JIS Z 8828:2019 粒子径解析―動的光散乱法 | ページ 4

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Z 8828 : 2019 (ISO 22412 : 2017)
k) 表題(例えば,“試験結果報告書”)
l) 試験機関の名称及び住所,測定が行われた場所(試験機関の住所と異なる場合)
m) 試験報告書固有の識別番号(シリアル番号など),及びページが試験報告書の一部として認識されるよ
うにするための各ページの標識,並びに試験報告書の終わりが明確になる標識。
n) 顧客の名前及び住所
o) 測定する品目の説明,条件及び明確な識別情報
p) 妥当性の評価及び結果の利用に対して重要になる場合,試験試料の受領日及び試験の実施日。
q) 測定報告書を承認する者の氏名,職能及び署名,又は同等の人物証明。
r) 必要な場合,試験又は校正した項目が測定結果に関係する影響項目。
s) 全ての関連する評価及び測定パラメータ。これらは,試験報告書に必ずしも追加する必要はない。

――――― [JIS Z 8828 pdf 16] ―――――

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Z 8828 : 2019 (ISO 22412 : 2017)
附属書A
(参考)
理論的背景
A.1 相関関数解析
A.1.1 自己相関法及び交差相関法
典型的なDLS測定では,狭い帯域の単色かつ可干渉性の光源,すなわち,単一な波長λ0をもつレーザ
光を粒子懸濁液に照射する。分散粒子によって散乱された光を,入射光に対して角度θの位置で干渉させ
て検出する。分散粒子は連続的にブラウン運動しているため,観測される散乱光強度I(t)は,時間に関し
て変動している。したがって,これらの散乱光強度ゆらぎの時間関数を解析することによって,分散粒子
の運動に関する情報が得られる。相関解析における時間解析は,式(A.1)で与えられる散乱光強度の時間自
己相関関数G(2)(τ)が求まる相関計を使用する。
G(2)(τ)=〈I(τ)・I(t+τ)〉 (A.1)
この相関関数は,時間差(相関時間)τだけに依存し,G(2)(τ)の計数を始める絶対時間tには依存しない。
式(A.1)中の記号〈 〉は,様々な時間tに対するI(t) I(t+τ)の平均値を示す。図A.1に,自己相関関数の一
例を示す。
A : ベースライン
G(2)(τ) : 自己相関関数(任意の単位)
τ : 相関時間(μs)
図A.1−正規化された自己相関関数
交差相関の場合は,単色かつ可干渉性の2本のレーザ光の焦点を粒子懸濁液中に合わせる。2本の光線
は,粒子懸濁液中で相互に交わる。2本のレーザ光の重なりあった部分が,測定体積を形成する。粒子に
よって散乱された光を,特定の散乱角度において2個の検出器を用いて検出する。このように,二つの独
立した散乱測定を,同じ測定体積中において行う。このことによって,測定結果から多重散乱の影響が減
少する。

――――― [JIS Z 8828 pdf 17] ―――――

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交差相関は,幾つかの取り合わせが可能で,例えば,異なる散乱角度を使用する,異なるレーザ波長を
使用する,などが挙げられる。これらは,散乱ベクトルが同じである限り,同じ方法で評価可能である。
測定された交差相関関数は,図A.1に示した自己相関関数とよく似ている。
測定体積V中においてブラウン運動している多数の単分散粒子に対して,本質的にG(2)(τ)は式(A.2)に示
す時間差τの指数減衰関数となる。
G(2)(τ)=A[1+Bexp(−2Γτ) ] (A.2)
ここで,
A : 原理的に,時間に依存しない定数で,散乱光強度の時間平均の2乗に比例し,この規格内では
“ベースライン”と呼ぶ。
B : B≦1である装置因子と考えることができる(この規格内では,相関関数の切片として規定する。)。
減衰定数Γは,式(A.3)に与えるように,ブラウン運動している均質な球状粒子の並進拡散係数DTと関
連がある。
Γ=DTq2 (A.3)
ここで,qは,式(A.4)で与えられる散乱ベクトルの大きさである。
4πn
q sin θ (A.4)
λ0
散乱ベクトルq i及び散乱波ベクトルk
は,入射波ベクトルk sの間の差ベクトルq (=k s−k i)によって定義す
る。k i及びk s双方の大きさは2πn/λ0に等しく,nは懸濁液の屈折率を表している。
DLS法に関して注意すべきことは,粒子径ではなく,拡散係数を測定していることである。粒子径は,
拡散係数を粒子径に関係付けることによって決定されているに過ぎない。粘度ηの媒体中に分散した相互
作用のない球形粒子に対して,並進拡散係数は,式(A.5)に与えるストークス−アインシュタイン式によっ
て粒子直径xと関係付けられる。
kT
DT (A.5)
3πηx
ここで,kはボルツマン定数,Tは絶対温度である。
粒子濃度についてこの規格に定めた条件に従えば,測定体積中の粒子数ゆらぎ,多重散乱及び粒子間相
互作用が,粒子径に与える偏りの影響を除くか又は少なくとも最小限にすることができる。粒子数ゆらぎ
による偏りを最小化するために,この規格では,測定体積中に最低でも1 000個の粒子が存在することを
推奨する。
最低1 000粒子という判断基準は,単分散粒子にだけに適用できる。多分散粒子では,散乱体積中に xDLS
より粒子径の小さな粒子が多数存在している必要がある。
以上の数式は,原理的には,均質な球形粒子にその使用が限られている。非球形かつ不均質な粒子に対
しても,並進及び回転の両方の過程が存在するが,これらの数式を用いて測定及び解析が行える。この場
合,式(A.1)式(A.3),及び式(A.14)は,見かけの球相当径を定める式となる。
多分散試料の場合では,実際には,式(A.2)は式(A.6)となる。
2
G(2) (τ)
A1 Bg(1) (τ) (A.6)
ここで,電場の自己相関関数g(1)(τ)は,式(A.7)に示す正規化された減衰定数の分布関数C(Γ)に関係付け
られる。

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g(1) (τ) (A.7)
C(Γ) exp(−Γτ) dΓ
ただし,
C(Γ) dΓ 1 (A.8)
0
である。式(A.8)において,C(Γ) dΓは減衰定数がΓからΓ+dΓまでの範囲にある粒子からの散乱光強度の
分率に比例する。
次のような幾つかの種類の多分散性によって,減衰定数に分布が生じる場合がある。
1) 粒子径の多分散性。すなわち,全ての粒子が同じ形状及び組成をもち,例えば,均質で等方的な球
状であるが,個々の粒子の一次元的な大きさだけが異なるとき。
2) 形状の多分散性。すなわち,粒子の形が異なり,例えば,球状,円盤状及び棒状の混合物であるが,
体積及び組成は等しいとき。
3) 不均質かつ異方性をもつ物質である。すなわち,粒子間で幾つかの物質の存在割合が異なっている
場合,例えば,均質な球に積層球が混じっているとき。
4) 以上に示した複数の多分散性において考えられる全ての組合せ。
DLS法による粒子径測定を適用するときには,1)の多分散性だけを仮定する。
この規格では,減衰定数の分布は次の二つの変数によって規定する。
a) 式(A.9)で定義される平均化された減衰定数Γ
Γ (A.9)
ΓC(Γ) dΓ
b) 無次元の多分散指数PI,すなわち,式(A.10)で定義される分布の広さの指標
μ2
PI 2
(A.10)
Γ
ここで,μ2は式(A.11)によって算出する。
2 2
μ Γ−ΓC(Γ) dΓ (A.11)
0
減衰定数が,平均Γ及び標準偏差σのガウス分布,すなわち,式(A.12)
2
1 Γ−Γ
C(Γ) exp − (A.12)
σ 2π 2σ2
である場合は,PIはΓ及びσを用いて式(A.13)で表せる。
μ2 σ2
PI 2 2
(A.13)
Γ 2Γ
ストークス−アインシュタインの式で定義される粒子径は,緩和時間に逆比例するので[式(A.3)及び式
(A.5)参照],式(A.9)は,この規格における平均粒子径 xDLS を定義することにも使用できる。
1 1 1
C Γ(x) (A.14)
xDLS 0 x x
式(A.14)中のC[Γ(x) ]d(1/x)は粒子径がxからx+dxの範囲にある粒子からの散乱光強度の分率を表してい
るので,平均粒子径 xDLS は式(A.14)で定義するように,散乱光強度の調和平均粒子径である。
この平均粒子径は一般に,質量平均粒子径とは異なる値であり,さらに,より大きな値となる点である

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ことに注意を要する。加えて,例えば,(小角)レーザ光散乱又は回折によって決定する平均粒子径とも異
なる。
さらに,注意すべき点として,ある粒子径分布に関して,C(Γ)はレーザの波長及び偏光状態,並びに散
及びPIも,これらの
乱角θに依存する[式(A.3)及び式(A.4)参照]。そのため,同じ試料であっても,DLS
x
要因に依存して変化する。30 nm以下の粒子径分布測定においては,(粒子径が波長に対して十分小さいた
め)DLS
x 及びPIはレーザ波長(及び散乱角)に対して明確な依存性を示さない。
A.1.2 キュムラント法
キュムラント法では,式(A.7)中の係数exp(−Γτ)を平均値exp(−Γτ)の周りで多項式に展開する。式(A.6)
の3次以降を切り捨てると,この多項式は,式(A.15)に近似できる。
G(2) (τ)
A1 Bexp −2Γτμ2τ2(A.15)
この式は,平均減衰定数Γ,μ2及び平均粒子径 xDLS ,並びに多分散指数PIを決定する基本式となる。
線形回帰を行うため,式(A.15)を,式(A.16)又は式(A.17)に変形する。
1 1 μ2
y(τ) n G2 (Γ)−A lnAB−Γτ τ2(A.16)
2 2 2
y τj a0−a1τja2τ2 j j
1,2,3...m(A.17)
ここで,j : 相関計の遅延チャンネルの番号
ベースラインAは,次の二つの方法で決定される。測定全期間中のカウントレートの総和の時間平均か
ら,又は相関時間τ>>25/ΓにおけるG2(τ)の推定値から求めることができる。ベースラインAを両方法で
推定し,その大きい方の値を採用することを推奨する。しかしながら,この二つの推定値差が,小さい方
の数値の10−3倍より大きい場合には,これ以上の解析を行ってはならない。
解析の対象とするyj=y(τj)の範囲は,[G2(τj)−A]値の範囲が[G2(τ1)−A]>[G2(τj)−A]>[G2(τ1)−A]/100を満
足し,かつ,少なくとも一つの[G2(τj)−A]は,[G2(τ1)−A]/50より小さい。解析対象範囲の[G2(τj)−A]は,全
て正である。そうでない場合,これ以上の解析を行ってはならない。この範囲に入るyjの値の数mは,20
以上である。
式(A.18)で与えられる値sが最小となるように,パラメータa0,a1及びa2を最小二乗法によって決定す
ることで,y(τj)を式(A.15)によって近似できる。
m
s a0 , a1 , a2 a2τ2 j
wj yj−a0−a1τ (A.18)
j 1
式(A.18)中のwjは正規化された重み係数であり,生データG2(τj)がy(τj)に非線形変換されることを意味す
る。
平均粒子径 xDLS は,a1から式(A.19)によって求める。

――――― [JIS Z 8828 pdf 20] ―――――

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JIS Z 8828:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 22412:2017(IDT)

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JIS Z 8828:2019の関連規格と引用規格一覧