39
A 0202 : 2008
附属書C
(参考)
断熱の概念
序文
この附属書は,断熱の概念について記載するものであって,規定の一部ではない。
C.1 一般
この附属書は,断熱の概念を補足するものである。断熱材料とは,部材の表面又は内部に設置された場
合,その部材を通して流れる熱量を少なくするための製品をいう。部材が使用されるときの仕様が定めら
れている場合だけ,数値の限界を定めることができる(注記参照)。
断熱の概念は,熱流量がある程度を超えて望ましくないときに,これを制御しようという概念と関連を
もっている。
ある場合には,断熱計画という作業は,他の目的のために行われる材料やシステムの計画と一緒に行わ
れる。例えば,建物の構造体としての壁は,それ自身で断熱の目的を果たすこともある。
多くの場合には,構造体だけでは断熱性能を満たすには不十分で,断熱性能を満たすには別に断熱材料
を加えなければならない。
断熱システムの概念は,非断熱システムの反対としては定義できない。単に,非断熱システムに比して
非常に熱流量を少なくしたという直観的な概念であると考えられる。
以上の定性的な概念は,次の二つの条件を含んでいる。
a) システムの本来の熱抵抗と,加えられた断熱材料の熱抵抗を加えたものとは,計画した断熱の限界値
を上回るものである。
b) 付加する材料は,高い断熱性をもつ。
注記 建築物に用いられる断熱材は,常温で,0.065 W/ (m・K) 以下の熱伝導率をもち,しかも,0.5 (m2・
K) /W以上の熱抵抗をもつものと考えられる。
――――― [JIS A 0202 pdf 41] ―――――
40
A 0202 : 2008
附属書JA
(参考)
水蒸気拡散抵抗係数の概念
序文
この附属書は,水蒸気拡散抵抗係数の概念について記載するものであり,規定の一部ではない。
JA.1 一般
この附属書は水蒸気拡散抵抗係数の特長とその有用な実際の使い方について例を用いて説明するもので
ある。壁体の内部結露の検討などにも用いられる。
ある建築材料の水蒸気拡散抵抗係数 次の式で定義される。
pa
(JA.1)
a
ここに, 懿 空気の水蒸気基準透湿率
懿 材料の水蒸気基準透湿率
したがって,
例として,
空気 : 1
100
コンクリート(1 800 kg/m3) :
アルミニウム : ∞
EPS : 60
押出し発泡スチレン : 150
実用にはSd値が使用される。Sd値は材料の透湿抵抗を表すための値で,材料のもつ透湿抵抗と同じだけ
の透湿抵抗をもつ空気層の厚みになる。Sd値=水蒸気拡散抵抗係数[ −)×材料の厚さ(m)]であ
る。表面にある塗料や壁紙,シートなど,熱の流れには影響がないが,湿気の流れを妨げる材料に使用さ
れる。
――――― [JIS A 0202 pdf 42] ―――――
附属書JB
(参考)
JISと対応する国際規格との対比表
JIS A 0202 : 2008 断熱用語 ISO 7345 : 1987,Thermal insulation−Physical quantities and definitions
ISO 9229 : 1991,Thermal insulation−Materials, products and systems−
Vocabulary
ISO 9251 : 1987,Thermal insulation−Heat transfer conditions and properties of
materials−Vocabulary
ISO 9288 : 1989,Thermal insulation−Heat transfer by radiation−Physical quantities
and definitions
ISO 9346 : 1987,Thermal insulation−Mass transfer−Physical quantities and
definitions
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び名称 の評価
1適用範 建築及び工業用設 ISO 7345 1 断熱の分野における物理追加 JISの適用範囲は,ISO規格で ISO規格の今後の改正動向を見て
囲 備の断熱に関する 量に関する用語の定義及 ISOへの提案も将来的には考慮し
は定義されていない保温・保冷
物理量,断熱材に関 び単位を規定する。 工事の施工に関する用語を追 ていく。
する主な用語及び ISO 9251 1 熱の移動条件に関係する追加 加し,建築及び工業用設備の断
その定義について 用語の定義と断熱材の特 熱に関する用語としてISO規
規定する。 性に関する用語の定義を 格の適用範囲をより広げた。
規定する。
ISO 9346 1 断熱に関する物質移動の追加
分野に使用される用語の
定義を規定する。
ISO 9288 1 放射による熱移動の分野追加
における用語の定義を規
定する。
A0
ISO 9229 1 断熱分野における原料,追加
202
断熱材及び外装材などの
: 2
副資材に関する用語の定
0 0
4
義を規定する。
8
1
――――― [JIS A 0202 pdf 43] ―――――
A0
4
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差
2
2
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
02
番号
: 2
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
0
及び名称 の評価
08
2引用規
格
3 用語の 用語を五つのカテ ISO7345 − 追加 分かりやすくするため項目を 実質的な技術的差異はない。
分類 ゴリに分類した。 ISO9251 追加した。
ISO9346
ISO9288
ISO9229
4表記方 用語欄,定義欄及び ISO7345 − 追加 分かりやすくするため項目を 実質的な技術的差異はない。
法 対応英語欄の表記 ISO9251 追加した。
用法について説明。 ISO9346
ISO9288
ISO9229
5用語の
定義
5.1基本 ISO規格にある17 ISO 7345 2, 3 ISO規格では17の用語を 追加 JISとして必要な用語の追加。JISとして追加した用語は,ISOへ
用語 の用語を翻訳して 定義 追加の用語は点線の下線を付 の提案を検討する。
定義し,更にJISと 与して区別した。
して6の用語を定義
した。
5.2熱移 ISO規格にある17 ISO 9251 2, 3 ISO規格では17の用語を 追加 JISとして必要な用語の追加。JISとして追加した用語は,ISOへ
動条件及 の用語を翻訳して 定義 追加の用語は点線の下線を付 の提案を検討する。
び材料の 定義し,更にJISと 与して区別した。
特性に関 して5用語を定義し
する用語 た。
5.3物質 ISO規格にある36 ISO 9346 2, 3 ISO規格では36の用語を 追加 JISとして必要な用語の追加。JISとして追加した用語は,ISOへ
移動に関 の用語を翻訳して 定義 追加の用語は点線の下線を付 の提案を検討する。
する用語 定義し,更にJISと 与して区別した。
して21の用語を定
義した。
――――― [JIS A 0202 pdf 44] ―――――
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び名称 の評価
5.4熱放 ISO規格にある61 ISO 9288 3, 4 ISO規格では61の用語定 追加 JISとして必要な用語の追加。JISとして追加した用語は,ISOへ
射による の用語を翻訳して 義 追加の用語は点線の下線を付 の提案を検討する。
熱移動に 定義し,更にJISと 与して区別した。
関する用 して8の用語を定義
語 した。
5.5材料, ISO規格にある105 ISO 9229 3 材料,製品及び断熱シス追加 JISとして必要な用語の追加。JISとして追加した用語は,ISOへ
製品及び の用語を翻訳して テムに関する用語の定義 追加の用語は点線の下線を付 の提案を検討する。
システム 定義し,更にJISと 与して区別した。
用語 して115の用語を定
義した。
附属書A 熱伝導率の概念に ISO 7345 Annex 一致 英文を翻訳して平易に解説し ISO規格の改正動向に対応を考慮
(参考) ついて解説 た。 する。
附属書B 厚さと熱抵抗の関 ISO 9288 Figure 4 一致 英文を翻訳して図の理解を平 ISO規格の改正動向に対応を考慮
(参考) 係(多孔断熱材)に 易にして解説した。 する。
ついて解説 厚さ(熱抵抗の関係における用
語が多数のため附属書B(参
考)とした。
Figure 1, Figure 13及びTable 1が削除 用語の定義から削除 用語の定義の詳細説明のレベルを
2, 3及び 用語の説明資料として掲 合わせた。ISO規格の改正動向によ
Table 1 載 って再検討する。
附属書C 断熱の概念につい ISO 9229 Annex A 一致 英文を翻訳して平易に解説し ISO規格の改正動向に対応を考慮
(参考) て解説 た。 する。
附属書 水蒸気拡散抵抗係 追加 建物の壁体の内部結露は無視 ISO規格の改正動向によって,今後
JA 数の概念について できない断熱理論上の問題で 追加を提案するか検討する。
A0
(参考) 解説 ある。 ISO規格で用語を定義しているが
2
建築材料の水蒸気拡散抵抗係 特に取り上げて理解を容易にする
02
数の概念を平易に解説した。 ために追加。
: 2
0 0
4
8
3
――――― [JIS A 0202 pdf 45] ―――――
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JIS A 0202:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7345:1987(MOD)
- ISO 9229:1991(MOD)
- ISO 9251:1987(MOD)
- ISO 9288:1989(MOD)
- ISO 9346:1987(MOD)
JIS A 0202:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.220 : 熱回収.断熱
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.91 : 建築及び建設材料(用語集)
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.27 : エネルギー及び熱伝達工学(用語集)
JIS A 0202:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA6930:1997
- 住宅用プラスチック系防湿フィルム
- JISG3302:2019
- 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3312:2019
- 塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
- JISG3532:2011
- 鉄線
- JISG3554:2002
- きっ甲金網
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISK2207:1996
- 石油アスファルト
- JISK5600-3-2:1999
- 塗料一般試験方法―第3部:塗膜の形成機能―第2節:表面乾燥性(バロチニ法)
- JISK6781:1994
- 農業用ポリエチレンフィルム
- JISL3405:1987
- ヘッシャンクロス
- JISR3414:2012
- ガラスクロス
- JISZ1702:1994
- 包装用ポリエチレンフィルム
- JISZ1901:2009
- 防食用ポリ塩化ビニル粘着テープ