この規格ページの目次
- 4 安全衛生
- 4.1 一般
- 4.2 電源接続
- 4.3 油圧システムへの接続
- 4.4 液体の取扱い
- 5 モニタ技術の選択
- 5.1 一般
- 5.2 選択
- 6 モニタ方法及び測定上の要求事項
- 6.1 一般
- 6.2 サンプル採取
- 6.3 オフラインサンプル採取
- 6.4 オンライン分析
- 6.5 インライン分析
- 6.6 油タンク又は容器からの吸引分析
- 6.7 校正上の要求事項
- 6.8 データの確かさの確認
- 6.9 作業者への教育訓練
- 6.10 分析精度の管理方法
- 7 試験報告書
- JIS B 8673-1:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS B 8673-1:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS B 8673-1:2011の関連規格と引用規格一覧
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B 8673-1 : 2011 (ISO 21018-1 : 2008)
油圧システムで使用する流体中の固体粒子の量と粒径分布とを表し,次の例のように/(斜線)で区切
った三つの番号からなる。
例 JIS B 9933の表1(スケール番号の割当て)から,22/18/13のコードは,液体サンプル1 mL中に,
4 μm (c) 以上の粒子が20 000を超え40 000以下(スケール22),6 μm (c) 以上の粒子が1 300を
超え2 500以下(スケール18),14 μm (c) 以上の粒子が40を超え80以下(スケール13)存在す
る。
4 安全衛生
4.1 一般
モニタ機器の操作は,常に機器の製造業者の指示に従って行い,地方自治体の定めた条例に従わなけれ
ばならない。必要な場合には保護具を使用する。
4.2 電源接続
モニタ機器に電源を接続する場合は,モニタ機器の製造業者の指示に従い注意して行わなければならな
い。また,モニタ機器に適合した保護ヒューズが付いていることを確認する。
4.3 油圧システムへの接続
モニタ機器を油圧システムに接続するときは,モニタ機器の製造業者の指示に従って,安全,かつ,漏
れのない方法によって行わなければならない。使用する全ての継手は,サンプル採取箇所の圧力に適した
ものでなければならない。
全ての継手及びプラグは,取り外す前に確実に内部の圧力を取り除かなければならない。
注記 圧力配管からのサンプル採取に関しては,箇条6を参照。
4.4 液体の取扱い
4.4.1 揮発性液体
揮発性液体は,次のように使用しなければならない。
a) 関連する製品安全データシート(MSDS)に従って使用する。
b) 引火点以下の温度で使用する。
c) 引火源になり得るものから遠ざけて使用する。
別の容器に揮発性液体を移送するときには,静電気放電に注意して慎重に行わなければならない。
4.4.2 溶剤
溶剤は,よく換気された部屋で使用する。また,エアロゾルの発生は避けなければならない。
注記 例えば,ノズルから噴射させる溶剤が容器に垂直に当たるとエアロゾルが発生しやすいため,
角度をつけて容器に当てることによって,エアロゾルの発生を避ける。
4.4.3 接地
溶剤又は揮発性可燃性液体をろ過又は分配するために使用する装置は,噴出口近傍での静電気放電の危
険を避けるために電気的に接地しなければならない。
4.4.4 環境対応
全ての液体及び化学物質は,地方自治体の定めた条例に従って処分しなければならない。こぼれたとき
は関連するMSDSで詳細に示されているように清掃する。
4.4.5 化学的適合性
様々な工程で使用する全ての化学物質が,設備の一部を溶解又は腐食させてはならない。さらに,化学
物質及び流体が互いに混ざり合うときに,反応して異物を発生させてはならない。
――――― [JIS B 8673-1 pdf 6] ―――――
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B 8673-1 : 2011 (ISO 21018-1 : 2008)
5 モニタ技術の選択
5.1 一般
使用するモニタ機器及び技術は,少なくとも次の項目を考慮して選択する。
a) モニタ機器がどのような分析方法に使用されるか。
b) 分析を必要とする目的
c) 測定項目
d) 液体の特性
5.2 選択
モニタ機器は,附属書A及び附属書Bで詳細に記述されている操作上の分析項目をよく考慮し,モニタ
に関する個々の要求を満たす機器及び技術を選択する。
注記 サンプル採取及び分析の方式の説明は,A.1を参照。また,モニタ機器を選択するための種々
の要因は,A.2を参照。
6 モニタ方法及び測定上の要求事項
6.1 一般
いかなるモニタ方法及び測定技術を選択しても,正確なデータを取得し誤差を最小にするためには多く
の注意を払わなければならない。
この箇条では,誤差を小さくする一般的な手順を示す。
6.2 サンプル採取
6.2.1 サンプル採取の目的に合致するサンプル採取位置を選択する(JIS B 9936参照)。
注記1 正しいサンプル採取技術を使用することは重要である。実際の流れ配管に接続したサンプラ
を使用すると,余分な汚染による誤差を抑えることができる。
注記2 サンプル採取のときに混入する粒子汚染物によるサンプルの汚染濃度は,ろ過されているシ
ステム内部の液体の汚染濃度よりはるかに高いことがある。
6.36.6のサンプル採取手順は,信頼できる結果を得るための代表的な方法で,JIS B 9936と併せて用
いるのが望ましい。
6.2.2 JIS B 9936に準拠するサンプル採取バルブを使用する。
6.2.3 一般に清浄度をモニタする場合には,システムが運転中で,状態が安定しているときにサンプルを
採取する。
注記 運転を開始してから30分程度経過すれば,状態が安定する。
6.2.4 機械又は工程の定期的な清浄度のモニタを行う場合には,同じ場所から同じ方法でサンプルを採取
する。
6.3 オフラインサンプル採取
6.3.1 洗浄し,JIS B 9937に従って検定したサンプル瓶を使用する。
6.3.2 サンプル採取の目的に合致したサンプル採取バルブの取付け場所を決める。
6.3.3 乱流状態が存在する位置にサンプル採取バルブを取り付ける。
6.3.4 サンプル採取バルブと接続管とを,少なくとも2 L/minの流量で500 mL以上の流体を通過させフ
ラッシングする。ただし,次に示す場合には,1 L3 Lの液体を通過させる。
a) バルブがJIS B 9936の要求を満たしていない場合
b) 長い接続管を使用している場合
――――― [JIS B 8673-1 pdf 7] ―――――
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B 8673-1 : 2011 (ISO 21018-1 : 2008)
c) システムの液体が,JIS B 9933に規定する清浄度コードで14/12/9以下の場合
6.3.5 周辺環境からの汚染の影響を最小限にするような方法でサンプルを採取する。
6.3.6 サンプルを採取したら直ちに蓋をし,間違いが起こらないような識別ラベルを付ける。
6.3.7 ドレンバルブからのサンプル採取は行わない。
6.4 オンライン分析
6.4.1 JIS B 9936で規定した手順及びサンプル採取バルブを使用する。
6.4.2 モニタ機器の吸込み不良及びキャビテーションの発生を避けるために十分な圧力を供給する。
6.4.3 分析を始める前に,管路接続後少なくとも1 L2 Lの液体でサンプル採取接続管をフラッシング
する。
6.4.4 二つの連続したサンプルからのデータが,次に示す要求のうち一つを満たすまで分析を続ける。
a) 結果が,モニタ機器の製造業者の設定した限界内にある。
b) 要求される結果が粒子計数の場合には,モニタしている最小粒子径における試験結果の差が10 %以下
である。
c) 同じ清浄度コードが記録されている。
6.5 インライン分析
モニタ機器の設置場所は,次による。
a) 主要な流れが通過する場所
b) 乱流状態が存在する場所
6.6 油タンク又は容器からの吸引分析
6.6.1 液体が動いている場所からサンプルを採取する。
6.6.2 サンプルを抽出する前に,容器を振り,容器内の液体をよくかき混ぜる。容器が大きく容器内の液
体をかくはん(攪拌)できない場合には,報告書にその旨を記載しなければならない。
注記 誤差及び変動が非常に大きいので,この方法は推奨する方法ではない。
6.6.3 汚染物がサンプル,容器及び油タンクに入り込まないように,サンプルを採取する場所の周辺を清
浄にする。
6.6.4 システムで使用している液体を用いて,モニタ機器及びその接続配管をフラッシングする。フラッ
シングに必要な液体の量は,モニタ機器及びその接続配管内の全容量の10倍以上とする。
6.6.5 二つの連続したサンプルからのデータが,次に示す要求のうち一つを満たすまで分析を続ける。
a) 結果が,モニタ機器の製造業者の設定した限界内にある。
b) 要求される結果が粒子計数の場合には,モニタしている最小粒子径における試験結果の差が10 %以下
である。
c) 同じ清浄度コードが記録されている。
6.7 校正上の要求事項
モニタ機器によっては,この規格で規定した校正手順が適用できない場合もあるが,このような場合で
も,この規格の要件には可能な限り従わなければならない。例えば,この規格で規定した校正手順が適用
できないモニタ機器は,A3テストダスト(ISO 12103-1:1997の箇条3参照)を用いて校正又は確認しなけ
ればならない。この方法によって,JIS B 9932又はJIS B 9935を用いて校正した自動粒子計数器(APC)
の結果とモニタ機器の結果との差を最小にすることができる。
なお,顕微鏡による粒子計数法では,粒子の最長寸法を計測しなければならない。
――――― [JIS B 8673-1 pdf 8] ―――――
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B 8673-1 : 2011 (ISO 21018-1 : 2008)
6.8 データの確かさの確認
6.8.1 データを報告する前に,許容できない誤差を検出する手順を確立しなければならない。誤差を検出
する手順は,適用できる限り,6.8.26.8.4を用いる。
6.8.2 モニタ機器に関して,二つの連続したサンプルからのデータが,次に示す要求を満たすまで分析を
続ける。
a) 結果が,モニタ機器の製造業者の設定した限界内にある。
b) 要求される結果が粒子計数の場合には,モニタしている最小粒子径における試験結果の差が10 %以下
である。
c) 同じ清浄度コードが記録されている。
6.8.3 試験データを見直し,それらが次に示すデータと同じ桁数であることを確認する。
a) 同じシステム又は工程から得た以前のデータ
b) 同じろ過レベルを使用する同様のシステムから得た以前のデータ
6.8.4 オフライン分析では,モニタ機器の有効性を妨げる要素がないか,前もってサンプルを観察する。
次に例を示す。
a) 大きな粒子が存在すると,モニタ機器内の狭い通路,オリフィス又はセンサを塞ぐことがある。大き
な粒子が存在すると,小さな粒子が多数存在することを意味する。
b) /O乳化形作動液,O/W乳化形作動液,作動液の混合など,液中に別の液体が存在することによるサ
ンプルの濁りは,粒子の検出に光の透過を利用するモニタ機器の検出機能を妨げることがある。
c) 透明ではあるが暗く見えるサンプルは,摩耗粉,酸化生成物などの微細粒子が存在することを示す。
サンプル中に微細粒子が存在すると,同時通過の影響でモニタ機器の有効性を妨げることがある。
d) サンプル中に気泡が存在すると,光の通路を妨げる。分析を行う前に気泡を除去する。
6.9 作業者への教育訓練
分析手法及びモニタ機器の使用方法について作業者を訓練する。可能ならば,訓練内容は作業者の適正
に応じて計画する。訓練プログラムには,次の項目を含めなければならない。また,作業者の訓練記録を
保管することを推奨する。
a) 利点,欠点を含め,使用する手法の原理
b) モニタ機器の主要な特徴
c) モニタ機器を使用しての訓練
d) 基本的問題の解決方法の説明
注記 測定の誤差を認識し,測定の誤差を最小にするには,測定の知識と経験とが必要である。使用
するモニタ機器及び分析手法の両方の適切で体系的な訓練は重要である。
6.10 分析精度の管理方法
6.10.1 分析手法から得られた結果の精度によって,作業者の能力を評価する手順を準備する。
6.10.2 作業者を含めて,分析手法の再現性の程度を評価し記録する。測定値の変動の程度によっては,作
業者を再訓練する。
7 試験報告書
報告書には,次の項目を含めなければならない。
a) サンプル名
b) 分析日
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B 8673-1 : 2011 (ISO 21018-1 : 2008)
c) モニタ機器
d) 分析方法
e) 分析結果
f) 考察
――――― [JIS B 8673-1 pdf 10] ―――――
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JIS B 8673-1:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 21018-1:2008(IDT)
JIS B 8673-1:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.100 : 流体動力システム > 23.100.60 : ろ過器,シール及び流体の汚れ
JIS B 8673-1:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0142:2011
- 油圧・空気圧システム及び機器―用語
- JISB9932:2015
- 油圧―液体用自動粒子計数器の校正方法
- JISB9933:2000
- 油圧―作動油―固体微粒子に関する汚染度のコード表示
- JISB9933:2021
- 油圧―作動油―固体微粒子に関する汚染度のコード表示
- JISB9935:2001
- 油圧―液体用オンライン式自動粒子計数システム―校正方法及び妥当性確認方法
- JISB9936:2001
- 油圧―微粒子分析―運転中のシステム管路からの作動油試料採取方法
- JISB9937:2001
- 油圧―作動油試料容器―清浄度の品質及び管理方法