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B 8041 : 2012
通常の運転によって生じ,磨耗又は損傷によって引き起こされる,圧縮機洗浄,タービン洗浄及びフィ
ルタ洗浄では回復不可能なガスタービンの性能劣化(JIS B 8042-9を参照)。
3.2
等価運転時間(equivalent operating hours)
点検間隔又は予測寿命を決めるため,ガスタービンの寿命に影響を与える事象に対して時間の重み付け
を行って計算される等価な運転時間(JIS B 8042-9を参照)。
3.3
ガス発生機(gas generator)
プロセス又は出力タービンに供給する高温圧縮ガスを発生させるガスタービン構成要素を組み立てたも
の(JIS B 8042-1を参照)。
3.4
ガスタービン(gas turbine)
熱エネルギーを機械的仕事に変換する機械(JIS B 8042-1を参照)。
注記 1個以上の圧縮機,作動流体を加熱する装置,1個以上のタービン,制御装置及び主要補機から
構成されるもの。主要作動流体が通る熱交換器(排気回収熱交換器を除いて)は,ガスタービ
ンの一部として扱う。
3.5
発熱量(heating value, calorific value, specific energy)
定圧条件下において単位質量の気体又は液体燃料が空気中で燃焼する際に放出する熱量(JIS K 2301を
参照)。
注記 放出する全熱量を総発熱量又は高位発熱量(HHV)と呼び,燃焼生成物中の水蒸気に吸収され
る熱量を総発熱量から差し引いた熱量を真発熱量又は低位発熱量(LHV)という。
3.6
出力(power)
ガスタービンの出力カップリングにおける軸出力,発電機端子における電気出力又は,ガス若しくは圧
縮空気を発生する用途のガスタービン,又はガス発生機の場合には,そのガス出力。
3.7
偶然誤差(random error)
測定値と繰返し性条件下で実施した無数の測定結果の平均値との差(ISO/IEC Guide 99:2007の2.19参
照)。
注記1 つきとめられない原因によって生じる誤差で,符号(+,−)及び大きさが変動する。
注記2 繰返し性とは,同一の計器及び測定条件の下で,同一の測定量を繰返し測定したときほとん
ど同様の指示を与える計器の能力をいう。
3.8
参照標準(reference standard)
一般に,ある場所又はある組織内で利用できる最高の計量性能をもち,そこで行われる測定の基になる
標準(ISO/IEC Guide 99:2007の5.6を参照)。
3.9
比較基準条件(standard reference conditions)
JIS B 8042-2で定義する次の条件。
――――― [JIS B 8041 pdf 6] ―――――
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B 8041 : 2012
a) 圧縮機フランジ(又は圧縮機入口ベルマウス)での入口空気に対して次のとおりとする。
− 全圧力101.325 kPa(1.013 25 bar,760 mmHg)
− 温度15 ℃
− 相対湿度60 %
b) タービン排気フランジ(再生サイクルの場合は,再生用熱交換器出口)での排気に対して次のとおり
とする。
− 静圧101.325 kPa
注記1 密閉サイクルガスタービンの場合は,空気加熱器の基準条件は,大気温度15 ℃及び大気
圧101.325 kPaである。
注記2 作動流体を冷却している場合,冷却器の冷却水入口温度は,15 ℃を基準とする。
3.10
系統誤差,かたより(systematic error)
繰返し性条件下で実施した無数の測定結果の平均値と真の値との差(ISO/IEC Guide 99:2007の2.17参
照。)
注記 一定の原因によって生じ,同じ符号(+,−)をもち,同一の大きさをもつ誤差で,原因とし
て測定器の固有誤差,環境誤差,個人誤差などがあげられる。
3.11
熱効率(thermal efficiency)
燃料の真発熱量(低位発熱量)に基づいた熱消費量に対する出力の比(JIS B 8042-1参照)。
3.12
熱消費率(heat rate)
単位時間に供給される燃料の供給熱量と出力との比(JIS B 8040を参照)。
注記 熱消費率はkJ/(kW・h) で表される。
3.13
トレランス(tolerance)
受渡当事者間で取り決めた保証値に対する許容差。
3.14
トレーサビリティー(traceability)
測定結果及び基準値が有効であることを示す参照元が記されていること。本参照元は,通常,国家基準
又は国際基準に由来するものであり,全過程にて不確かさが表記されたものである(ISO/IEC Guide
99:2007の2.41参照)。
3.15
タービン入口温度,TIT(turbine inlet temperature)
タービン冷却空気及び燃焼器からの燃焼ガスが,一段静翼前で混合するものとして,燃焼器全体のヒー
トバランスによって計算した一段静翼前の理論的な平均ガス温度(8.3.5参照)。
3.16
タービン出口温度,TOT(turbine outlet temperature)
タービン出口のガス温度。
3.17
(不確かさの)タイプA評価(type A evaluation of uncertainty)
――――― [JIS B 8041 pdf 7] ―――――
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B 8041 : 2012
一連の測定値の統計的解析による不確かさの評価の方法(ISO/IEC Guide 98-3参照)。
3.18
(不確かさの)タイプB評価(type B evaluation of uncertainty)
一連の測定値の統計的解析以外の手段による不確かさの評価の方法(ISO/IEC Guide 98-3参照)。
注記 統計的解析以外の手段とは,測定値の起こり得る変動について入手できる次のような情報に基
づく評価の手段である。
− 以前の測定データ
− 機器の挙動及び特性についての一般的知識又は経験
− 製造業者の仕様
− 校正その他の成績書に記載されたデータ
3.19
(測定の)不確かさ[uncertainty (of measurement)]
測定の結果に付随した,合理的に測定量に結びつけられ得る値のばらつきを特徴づけるパラメータ
(ISO/IEC Guide 99:2007の2.26参照)。
注記1 いかなる分野の測定及び試験においても,試験結果の不確かさで表現され得る測定の質の決
定は根本的に重要である。測定の質を定量化する評価基準が測定の不確かさである。この規
格では,用語として“不確かさ”を使用する。
注記2 “測定の精度”(測定結果と測定値の真の値との一致の度合い)は,通常,“精度”と短縮す
る。この用語は数値とは関係なく,定量的な用語としては使用されない。
注記3 JIS Z 8101-2(ISO 3534-2)では,不確かさを次のように定義している。
− 測定結果に付与される,真の値が含まれる範囲の推定値。
3.20
実用標準(working standard)
計器,実量器又は標準物質を,日常的に校正又は検査するために用いられる標準(ISO/IEC Guide 99:2007
の5.7参照)。
3.21
校正(calibration)
計器若しくは測定システムによって指示される量の値,又は実量器若しくは標準物質によって表される
値と,標準によって実現される対応する値との間の関係を,特定の条件下で確定する一連の作業(ISO/IEC
Guide 99参照)。
3.22
総合不確かさ(overall uncertainty)
測定値に対する,種々の要因(計器の不確かさ,測定値のばらつき,読取誤差など)によって生じる不
確かさの全てを含めた総合的な不確かさ。
4 試験領域
試験領域の概念は,保証値についての指定基準条件(7.1)を考慮した性能試験を前提とし,ガスタービ
ン設備を包含するものとする。それは,試験結果の指定基準条件への修正のために,試験中の実際の状態
を測定するとともに,試験領域を通過するエネルギーの流れを決定するために要求される計器の数,レン
ジ及び場所の決定の基礎となる。
――――― [JIS B 8041 pdf 8] ―――――
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B 8041 : 2012
図1は,性能を決定するために必要な測定位置とともに,発電用開放サイクルガスタービンの典型的な
試験領域を示す。
箇条8に示したエネルギー収支計算に試験領域中の測定位置を使用してもよい。
a : 吸気フィルタ
b : 圧縮機
c : 燃焼器
d : タービン
e : 発電機
f : 発電装置の試験境界
注記 記号110は,測定位置を示す(表1参照)。
図1−発電装置の試験領域
――――― [JIS B 8041 pdf 9] ―――――
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B 8041 : 2012
機械駆動装置の試験領域は,図2に示す。
a : 吸気フィルタ
b : 圧縮機
c : 燃焼器
d : タービン
e : 出力タービン
f : 機械駆動装置の試験境界
注記 記号110は,測定位置を示す(表1参照)。
図2−機械駆動装置の試験領域
表1−測定位置識別記号
測定位置 測定項目
1 大気 温度,圧力,湿度
2 圧縮機入口 温度,圧力
3 圧縮機出口 温度,圧力
4 燃料及び注入流体 流量,温度,圧力,燃料組成
5 燃焼器出口 適用外
6 タービン入口 適用外
7 タービン出口 温度,圧力
8 煙突出口 温度
9 電気出力 有効電力,力率,周波数,電圧,電流
軸出力 トルク,軸速度
10 損失 熱損失,機械損失,電気的損失
注記 その他にも試験範囲を通過する流れがあれば考慮する必要がある。
損失は,ガスタービンの排気エネルギーの決定に必要であり,試験範囲外に放出されるエネルギーを含
――――― [JIS B 8041 pdf 10] ―――――
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JIS B 8041:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2314:2009(MOD)
JIS B 8041:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.040 : ガス及び蒸気タービン.蒸気機関
JIS B 8041:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8040:2018
- ガスタービン及び附属装置―用語
- JISB8042-2:2001
- ガスタービン―調達仕様―第2部:比較基準条件及び定格
- JISB8042-4:2003
- ガスタービン―調達仕様―第4部:燃料及び環境
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC1604:2013
- 測温抵抗体
- JISC1610:2012
- 熱電対用補償導線
- JISK2249:1995
- 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
- JISK2272:1998
- 原油及び石油製品―灰分及び硫酸灰分試験方法
- JISK2275:1996
- 原油及び石油製品―水分試験方法
- JISK2279:2003
- 原油及び石油製品―発熱量試験方法及び計算による推定方法
- JISK2301:2011
- 燃料ガス及び天然ガス―分析・試験方法
- JISM8010:2020
- 天然ガス計量方法
- JISZ8762-1:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第1部:一般原理及び要求事項
- JISZ8762-2:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第2部:オリフィス板
- JISZ8762-3:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第3部:ノズル及びノズル形ベンチュリ管
- JISZ8762-4:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第4部:円すい形ベンチュリ管