JIS B 8446-1:2016 生活支援ロボットの安全要求事項―第1部:マニピュレータを備えない静的安定移動作業型ロボット | ページ 11

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附属書I
(参考)
静的安定性の試験の例
静的安定性は,I.1及びI.2のような試験によって適合を確認するのがよい。
I.1 停止状態での傾きに対する安定性
5°傾けた面の上に,あらゆる通常使用姿勢にしてロボットを置く。このとき,ロボットは動かさない。
ただし,ロボットを5°傾ける間に,ロボットの一部が水平支持面と接触する場合は,ロボットを水平支
持台の上に乗せてから最も不利となる方向に5°傾ける。
注記1 ロボットは,電源装置に接続しない。
注記2 車輪は,動かないようにしておく。
注記3 傾斜面については,使用最大傾斜角を考慮する。
ロボットは,定格質量以下の積載物を搭載した最も厳しい状態で実施する。
このとき,ロボットは転倒してはならない。
I.2 加重状態の安定性
ロボットに対して,使用最大傾斜角の斜面において,ロボットに次のa) c) のように加重する。
a) 総質量(定格質量の積載物を含む。)が25 kg以上のロボットは,そのロボットの質量の20 %に等し
い力(ただし,最大で250 N)を床から2 m以下の高さにおいて,上方向を除くあらゆる方向に加え
たとき,転倒してはならない。このとき,使用時に動かされる可能性があるドア,引出しなどは,使
用説明書の指示の範囲で最も不利な位置に配置する。
注記1 車輪は,動かないようにしておく。
b) ロボットは,床から1 mを超えない高さにある少なくとも12.5 cm×20 cmのあらゆる水平面に対して
最大モーメントとなる箇所に,800 Nの下向きの一定の力を加えたときに転倒してはならない。ドア,
引出しなどは,この試験の実施時には閉じておく。この800 Nの力は,約12.5 cm×20 cmの平面をも
つ適切な試験用工具で加える。下向きの力は,試験用工具の平面の全面をロボットに接触させること
によって加える。試験用工具は,ロボットの平らではない表面(例えば,波形又は曲線の表面)全部
に接する必要はない。
c) ユーザ及びサービス従事者以外の一般の人が自由にアクセスできるドア又は引出しがあるロボット
は,ロボットを水平面に置き,23 kgのおもりを開けたドア又は完全に開けた引出しのうち,より不利
な方の中心上に載せるか又は中心からつり下げる。
ロボットは,いずれの加重状態においても転倒してはならない。
注記2 a) 及びb) の数値は,JIS C 6950-1:2009によっている。
注記3 c) の数値は,JIS C 9335-2-5:2004によっている。

――――― [JIS B 8446-1 pdf 51] ―――――

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附属書J
(参考)
動的安定性の試験の例
次の試験条件によって転倒,転落又はその他の許容範囲を超える異常な動作を生じることがないことを
確認するのがよい。
J.1 走行状態での不安定性
ロボットを定格最大速度以下の最も不利な速度にして,次のように走行させ,転倒がないことを確認す
る。
− 踏破可能な凸面 ロボットが乗り上げることができる最大の高さに対して,ロボットの片輪及び両輪
が段差を乗り上げるようにして走行させる。
− 踏破可能な凹面 ロボットが乗り越えることができる最大幅及び深さの溝に対して,ロボットの片輪
及び両輪が溝を乗り越えるようにして走行させる。
− 踏破不可能な凸面 凸面への衝突に関して停止又は回避を行わないロボットは,乗り上げできない高
さの段差に対して,ロボットを衝突させる。
− 連続の凹凸面 意図したロボットの走行路面に存在する連続した凹凸路面上を走行させる。
− 検知可能な障害物 凸面への衝突に関して停止又は回避を行うロボットは,ロボットの前方に検知で
きる障害物を置いた状態で走行させ,停止又は回避させる。
注記1 溝(エレベータの乗降口など)を横断できるロボットは,取扱説明書に記載された横断可能
な走行面の最大溝幅において,ロボットに対して一番厳しい角度で溝を横断させる。
注記2 可能性がある場合は,手すり,長机,低い天井,その他衝突すると転倒する可能性が疑われ
る障害物を模擬し,それへ向けて走行させる。
注記3 連続した凹凸路面の例として点字ブロックなどが挙げられる。
J.2 傾斜面の逆走
使用最大傾斜角の斜面の途中からロボットを発進させたとき,傾斜面を上れずに逆走(バック)する,
又は車輪の滑りによる許容する範囲を超える進行方向の変化がないことを確認する。このとき,床面は,
意図する使用条件の範囲で最も厳しい条件とする[例 水でぬ(濡)らす]。
注記 傾斜面については,使用最大傾斜角を考慮する。
J.3 転落に対する保護
転落を許容しないロボットに関して,転落に対する保護手段に関する検証は,製造業者のリスクアセス
メントによって決定する。適否については,リスクアセスメントによって決定された検証方法に基づいて
試験を行い,必要に応じて保護手段が作動し,転落が発生しないことを確認する。
J.4 車輪のロック
使用環境において,布などがからみついて車輪のロックの可能性がある場合は,最も転倒しやすくなる
ように,駆動輪の一部又は全てを走行中に外部から急激に停止させ,転倒がないことを確認する。

――――― [JIS B 8446-1 pdf 52] ―――――

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注記 例えば,病院などの環境で用いる場合には,包帯などを巻き込むことで車輪を拘束されること
が考えられる。
上記の試験に関して,ロボットは次の運転パターンから最も不利となる組合せを選択して試験を行う。
− ロボットの定格最高速度
− ロボットが可能な範囲での急カーブ又はUターン
− ロボットが可能な範囲での急加速又は急減速(急停止)
また,負荷を搭載するロボットに関しては,定格以下の質量,大きさ及び動特性をもつ,砂袋などの積
載物を,最も厳しい条件で積載し,実施しなければならない。

――――― [JIS B 8446-1 pdf 53] ―――――

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附属書K
(参考)
安全関連物体との衝突に関する試験の例
安全関連物体との衝突に関する試験は,次の試験条件において試験を行うのがよい。
K.1 衝突
障害物回避機能が安全関連部でない場合は無効にし,そうでない場合は有効にした状態で,衝突回避の
ためのロボットの停止機能が働かない位置,及び衝突時の危害が最も大きくなる方向から子供のダミー人
形(3歳児を想定)に向けて,定格最高速度で近付けたとき,ロボットは接触する前に停止するか又は規
定値以下の衝撃力で停止しなければならない。このとき,ロボットには定格の質量,大きさ,動特性をも
つ砂袋などの積載物を搭載する。
この規定値は,製造業者のリスクアセスメントによって決定する。また,衝突によってロボットの転倒
がないことを確認する。
K.2 押し潰し
ロボットを壁に向けて定格最高速度で走行させたとき,ロボットの最外周部が例えば,厚さ150 mmの
立方体を挟み込む前に停止するか,又は挟み込んでしまった場合に規定値以下の押付力で停止しなければ
ならない。この挟み込まれる物体の形状及び大きさ並びに押付力の規定値は,製造業者のリスクアセスメ
ントによって決定する。
注記1 150 mmは,子供の頭幅の平均値を基準とした。一般社団法人 人間生活工学研究センターの
2008年度の“子どもの身体寸法データベース”の数値を参照。
http://www.hql.jp/database/children/
注記2 上記の規定値として,AIS1相当となるHICなどを用いることができる。

――――― [JIS B 8446-1 pdf 54] ―――――

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附属書L
(参考)
ロボットの足ひ(轢)きに関する試験の例
図L.1の足型ゲージによって,ロボットの車輪が足をひ(轢)かないことを確認する。
単位 mm
注記1 足型ゲージは,3歳児程度の平均値を基準とした。一般社団法人 人間生活工学研究センターの
2008年度の“子どもの身体寸法データベース”の数値を参照。http://www.hql.jp/database/children/
注記2 寸法が決められていない箇所は,任意である。
図L.1−足型ゲージの例

――――― [JIS B 8446-1 pdf 55] ―――――

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