JIS A 1904:2015 建築材料の準揮発性有機化合物(SVOC)の放散測定方法―マイクロチャンバー法 | ページ 4

                                                                                             13
A 1904 : 2015
附属書C
(参考)
マイクロチャンバーの回収率測定の方法に関する手順の概要
この附属書は,マイクロチャンバーの回収率測定の方法に関する手順の概要について記載するものであ
り,規定の一部ではない。
これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来必要が
あれば変更されるべきものである。
C.1 マイクロチャンバー回収率測定方法
マイクロチャンバー回収率測定方法は,次による。
a) 標準試料の添加 チャンバー加熱装置にマイクロチャンバーが設置されている状態で,マイクロチャ
ンバー出口のラインを外し,マイクロシリンジでSVOC標準溶液15 μl(各成分100500 ng程度)
をマイクロチャンバー内に注入し,添加を行う。そのとき,チャンバー内への空気の漏れ込みを防ぐ
ため,ヘリウム又は窒素ガスを加圧状態で流通させチャンバー内を静圧に保ちながら添加を行う。マ
イクロチャンバーの回収率測定法の例を,図C.1に示す。
注記 SVOC標準溶液には,dodecamethyl cyclohexasiloxane (D6), butylated hydroxyltoluene (BHT),
tributyl phosphate (TBP), tris (2-chloroethyl) hosphate (TCEP), dibutyl phthalate (DEP), dibutyl
phthalate (DBP), di (2-ethylhexyl) hthalate (DEHP). dibutyl adipate (DBA), di (2-ethylhexyl)
adipate (DOA) などの対象SVOCを含む。
図C.1−マイクロチャンバー法回収率測定法(その1)
b) マイクロチャンバーの加熱及びSVOC成分の捕集 添加後,直ちにマイクロチャンバー出口のライン
を接続し,数分間室温でヘリウムガス又は窒素ガスを流してチャンバー内の空気を取り除く。捕集を
開始すると同時にチャンバー加熱装置の加熱を行う。チャンバー加熱装置の温度は,室温から毎分10
20 ℃の速度で昇温し200220 ℃で40分程度保持する。捕集終了後,分析を行い各成分の値を求
める。マイクロチャンバーの回収率測定法の例を,図C.2に示す。

――――― [JIS A 1904 pdf 16] ―――――

14
A 1904 : 2015
図C.2−マイクロチャンバー法回収率測定法(その2)
c) マイクロチャンバー回収率の確認 マイクロチャンバーへ添加した量と同等のSVOC混合試料を直接
捕集管に添加して分析し,得られた各成分の値を100 %とし,チャンバー内に添加して得られた値と
の比を求め回収率とする。

――――― [JIS A 1904 pdf 17] ―――――

                                                                                             15
A 1904 : 2015
附属書D
(参考)
サンプルの採取,保存及び試験片の準備に関する手順の概要
この附属書は,サンプルの採取,保存及び試験片の準備に関する手順の概要について記載するものであ
り,規定の一部ではない。
これらは,今後集積される新たな知見及びそれらに基づく国際的な評価作業の進捗に伴い,将来必要が
あれば変更されるべきものである。
D.1 製品のサンプリング方法及び準備
D.1.1 一般
マイクロチャンバーを用いた建築材料から放散されるSVOCの放散試験を行うときには,試験前及び試
験中において,その製品を正しく取り扱う。
この方法は一般に新しく製造された,施工前の建築材料に適用される。この規格で試験対象となる製品
のサンプリング方法,運搬方法,運搬条件及び試験片の準備方法は,次による。
なお,不均一な製品の場合は,放散速度を得るために異なる試験片を測定する必要が生じる可能性を考
慮しておかなければならない。
D.1.2 製品のサンプリング方法
試験対象となる製品は,通常の手順で製造,包装及び取り扱われるものとする。サンプリングした試験
片は直ちに包装し,速やかに試験機関に送付する。
D.1.3 サンプルの包装及び運搬
サンプルは,化学物質による汚染,熱,湿気などに影響されないように保護する。
サンプルごとにアルミニウムはく又はアルミニウム加工の包装材(光沢面を外側にした)で包み,透明
ポリビニルふっ素加工フィルムを裏打ちしたもの,又は同等の性能をもつもので密封する。
採取したサンプルは,運搬の状況によってその材料の放散特性に影響を及ぼす可能性がある。特に,温
度による影響の可能性を考慮しておかなければならない。
D.1.4 板,パネル,ボードなどの製品のサンプルの選択
板,パネル,ボードなどの製品のサンプルの選択は,次による。
a) 未開封の標準パッケージをサンプルとする。ただし,試験機関で試験片の切出しが難しい場合は,箇
条10に従って用意した試験片を試験機関に送付してもよい。
b) 通常,サンプルごとにアルミニウムはくで包み,一つの袋に対してサンプルは1個を,D.1.3で示した
袋に入れて密封する。また,複数個の同じ製品のサンプルを用意する場合には,汚染に注意するため
に,サンプルごとにアルミニウムはくで包み,各々袋に入れる。
c) 試験片の切出し位置は,通常,板,パネル,ボードなどの中央部を選択する。
D.1.5 ロール状製品のサンプルの選択
ロール状製品のサンプルの選択は,次による。
a) ロールの2 m以上内側の位置でサンプルを採取する。
b) サンプルは,ロールの幅なりで長さ1 mを採取する。サンプルを採取した後,通常の生産方向へロー
ル状に丸める。ロールをステープラで留め,アルミニウムはくで包み,D.1.3で示した袋に入れて密封

――――― [JIS A 1904 pdf 18] ―――――

16
A 1904 : 2015
する。一つの袋に対してサンプルは1個とする。サンプルを採取してからポリエチレン袋に入れるま
での作業は,1時間以内に行う。
c) ロールの包装を外し,サンプル中央の適切な部分を選択する。このとき試験片の一辺がサンプルの長
手方向と平行になるようにし,柄を構成する色が多く入るように試験片を採取する。
D.1.6 接着剤,塗料などの製品の試験片の選択
蒸散支配形の建築材料[接着剤・塗料がぬ(濡)れている状態]に関しては,ガラス板,アルミニウム
合金板などに塗布して試験片を準備する。
D.2 試験片のシール
試験片の端部及び裏面を,アルミニウムはくなどでシールする。試験片のシールの例を,図D.1及び図
D.2に示す。
単位 mm
図D.1−試験片シールの例
壁紙 床材
図D.2−試験片シールの実例
D.3 サンプルのラベル表示
サンプルを入れた袋に製品の種類,製造年月日及びバッチ番号を記載したラベルを表示する。ラベルの
表示に当たっては,サンプルに影響がないように注意する。

――――― [JIS A 1904 pdf 19] ―――――

                                                                                             17
A 1904 : 2015
D.4 試験を開始するまでのサンプルの保存
製品の放散試験は,試験機関に送付されてから直ちに開始することを条件とする。測定の開始まで試験
機関にサンプルを保存する場合は,製品の劣化を防ぐためサンプルを保存する期間中は,上記の包装材料
で密封状態に保つ。ただし,サンプルの保存期間は4週間以内とする。

――――― [JIS A 1904 pdf 20] ―――――

次のページ PDF 21

JIS A 1904:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16000-25:2011(MOD)

JIS A 1904:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1904:2015の関連規格と引用規格一覧