JIS Z 8851:2008 大気中のPM2.5測定用サンプラ | ページ 2

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図2−インパクタ方式分粒装置の例
b) サイクロン方式 図3に例を示すように,円筒部,円すい部及びホッパからなる構造で,空気流が本
体内部でら(螺)旋状に旋回し,粗大粒子は遠心力によって壁面に沿って下方に落下して粒子だ(溜)
めに捕集され,微小粒子は通過する方式。
図3−サイクロン方式分粒装置の例

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c) バーチャルインパクタ方式 図4に例を示すように,インパクタ方式における衝突板の代わりに対向
ノズルを設け,噴出ノズルで加速された粒子のうち,粗大粒子は対向ノズル内を通して捕捉され,微
小粒子が分離される方式。
図4−バーチャルインパクタ方式分粒器装置の例
4.2.3 ろ過材保持具
ろ過材保持具は,ろ過材を容易に交換でき,かつ,ろ過材の破損及び空気漏れを生じないもの。
4.2.4 ろ過材
ろ過材は,粒子状物質をろ過捕集するもの。
4.2.5 実流量制御器
実流量制御器は,分粒装置を通過する流量を所定の瞬間実流量に制御できるもの。
4.2.6 吸引ポンプ
吸引ポンプは,ろ過材を通して所定の流量で大気を吸引できるもの。
4.2.7 温度計
サンプラには,採気する大気の温度を測定するために,温度測定範囲が−30+45 ℃において分解能が
0.1 ℃の温度計を設置する。測定する大気温度の測定の間隔は,おおむね1分間ごとに測定できる構造と
する。
4.2.8 大気圧計
サンプラには,大気圧を測定するために,測定範囲が80107 kPaにおいて分解能が0.1 kPaの圧力計を
設置する。測定する大気圧の測定の間隔は,おおむね1分間ごとに測定できる構造とする。
4.2.9 表示部
表示部は,採気開始日時,採気終了日時,瞬間吸引実流量及び積算吸引実流量,並びに必要な場合1) に
は大気温度,ろ過後の空気温度及び大気圧を表示できるもの。

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4.2.10 記録部
記録部は,表示部に示されるデータを記録する構造であり,採気開始日時,採気終了日時及び積算吸引
実流量,並びに必要な場合1) には瞬間吸引実流量,大気温度,ろ過後の空気温度,大気圧などの測定値を,
採気終了後1日以上記録できるもの。
4.2.11 漏れ試験用部品
漏れ試験用部品は,空気漏れ試験を行ったとき,装着部で空気漏れを生じさせないもの。大気導入口を
ふさ(塞)ぐ密閉具及びろ過材と同一形状の密閉板とする。
注1) 採気場所に大気温度及び大気圧の測定データがあればこれを利用することができる。

5 性能

5.1 サンプラ

  サンプラの性能は,次による。
a) 空気漏れ性能 サンプラは,6.1に規定する方法で試験したとき,内部漏れ試験及び外部漏れ試験にお
いて,−30 kPaまで減圧し,バルブ等で密閉後,30秒間の圧力変化量は,7.0 kPa以下とする。
b) 分粒性能 分粒装置は,6.2に規定する方法で試験したとき,50 %分粒径は2.5 μm±0.2 μm,80 %分
粒径に対する20 %分粒径の比で規定する傾きは1.5以下とする。
c) サンプリング性能 サンプラは,6.3に規定する方法で試験したとき,回帰分析して求めたこう(勾)
配は1±0.1,切片は±2 μg/m3,相関係数は0.97以上とする。
d) 吸引ポンプ JIS B 8316-1及びJIS B 8316-2に規定する方法で試験したとき,次の吸引流量及び吸引
圧力をもち,脈動が小さく粒子捕集による圧力損失の増加に対しても十分な吸引能力をもつもの。
1) 吸引流量 吸引流量は,分粒に必要な吸引流量の1.5倍以上とする。
2) 吸引圧力 吸引圧力は,−30 kPa以上とする。

5.2 ろ過材

  サンプラに使用するろ過材の性能は,次による。
a) 粒子捕集効率 JIS K 0901の5.2(捕集率試験)に規定する方法で試験したとき,0.3 μmの粒子の捕
集効率が99.7 %以上とする。
b) 吸湿率及びガス吸着 JIS K 0901の5.4(吸湿率試験)に規定する方法で試験したとき,吸湿性が
0.01 %以下とする。

6 性能試験方法

6.1 空気漏れ試験

  大気導入口から吸引ポンプまでの構成部品に空気漏れがないことを確認するため,次の内部漏れ試験及
び外部漏れ試験を行う。
a) 内部漏れ試験 ろ過材の代わりにろ過材と同一形状の密閉板を装着し,吸引ポンプによって吸引した
状態で,所定の圧力まで減圧されていることを確認し,吸引ポンプ入口をバルブなどで閉じる。所定
の時間経過後の圧力変化を圧力計などで確認する。
b) 外部漏れ試験 分粒装置の大気導入口を密閉具でふさぎ,吸引ポンプによって吸引した状態で,所定
の圧力まで減圧されていることを確認し,吸引ポンプ入口をバルブなどで閉じる。所定の時間経過後
の圧力変化を圧力計などで確認する。

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6.2 分粒試験

6.2.1  試験条件
試験条件は,次による。
a) 周囲温度 535 ℃で,試験中の温度の変化幅は5 ℃以下とする。
b) 湿度 相対湿度は,85 %以下とする。
c) 大気圧 80106 kPaで,試験中の変化幅は5 kPa2) 以下とする。
注2) 試験開始時の気圧から±0.5 kPaを超えた場合は,圧力補正をする。
d) 試験粒子 試験に用いる単分散粒子の粒径は,約2.5 μmを中心に14 μmの間で5点以上とする。
e) 試験粒子の発生 粒子発生装置を用いて発生させた単分散粒子を,清浄空気によって粒子検出器で誤
差とならない濃度に希釈し,これを測定チャンバ内へ導入する。
6.2.2 試験方法
図5に示すように,粒子発生装置によって単分散粒子を発生させて,希釈清浄空気によって濃度測定器
の測定上限界以下の個数濃度まで希釈する。この粒子状物質を含んだ空気を測定チャンバ内に導き,均一
な濃度になるように安定させる。この測定チャンバ内の粒子状物質を,一方はそのままで,もう一方はチ
ャンバ内に配置した分粒装置を通して,同時に個数濃度を測定する。
図5−分粒特性試験
6.2.3 通過率の計算
測定チャンバ内の粒子個数濃度を測定し,この値を分粒装置の入口の個数濃度Clとする。同時に分粒装
置の出口の個数濃度C2を測定し,濃度比C2/C1を求めて,これを通過率とする。

6.3 サンプリング性能試験

6.3.1  試験方法
サンプリング性能試験は,附属書Bの基準サンプラを用いて行う。試験方法は,次による。
a) 設置場所 各々のサンプラの大気導入口は,同一の高さとし,各々12 m離して設置する。
b) 採気時間 大気の採気時間は,24時間又は48時間とする。

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c) サンプラ数 試験時に必要な装置数は,基準サンプラは2台,サンプラは2台とする。
d) 質量濃度の計算法 粒子状物質の質量濃度は,ろ過材の質量及び積算吸引実流量から次の式によって
計算し,小数点以下1けたをJIS Z 8401に規定する方法によって丸める。単位は,μg/m3で表す。
W2 W1
Cm (1)
Qac
ここに, Cm : 質量濃度 (μg/m3)
W2 : 粒子捕集後のろ過材の質量 (μg)
W1 : 粒子捕集前のろ過材の質量 (μg)
Qac : 積算吸引実流量 (m3)
e) 基準サンプラ濃度 基準サンプラの濃度は,2台の基準サンプラによる濃度の平均値とする。ただし,
40 μg/m3以下の濃度においては2台の濃度差が2 μg/m3以上,40 μg/m3以上の濃度においては2台の濃
度の平均値との差が±2.5 %以上の場合は,無効データとする。
f) サンプラ濃度 サンプラの濃度は,基準サンプラのデータと採気日時が同時の,2台のサンプラによ
る濃度の平均値とする。
g) サンプラの評価方法 基準サンプラの濃度とサンプラの濃度とから直線回帰式で求めた値から,サン
プラを評価する。評価に用いるデータ数は,無効データを排除後,基準濃度20 μg/m3以下が5点以上,
基準濃度40 μg/m3以上が5点以上のデータが含まれ,かつ,総計で20点以上でなければならない。
6.3.2 温度計,大気圧計及び実流量制御器部の点検
サンプラ及び基準サンプラの温度計,大気圧計及び実流量制御器部の点検は,次によって行う。
a) 温度計 温度計の取扱説明書に記載された方法による。
b) 大気圧計 大気圧計の取扱説明書に記載された方法による。
c) 実流量制御器部 実流量制御器部の校正は,附属書Aによる。
6.3.3 ろ過材の計量
6.3.3.1 天びん
天びんは,次による。
a) 天びんの性能 読取り限度(最小表示)は,1 μgで質量のトレーサビリティがとれているとともに,
トレーサビリティのある基準分銅による外部校正を行う。
b) 天びんの設置条件 天びんは,防振台の上に設置し,水平に保持する。設置場所は,相対湿度(50±5)
%,大気圧は100103 kPa,温度は20±2 ℃で,温度変化が1時間当たり±2 ℃の恒温恒湿室又は簡
易形のグローブボックスが望ましい。天びんが安定するまでの時間は,天びんの電源投入後68時間
である。天びんの設置条件の温度及び湿度は,JIS Z 8703による。
c) 天びんの操作 天びんの操作は取扱説明書に従うとともに,計量の再現性を良くするため,粒子の捕
集前後のろ過材の計量は,同一の者が行うことが望ましい。
d) 天びんのゼロ点ドリフト ゼロ点ドリフトには,測定中の計量室内部の温度変化によるもの,及び測
定の繰返しを行うことによる経時変化によるものがあるため,毎回確認する。
6.3.3.2 計量
ろ過材の計量は,次の手順で行う。
a) ろ過材の調整 捕集前後のろ過材を安定させるために,空気温度20±2 ℃,相対湿度(50±5) %の雰
囲気の中に24時間以上入れた後に計量する。

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