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B 8008-1 : 2009
CO2 : 二酸化炭素
DNPH : ジニトロフェニルヒドラジン
DOP : ジオクチルフタレート
HC : 炭化水素
HCHO : ホルムアルデヒド
H2O : 水
NH3 : アンモニア
NMHC : 非メタン炭化水素
NO : 一酸化窒素
NO2 : 二酸化窒素
NOx : 窒素酸化物
N2O : 二窒化酸素
O2 : 酸素
RME : 菜種油メチルエステル
SO2 : 二酸化硫黄
SO3 : 三酸化硫黄
4.4 略号
CFV : 臨界流量ベンチュリ
CLD : 化学発光検出器
CVS : 定容積サンプル
ECS : 電気化学式センサ
FID : 水素炎イオン化形検出器
FTIR : フーリエ変換赤外線分析計
GC : ガスクロマトグラフ
HCLD : 加熱形化学発光検出器
HFID : 加熱形水素炎イオン化形検出器
HPLC : 高速液体クロマトグラフ
NDIR : 非分散形赤外線分析計
NDUV : 非分散形紫外線分析計
NMC : 非メタンカッタ
PDP : 容積形ポンプ
PMD : 磁気式検出器
PT : 粒子状排出物
SSV : 亜音速ベンチュリ
THC : 全炭化水素
ZRDO : ジルコニアセンサ
%FS : 計器のフルスケールに対する割合 (%)
――――― [JIS B 8008-1 pdf 11] ―――――
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B 8008-1 : 2009
5 試験条件
5.1 機関試験条件
5.1.1 試験条件の変数
機関の吸入空気絶対温度Ta (K),及び乾き状態の大気圧ps (kPa) を測定し,試験室の大気条件係数faを
次の式(1)式(3)によって求める。
a) 圧縮点火機関
無過給及び機械過給機関に対しては :
7.0
99 Ta
fa (1)
ps 298
ターボ過給圧縮点火機関に対しては,給気冷却器の有無に関係なく :
7.0 5.1
99 Ta
fa (2)
ps 298
b) 火花点火機関
2.1 6.0
99 Ta
fa (3)
ps 298
5.1.2 試験の妥当性
試験を妥当と認めるには,係数faが次の条件を満足しなければならない。
0.93≦ fa ≦1.07 (4)
試験は,faが0.961.06の範囲で実施するのが望ましい。
5.2 給気冷却式機関
給気温度は記録し,製造業者が定める定格回転速度の全負荷において,製造業者が定める最高給気温度
の基準値に対し±5 Kでなければならない。冷却媒体の温度は,最低でも293 K (20 ℃)とする。
試験用設備又は外部のブロワを使用する場合の給気温度は,定格回転速度の全負荷において製造業者の
定める最高給気温度の基準値に対し±5 Kに調整する。前述の設定点における給気冷却器の冷却媒体温度
及び流量は,全試験サイクルを通して変更してはならない。給気冷却器の容積は,一般的な車両及び機械
用のものに基づき,技術的に妥当なものとする。
5.3 出力
排出率測定の基準は,JIS B 8004で規定した無修正軸出力である。
機関の運転に必要な補機は,試験の前に取り付けておく。試験台で,補機を取り付けることが不可能又
は不適切な場合には,これらの補機による吸収動力を測定し,測定される機関出力から吸収動力を差し引
く。機械の運転時だけに必要で,機関に取り付けた補機は,試験時には取り外すことが望ましい。このよ
うな補機の例を,次に示す。
− 制動用エアコンプレッサ
− パワーステアリング用ポンプ
− 空調用コンプレッサ
− 油圧機器のポンプ
さらに詳細は,3.9及びJIS B 8004による。
補機を取り外せない場合は,12.5に従って動力計の設定を計算できるように,試験回転速度での補機の
吸収動力を決定する。ただし,機関の一部分から構成される補機を装備する機関を除く(例えば,空冷機
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B 8008-1 : 2009
関の冷却ファン)。
5.4 その他の試験条件
5.4.1 機関吸気装置
機関吸気装置又は試験設備は,定格回転速度の全負荷において,エアクリーナが清浄な状態で,機関製
造業者の定めた最大値±300 Paになるように吸気抵抗を調節する。
機関が取り外せない吸気装置を装備する場合は,それを試験に使用する。
吸気抵抗は,定格回転速度の全負荷において調整する。
5.4.2 機関排気装置
機関の排気装置又は試験場の排気装置は,定格回転速度の全負荷において,機関製造業者が定めた最大
値±650 Paの排気抵抗になるように調節する。排気装置は,7.5.4並びに17.2.1及び17.2.2の排気管 (EP)
に関する規定に示す排気のサンプリングに対する規定に合致しなければならない。
機関が排気後処理装置を備えている場合には,排気管は,後処理装置の拡張部分の始まる入口上流で,
少なくとも管直径の4倍の区間は,とう(搭)載時の排気管と同じ直径としなければならない。排気マニ
ホールドフランジ又は過給機出口から排気後処理装置までの長さは,とう(搭)載時の状態と等しいか,
又は製造業者が指定する範囲内でなければならない。排気背圧は,制約条件が前述の基準に従う場合は,
弁によって調整してもよい。後処理装置の容器は,ダミー試験の間及び排気排出物を測定するとき以外は,
取り外して,不活性触媒担体を内蔵した等価な容器と置換してもよい。
排気抵抗は,定格回転速度の全負荷において調整する。
5.4.3 冷却装置
機関の冷却装置は,機関が製造業者の定めた正常な運転温度を十分に維持できる能力をもつものとする。
5.4.4 潤滑油
試験に使用する潤滑油の仕様を記録し,試験の結果とともに提出する。
5.4.5 可変式気化器
作動範囲の限界を調整できる,設定限界付きの可変式気化器をもつ機関は,調整範囲の両端で試験を実
施する。
5.4.6 クランクケースブリーザ
機関からの全排気排出物の一部として,開放式クランクケースからの排出物を測定する必要がある場合
には,クランクケースブリーザからの排出物は,排気のサンプリング箇所の上流へ(排気後処理装置が付
いている場合はその後流へ)導く。ただし,クランクケースからの排出物が排気と十分混合する距離をと
る。
6 試験燃料
燃料の特性は,機関排気排出物に影響を与える。したがって,試験に使用する燃料の特性は,測定し,
記録し,試験結果とともに提示するのがよい。JIS B 8008-5に標準燃料として決められた燃料を用いる場
合には,燃料規格及び燃料分析結果を提出する。他の燃料の場合に測定し,記録すべき特性は,JIS B 8008-5
の適切なはん(汎)用データシートに記載された項目とする。
燃料温度は,製造業者の推奨値による。試験のときの燃料温度は,燃料噴射ポンプの入口又は製造業者
の定める位置で測定し,測定位置を記録する。
燃料の選定は,試験の目的による。関係者当事者間の協定がある場合を除き,表1に従って選定する。
適切な標準燃料が入手できない場合には,標準燃料に非常に近い特性の燃料を用いてもよい。燃料の特
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性は,申告する。
表1−試験燃料の選定
試験の目的 関係者 燃料の選定
型式認定(認証) 1.認定機関 規定されている場合は,標準燃料
2.製造業者又は供給者 規定されていない場合は,市場入手燃料
受入試験 1.製造業者又は供給者 製造業者が規定する市場入手燃料 a)
2.使用者又は検査官
研究開発 次の一つ以上 : 試験の目的に適合する燃料
製造業者,研究機関,燃料供給者,
潤滑油供給者など
注a) 使用者及び検査者は,市場入手燃料で実施した試験が,標準燃料を用いた場合に指定された
排出物限界値に必ずしも適合しないことを,認知しておくことが望ましい。
7 測定器及び測定するデータ
7.1 概要
供試機関から排出されるガス状排出物及び粒子状排出物を,箇条16及び箇条17に規定する方法で測定
する。箇条16には望ましい排気分析システムについて規定する。箇条17には望ましい粒子状物質希釈シ
ステム及び捕集システムについて規定する。
同等の結果が得られるならば,他のシステム又は分析計を使用してもよい。システムの同等性は,同等
性を測定したいシステム及びこの規格で規定しているシステムの一つとの相関を7対以上のサンプルで判
定する。結果はサイクルの重み係数を乗じた排出率の値で照合する。この相関試験は同一台上及び同一機
関で行い,できれば同時の作動が望ましい。試験サイクルは,JIS B 8008-4で規定する適切なサイクル又
は,同規格で規定する試験サイクルC1とする。サンプルの平均値の同等性は,この台上及び機関で得ら
れたデータから異常なデータを除いたものを附属書Dに規定するF検定及びt検定の統計処理を行うこと
によって確認する。相関をとるために用いるシステムは,試験前に申告して関係者の承諾を得る。
新たな排気分析システムを採用する場合,同等性の判定は,JIS Z 8402-1及びJIS Z 8402-2で規定する
同一条件測定精度及び再現精度の計算に基づく。
機関動力計上での排気排出物測定に用いる測定器は,次に示すものを用いる。この規格には流量,圧力
及び温度の測定器に関する詳細は含まれていないが,排気排出物測定を実施するのに必要なこれらの測定
器に対する精度だけを7.4に示す。
7.2 動力計の仕様
JIS B 8008-4で規定する試験サイクルに適合した特性の機関動力計を使用する。
トルク及び回転速度測定器は,許容値内で軸出力を測定できるものとする。測定器の精度は,7.4に規定
する最大許容誤差を超えてはならない。
7.3 排気質量流量
7.3.1 概要
排気質量流量は,7.3.27.3.6に規定するいずれかの方法で測定する。
7.3.2 直接測定法
排気質量流量の測定は,次のシステムによって行ってもよい。
− フローノズルのような差圧流量計(詳細は,JIS Z 8762-1参照。)
− 超音波流量計
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B 8008-1 : 2009
− 渦流量計
測定時に排気排出物の値に誤差が生じないようにあらかじめ注意する。測定器製造業者の推奨に従って
機関排気システムに測定器を注意深く設置する。特に,機関性能及び排気排出物に測定器の設置による影
響があってはならない。
流量計は,7.4に規定する精度を満たすものとする。
7.3.3 空気質量流量及び燃料質量流量の測定方法
空気質量流量及び燃料質量流量の測定は,7.4に規定する精度をもつ空気流量計及び燃料流量計を用いる。
排気質量流量の計算を,次の式(5)に示す。
qmew qmaw qmf (5)
7.3.4 燃料質量流量及びカーボンバランス法
燃料消費量,燃料組成及びカーボンバランス法による排気濃度から排気質量流量を求める計算を,次の
式(6)に示す(A.3.2.3.1参照)。
wBET wBET 4.1
4.1 wBET 1
wALF .0089 361 ffd
fc .1293 Ha (6)
qmew qmf wALF .0089 361 1 1
fc fc 1 000
ここに, ffd : 式 (A.20)式 (A.23)によって求める。
Ha : 吸入空気の絶対湿度
fc : 式 (A.64)によって求める。[式(7)]
cCOd cHCw
fc cCO2d cCO2ad .0540 (7)
18 513 17 355
ここに, cCO2d : 希釈前の排気における渇き状態のCO2濃度 (%)
cCO2ad : 大気における渇き状態のCO2濃度 (%)
cCOd : 希釈前の排気における渇き状態のCO濃度 (ppm)
cHCw : 希釈前の排気における湿り状態のHC濃度 (ppm)
注記 カーボンバランス法の代わりに酸素バランス法を使用してもよい。A.3.3参照。
7.3.5 トレーサ測定法
排気中のトレーサガス濃度の測定法について規定する。
既知量の不活性ガス(例えば,純ヘリウム)をトレーサとして排気の中へ噴射する。不活性ガスは排気
によって混合及び希釈されるが,排気管内で化学反応させてはならない。不活性ガスの濃度はサンプルに
よって測定する。
トレーサガスを完全に混合させるために,サンプルプローブはトレーサガス噴射位置から下流に少なく
とも1 m又は排気管直径の30倍の距離のどちらか長いほうに設置する。トレーサガスを機関の上流に注
入したときのトレーサガス濃度と,排気管に注入したときのトレーサガス濃度とを比較することによって,
プローブの位置で完全に混合されていることが確認できるなら,プローブは前述の規定より近くてもよい。
トレーサガスの流量を,混合後のトレーサガス濃度がトレーサガス分析計のフルスケールより低くなるよ
うに設定する。
排気質量流量の計算式を,次に示す。
――――― [JIS B 8008-1 pdf 15] ―――――
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JIS B 8008-1:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8178-1:2006(MOD)
JIS B 8008-1:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.020 : 内燃機関
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.50 : 交通機関からの排気ガス
JIS B 8008-1:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8003:2005
- 内燃機関―機関出力の決定方法及び測定方法―共通要求事項
- JISB8004:2005
- 往復動内燃機関―機関出力の決定方法及び測定方法―排気排出物測定に対する追加要求事項
- JISB8008-2:2009
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定
- JISB8008-4:2009
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第4部:各種用途の定常状態における試験サイクル
- JISB8008-5:2009
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第5部:試験燃料
- JISB8008-6:2000
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第6部:試験報告
- JISZ8402-1:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
- JISZ8402-2:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法