33
B 8327 : 2013
9.2 実物ポンプへの諸量の換算
9.2.1 吐出し量,全揚程及び軸動力の換算
模型ポンプの性能試験で得た諸量から実物ポンプの吐出し量,全揚程及び軸動力を次の式によって求め
る。
3
nP DP
QP QM Fv
nM DM
2 2
nP DP gM
HP HM Fh
nM DM gP
3 5
nP DP P
PP PM / Fh Fm
nM DM M
hP mP vP
P Fh Fm Fv M M
hM mM vM
ここに, QP : 実物ポンプの吐出し量(m3/s)
QM : 模型ポンプの吐出し量(m3/s)
HP : 実物ポンプの全揚程(m)
HM : 模型ポンプの全揚程(m)
PP : 実物ポンプの軸動力(kW)
PM : 模型ポンプの軸動力(kW)
nP : 実物ポンプの回転速度(s−1)
nM : 模型ポンプの回転速度(s−1)
DP : 実物ポンプの代表寸法(m)
DM : 模型ポンプの代表寸法(m)
gP : 実物ポンプの設置場所の重力加速度(m/s2)
gM : 模型ポンプの設置場所の重力加速度(m/s2)
ηP : 実物ポンプの効率(%)
ηM : 模型ポンプの効率(%)
ηhP : 実物ポンプの水力効率(%)
ηhM : 模型ポンプの水力効率(%)
ηvP : 実物ポンプの体積効率(%)
ηvM : 模型ポンプの体積効率(%)
ηmP : 実物ポンプの機械効率(%)
ηmM : 模型ポンプの機械効率(%)
ρP : 実物ポンプの揚液の密度(kg/m3)
ρM : 模型ポンプの揚液の密度(kg/m3)
Fh : 実物ポンプと模型ポンプとの水力効率比
Fh=ηhP / ηhM
Fm : 実物ポンプと模型ポンプとの機械効率比
Fm=ηmP / ηmM
Fv : 実物ポンプと模型ポンプとの体積効率比
Fv=ηvP / ηvM
α : 実物ポンプと模型ポンプの水力効率比の
全揚程影響指数(=0.5)
β : 実物ポンプと模型ポンプの水力効率比の軸
動力影響指数(=0.5)
――――― [JIS B 8327 pdf 36] ―――――
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B 8327 : 2013
注記 ここで与えられる各効率比は,9.2.2で計算した効率比を用いる。
9.2.2 体積効率比,機械効率比及び水力効率比の計算
模型ポンプの性能試験で得た効率から実物ポンプの効率を換算する場合には,次の式を用いる。計算は
体積効率比,機械効率比,水力効率比の順に行い,9.2.1の式を用いて,実物ポンプへ換算する。実物,模
型のレイノルズ数の計算においては,模型は性能測定時の清水温度を,また実物については実運転時(仕
様運転点)の清水温度を用いて計算する。
a) 体積効率 模型ポンプ及び実物ポンプの最高効率点の体積効率は,附属書Cで計算する。ただし,斜
流ポンプ(セミオープン羽根車形)及び軸流ポンプについては,体積効率は100 %とする。体積効率
比は,1.0とする。任意の吐出し量における模型ポンプの体積効率は,次の式によって決定する。
QM / QMopt
vM/ 100
QM / QMopt 100 /vMopt1
ここに, QMopt : 模型ポンプの最高効率点における吐出し量(m3/s)
QM : 模型ポンプの任意の吐出し量(m3/s)
ηνMopt : 模型ポンプの最高効率点における体積効率(%)
ηvM : 模型ポンプの任意の吐出し量における体積効率(%)
任意の吐出し量の体積効率比は,次の式によって決定する。
vP vPopt
Fv
vM vMopt
ここに, Fv : 任意の吐出し量の体積効率比(−)
ηvPopt : 実物ポンプの最高効率点における体積効率(%)
b) 機械効率 模型ポンプの機械効率は,次の式によって決定する。
セミオープン羽根車形斜流ポンプ及び軸流ポンプの機械効率は100 %とする。機械効率比は,1.0と
する。
mMopt100
PMopt PLmMopt
/
PMopt
2 3
PLmMoptCLmM M D2 mM u2 mM8/
.016
CLmM .0028 RemM
ここに, ΔPLmMopt : 模型ポンプの円盤摩擦損失(両面)(kW)
PMopt : 模型ポンプの軸動力(kW)
(羽根車一段当たりの軸動力)
ηmMopt : 模型ポンプの最高効率点における機械効率(%)
CLmM : 模型ポンプの摩擦トルク係数(−)
RemM : 模型ポンプのレイノルズ数(3.2.13参照)(−)
ρM : 模型ポンプの清水の密度(kg/m3)
D2mM : 模型ポンプの羽根車平均外径(m)
斜流ポンプの場合には
2 2
D2 mM D2 bM D2 sM
ここに, D2bM : 羽根車側板ボス側外径(m)
D2sM : 羽根車側板シュラウド側外径(m)
u2mM : 模型ポンプの羽根車外周速(m/s)
模型ポンプの機械効率から実物ポンプの機械効率を換算する場合には,次の式を用いる。
――――― [JIS B 8327 pdf 37] ―――――
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B 8327 : 2013
mMopt
/ 100
mPopt
mMopt 100 Λ
mMopt
.016 .0 11
CLmP RemP eP
Λm
CLmM RemM eadmP
eadmP 125 vP / u2 mP
模型ポンプについては
eadmM 125 vM / u2 mM
ここに, Λm : 摩擦トルク係数比(−)
CLmP : 実物ポンプの摩擦トルク係数(−)
RemP : 実物ポンプのレイノルズ数(3.2.13参照)(−)
eP : 実物ポンプの側板外表面の粗さ(μm,Ra)
eadmP : 実物ポンプの側板外表面の水力的滑らかな表面粗さ
(μm,Ra)
eadmM : 模型ポンプの側板外表面の水力的滑らかな表面粗さ
(μm,Ra)
u2mP : 実物ポンプの側板外表面の平均直径D2mPにおける周速
度(m/s)(3.2.13参照)
u2mM : 模型ポンプの側板外表面の平均直径D2mMにおける周速
度(m/s)(3.2.13参照)
任意の吐出し量における模型ポンプの機械効率は,次の式によって決定する。
PMopt
mM 100 100 mMopt
PM
ここに, ηmM : 模型ポンプの任意の吐出し量における機械効率(%)
ηmMopt : 模型ポンプの最高効率点における機械効率(%)
PMopt : 模型ポンプの最高効率点における軸動力(kW)
PM : 模型ポンプの任意の吐出し量における軸動力(kW)
任意の吐出し量の機械効率比は,次の式によって決定する。
mP mPopt
Fm
mM mMopt
ここに, Fm : 任意の吐出し量の機械効率比(−)
ηmPopt : 実物ポンプの最高効率点における機械効率(%)
c) 水力効率(比エネルギー効率) 遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプの全ての形式に適用する。
体積効率及び機械効率を用いて次の式によって計算する。
M
hM
vM / 100 mM/ 100
.016
RehM
Rehs 1 Λhi 1 Λhd
hPopt hMopt .016
100 hMopt
RehM 1 Vsopt 2 2
Rehs Vsopt
寸法効果係数は,計算に比速度nsを用いる場合には,次の式によって計算する。
Vsopt.113 .0081 ln ns
――――― [JIS B 8327 pdf 38] ―――――
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B 8327 : 2013
また,形式数Kを用いる場合には,次の式によって計算する。
Vsopt.064 .0081 ln K
羽根車については,次の式によって計算する。
.016 .011
RehP ePi
Λhi
RehM eadmPi
100 vP
eadmPi
u1P
模型ポンプの羽根車については,次の式によって計算する。
100 vM
eadmMi
u1M
ディフューザ又は渦巻ケーシングについては,次の式によって計算する。
.016 .011
RehP ePd
Λhd
RehM eadmPd
200 vP
eadmPd
u2mP
模型ポンプのディフューザ又は渦巻ケーシングについては,次の式によって計算する。
200 vM
eadmMd
u2mM
任意の吐出し量の水力効率比(Fh)については,次の式によって計算する。
hP hPopt
Fh
hM hMopt
ここに, ηhPopt : 実物ポンプの最高効率点の水力効率(%)
ηhMopt : 模型ポンプの最高効率点の水力効率(%)
ηhM : 模型ポンプの水力効率(%)
ηM : 模型ポンプの効率(%)
ηvM : 模型ポンプの体積効率(%)
ηmM : 模型ポンプの機械効率(%)
Vsopt : 基準レイノルズ数(Rehs=4.0×106)における最高効率点
の寸法効果係数(%)
Λhi : 羽根車の摩擦係数比(−)
ePi : 実物ポンプ羽根車流水面粗さ(μm,Ra)
(水力学的に滑らかな表面粗さの約3倍以下)
eadmPi : 実物ポンプの羽根車流水面の水力学的に滑らかな表面
粗さ(μm,Ra)
eadmMi : 模型ポンプの羽根車流水面の水力学的に滑らかな表面
粗さ(μm,Ra)
u1P : 実物ポンプの羽根車入口周速度(m/s)
u1M : 模型ポンプの羽根車入口周速度(m/s)
Λhd : ディフューザ又は渦巻ケーシングの摩擦係数比
ePd : 実物ポンプのディフューザ又は渦巻ケーシングの流水
面粗さ(μm,Ra)
(水力学的に滑らかな表面粗さの約3倍以下)
――――― [JIS B 8327 pdf 39] ―――――
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B 8327 : 2013
eadmPd : 実物ポンプのディフューザ又は渦巻ケーシング表面の
水力学的に滑らかな表面粗さ(μm,Ra)
eadmMd : 模型ポンプのディフューザ又は渦巻ケーシング表面の
水力学的に滑らかな表面粗さ(μm,Ra)
u2mP : 実物ポンプの羽根車平均出口周速度(m/s)
u2mM : 模型ポンプの羽根車平均出口周速度(m/s)
Qopt : 最高効率点における吐出し量(m3/s)
Q : 模型ポンプの任意の運転点の吐出し量(m3/s)
ns : 比速度(3.2.27参照)
K : 形式数(3.2.28参照)
n : ポンプの回転速度(s−1)
可動羽根ポンプに対しては,各羽根角度ごとに性能曲線について上記効率換算式を適用する。
9.3 試験結果の判定
模型試験によって実物ポンプの受渡試験とする際に,あらかじめ受渡当事者間の協定がない場合には,
次の方法によって試験結果の判定を行う(図12参照)。
a) 模型試験結果を9.2の規定に従って,同一のキャビテーション係数σの条件において実物ポンプの性
能に換算する。これから横軸に吐出し量QP,縦軸に全揚程HP,軸動力PP及び効率ηPをとり,これら
を滑らかな曲線で結ぶ[図12 a) 参照]。
b) 試験結果の判定(全揚程) 保証点(QG,HG)からそれぞれ正方向へ(tQ×QG)の長さの水平線及び
(tH×HG)の長さの垂直線をもつ寸法許容差の大きさのL字形を描く。全揚程及び吐出し量の保証は,
H(Q) 曲線がL字形の水平線又は垂直線を横切るか,又は少なくとも接するならば満足される[図12 b)
参照]。ここで,tQ=0+0.03,tH=0+0.045とする。
c) 試験結果の判定(効率) 効率は,規定された仕様点(QG,HG)とQG軸の原点とを結ぶ直線がH(Q)
曲線と交わる点からの垂直線がη(Q) と交わる点から得られる。保証条件は,この交点での効率値がηG
よりも高いか,又は少なくとも等しいならば満足される[図12 b) 参照]。
d) 試験結果の判定(軸動力) P(Q) 曲線の測定値の帯が使用吐出し量範囲内で駆動原動機容量PGを超
えてはならない[図12 c) 参照]。
e) キャビテーション試験では,全揚程の低下の割合が性能試験の値に対して3 %以下であれば,キャビ
テーション試験に対する保証は満たされたと判断する。また,NPSH試験においては,同一のキャビ
テーション係数σの条件において8.2の試験で求められたQ-NPSH3曲線が保証点(QG,NPSH3G)の
下方に位置すれば,キャビテーション性能に対する保証は満たされたと判断する[図12 d) 参照]。
――――― [JIS B 8327 pdf 40] ―――――
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JIS B 8327:2013の国際規格 ICS 分類一覧
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JIS B 8327:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0131:2017
- ターボポンプ用語
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISB7547:2008
- デジタル圧力計の特性試験方法及び校正方法
- JISB7552:2011
- 液体用流量計の校正方法及び試験方法
- JISB7554:1997
- 電磁流量計
- JISB8301:2018
- 遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプ―試験方法
- JISB8302:2002
- ポンプ吐出し量測定方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8762-1:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第1部:一般原理及び要求事項
- JISZ8762-2:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第2部:オリフィス板
- JISZ8762-3:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第3部:ノズル及びノズル形ベンチュリ管
- JISZ8762-4:2007
- 円形管路の絞り機構による流量測定方法―第4部:円すい形ベンチュリ管
- JISZ8765:1980
- タービン流量計による流量測定方法