JIS A 1493:2021 窓及びドアの熱性能―ソーラシミュレータを用いた日射熱取得率の測定 | ページ 3

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照射日射がない場合に熱貫流によって試験体を通過する正味の熱流密度[q'in(qSolar=0)]は,式(7)によっ
て求める。
'q
in Solar0
q'q
in 0
Solar
Asp

(pdf 一覧ページ番号 )

                                       'C  'B  'F 'H  'P
Asp
ここで, Φ'in(qSolar=0) : 照射日射がない場合に試験体を通過する正味の貫
流熱量[このとき,室内外温度差は,(θ'ne−θ'ni)で
ある。](W)
Φ'C : 照射日射がない場合に冷却装置によって除去され
る熱流量(W)
Φ'B : 照射日射がない場合に計測箱周壁面を通過する熱
流量(W)
Φ'F : 照射日射がない場合に室内ファンによって供給さ
れる熱流量(室内ファンを設置しない場合は0と
する。)(W)
Φ'H : 照射日射がない場合に加熱装置によって供給され
る熱流量(加熱装置を設置しない場合は0とす
る。)(W)
Φ'P : 照射日射がない場合に試験体取付パネルを通過す
る熱流量(W)

6 試験装置及び試験体

6.1 試験装置の構成及び概要

6.1.1 試験装置の構成
試験装置は,主にソーラシミュレータ,恒温室及び計測箱によって構成する。詳細は,6.26.6に規定
する。試験装置の全体構成の例を図3に示す。

――――― [JIS A 1493 pdf 11] ―――――

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記号説明
1 : ソーラシミュレータ 8 : 試験体
2 : 恒温室 9 : 室内側バッフル
3 : 計測箱 10 : 室内ファン(任意に設置してもよい。)
4 : 透明な開口 11 : 加熱装置(任意に設置してもよい。)
5 : 屋外側バッフル 12 : 熱流測定装置
6 : 屋外気流発生装置 13 : 冷却装置
7 : 試験体取付パネル 14 : 計測箱周壁
図3−試験装置の全体構成の例
6.1.2 試験装置の概要
試験装置の概要は,次による。
a) ソーラシミュレータが射出した光は,透明な開口を通過し,試験体に照射される。試験体を通過した
光を冷却装置が吸収する。
b) 恒温室には,ソーラシミュレータからの光を試験体に照射するために,透明な開口を設置する。
c) 試験体の恒温室側には,屋外側表面熱伝達率及び屋外側環境温度を調整するために,屋外気流発生装
置及び透明な屋外側バッフルを設置する。
d) 計測箱の試験体との対向面には,計測箱に侵入した日射取得熱及び貫流熱を除去するために,冷却装
置を設置する。
e) 計測箱には,室内側表面熱伝達率及び室内側環境温度を調整するために,加熱装置及び透明な室内側
バッフルを設置する。
f) 計測箱には,均一な温度分布の取得及び/又は室内側表面熱伝達率の調整のために,室内空気をかく
はんする室内ファンを設置してもよい。
g) 試験体を通過する正味の熱流量を決定するために,計測箱を通過する全ての熱流量を熱流測定装置で
測定する。
h) 迷光を避けるために,試験室の全ての壁,床及び天井を日射反射率が0.05以下のコーティングで覆わ
なければならない。

――――― [JIS A 1493 pdf 12] ―――――

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6.2 ソーラシミュレータ

  ソーラシミュレータは,定常光形とし,次の事項を満たすものとする。
a) 照射日射のスペクトル合致度 JIS C 8904-9に従って測定した照射日射のスペクトル合致度が,表3
に規定する全ての波長範囲で0.551.45であるものとする。照射日射のスペクトル合致度の例は,表
D.1を参照。
注記 表3に規定する九つの波長範囲での総照射日射の割合は,ISO 9845-1のエアマス1.5に対す
る直達標準日射スペクトル照射からの偏差によって決定した。
表3−300 nm2 500 nmの波長範囲での総照射日射の割合(ISO 9845-1による。)
番号 波長範囲a)(nm) 300 nm2 500 nmの波長範囲での総照射日射の割合(%)
1 300400 2.9
2 400500 11.3
3 500600 14.1
4 600700 13.5
5 700800 11.8
6 800900 10.1
7 9001 100 13.5
8 1 1001 700 16.8
9 1 7002 500 5.9
注a) 波長範囲の記載は,JIS C 8904-9に合わせている。
b) 照射日射の場所むら JIS C 8904-9に従って測定した試験体面での照射日射の場所むらが,5 %以内で
あるものとする。ただし,照射日射の測定点は,最低16点とする。
c) 照射日射の時間変動率 JIS C 8904-9の放射照度長時間変動率(LTI)の手順に従って測定した試験体
面での照射日射の時間変動率が5 %以内であるものとする。
d) 照射日射の最大入射角 照射日射の試験体への最大入射角は,10°以内であるものとする。
e) 有効照射面 有効照射面の幅及び高さは,試験体幅(Wsp)及び試験体高さ(Hsp)の各々の寸法の100 %
以上であるものとする。

6.3 恒温室

  恒温室は,次の事項を満たすものとする。
a) 一般 恒温室は,透明な開口,屋外気流発生装置及び屋外側バッフルで構成し,屋外側環境条件を維
持できるものとする(図3を参照)。
b) 透明な開口 恒温室を通して試験体に照射光を入射するために透明な開口を設置する。透明な開口
は,高透過ガラス製とし,次による。
1) IS R 3106による各々のガラスの日射透過率が88.0 %以上のもの
2) IS R 3106の表4(日射透過率,日射反射率及び日射吸収率を計算するための重価係数)の波長の
うち,380 nm2 100 nmの範囲での分光透過率の最大値と最小値との差が0.050以下のもの
c) 屋外気流発生装置 試験体の屋外側表面熱伝達率を維持するために屋外気流発生装置を設置する。屋
外気流発生装置は,試験体及び試験体取付パネルと平行な気流を発生させ,屋外側表面熱伝達率を維
持できる適切な風速を与えるものとする。
d) 屋外側バッフル 屋外側バッフルと試験体及び試験体取付パネルとの間に屋外側環境条件を形成し,

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維持するために透明な屋外側バッフルを設置する。屋外側バッフルは,高透過ガラス製とする。屋外
側バッフルは,透明な開口と兼用してもよい。
注記 屋外側バッフルは,屋外側環境条件を設定するのに非常に有用である。詳細は,JIS A 4710を
参照。

6.4 計測箱

  計測箱は,次の事項を満たすものとする。
a) 一般 計測箱は,冷却装置,室内側バッフル,加熱装置(任意に設置してもよい。)及び室内ファン(任
意に設置してもよい。)で構成し,室内側環境条件を維持できるものとする(図3を参照)。熱流計な
どの適切な熱流測定装置を用いて計測箱全体を通過する熱流量を測定できるものとする。
b) 冷却装置 試験体対向面には,計測箱に入る全ての熱を除去するために冷却装置を設置する。冷却装
置の表面は,熱吸収を最大化するために日射吸収率0.90以上及び艶消しの仕上げとする。熱流計及び
熱量計(calorimeter)は,熱流測定装置として使用してもよい。冷却装置の裏面には,室温より低めに
設定した冷媒を循環できるものとする。室内環境温度は,加熱装置,冷媒の入力温度若しくは冷媒の
体積流量又はこれら三つの組合せによって制御できるものとする。
c) 室内側バッフル 室内側バッフルと試験体及び試験体取付パネルとの間に室内側環境条件を形成し,
維持するために透明な室内側バッフルを設置する。室内側バッフルは,室内側環境条件を設定するの
に非常に有用である。詳細は,JIS A 4710を参照。室内側バッフルは,高透過ガラス製とする。
d) 加熱装置(任意に設置してもよい。) 計測箱には,室内環境温度の制御のために加熱装置を設置して
もよい。加熱のために使用した電力を測定できるものとする。
e) 室内ファン(任意に設置しもよい。) 計測箱には,均一な温度分布の取得及び/又は室内側表面熱伝
達率の調整のために室内空気をかくはんする室内ファンを設置してもよい。空気のかくはんのために
使用した電力を測定できるものとする。

6.5 試験体取付パネル

  試験体取付パネルは,恒温室側と計測箱側とを隔て,試験体を正確な位置に取り付けることができるも
のとする。
例えば,計測箱側及び/又は恒温室側の試験体取付パネル表面に取り付けた熱流測定装置で測定するこ
とによって,又は計測箱側及び恒温室側の試験体取付パネル表面温度差を基に計算することによって,試
験体取付パネルを通過する熱流量を決定する。
注記 試験体取付パネルの設計例は,附属書Dを参照。

6.6 校正板

  校正板は,JIS A 4710による。ただし,大きさは,試験体とほぼ同様な大きさとする。
注記 校正板は,表面熱伝達率の測定条件を設定するために用いる。

6.7 温度及び照射日射の測定位置

  温度及び照射日射の測定位置は,次による。
a) 校正板の表面温度は,恒温室側及び計測箱側を測定する。温度は,適切な位置かつ方法によって測定
する(附属書Eを参照)。
b) 計測箱側の空気温度及びバッフル板の表面温度の測定は,校正板の表面温度の測定と同様な位置とす

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る。温度測定の例は,附属書Eを参照。
c) 空気温度の測定位置は,恒温室側及び計測箱側共に試験体取付パネル表面から100 mm程度離れた位
置とする。
d) 入射放射強度(qSolar)は,放射強度計で測定する。放射強度計は,恒温室側に照射日射の光源と正対
させて設置する。放射強度計の位置は,温度センサに影を落とさない試験体の中央付近とする。放射
強度計と試験体取付パネル表面との距離は,50 mm程度とする。
e) 温度センサは,可能な限り照射日射による影響を排除する機構としなければならない。

6.8 試験体

  試験体は,実際の施工に準じて試験体取付パネルの開口部に気密に取り付ける。
試験体取付パネルと試験体のフレームとの隙間は5 mm以下とし,試験体取付パネルと試験体との接合
周辺は,テープ,コーキング材料又はマスキング材料でシールする。試験体の取付方法及び伝熱開口寸法
の取り方は,JIS A 4710の附属書JA(試験体の取付方法及び伝熱開口寸法の取り方)による。

7 測定手順

7.1 測定

  測定は,照射日射がある場合及び照射日射がない場合のそれぞれについて行う。環境条件は,表4によ
る。
表4−環境条件a)
項目 夏期条件 冬期条件
室温θin ℃ 25 20
外気温θex ℃ 30 0
室内側表面熱伝達率b) si W/(m2·K) 8 8
屋外側表面熱伝達率b) se W/(m2·K) 14 24
入射放射強度c) Solar W/m2 500 300
注記 窓及びドアに求められる性能は,夏期は日射遮蔽,冬期は日射熱取得である。
このため,この規格では,各々の環境条件について規定している。
注a) 環境条件は,JIS A 2103の表4(境界条件)を基に設定した。
注b) 室内側表面熱伝達率及び屋外側表面熱伝達率は,附属書Aに規定する方法
によって決定する。
注c) 照射日射は,試験体面に対して垂直に入射させる。夏期条件における入射放
射強度(qSolar)の設定値は,ソーラシミュレータの能力上困難な場合には,
400 W/m2以上,かつ,ソーラシミュレータで可能な最大照射強度としても
よい。
測定のときの室内外空気温度差の許容値は設定値の±2 ℃,及び室内外環境温度差の許容値は設定値の
±5 ℃とする。環境温度と参照温度との差は,5 Kより小さくする。入射放射強度の許容値は,設定値±10
W/m2とする。
試験体表面及びバッフル表面の温度を測定する場合の計測箱側の測定点は,空気温度と同様な位置とす
る。温度測定の例は,附属書Eを参照。
なお,結露などの影響が生じないよう恒温室及び計測箱の相対湿度は,十分に低く保つ。

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JIS A 1493:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 19467:2017(MOD)

JIS A 1493:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1493:2021の関連規格と引用規格一覧