JIS B 8002-1:2005 往復動内燃機関―性能―第1部:出力・燃料消費量・潤滑油消費量の表示及び試験方法―一般機関に対する追加要求事項 | ページ 6

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
本体の表3の換算式Dを用いると,a =0,m =0.7,n =1.2,s =1である。
本体10.3の式(6)から,pr=100 kPa,rr=2,rmax=2.36のとき
100 0.2
pra 847. kPa
.236
附属書BのB.2から,高度4 000 mのとき,px=61.5 kPa
代用大気条件 使用場所の大気条件
pra=84.7 kPa px=61.5 kPa
Tra=313 K Tx=323 K
Tcr=298 K Tcx=310 K
及びηm=0.90
したがって,
ppx 61
845. .0726
ra 7.
TTra 313 .0969
x 323
TTcy 298 .0961
cx 310
本体10.3の式(5)から
ppx7.0 2.1
TTra TTcy
ra x cx
附属書BのB.3から補間によって
(0.726)0.7=0.799
(0.969)1.2=0.963
及びκ=0.799×0.963×0.961=0.741
附属書BのB.5からκ=0.740,ηm=0.90,α=0.720のとき,
使用場所における出力 : 0.720×1 000=720 kW(給気圧力比2.36のとき)

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
附属書D(参考)使用場所の大気条件から試験場所の大気条件への出力換算
及び換算された機関の使用場所の大気条件のシミュレーションの例

序文

 この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
この附属書は,使用場所の大気条件から試験場所の大気条件への出力換算及び換算された機関の使用場
所の大気条件のシミュレーションの例を示す。
給気冷却器付ターボ過給式4サイクル圧縮点火機関が,使用場所における大気条件での軸出力Pxが640
kWであった。試験場所における大気条件の出力を求める。
使用場所の大気条件 試験場所の大気条件
px=70 kPa py=100 kPa
Tx=330 K Ty=300 K
Tcx=300 K Tcy=280 K
機械効率ηmは,標準大気条件において85 %とする。
使用場所の大気条件下で要求される初期機関出力を標準大気条件におけるものに換算し,その結果を試
験場所の大気条件下における出力に換算する。
この例題を解くには,まず標準大気条件における軸出力を求める。
出力換算に必要な一般的な式及び記号は,本体の10.3の式(1),式(2)及び式(5)による。これらの一般式
を使用場所の大気条件における軸出力を,標準大気条件におけるものに換算できる形に代える。
使用場所の大気条件における軸出力Pxを標準大気条件における軸出力Prに換算するには,本体10.3
の一般式(1)を次の式に修正して適用する。
Pr P愀
使用場所の大気条件における軸出力を標準大気条件における出力に換算するための出力換算係数αは,
次の式による。
1(7.0 ) 1m
使用場所の大気条件における軸出力を標準大気条件における出力に換算するために必要な出力比κは,
次の式による。
ppx m
TTrn
TTcr
r x cx
ここでm,n及びsは表2,調整の方式Dに示される指数である。
m=0.7,n=1.2,s=1.0
展開した式を用い,例題として与えられた数値を代入すると,次のようになる。
0.7 1.2 1.0
70 298 298
0.685
100 330 300

――――― [JIS B 8002-1 pdf 27] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
.0685 1(7.0 .0685).01 1
85
.0685 7.0( .0315 .0176)
.0646
したがって,標準大気条件における軸出力は,次のようになる。
Pr .0640 991 kW
646
これが標準大気条件における出力である。
次に標準大気条件における軸出力を試験場所の大気条件における出力に換算する。
標準大気条件における軸出力を試験場所の大気条件における出力に換算するためには,次の式を用いる。
Py Pr
1(7.0 ) 1m
m n s
py Tr Tcr
pr Ty Tcy
与えられた値を代入すると次のようになる。
7.0 2.1 0.1
100 298 298 .1056
100 300 280
.1056 1(7.0 .1056).01 1
85
.1056 7.0( .0056 .0176) .1063
したがって,試験場所の大気条件における軸出力は,次のようになる。
Py=1.063×991=1 053 kW
最大許容燃焼圧力に制限があり,例えば,それが808 kWであり,機関製造業者がそのように決めてい
る場合には,機関は808 kW以下の負荷のもとで試験する。
この目的のために本体6.2.5によって運転台上において使用場所の大気条件をシミュレートする方法
を用いてもよい。

――――― [JIS B 8002-1 pdf 28] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
附属書1(参考)始動試験

序文

 この附属書は,始動試験に関する参考を記述するもので,規定の一部ではない。

1. 適用範囲

 この附属書は室温状態において,負荷を切り離した状態又は無負荷において始動機能を確
認するための始動試験について示す。
2. 試験項目 試験項目は次による。
a) 人力始動の場合 一人で始動できることを確認する。
b) 電気始動の場合 始動ボタンを押して始動性能(始動の難易)を確認する。
c) 圧縮空気始動の場合 固有の空気だめ又はこれと同容量,同圧力の空気だめを用いる場合で,自己逆
転方式では,正回転方向及び逆回転方向に交互に,逆転機付きのような非自己逆転方式では,正回転
方向に,それぞれ始動できなくなるまで引き続いて始動し,始動可能回数及び始動可能最低圧力を確
認する。
3. 試験条件
3.1 調整 機関製造業者があらかじめ定めた始動試験装置は,始動の際適切に調整してもよいが,その他
の個々の機関調整を行わない。
なお,必要な場合には,あらかじめ回転させてもよいが,その旨を記録しておく。
3.2 各部の温度 機関の各部分,蓄電池,大気圧,冷却液及び潤滑油は,原則として室温に保つ。
4. 測定項目 測定項目は,次による。
a) 試験開始前の測定項目 室温,温度,大気圧,冷却液温度,潤滑油温度,蓄電池電圧,蓄電池電解液
の温度と比重,圧縮空気だめの圧力。
b) 電気始動の場合の測定項目 完全に始動するまでの経過時間(完全に始動するときの機関回転速度),
グロープラグの予熱時間とグロープラグ電流,始動補助装置をもつものは,その操作時間,燃料調節
棒位置又は吸気絞り弁開度。
なお,点火状況,排気色,始動補助装置の操作状況を観察して記録する。
c) 圧縮空気始動の場合の測定項目 始動ハンドルを動かしてから完全に始動するまでの経過時間,始動
不能になるまでの始動回数,始動前後の空気だめの圧力。
なお,点火現象の状況を観察して記録する。
d) 機関の完全始動後に測定するもの 蓄電池電圧,蓄電池電解液の温度と比重,圧縮空気だめの圧力。

――――― [JIS B 8002-1 pdf 29] ―――――

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B 8002-1 : 2005 (ISO 3046-1 : 2002)
関連規格 JIS B 8002-5 往復動内燃機関−性能−第5部 : ねじり振動
ISO 2533:1975 Standard Atmosphere
ISO 8178-10:2002 Reciprocating internal combustion engines−Exhaust emission measurement−Part
10:Test cycle and procedures for field measurement of exhaust gas smoke emissions from
compression ignition engines operating under transient conditions

JIS B 8002-1:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3046-1:2002(IDT)

JIS B 8002-1:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8002-1:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB8001:1990
往復動内燃機関の構造に関する呼び方及び用語の定義
JISB8002-4:1998
往復動内燃機関―性能―第4部:調速
JISB8002-6:1998
往復動内燃機関―性能―第6部:過回転速度防止
JISB8003:2005
内燃機関―機関出力の決定方法及び測定方法―共通要求事項
JISB8008-1:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第1部:ガス状排出物及び粒子状排出物の台上測定
JISB8008-2:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定
JISB8008-3:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第3部:定常状態における排気煙濃度の定義及び測定
JISB8008-4:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第4部:各種用途の定常状態における試験サイクル
JISB8008-5:2009
往復動内燃機関―排気排出物測定―第5部:試験燃料
JISB8008-6:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第6部:試験報告
JISB8008-7:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第7部:エンジンファミリの定義及び決定方法
JISB8008-8:2000
往復動内燃機関―排気排出物測定―第8部:エンジングループの定義及び決定方法
JISB8008-9:2004
往復動内燃機関―排気排出物測定―第9部:圧縮点火機関の過渡状態における排気煙濃度の台上測定での試験サイクル及び試験方法
JISB8009-1:2001
往復動内燃機関駆動発電装置―第1部:用途,定格及び性能