JIS Z 8105:2000 色に関する用語 | ページ 6

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Z 8105 : 2000
番号 用語 定義 参考
IEC 対応外国語
60050-845
番号
(JIS Z 8113
番号)
2098 イルミナントによる 02-64
イルミナントを交換したときに,それで照明されてい illuminant
色刺激値のずれ るある物体色刺激に生じる色度及び輝度率の変化。(03102) colorimetric shift
2099 順応による色刺激値 色順応の変化を補正するための数学的な調整。 02-65 adaptive
のずれ (03103)
参考 演色において,試料光源と基準イルミナント colorimetric shift
との色度が一致していない場合には,順応に
よる色刺激値のずれはイルミナントによる
色刺激値のずれと同時に生じる。その場合,
それぞれのイルミナントの下で同じ色知覚
を生じさせる2個の色刺激について,通常の
方法で測定した色刺激値の差が色順応のた
めに試料光源と基準イルミナントとの下で
異なる程度の予測値を意味する。
2100 演色による色刺激値 02-66
イルミナントによる色刺激値のずれと,順応による色 resultant
のずれ (03104)
刺激値のずれとの(ベクトル)合成。演色による知覚 colorimetric shift
色のずれの色刺激値による予測値を意味する。 (of colour
rendering)
2101 イルミナントによる 02-67
イルミナント(照明光)を交換した直後の,観測者の illuminant
知覚色のずれ (03105)
色順応状態に変化が生じないうちに,照明された物体 (perceived)
に対する知覚色に生じる変化。 colour shift
2102 順応による知覚色の 02-68
一定のイルミナントで照明された物体の知覚色に,目 adaptive (perceived)
ずれ の色順応状態の変化だけによって生じる変化。 (03106) colour shift
2103 演色による知覚色の 02-69
イルミナントによる知覚色のずれと順応による知覚色 resultant
ずれ (03107)
のずれとの合成。ある物体の照明を基準イルミナント (perceived)
から試料光源に変えて,それぞれの照明に十分順応し colour shift (of
た状態で観察した場合の物体の色知覚の変化を表す。 colour rendering)
2104 条件等色度 基準光の下で等色である条件等色対が,試験光の下で degree of
等色から外れる程度。 metamerism
2105 条件等色指数 条件等色対の条件等色度を表す指数で,次の2種類が metamerism index
ある。
1. 色比較用常用光源の標準イルミナントへの近似性
を表す,可視条件等色指数及び蛍光条件等色指数
(JIS Z 8720附属書参照)。
2. 物体色対の条件等色度を評価するための,照明光
条件等色指数(JIS Z 8719参照)及び観測者条件等
色指数(JIS Z 8718参照)。
2106 白色度 表面色の知覚される白さの程度。CIEが1986に推奨し whiteness
た方法による数値を白色度指数という。

――――― [JIS Z 8105 pdf 26] ―――――

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Z 8105 : 2000
c) 主に視覚に関する用語
番号 用語 定義 参考
IEC 対応外国語
60050-845
番号
(JIS Z 8113
番号)
3001 物体色, 対象物体に属しているように知覚される色。 02-19 object-colour
物体知覚色 参考 従来のJIS Z 8105の2007は光を反射又は透(03003)
過する物体の(心理物理)色を表してIEC
60050-845用語と整合する上記とは同語異義
であった。
混合のおそれがあるときには,この概念は
物体知覚色と記し,従来の概念は反射(透過)
物体色と記すのがよい。
3002 表面色 02-20
(対象物の)表面から拡散的に反射又は放射している surface colour
ように知覚される色。 (03004)
参考 従来のJIS Z 8105の2008(表面色)とは,
発光知覚色も含む点で概念が異なる。
3003 開口色 02-21
遮光板に開けた孔の中に見える一様な色。奥行き方向 sperture colour
の空間的定位が特定できないように知覚される色。(03005)
3004 発光(知覚)色 02-22
一次光源として光を発している面に属しているか,又 luminous
はその光を鏡面反射しているように知覚される色。(03006) (perceived)
備考 自然の環境で見る一次光源は,普通この意味 colour
において発光色の見えを呈する。
参考 従来のJIS Z 8105の2006(光源色)は,光
源から出る光の心理物理色で,発光知覚色と
異なる概念で,IEC 60050-845には定められ
ていない。混同を避けるために,光源の(心
理物理)色と記すのがよい。
3005 非発光(知覚)色, 02-23
二次光源として光を透過又は反射している面に属して non-luminous
非発光物体色 いるように知覚される色。 (03007) (perceived)
備考 自然の環境で見る二次光源は,普通,この意 colour
味での非発光物体色の見えを呈する。
3006 関連(知覚)色 02-24
他の色と相互に関連して見えている面に属するように related (perceived)

(pdf 一覧ページ番号 )

                         知覚される色。例えば,通常の背景又は周囲視野とと         colour
もに相互に関連して知覚される色。
3007 無関連(知覚)色 02-25
他の色から独立している面に属するように知覚される unrelated

(pdf 一覧ページ番号 )

                         色。例えば,暗黒の周囲の中に一つだけ照明された1          (perceived)
色の色紙,又は暗い夜に一つだけ点灯した信号灯のよ colour
うに他に比較するものがない色。
3008 無彩色 02-26
1. 知覚的意味では,色相をもたない知覚色。白,灰, achromatic

(pdf 一覧ページ番号 )

                            及び黒の色名が普通に用いられ,透過物体には,          (perceived)
無色及び中性が用いられる。 colour
2. 心理的意味では,2007無彩色刺激を参照。
3009 有彩色 1. 知覚的意味では,色相をもつ知覚色。日常会話で02-27 chromatic

(pdf 一覧ページ番号 )

                            は,多くの場合“色”はこの意味で,白,灰又は          (perceived)
黒と対比して用いられる。修飾語“着色coloured” colour
は,普通,有彩色を意味する。
2. 心理物理的意味では,2008有彩色刺激参照。

――――― [JIS Z 8105 pdf 27] ―――――

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Z 8105 : 2000
番号 用語 定義 参考
IEC 対応外国語
60050-845
番号
(JIS Z 8113
番号)
3010 明るさ 02-28
ある面から発している光の強弱の見え方の基になる視 brightness
感覚の属性。 (03012)
参考1. 明るさは,発光面についても非発光面につ
いても用いる。
2. 主として関連する測光量は輝度である。
02-31
3011 明度(関連知覚色の) 同様に照明されている白又は透過率が高い面の明るさ lightness (of a
と比較して,相対的に判断される対象面の明るさ。(03013) related colour)
備考 関連色だけが明度をもつ。
参考1. 明度は,上記の明るさ知覚だけでなく,そ
れを数量化した値も表す。数量化した値で
あることを明確にする場合は,明度関数の
語を用いる。
2. 主として関連する測光量は輝度率である。
3012 明度関数 明度と輝度率(又は相対輝度率)の関係を示す式。 lightness function
その例としてマンセルバリュー関数がある。マンセル
バリュー関数は,マンセル表色系のマンセルバリューV
とMgO煙着面に対する相対輝度率100Y/YMgOとの関係
を表す式。
100Y/YMgO=1.221 9V−0.231 1V2+0.239 5V3−
0.021 009V4+0.000 8404V5
備考 マンセルバリュー関数が作られた当時は,三
刺激値の一つYは,新鮮な酸化マグネシュ
ーム面の値が100となるような数値で与え
られていた。Y/YMgOを相対輝度率と呼ぶ。
3013 明るい 1.明るさが高いことを表すために用いる形容詞。 02-29, 1. bright
2.明度が高いことを表すために用いる形容詞。 02-32 2. light

(pdf 一覧ページ番号 )

                            参考1. IEC 60050-845用語の英,仏,露語では1.
及び2.の概念を別の用語で区別するが,独
語では日本語と同様に,同意一用語を用い
る。
2. 2.の意味で“明るい”は,1.の意味との混
同のおそれがない場合にだけ用いてよい。
混同のおそれがある場合には,“高明度
の”を用いる。
3014 暗い 1.明るさが低いことを表すために用いる形容詞。 02-30, 1. dim
2.明度が低いことを表すために用いる形容詞。 02-33 2. dark
参考1. 0313参考1.参照。 (03015)
2.の意味で“暗い”は,1.の意味との混同のお
それがない場合にだけ用いてよい。混同の
おそれがある場合には,“低明度の”を用
いる。
02-34
3015 ヘルムホルツ・コール 明所視の範囲内で輝度を一定に保ちながら,色刺激の Helmholtz-Kohlrau
ラウシュ現象 (03016)
純度を増加させたときに知覚色の明るさが変化する現 sch phenomenon
象。

――――― [JIS Z 8105 pdf 28] ―――――

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Z 8105 : 2000
番号 用語 定義 参考
IEC 対応外国語
60050-845
番号
(JIS Z 8113
番号)
3016 色相 02-35
ある面が,純粋な赤,黄,緑,青,若しくはそれらの hue

(pdf 一覧ページ番号 )

                         隣り合った二つの間の知覚色と同類に見えるという視
感覚の属性又はそれを尺度化した値。
3017 ユニーク色相, 02-36
それ自体の色相名だけによって記述できて,他の色相 unitary hue ; unique
(心理的)基本色相 (03018)
成分は含んでいないように知覚される色相。例えば, hue
赤みも緑みも感じない黄色相。
備考 ユニーク色相には,赤,黄,緑及び青の4
色相がある。
3018 バイナリー色相, 02-37
隣り合った二つのユニーク色相の組み合わせとして記 binary hue
(心理的)中間色相 (03019)
述される色相。例えば,黄緑色相,また,オレンジは
黄みの赤又は赤みの黄,紫は赤みの青などとされて,
ともにバイナリー色相である。
3019 アブニー現象 02-38
色刺激の主波長及び輝度を一定に保ちながら,純度を Abney
減少させたときに色相が変化する現象。 (03020) phenom-enon
02-39
3020 ベゾルド・ブリュッケ 刺激の色度を一定に保ちながら,明所視の範囲内で輝 Bezold-Brcke
現象 度を変化させたときに生じる色相の変化。 (03021) phenomenon
備考 ある種の単色光刺激では,(与えられた順応
状態で)広い輝度範囲にわたって色相が一定
に保たれる。これらの刺激の波長は不変波長
invariant wavelengthと呼ばれることがある。
3021 色み 02-40
ある面の知覚色について,有彩色の度合が強いか弱い chromaticness ;
かの基になる視感覚の属性。 (03022) colourfulness
備考1. 関連色の場合,ある与えられた色度及び与
えられた輝度率に対して,輝度が非常に高
い場合を除いては,この属性は,通常,輝
度の上昇とともに上昇する。
2. 以前は,クロマチックネスchromaticness
で色相と飽和度との組合せ,すなわち,色
度に対する知覚の相関量を表した。
3022 飽和度 02-41
ある面について,その明るさと比較して相対的に判断 saturation
される色み。 (03023)
備考 与えられた観察条件において,明所視の範囲
内の輝度レベルで与えられた一定の色度の
色刺激は,非常に明るい場合を除いて,あら
ゆる輝度ではほぼ一定の飽和度を示す。
参考 飽和度は,主に発光色の色みの表示に用いら
れる。

――――― [JIS Z 8105 pdf 29] ―――――

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Z 8105 : 2000
番号 用語 定義 参考
IEC 対応外国語
60050-845
番号
(JIS Z 8113
番号)
3023 彩度, 2-42
ある面について,それと同様に照明された,完全な白 chroma
クロマ (03024)
又は高い透過率に見える面の明るさと比較して表した
色み。
備考 与えられた観測条件及び明所視の範囲内の
輝度レベルに対して,与えられた色度で,与
えられた輝度率の(反射物体の)色刺激は,
非常に明るい場合を除いて,あらゆる照度レ
ベルに対してほぼ一定の彩度を示す。同じ環
境で,一定の照度レベルでは,(物体の)輝
度率を増加すれば,通常,彩度は増加する。
3024 カラーオーダシステ 系統的に知覚色を配列した標準色見本がある色の体 color order system
ム 系。
3025 マンセル表色系 マンセル (A. H. Munsell) の考案による色票集に基づ Munsell color
き,1943年に米国光学会 (Optical Society of America) の system
測色委員会で尺度を修正した表色系。マンセルヒュー,
マンセルバリュー,マンセルクロマによって表面色を
表す。
マンセルヒューは色相を,マンセルバリューは明度を,
マンセルクロマは彩度を表す。
3026 オストワルト表色系 オストワルト (W. Ostwald) が考案した表色系。色相, Ostwald system
白色量 (W),黒色量 (S) によって表面色を表す。白色
量,黒色量,純色量 (V) は次の関係にある。
W+S+V=100
白色量,黒色量が0の色をオストワルト純色と呼ぶ。
3027 ナチュラルカラーシ ヘリング (E. Hering) の反対色説を基に,スウェーデン Natural Color
ステム (NCS) で体系化された表色系。色相,黒色量,クロマチック System
ネスで表面色を表す。
3028 (視覚系の)順応 02-07
種々の輝度,分光分布及び視覚の大きさをもつ刺激に, adaptation (of the

(pdf 一覧ページ番号 )

                         事前及びそのときにさらされることによって,視覚系         visual system)
の状態が変化する過程。
備考 特定の周波数,方位,大きさ等に対する順応
もこの定義に含まれるものとして知られて
いる。
3029 輝度順応 視覚系が視野の輝度に順応する過程,又は順応した状 luminance
態。 adaptation
3030 明順応 少なくとも数カンデラ毎平方メートル以上の輝度の刺 light adaptation
激に対する輝度順応。明順応状態ではほとんど,すい
体だけが働くと考えられる。
3031 暗順応 100分の数カンデラ毎平方メートル未満の輝度の刺激 dark adaptation
に対する輝度順応。暗順応状態では,ほとんどかん体
だけが働くと考えられる。
3032 色順応 02-08
主な効果が相対分光分布の相違による色度の変化であ chromatic
るような色刺激の変化による順応。 (02008) adaptation

――――― [JIS Z 8105 pdf 30] ―――――

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JIS Z 8105:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8105:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8113:1998
照明用語