5 フィルムの性能
不変性試験(最初の不変性試験と同じ試験)
5.1.1 画像濃度
マニュアル照射制御 正味濃度
自動露出制御 正味濃度
濃度測定の位置(例えば,X,Y座標)
X線管の管電流時間積 (mAs)
X線管の負荷時間
5.1.2 X線像上のグリッドのしま目などのアーチファ
無 有 無 有
クト
5.1.3 X線管の軸に平行な方向における識別できる最
大空間周波数
X線管の軸に垂直な方向における識別できる最
大空間周波数
5.2 幾何学的特性 鉄球の数
5.3 圧力計の指示値
X線装置の圧迫力の表示値
5.4.1 乳房撮影用カセッテ及び増感紙の状態 JIS Z 4752-2-2の附属書Aを参照。
5.4.2 増感紙とフィルムの密着性
5.4.3 増感紙付きカセッテの相対感度
5.5 フィルムの性能
――――― [JIS Z 4752-2-10 pdf 22] ―――――
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Z 4752-2-10 : 2005
附属書C(参考) 取るべき処置に関する指針
この附属書Cは本体に関連した事項を補足するもので規定の一部ではない。
C.1 試験結果が,指定された要求事項又は設定基準を満たさない場合は,次の処置を始める前に,試験用
具の性能を点検し,試験を繰り返して結果を確認すべきである。
C.2 繰り返された試験結果によって,被試験装置が指定された要求事項を又は設定基準を満たしていない
場合は,次の一つ以上の処置をとればよい。
a) 被試験装置の品質保証計画に指示されたとおりに処置を始める。
b) 品質保証計画の管理責任者に通知する。
c) 被試験装置の日常の管理責任者に通知する。
C.3 試験結果が,その装置の指定の要求事項又は設定基準をぎりぎり満たしていない場合,例えば,装置
がまだ臨床上検査に使用できる場合は,次の処置を取る。
a) 次の不変性試験の結果を待ち,その間に臨床画像の画質を注意して観察する。
b) 不変性試験の頻度を増やす。
c) 不変性試験が不合格であることを,次の定期修理実施時での要注意事項として記録する。
C.4 装置が不変性試験の設定基準を満たさなかった履歴がある場合は,C.2のb) 及びc) に記載された管
理責任者は,次の項目を考慮する。
a) 現状試験の実施。
b) 適用する基準の緩和。
c) 線の使用範囲についての被試験装置の使用制限。
d) 修理資格者による装置の臨時修理とオーバホール。
e) 取り替えを必要とする装置のリストにその装置を載せる。
C.5 試験結果が,指定の要求事項又は設定基準を全く満たさない場合は,次の処置を取る。
a) 現状試験を実施し,その結果をC.2のb) 及びc) に記載された管理責任者に通知する。
b) 装置の修理の範囲を検討する。
− どこまでが適切か。
− すぐ修理すべきか。
c) 次に示す処置を検討する。
− 機器の臨床使用を今後停止するか否か。
− C.4に従い処置するか否か。
C.6 使用者によって決定されるその他の処置
――――― [JIS Z 4752-2-10 pdf 23] ―――――
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Z 4752-2-10 : 2005
附属書D(参考) 根拠
この附属書Dは,本体に関連した事項を補足するもので規定の一部ではない。
5.1.1 画像濃度関連 画像濃度の不変性試験に関する手順は,乳房X線撮影用機器の特有の特性を反映さ
せるためのものである。乳房X線撮影ではX線管のエージングと自動露出制御の非直線性が特に重要であ
る。したがって5.1.1で記述された試験は一般撮影で要求される以上により詳細で,より高い頻度で行わ
れるべきである。
a) モリブデン (Mo) やロジウム (Rh) 陽極は融点が低いため,一般的なタングステンの材質のものより
耐久性に劣る。X線照射回数の増加につれ,出力特性が重要な変化を起こすことも予想される。マニ
ュアル制御で時々行う画像濃度の確認は,たとえ自動露出制御だけを使用する場合でも,X線管の交
換を決定するのに役に立つ。このため,マニュアル制御が使用される場合,要求に応じた適切な濃度
を得るためのX線条件を評価するのに重要である。照射条件は前回マニュアル操作を行ってから,何
度か照射をしていれば変化しているであろう。マニュアル制御でのフィルム濃度の変化によって示さ
れる出力特性の大きな変化は,陽極の荒れと関連する場合がある。この試験は解像力の低下の原因を
決定するため,焦点像を撮る方法に対する簡単な代替え法である。(5.1.3参照)
b) 乳房用X線装置における自動露出制御は“安定した濃度を得る”装置であり,“安定した照射を行う”
装置でないので,線量をフィルム濃度から解釈することは難しい。高品質な線量計が一般撮影で自動
露出制御の確認に使用されているかもしれないが,それが乳房X線撮影に有用な試験器具とはいえな
い。
線質硬化は乳房X線撮影では影響が大きい。大きな乳房からの透過X線スペクトルは,小さい乳房
の透過X線スペクトルと大きく異なっているため,増感紙の発光はカセッテ受像面での空気カーマ率
が一定であったとしても,異なってしまう。
単位陽極電荷当たりのX線光子数発生は低管電圧では低い。したがって乳房X線撮影用フィルムは
“相反則不軌”領域で用いられる。つまり画像濃度は受像面での積算線量だけでなく線量率にも依存
する。
以上のように,X線管の出力は年々変化する。Mo陽極のX線管の場合,それは被写体コントラス
トよりも管電圧により一層大きく依存する。(画像を形成するスペクトルの多くがKα以下であるの
で,被写体コントラストは比較的影響されない。ゆえに,管電圧の小さな変動と経年変化は,任意の
画像濃度を得るために必要な入射線量を変えてしまう。)
性能の良い自動露出制御システムは,出力スペクトル,透過線量率,被写体厚を測定したり,X線
条件を確認したり,安定した画像濃度が得られる受像面での適正線量を計算することによって,これ
らの影響を補正している。その計算の因子は,使用するフィルムと増感紙に依存するため,サービス
技術者によって設定されるべきである。ゆえに自動露出制御の安定性に関する有効な証明方法として,
同じ照射条件で時間をおいて繰り返してもファントム画像濃度が変化しないことがあげられる。
自動露出制御による補正は完全でなく,ほとんどの場合,非常に大きい乳房又は非常に小さい乳房
に対する補正ができないため,ファントムの異なる厚さの間で多少の画像濃度の変化がある。しかし,
X線条件が不変であるならば,同じファントム厚で得られる濃度の再現性及び異なる二つのファント
――――― [JIS Z 4752-2-10 pdf 24] ―――――
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Z 4752-2-10 : 2005
ム厚での濃度の差は一定となるはずである。
c) 乳房検診事業ではX線装置の画像特性に関して高い被検者処理能力と最適な画質を維持しながら中期
的な安定性を特に重視するものである。そして,検診事業では,時には患者の所へ出張撮影を行う必
要もある。ゆえに,フィルムを直ちに現像する設備のない検診車にX線システムを搭載することも一
般的である。
フィルムが直ちに現像できない場合は,自動露出制御システムの不変性試験として三種の異なるフ
ァントム厚に対する入射線量を測定するのはX線システムが使用に適するかの確認に有効な方法であ
る。
フィルムを直ちに現像できる所では,自動露出制御システムに関する不変性試験の結果は,画質劣
化に関する検証対象から自動露出制御を除くのに役に立つであろう。週1回の試験で通常は十分であ
る。フィルムが直ちに現像できない場合,照射時間又は管電流時間積を記録する自動露出制御の不変
性試験[上記b) 参照]は,X線システムが使用に適していることを確認する実用的な手段である。
温度調節されていない検診車又は建物にX線装置が設置されている場合,自動露出制御の性能は結
露によってしばしば影響を受けるので,自動露出制御に関する不変性試験は始業点検としての価値が
ある。直ちに現像が可能な場合,画像濃度を確認することで,X線条件及び自動露出制御設定の変更
を示唆し自動露出制御の性能のわずかな変動を補正し,画質を維持することができる。このような変
更が始業時点で行われる場合,この不変性試験はX線装置が安定状態に達するまで繰り返されるべき
である。
5.4.2 増感紙とフィルムの密着性関連 一般撮影では,増感紙とフィルムの密着性の確認には金網の使用
が一般的である。乳房X線撮影では高解像度増感紙,片面乳剤フィルム及び特別な現像処理が用いられる。
これらは患者の被ばく(曝)線量を考慮した空間分解能,コントラスト分解能の最も効果的な組合せを得
ることである。一般撮影用スクリーンの密着性試験で現れない欠陥が乳房X線撮影の画像に関する分解能
を劣化させ,診断効果を低下させる。そのため,この試験ではより細かい網目の金網が用いられる。
網目が細かすぎる場合,網自体に欠点がある場合,又は付着したほこりによってアーチファクトが現れ
てしまう場合には,カセッテの永久的な反りの影響又は密着力の欠如とほこりなどによる問題点との区別
ができなくなるので留意すべきである。
フィルムの黒化領域の境界が散乱X線の影響を受けないようにX線照射領域を確保することが重要であ
る。例えば,実際は入射X線の不均一さがフィルム全体にわたって濃度変化が生じたのが原因であるにも
かかわらず,不完全又は不均一な密着と見えてしまうことがある。
――――― [JIS Z 4752-2-10 pdf 25] ―――――
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JIS Z 4752-2-10:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61223-2-10:1999(MOD)
JIS Z 4752-2-10:2005の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 4752-2-10:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ4005:2012
- 医用放射線機器―定義した用語
- JISZ4752-1:2001
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第1部:総則
- JISZ4752-2-1:2005
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-1部:不変性試験―フィルム現像機
- JISZ4752-2-2:2001
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-2部:不変性試験―撮影用カセッテ及びフィルムチェンジャにおけるフィルム・増感紙の密着及び相対感度
- JISZ4752-2-3:2005
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-3部:不変性試験―暗室安全光条件
- JISZ4752-2-5:2001
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-5部:不変性試験―画像表示装置
- JISZ4905:2005
- 写真―医用撮影用カセッテ・増感紙・フィルム―寸法及び仕様