この規格ページの目次
19
B 7552 : 2011
2
s Ri
u R= (43)
n
ここに, n : 繰返し測定数
Ri : 5.2.3,5.3.2又は5.4.2で求められた校正値[補正係数
Cf,偏差(器差)E,KファクタKf,流出係数Cd,質量
に関するKファクタKfm]のいずれかで,繰返しのi番
目に求められたもの
R : 繰返し測定で求められた測定値の平均(校正結果)
s2(Ri) : 測定値の実験分散
u(δR) : 平均値の偶然効果による標準不確かさ
2 2
uC (R) u(R) u( R)
= + (44)
R R R
被試験流量計の偶然効果による標準不確かさが形式ごとにあらかじめ求められている場合は,そのあら
かじめ求めた値を用いてもよい。この場合,繰返しの回数を減少させることができる。また,有効自由度
の計算結果から十分な繰返しの回数が求められる場合においても繰返しの回数を減少させることができる。
U(R)
評価された相対合成標準不確かさに包含係数k(通常はk=2)を乗じることで相対拡張不確かさ を
R
算出する。演算に使用した包含係数の表記は,不確かさの報告と同時にする。
U(R) uC (R)
=k (45)
R R
5.6 第三者認定を受けた校正事業者による校正
計量法に基づく登録校正事業者(JCSS事業者)による液体流量計の校正,又はその他のJIS Q 17025に
基づく第三者認定を受けた校正事業者による液体流量計の校正は,その校正設備及び手順にかかわらず,
この規格に適合した校正とみなす。
5.7 校正結果の報告
校正結果の報告には,次の各項目を含む。
a) 校正を実施した機関の名称及び所在地,並びに校正がその所在地以外で行われた場合はその場所
b) 報告書又は校正証明書の識別(例えば,一連番号)
c) 依頼者の名称及び所在地
d) 被試験流量計を識別するために必要な製造業者名,形名,製造番号など
e) 使用した標準器の名称,並びにその標準器の校正方法及び校正実施日
f) 使用した液種及び液温,並びに使用した液種が水以外の場合はその粘度及び密度
g) 校正を実施した年月日
h) 校正結果(流量点ごとの校正結果,拡張不確かさ及び繰返し測定回数,並びに拡張不確かさに適用し
た包含係数を含む。また,表記された不確かさに対して有効自由度を評価した場合は,拡張不確かさ
に対応する測定の信頼水準を記述することが望ましい。)
i) 校正を実施したときの環境条件(例えば,室温,湿度,大気圧など)のうち,必要なもの
j) その他校正結果に影響を与えると思われる事項(例えば,上流側に特殊な配管を設置した場合はその
配管形状)
k) 校正方法がこの規格に適合していることの表明
例 “ここで用いられた校正方法は,JIS B 7552:2011に定める“標準流量計による校正”の規定に
――――― [JIS B 7552 pdf 21] ―――――
20
B 7552 : 2011
適合している。”
注記 被試験流量計の性能が規格に適合していると解釈できるような表記は避ける。
6 器差試験
6.1 試験設備の機能
6.1.1 一般
試験設備の機能は,4.2に加えて,次による。
a) 流量の設定及び調節ができるよう,被試験流量計の出口側に流量調節弁を設置する。
b) 試験設備の運転を管理し,試験条件を明らかにするため,温度計を設置する。
なお,標準器・試験液の温度による補正が必要な場合は,被試験流量計の近接部・標準器の必要箇
所に温度計を設置する。
c) 試験設備の運転を管理し,試験条件を明らかにするため,被試験流量計の入口側に必要に応じて圧力
計を設置する。
なお,標準器が体積管の場合で,体積管の圧力による補正が必要なときは,その入口側及び出口側
に圧力計を設置する。
d) 被試験流量計取付部は,できるだけ標準器に近い位置とし,被試験流量計などの着脱が容易にできる
よう,周囲に十分な空間を設ける。
6.1.2 補助測定器
温度・圧力による補正が必要な場合は,それぞれ次の測定器を用いる。
a) 温度計 目量(一目盛の値)が0.2 ℃以下,又は最小一間隔の値が0.1 ℃以下であって,温度標準器
によって校正されたもの。
b) 圧力計 JIS B 7505-1:2007に定める圧力計1.6級,又はこれと同等以上の性能をもつものであって,
圧力標準器によって校正されたもの。
6.2 試験の手順
6.2.1 共通事項
試験は,試験方法の種類に応じて,それぞれ6.2.26.2.4によって行う。いずれの場合も次に示す手順に
よる。ただし,特別な定めがある場合については,それによる。
a) 試験液の選定 試験液の選定は,4.3に従う。ただし,実液を用いることが困難な場合は,粘度が実液
と類似した液1)を用いる。また,実液における器差が合理的に推定できるときは,水を用いてもよい。
注1) 被試験流量計が容積流量計以外の場合は,密度も近いことが望ましい。
注記 被試験流量計が容積流量計の場合は,実液の粘度を挟む,粘度の近似した2液を用いて試験
を行い,実液の粘度における器差を推定する方法もある。
b) 取込量及び標準器の容量 取込量及び標準器の容量は,次による。ただし,スモールボリュームプル
ーバの場合には,適用しない。
1) 取込量は,試験流量ごとに被試験流量計の目量の100倍以上とする。
なお,被試験流量計の指示量をパルスの積算によって読み取る場合は,1 000パルス以上とする。
2) タンク(ひょう量タンクを含む。)の容量は,被試験流量計の試験最大流量における1分間に相当す
る量以上が望ましい。
3) 体積管の容量は,表記された全量が被試験流量計の試験最大流量における1時間に相当する量の
0.5 %以上とする。
――――― [JIS B 7552 pdf 22] ―――――
21
B 7552 : 2011
c) 被試験流量計の取付け 被試験流量計は,流入方向を合わせ,取扱説明書などに示された姿勢に取り
付ける。
なお,容積流量計及び質量流量計以外の場合は,メータランを確保する。
d) 予備運転 予備運転は,被試験流量計の試験最大流量で被試験流量計が安定するまで試験液を流し,
試験条件を安定させる。
なお,この間試験液の漏れ,配管などの振動及び流れの脈流の有無を点検し,必要な場合は対策を
施す。
e) 試験流量 試験は,被試験流量計に定められた流量範囲の上限及び下限に近い2流量を含む25流量
で行う。ただし,使用流量が明らかな場合は,それに近い1流量で行ってもよい。
なお,流量の設定及び調節は,被試験流量計の下流側に設置された流量調節弁で行い,通液中に流
量を確認する。
f) 温度及び圧力の測定 試験条件を明らかにしておくため,試験液の温度を測定し,必要に応じて圧力
を測定する。
g) 密度の測定 一般に,試験液の温度と密度との関係は明らかな場合が多い。しかし,この関係が未知
であるときには,その都度,密度を測定する。
6.2.2 体積法
6.2.2.1 タンクによる方法
タンクによる方法の手順は,指示値の読取方法に応じて,次による。
a) 停止法による方法 標準器にタンクを用い,停止法によって試験を行う場合は,次の手順による。
なお,代表的な試験装置の配管例を図7に示す。
1) タンクを試験液で満たした後,下部基準点(一般に,ゲージグラス)まで排出する。
2) 被試験流量計の指示値(I1)及びタンクの指示値(Q1)を読み取る。
3) 所定の流量で通液する。
4) 試験液の温度による補正が必要な場合は,通液中に被試験流量計近接部の温度計の指示値を2回以
上読み取る。
5) 所定の量を取り込んだ後,通液を止め,被試験流量計の指示値(I2)及びタンクの指示値(Q2)を
読み取る。
6) タンクの温度による補正が必要な場合は,タンクの温度計の指示値を読み取る。
7) 質量流量計の場合は,タンクの温度計の指示値を読み取る。
――――― [JIS B 7552 pdf 23] ―――――
22
B 7552 : 2011
図7−体積法(タンクによる方法 : 停止法)の試験装置配管例
b) 通液法による方法 標準器にタンクを用い,転流器で,通液法によって試験を行う場合は,次の手順
による。
なお,代表的な試験装置の配管例を図8に示す。
1) 転流器の流れをバイパス側に切り換える。
2) 被試験流量計,転流器及びその間の配管を試験液で充満させる。
3) 転流器の流れをタンク側に切り換えて,タンクを試験液で満たす。再び転流器の流れをバイパス側
に切り換えた後,タンク内の試験液を下部基準点まで排出する。
4) 被試験流量計の流量を所定の流量に設定し,定常的流れになったことを確認する。
5) タンクの指示値(Q1)を読み取る。
6) 被試験流量計の指示値(I1)を読むと同時に転流器の流れをタンク側に切り換える。
7) 試験液の温度による補正が必要な場合は,通液中に被試験流量計近接部の温度計の指示値を2回以
上読み取る。
8) 所定の量を取り込んだ後,転流器の流れを再びバイパス側に切り換えると同時に被試験流量計の指
示値(I2)を読み取る。
9) タンクの指示値(Q2)を読み取る。
10) タンクの温度による補正が必要な場合は,タンクの温度計の指示値を読み取る。
11) 質量流量計の場合は,タンクの温度計の指示値を読み取る。
――――― [JIS B 7552 pdf 24] ―――――
23
B 7552 : 2011
図8−体積法(タンクによる方法 : 通液法)の試験装置配管例
c) 器差の計算は,式(46)又は式(50)によって行う。
6.2.2.2 体積管による方法
体積管による試験の手順は,次による。
a) 通液法による方法 標準器に体積管を用い,通液法によって試験を行う場合は,次の手順による。代
表的な試験装置の配管例を,図9及び図10に示す。
1) 所定の流量で通液する。
2) ピストンなどを発射する。
3) 試験液の温度・圧力による補正が必要な場合は,通液中に被試験流量計近接部の温度計及び体積管
の温度計・圧力計の指示値を読み取る。
4) 質量流量計の場合は,通液中に体積管の温度計・圧力計の指示値を読み取る。
5) 体積管の全量(Q)に相当するカウンタの指示値(IP)を読み取る。
――――― [JIS B 7552 pdf 25] ―――――
次のページ PDF 26
JIS B 7552:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.120 : 流量の測定 > 17.120.10 : 閉水路における流れ
JIS B 7552:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ17025:2018
- 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8762-1:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第1部:一般原理及び要求事項
- JISZ8762-2:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第2部:オリフィス板
- JISZ8762-3:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第3部:ノズル及びノズル形ベンチュリ管
- JISZ8762-4:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第4部:円すい形ベンチュリ管