JIS B 8572-3:2011 燃料油メーター 取引又は証明用 第3部:微流量燃料油メーター | ページ 2

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3.23
型式承認表示
計量法に規定される特定計量器の型式について,その承認を取得している型式を示す表示。

4 単位

  微流量燃料油メーターに使用される単位は,リットル(L)で表示する。
なお,これ以外の単位であっても,関係法令によって使用が認められる場合は,その認められる範囲内
で使用することができる。

5 一般要求性能

5.1 動作範囲

  動作範囲は,次の特性によって決定する。
− 使用最大流量(Qmax)及び使用最小流量(Qmin)によって限定される流量範囲
− 燃料油の種類(燃料油の種類の表示だけではその粘度の特定化が不十分なときは,粘度又は動粘度の
限定)
− 温度換算装置をもつ場合は,換算温度範囲(換算誤差を超えない誤差の範囲内で燃料油の体積を換算
することができる燃料油の温度範囲)

5.2 流量範囲

  使用最大流量(Qmax)と使用最小流量(Qmin)との比(Qmax/Qmin)は,5以上とする。
ただし,使用最大流量(Qmax)は60 L/h(1 L/min)以下とし,使用最小流量(Qmin)は0.5 L/h(約0.008
3 L/min)以上とする。

5.3 検定公差

  検定公差は,±1 %とする。

5.4 有意な誤り

  計量値に対する検定公差の大きさの1/5よりも大きい誤りを,有意な誤りとみなす。

5.5 表示機構

  表示機構は,次による。
a) 表示機構の目量は,1 L,2 L,5 L,又はこれらに10の整数乗を乗じた値とする。
b) 表示機構は,ゼロ戻し機能をもつものを除き,外部から容易に計量値を変更できない構造とする。
c) 表示機構は,アナログ指示機構,若しくはデジタル表示機構,又はその組合せとする。
1) アナログ指示機構 アナログ指示機構は,次による。
− 目盛線の太さは,0.2 mm以上とする。
− 指針の回転方向は,時計回りとする。
− 指針の先端部と目盛板との間隔は,3 mmを超えてはならない。
− 指針の先端部が目盛線に重なり,又は目盛線に達しなければならない。
− 指針の先端部の太さは,目盛線の最も細いものの太さの1.5倍を超えてはならない。
− 上位の指針の先端部の位置と,隣接する下位の指針が指示する計量値に相当する位置との食い違
いは,上位の指針の目盛間隔の1/3を超えてはならない。
− ゼロ戻し機能をもつものは,表示がゼロに復帰したときのずれは,ゼロ目盛に隣接する目幅の1/5
(その値が2 mm未満のものにあっては2 mmとする。)を超えてはならない。

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2) デジタル表示機構 デジタル表示機構は,次による。
− 各桁の数字の転換は,その隣接する下位の桁の最後の数字転換又は指針の最後の1/10回転の間に
行われなければならない。
− 瞬間的に数字の転換が行われるものにあっては,その隣接する下位の桁の数字が完了するときに
転換が行われなければならない。
− 1未満の表示は,小数点の左に0が表示されており,かつ,計量中に常に小数点の右の数字全て
が表示されなければならない。

5.6 補助表示機構

  補助表示機構は,次による。
a) 補助表示機構は,表示機構と容易に識別できなければならない。
b) 補助表示機構の目量は,0.1 L以下とする。

5.7 温度換算装置

  温度換算装置をもつものにあって,温度換算装置の基準とする温度は,15 ℃とする。ただし,15 ℃以
外の温度を使用する場合は,その基準温度を表記しなければならない。

6 計量性能

6.1 器差特性

  使用最小流量(Qmin)以上使用最大流量(Qmax)以下の流量範囲におけるそれぞれの器差に,一定の補
正(±5 %以内)を行ったときの値は,検定公差を超えてはならない。

6.2 耐久性

  耐久試験前後の器差の差は,検定公差を超えてはならない。

6.3 温度換算装置

  温度換算装置をもつものは,次の性能を満足しなければならない。
a) 温度換算装置の基準とする温度は,温度15 ℃でなければならない。ただし,温度15 ℃以外の温度を
基準温度とする旨の表記がされているものにあっては,この限りではない。
b) 温度換算装置の検定公差は,基準温度における理論的に求められる体積の±0.5 %を超えてはならない。

6.4 電子化微流量燃料油メーター

6.4.1  電子化微流量燃料油メーターは,その器差が検定公差を超えないように設計及び製造しなければな
らない。
6.4.2 電子化微流量燃料油メーターは,7.4に規定する妨害にさらされたとき,次のいずれかで設計及び
製造しなければならない。
a) 有意な誤りを生じない。
b) 有意な誤りを検出し,かつ,その有意な誤りに対応する。
6.4.3 電子化微流量燃料油メーターは,有意な誤りが発生し,それが検出されたとき,機器内に含まれる
計量値に関する情報の回復ができるものでなければならない。

6.5 電源装置

  主電源装置の故障によって流れが遮断された場合,主電源復帰後及び遮断前までの計量値を表示しなけ
ればならない。また,主電源復帰後,中断された計量が続行できないようにするか,又は中断されたこと
が分かるように設計しなければならない。

――――― [JIS B 8572-3 pdf 7] ―――――

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6.6 外部装置の影響

  電子計算器,電気通信回路,販売時点情報管理装置,その他の外部装置などと接続して使用するものに
あっては,外部装置との接続によって性能及び器差に支障が生じるものであってはならない。

7 試験方法

7.1 器差特性試験

  器差特性試験は,使用最大流量(Qmax)で計量対象の燃料油又は試験液を1分間以上空通し後,次によ
る。
a) メーターの器差は,使用最大流量(Qmax)から使用最小流量(Qmin)までの間の5流量点で試験しな
ければならない。
b) 試験流量は,次による。
Qmin,0.3 Qmax,0.6 Qmax,0.8 Qmax,Qmax
c) 各流量点における器差は,独立して行う少なくとも3回の試験の平均値で決定しなければならない。
d) 各流量点の器差の平均値に一定値(5 %以下)を加減した値は,検定公差を超えてはならない(図2
参照)。
器差曲線
一定量(5 %以下)を
加減することによる移動
検定公差
(±1 %)
器差曲線
0%
流量(L/min)
図2−器差特性試験の器差曲線

7.2 耐久試験

  耐久試験は,メーターの使用最大流量(Qmax)で,計量対象の燃料油又は試験液を用いて実施しなけれ
ばならない。ただし,計量対象の燃料油と比べて最も厳しい試験条件となる種類の燃料油又は試験用の液
を用いる場合は,この限りでない。
通常,耐久試験の試験時間は,100時間でなければならない。ただし,耐久試験は,1回,又は何回かの
休止をしてもよい。
試験は,使用最大流量(Qmax)の0.9倍と使用最大流量(Qmax)との間の流量で実施する。
メーターは,可能な限り試験台で耐久試験にかけることが望ましい。
耐久試験後,メーターは再び7.1の試験を行う。耐久試験前後の器差の差は,いかなる調整,又は補正
なしに,検定公差以内でなければならない。

7.3 温度換算装置の試験

  温度換算装置の試験は,換算温度範囲の上限,下限及びその範囲内の任意の一つの温度を温度検出部に
与えて行う。
温度係数は,JIS K 2249による。

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7.4 電子化微流量燃料油メーターの試験

7.4.1  一般要件
電子化微流量燃料油メーターが,規定された環境及び条件下で設計されたとおりに作動し,機能するこ
とを検証するために必要な性能試験は,次による。
a) 標準条件 標準条件は,次による。
− 周囲温度 15 ℃35 ℃
− 相対湿度 25 %75 %
− 大気圧 86 kPa106 kPa
− 電源電圧 公称電圧
− 電源周波数 公称周波数
一つの影響量の影響を評価している間は,他の全ての影響量は標準条件を保持しなければならない。
各試験の間,温度及び相対湿度は,標準条件内でそれぞれ5 ℃又は10 %より多く変化してはなら
ない。
なお,標準条件の範囲を超える場合は,器差への影響を考慮しなければならない。
b) 試験項目 電子化微流量燃料油メーターに適用する試験項目は,表1による。試験は,任意の順序で
実施してよい。
表1−電子化微流量燃料油メーターの試験項目(影響因子又は妨害の適用)
箇条番号 試験項目 影響量の性質
7.4.2 高温(耐熱性)試験 影響因子
7.4.3 低温(耐寒性)試験 影響因子
7.4.4 温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験 影響因子
7.4.5 交流電源電圧変動試験 影響因子
7.4.6 短時間停電試験 妨害
7.4.7 バースト試験 妨害
7.4.8 静電気放電試験 妨害
7.4.9 放射電磁界イミュニティ試験 妨害
7.4.10 直流電源電圧変動試験 影響因子
試験体積は,使用最大流量(Qmax)で1分間計量するのに相当する体積以上で試験を行う。
電子化微流量燃料油メーターの試験方法において,試験流量は,使用最小流量から使用最大流量(Qmax)
の間の少なくとも1流量とする。
なお,試験流量は,シミュレーション(擬似流量)を用いてもよい。
7.4.2 高温(耐熱性)試験
高温(耐熱性)試験は,次による。
a) 試験方法 乾燥加熱(非結露)
b) 試験の目的 高温度条件下で,6.4.1の規定への適合性を検証する。
c) 参照規格 JIS C 60068-2-2:1995及びJIS C 60068-3-1:1995
d) 試験手順の概要 試験は,試験サイクルの条件の順に温度を設定し,各条件下において,試験対象と
なる微流量燃料油メーター(以下,EUTという。)をさらすことからなる。試験サイクルの各温度へ
の加熱及び冷却中の温度変化率は,1 ℃/minを超えてはならない。また,試験中の絶対湿度は,20 g/m3
を超えてはならない。ただし,周囲温度が35 ℃未満で試験を実施する場合の相対湿度は,50 %を超

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えてはならない。
EUTは,使用最小流量(Qmin)から使用最大流量(Qmax)の間の少なくとも1流量(又は擬似流量)
で試験を行い,試験中は作動していなければならない。
e) 試験の厳しさ 試験の厳しさは,次による。
温度は,55±2 ℃。ただし,使用温度範囲をもつ場合は,使用温度範囲の最高温度とする。
f) 試験サイクル 試験サイクルは,次による。
1) 20 ℃(標準温度)に設定し,EUTを1時間放置する。
2) 試験の厳しさによる温度に安定維持後,EUTを2時間放置する。
3) 再び標準温度に設定し,EUTを1時間放置する。
g) 最大許容変化 全ての機能は,設計どおり動作しなければならない。さらに,温度サイクルの各温度
での器差は,検定公差以内でなければならない。
7.4.3 低温(耐寒性)試験
低温(耐寒性)試験は,次による。
a) 試験方法 冷却
b) 試験の目的 低温度条件下で,6.4.1の規定への適合性を検証する。
c) 参照規格 JIS C 60068-2-1:1995及びJIS C 60068-3-1:1995
d) 試験手順の概要 試験は,試験サイクルの条件の順に温度を設定し,各条件下において,EUTをさら
すことからなる。試験サイクルの各温度への加熱及び冷却中の温度変化率は,1 ℃/minを超えてはな
らない。
EUTは,使用最小流量(Qmin)から使用最大流量(Qmax)の間の少なくとも1流量(又は擬似流量)
で試験を行い,試験中は作動していなければならない。
e) 試験の厳しさ 試験の厳しさは,次による。
温度は,−25±3 ℃。ただし,使用温度範囲をもつ場合は,使用温度範囲の最低温度とする。
f) 試験サイクル 試験サイクルは,次による。
1) 20 ℃(標準温度)に設定し,EUTを1時間放置する。
2) 試験の厳しさによる温度に安定維持後,EUTを2時間放置する。
3) 再び標準温度に設定し,EUTを1時間放置する。
g) 最大許容変化 全ての機能は,設計どおり動作しなければならない。さらに,温度サイクルの各温度
での器差は,検定公差以内でなければならない。
7.4.4 温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験
温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験は,次による。
a) 試験方法 高温高湿サイクル(結露)
b) 試験の目的 周期的な温度変化と組み合わされた高湿条件の下で,6.4.1の規定への適合性を検証する。
c) 試験手順の概要 試験は,25 ℃から試験の厳しさによる各上限温度に上昇させ,その後25 ℃に降下
させる周期的な試験環境にEUTをさらすことからなる。この周期的な試験環境の変化を24時間1サ
イクルとする。この周期的な試験環境にさらすことによって温度の上昇中に,EUT上に結露させるこ
とが望ましい。
EUTは,使用最小流量(Qmin)から使用最大流量(Qmax)の間の少なくとも1流量(又は擬似流量)
で試験を行い,高温高湿にさらされているとき,電源は通電状態にしない。
d) 試験の厳しさ 試験の厳しさは,次による。

――――― [JIS B 8572-3 pdf 10] ―――――

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