JIS Z 9111:1988 道路照明基準

JIS Z 9111:1988 規格概要

この規格 Z9111は、トンネルを除く道路の照明の質的基準について規定。

JISZ9111 規格全文情報

規格番号
JIS Z9111 
規格名称
道路照明基準
規格名称英語訳
Lighting for roads
制定年月日
1963年11月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

93.080.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1963-11-01 制定日, 1966-12-01 確認日, 1969-03-01 改正日, 1972-04-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-03-01 改正日, 1993-02-01 確認日, 1998-06-20 確認日, 2003-09-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS Z 9111:1988 PDF [11]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 9111-1988

道路照明基準

Lighting for Roads

1. 適用範囲 この規格は,トンネルを除く道路の照明の質的基準について規定する。
引用規格 :
JIS C 8131 道路照明器具
JIS Z 8113 照明用語
JIS Z 9110 照度基準
JIS Z 9116 トンネル照明基準
2. 用語の意味 この規格に用いる主な用語の意味は,JIS Z 8113(照明用語)によるほか,次による。
2.1 道路関係
(1) 道路 一般の通行に供されている施設。
(2) 道路利用者 道路を利用する歩行者及び車両の運転者。
(3) 一般部 道路の幅員や線形が急変したり,交通が交差,合流・分流していない道路の部分。
(4) 車道幅員 専ら車両の通行に供することを目的とする道路の部分の幅員。
(5) 視環境 道路利用者の視野内に見える環境。
2.2 照明関係
(1) 路面輝度 運転者の眼の位置から見た,前方60mから160mの範囲の車道幅員内の輝度。
(2) 総合均斉度 路面上の対象物の見え方を左右する,路面輝度の分布の一様性の程度を表す輝度の比。
(3) 車線軸均斉度 前方路面の,見掛けの明るさの分布の一様性の程度を表す輝度の比。
(4) グレアコントロールマーク 道路照明による不快グレアの規制の程度を数値的に表したもの。その値
が大きいほどグレアは少ない。
(5) ポール照明方式 ポールに照明器具を取り付け,道路に沿ってポールを配置して照明する方式。
(6) ハイマスト照明方式 高いマストに照明器具を取り付け,少ない基数で広い範囲を照明する方式。
(7) 構造物取付照明方式 道路上又は道路の近辺に構築された構造物に直接照明器具を取り付けて照明す
る方式。
(8) カテナリ照明方式 道路上にカテナリ線を張り,照明器具をつり下げて照明する方式。
(9) 照明器具の配列 道路に沿った照明器具の配列方法。これには,片側配列,千鳥配列,向合せ配列な
どがある。
(10) 照明器具の配置 照明器具の取付高さ,オーバハング,傾斜角度及び間隔によって定まる照明器具の
配置方法。
(11) 照明器具の間隔 道路の中心線上に沿って測定した隣り合う照明器具の水平距離。

――――― [JIS Z 9111 pdf 1] ―――――

2
Z 9111-1988
(12) 片側配列 照明器具を道路の片側に配列する方法。
(13) 千鳥配列 照明器具を道路の両側に交互に配列する方法。
(14) 向合せ配列 照明器具を道路の両側に向き合うように配列する方法。
3. 道路照明の目的 道路照明は,主として夜間に,道路利用者の視環境を改善して,安全で円滑・快適
な道路交通を確保することを目的とする。
4. 道路照明の要件 道路照明の設計に当たっては,照明の対象とする道路利用者の種類に応じ次の照明
要件に留意しなければならない。
4.1 自動車の運転者に対する要件 自動車及び原動機付自転車の運転者が主体となる道路は,次の要件
を満たさなければならない。
(1) 運転者の方向から見た路面輝度が十分高く,できるだけ一様であること。
(2) 照明器具のグレアが運転者に不快感を与えないように十分制限されていること。
(3) 照明器具の配置・配列が前方道路の線形の変化,交差点,合流点・分流点など特殊箇所の有無並びに
その車線構造などを運転者に誤りなく伝達するものであること。
(4) 照明施設が道路やその周辺の景観を害さないものであること。
4.2 歩行者に対する要件 歩行者及び自転車(以下,歩行者という。)が主体となる道路は,次の要件を
満たさなければならない。
(1) 歩行者の見る路面の照度が十分高く,できるだけ一様であること。
(2) 道路上の鉛直面照度が十分高く,互いに歩行者を見分けられること。
(3) 照明器具のグレアが歩行者に不快感を与えないように十分制限されていること。
(4) 光源色が環境に適切なものであり,その演色性が良好なものであること。
(5) 照明施設が道路及びその周辺の景観を害さないものであること。
5. 道路照明の基準 道路に施設する道路照明は,対象とする道路利用者の種類,道路の種類,交通量,
自動車の一般的な走行速度,道路周辺の他の照明の設置状況などに応じ,下記の各項に定める基準のすべ
てに適合することが望ましい。
5.1 運転者に対する道路の照明基準 運転者に対する道路の照明基準は,道路の一般部の直線部・曲線
部,及び特殊箇所,それぞれについて下記による。
5.1.1 一般部の直線部 一般部の直線部の道路に対する照明の基準は,次による。
(1) 平均路面輝度 (Lr) 運転者の位置から見た乾燥した路面の平均路面輝度 (Lr) の維持すべき値は,道
路の種類に応じ,付表1に示す値以上とする。平均路面輝度の測定は附属書による。
(2) 総合均斉度 (U0) 及び車線軸均斉度 (Ul) 乾燥した路面の,運転者から見た総合均斉度 (U0),及び
車線軸均斉度 (Ul) は,道路の種類に応じ,付表1に示す値以上とする。ただしU0は,路面上での最
小輝度 (Lmin) と平均路面輝度 (Lr) との比 (Lmin/Lr) ,Ulは,車線の中心線上での最小輝度 (L2) と,
同じく車線の中心線上での最大輝度 (L1) との比 (L2/L1) とする。これらの最大輝度及び最小輝度(こ
れらを部分輝度という。)の測定は附属書による。
道路の種類に応じ,次式で計算される照明施設のグレアコントロー
(3) グレアコントロールマーク (G)
ルマーク (G) が付表1に示す値以上となることが望ましい。
G=SLI+0.97log Lr+4.41log h'−1.46log p

――――― [JIS Z 9111 pdf 2] ―――――

                                                                                              3
Z 9111-1988
ここに, SLI : 照明器具の固有グレア指数
Lr : 平均路面輝度 (cd/m2)
h' : 観測者の目の位置から照明器具までの高さ,すなわち,
(照明器具の取付高さ)−1.5 (m)
p : 道路区間1km当たりの照明器具の数(台)
(4) 照明方式 照明方式はポール照明方式を原則とする。ただし,道路の構造,交通状況等に応じ,ハイ
マスト照明方式,構造物取付照明方式,カテナリ照明方式などを使用又は併用してもよい。
(5) 光源 使用する光源は,次の諸事項を考慮し,道路の種類,目的,立地条件などに応じて適切なもの
を選定するものとする。
(a) ランプ及び安定器を含む総合効率
(b) 寿命及び光束維持率
(c) 光源色及び演色性
(6) 照明器具 照明器具は,原則としてJIS C 8131(道路照明器具)に規定する照明器具とし,道路の種
類に応じて付表1に示すグレアの制限条件を満足するようなものを選定,使用しなければならない。
(7) 照明器具の配置・配列 照明器具の配置・配列は,道路の幅員,断面構造に応じ,次による(付図1
参照)。
(a) 照明器具の取付高さ (H) 照明器具の取付高さ (H) は,原則として10m以上とする。ただし,道
路構造及び他の構造物との位置関係,他の道路に対するグレアの防止など,照明効果を維持するた
め制限する必要がある場合,並びに空港の近辺など法令などによって制限されている場合には,こ
の限りではない。幅員が同じで連続する道路の照明器具の取付高さ (H) は,一定であることを原則
とする。
(b) 照明器具の配列 照明器具の配列は,道路の断面構造,車道部幅員 (W),照明器具の配光などに応
じ片側配列,千鳥配列,向合せ配列の中から適切なものを使用するものとする。道路の断面構造及
び車道部幅員 (W) によってはこれらを組み合わせてもよい。
(c) 照明器具のオーバハング (Oh) 照明器具のオーバハング (Oh) は,できるだけ短くすることが望
ましい。ただし,道路に沿って道路照明の光を遮るような樹木が林立している場合には,この限り
でない。
連続する道路の照明施設におけるオーバハング (Oh) は一定であることを原則とする。
(d) 照明器具の傾斜角度 ( 器具の傾斜角度( 燿 は,原則として0度以上5度以下とする。
(e) 照明器具の間隔 (S) 照明器具の間隔 (S) は,その取付高さ (H) ,配列に応じ,5.1.1.(2)に示す総
合均斉度 (U0) 及び車線軸均斉度 (Ul) の基準を満足するものとしなければならない。
5.1.2 一般部の曲線部 一般部の曲線部(1)の道路照明の基準は,次による。
注(1) 曲線部とは,曲率半径が1 000m以下の道路の部分をいう。
(1) 照明の一般的基準 照明器具の配列,照明器具の間隔 (S) を除く照明の基準は,5.1.1に準ずるものと
する。
(2) 照明器具の配列及び間隔 (S) 曲線部における照明器具の配列は,これに連続する直線部(以下,直
線部という。)の照明器具の配列に応じ,また,照明器具の間隔 (S) は,その曲率半径に応じ,直線
部の間隔に比べて縮小しなければならない。
曲率半径の極めて小さい曲線部又は,急激な屈曲部においては,照明器具の間隔 (S) を縮小すると
ともに,照明器具の配列のために,その急激な曲線部又は屈曲部の存在,道路の線形の変化状態につ
いての誤判断が生じないように留意しなければならない。

――――― [JIS Z 9111 pdf 3] ―――――

4
Z 9111-1988
5.1.3 特殊箇所 特殊箇所の照明の基準は,5.1.1を準用する。ただし,下記の(1)(9)のような特殊箇所
については,次の要件を満たさなければならない。
(1) 交差点,合流点・分流点 交差点,合流点・分流点付近における照明器具の配置・配列は,道路照明
の一般的効果に加えて,方向を変換しつつある自動車の進行方向の前方を照明すると同時に,交差点
に接近しつつある自動車の運転者が,交差点が存在すること,交差点内で一時的に停止し,又は,進
行しつつある他の自動車の存在,進行状態を,十分前方の位置から視認できるようにしなければなら
ない。単純な交差点における照明器具の標準配置例を付図2に示す。
線形構造の複雑な交差点又は合流点・分流点の照明器具の配置・配列に当たっては,これらに接近
する自動車の運転者が,これらの線形,進行方向,交通信号などの誤認をしないよう,これらに接近
する道路の各点からの透視図によって照明器具の配置を検討することが望ましい。
(2) 横断歩道 横断歩道付近における照明器具の配置・配列は,横断中及び横断しようとする歩行者の状
況を自動車の運転者がよく視認できるように留意しなければならない。横断歩道における照明器具の
標準配置例を付図3に示す。
(3) 橋りょう 橋りょうの照明は,これに連続する道路に設置すべき照明を準用する。ただし,必要に応
じて,橋りょうの構造及び意匠に調和するような照明器具を使用することができる。ただし,その配
光は,JIS C 8131に準拠しなければならない。
(4) 鉄道踏切 前後の道路に照明の設備された鉄道踏切道内及びその付近の照明の標準配置は,5.1.3(2)を
準用する。ただし,使用する照明器具は,鉄道車両の乗務員に対するグレアをできるだけ低減するよ
うに留意しなければならない。
(5) 立体交差部 立体交差部及びその付近の道路の照明の基準は,5.1.1及び5.1.2を準用する。ただし,
交差している複数の道路の照明が立体交差部を通行する自動車の運転者に不快なグレアを与えたり,
線形を誤誘導することがないように留意する。立体交差部にトンネル又はこれに準ずる構造物がある
場合には,JIS Z 9116(トンネル照明基準)を準用する。
(6) 幅員が急変する箇所 幅員が急変する箇所,特に道路幅員が減少する場所付近における照明器具の配
置・配列は,道路照明の一般的効果に加えて,幅員が急変する箇所の状況を自動車の運転者が遠方か
らよく視認できるようにするものとする。
(7) 線形が急変する箇所 平面線形が急変する箇所付近における照明器具の配置・配列は,5.1.2に準ずる
ものとする。縦断線形が急変する箇所付近における照明器具の配列は,道路照明の一般的効果に加え
て,線形が急変することを自動車の運転者が遠方からよく視認できるようにするものとする。
(8) バス停留所 バス停留所付近の照明器具の配置・配列は,道路照明の一般的効果に加えて,バス停留
所の存在とその付近の状況を,自動車の運転者が遠方からよく視認できるようにするものとする。
(9) 駐車場及び休憩施設 駐車場及び休憩施設内での自動車及び歩行者の安全を確保できるようにするも
のとし,維持すべき照度はJIS Z 9110(照度基準)の駐車場の項を準用するものとする。
5.2 歩行者に対する道路の照明基準 歩行者に対する道路の照明は,次の基準のすべてに適合すること
が望ましい。
(1) 照度 歩行者が使用する道路に維持すべき照度は,(夜間の)歩行者交通量,地域及び場所に応じて,
付表2に示す値以上とする。ただし,自転車置場の照度は,交通量の多い道路の照度に準じるものと
する。
(2) 照明方式 照明方式は,ポール照明方式を原則とする。ただし,道路の構造及び交通状況等によって
は,構造物取付照明方式を使用又は併用してもよい。

――――― [JIS Z 9111 pdf 4] ―――――

                                                                                              5
Z 9111-1988
(3) 光源 5.1.1(5)に準じて適切な光源を選定する。
(4) 照明器具 照明器具は,JIS C 8131を準用する。
(5) 照明器具の配置・配列
(a) 原則として,照明器具の取付高さは4m以上,歩行者が使用する道路の部分の幅員の1.0倍以上とす
る。
(b) 照明器具の配列は,片側配列を原則とする。
(c) 照明器具の間隔は,原則として取付高さの5倍以下の距離とする。
6. 照明施設の維持及び管理 照明施設は下記の諸事項に留意し,維持及び管理することが望ましい。
(1) 光源の点灯状態の点検
(2) 光源の個別的集団交換
(3) 照明器具の取付状態の点検
(4) 照明用ポールの点検,補修
(5) 配線及び点滅装置の点検,補修
(6) 照明器具の清掃
付表1 運転者に対する道路照明の基準
平均路面 グレアコン
総合均斉車線軸均
道路の種類 交通の種類と自動車交通量 輝度Lr(2) トロールマ
度U0 斉度Ul
(cd/m2) ークG(3)
主として夜間の自動車交通量の多い高速
上下線が分離され,交差部はすべて立体
自動車交通
交差で,出入が完全に制限されている道 2 0.4 0.7 6

自動車交通専用の重要な道路。多くの場 2 0.4 0.7 5
合,速度の遅い交通用に独立した車線,
主として夜間の自動車交通量の多い中速
歩行者用の道路などを伴う。 2
自動車交通,又は自動車交通量の多い中速 0.4 0.5 5
重要な都市部及び地方部の一般道路
の混合交通
主として夜間の交通量がかなり多く,その
市街地若しくは商店街内の道路又は官
大部分が低速交通又は歩行者であるよう
庁街に通じる道路。ここでは自動車交通
2 0.4 0.5 4
な混合交通
は,交通量の多い低速交通,歩行者交通
などと混合されている。
比較的低い制限速度と,主として夜間,中
住宅地域(住宅道路)と上記の道路を結
1 0.4 0.5 4
ぶ道路 程度の交通量がある混合交通(4)
注(2) 道路の周辺の照明環境が暗い場合には,Lrの値を21としてもよい。
(3) 道路の周辺の照明環境が暗い場合には,Gの値を1増加させることが望ましい。
(4) 交通量が少ない場合には,Lrの値を21としてもよい。ただし,注(2)の規定にかかわらず,Lrの値を0.5cd/m2未
満にすることはできない。

――――― [JIS Z 9111 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS Z 9111:1988の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 9111:1988の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC8131:2013
道路照明器具
JISZ8113:1998
照明用語
JISZ9110:2010
照明基準総則
JISZ9116:1990
トンネル照明基準