JIS B 8310:2021 ポンプの騒音測定方法 | ページ 3

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B 8310 : 2021
記号説明
A : 反射面
B : 位置を固定した測定のための測定表面
C : スキャン測定のための,近い測定表面
D : 基準箱
E : ベースプレート
L : 基準箱高さ。
ポンプユニットで最も高い位置の高さとする。
d1 : 0.5 m以上
h1 : L+d1
d2 : 0.2 m以上0.5 m以下
図5−ポンプユニットに対する音響インテンシティ測定の測定表面の例

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B 8310 : 2021
記号説明
A : 位置を固定した測定のための測定表面
B : スキャン測定のための,近い測定表面
C : 基準箱
D : ベースプレート
L : 基準箱高さ。
ポンプユニットで最も高い位置の高さとする。
d1 : 0.5 m以上
h1 : L+d1
d2 : 0.2 m以上0.5 m以下
図6−ポンプ単体に対する音響インテンシティ測定の測定表面の例
5.2.4 マイクロホン又はインテンシティプローブの位置
測定表面上のマイクロホン又はインテンシティプローブの位置については,表1又は表2の各規格で規
定されているものに従う。典型的なマイクロホンの位置を,図3図6及び附属書Bに示す。しかし,次
の要求を満たすために必要な場合には,一つ又は幾つかの測定位置を変更する。
− マイクロホンから配管表面までの距離が,0.5 m以下であってはならない。
− インテンシティプローブから配管表面までの距離が,0.2 m以下であってはならない。
マイクロホンの位置が配管又は軸の中心軸上にある場合には,その位置では測定してはならない。図7
に示すように,軸から45度ずらした2か所で測定する。
ポンプ単体又はポンプユニットの上面からの測定において,安全上測定が困難な場合には,上面のマイ
クロホン位置の幾つかを省いてもよい。

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B 8310 : 2021
a) 正しくない配置 b) 正しい配置
記号説明
S : 測定表面
: マイクロホンの位置
○ : この位置で測ってはならない
図7−マイクロホン設置位置の特例

6 放射音圧レベルの算出

6.1 使用する規格

  6.2で規定する作業位置におけるA特性放射音圧レベルは,A特性音響パワーレベルからA特性放射音
圧レベルを導くISO 11203(Q2を用いる手法)に規定する方法によって算出する。この値は,6.2で規定す
るポンプを包む表面上で平均されたA特性放射音圧レベルを示している。
なお,JIS Z 8733,ISO 3746,JIS Z 8736-1又はJIS Z 8736-2を用いて測定距離d=1 mで音圧レベルを
測定した場合には,得られた平均音圧レベルから暗騒音を補正した平均値 Lを,放射音圧レベルとして
pf
もよい。

6.2 適切な作業位置

  ポンプにおいては,明確なオペレータの作業位置が決まっていないため,基準箱から1 mの距離をとっ
てポンプ単体又はポンプユニットを囲む箱状の形状を作業位置とする。

7 不確かさ

  この規格に基づいて算出された騒音放射の測定における全不確かさは,二つの値から決まる。一つは,
測定の再現性の標準偏差σROであり,用いた騒音放射の測定方法によって与えられる。もう一つは,運転
の不安定及び機械の設置条件に関係する不確かさσomcである。全不確かさσtotは,式(1)から求める。
2 2
tot RO omc (1)
再現性の標準偏差σROについての情報がない場合には,σROを算出するために用いた関係量の最大値を
用いるのがよい。試験しているポンプ単体又はポンプユニットにおけるσomcについての知見がない場合に
は,試験での値を用いる。
注記1 測定の不確かさの更に詳しい情報については,ISO 3744 1)の箇条9及び附属書H,又はISO 3746

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の箇条9及び附属書Dを参照。
注1) IS Z 8733:2000は,ISO 3744:1994の対応規格であるが,不確かさを規定したISO 3744:2010とは
対応していないため,ここではISO 3744を参照。
拡張不確かさUは,正規分布の95 %信頼性区間の両側をとって包含係数k=2として,式(2)から求め
る。その単位は,デシベルである。
U=k·σtot (2)
注記2 拡張不確かさは,望まれる信頼性のレベルに依存する。結果をある限定された値と比較する目
的に用いるときには,包含係数を正規分布の片側とするのが適切である。その場合,95 %信頼
性区間についてはk=1.6となる。より詳しい情報は,ISO 4871を参照(なお,ISO 4871では,
拡張不確かさUは,Kと表現されている。)。
注記3 この規格で用いる拡張不確かさは,同じ生産分の機械群に対する騒音の申告を行うためにISO
4871で用いられる標準偏差を含まない。このような不確かさの算出については,ISO 4871を参
照。

8 設置及び据付条件

8.1 一般

  設置及び据付条件は,必要とされる精度グレードに左右される。同じ精度グレードに対しては,音響イ
ンテンシティ測定は,音圧測定よりも要求が少ない。音響インテンシティは,配管又は弁のような外部の
音源の影響を受けないからである。

8.2 騒音試験の実施場所

8.2.1 一般
騒音試験を行う場所は,次のいずれかとする。
− 現場
− 試験台
− 音響測定用施設
試験台で行われる試験は,無響室を利用する小さな出力の機械を除いて,騒音の程度を示すためだけに
行われるものであって,契約上の限界を満たしているかを確認するためのものではない。なぜならば,そ
のような試験台では,非常に残響が大きく,測定は周囲の機器の影響を強く受けるからである。
注記 ポンプの騒音測定は,流量調整弁又は配管からの暗騒音に影響を受ける。この暗騒音は,主に流
れによって生じるもので,ポンプが停止しているときの測定結果による補正では正しく評価する
ことは不可能である。したがって,暗騒音を減らすように,8.2.28.2.4に示すような試験環境を
改善する試みを行うことが必要になる。
8.2.2 現場での試験
音響的な環境を改善するために,次のことを検討することが望ましい(10.2参照)。
− 一時的に配管を,防音ラギングで覆う。
− 他の騒音源からの騒音が最小になるように運転する。

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− ポンプ単体として測定する場合には,一時的に原動機及び伝達装置を遮蔽する。
− 一時的に反響面を吸音材で覆う。
8.2.3 試験台での試験
ポンプ出口側の配管に設けられた弁などの絞り装置,ポンプに接続された補機の配管,及びシステムか
らの音響フィードバックが,ポンプの騒音測定に影響を与えないようにする。
弁などの絞り装置には,低騒音のものを使うことを推奨する。
次のことを検討することが望ましい。
− 接続された配管を,防音ラギングで覆う。
− 他の騒音源からの騒音が最小になるように運転する。
− ポンプ単体として測定する場合には,一時的に原動機及び伝達装置を遮蔽する。
− 一時的に反射面を吸音材で覆う。
− 振動を抑える手法を使う。
8.2.4 音響測定用施設での試験
試験施設は,次の要件を最低限満たしていなければならない。
− 弁などの絞り装置に低騒音のものを使っている。
− 入口及び出口配管において,定在波の影響を減らしている(例えば,液体用の無反射端にするなど)。
− 入口及び出口の配管を,防音ラギングで覆っている。
− ポンプ単体又はポンプユニットとそれを支える構造物との間を伝搬する構造音を絶縁している。
− 機械的な共振を減らしている。
− ポンプ単体の試験では,防音箱などを用いて原動機及び動力伝達装置が音響的に絶縁している。
− ポンプ内部の作動流体に空気が入らない(例えば,閉ループ管路にするなど)。

9 騒音測定中の運転条件

9.1 一般

  騒音測定を行う際には,9.2で規定される作動流体を用い,運転マニュアルに規定されている運転点の範
囲で運転されている状態で行う。
この運転点は,次のいずれかで決定する。
− 仕様で与えられた条件の中での最大効率点
− 受渡当事者間の協定による吐出し量での運転点
− 量産形のポンプでは,吐出し量Qと全揚程Hとの積が最大となる点
注記 契約などで決定された他の運転条件でも,試験を行うことがある。
試験設備の動力が限られている場合には,騒音試験は,変換法則から計算される動力の小さい条件で実
施する。その際の変換法則は,受渡当事者間で協議する。

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JIS B 8310:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20361:2019(MOD)

JIS B 8310:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8310:2021の関連規格と引用規格一覧