JIS B 8751-1:2020 ファインバブル技術―オゾンファインバブル水発生システムの性能試験方法―第1部:メチレンブルー脱色法 | ページ 2

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せき(漬)の有無に対応可能な容量のカラムとする。基準となる試験水槽は,容量が60 L以上のガラス製
とし,試験時水深は35±1 cmとする。試験カラムの底面積と水表面積とは等しくすることが望ましい。
測定装置の検証又は校正は,次による。
a) オゾン濃度計 この確認については,JIS B 9946の9.2(オゾン濃度計)による。
b) 光度測定器 インライン式吸光度測定器の校正及び計測確認(標準液)をする。
c) H計 標準校正液による確認をする。
4.6.4 水
JIS K 0557で規定する,A1以上の水とする。
4.6.5 メチレンブルー(試薬)
JIS K 8897で規定するメチレンブルー粉末を用いる。
注記 最大吸収波長は664 nmである。
4.6.6 メチレンブルー標準原液
メチレンブルー粉末0.15 gをひょう(秤)量し,水1 Lに溶解させたもの。
4.6.7 試験用着色水
メチレンブルー標準原液1 Lを希釈し,60 Lに調製したもの。
試験用着色水のpHが8以上及び5未満のときは,試験に用いてはならない。試験開始時は,水温20±2 ℃,
pH中性域とするのがよい。
4.6.8 循環ポンプ
試験カラム内の試験水を光度測定器に送水し,循環運転する循環ポンプは,流量7 L/min.(流速23 cm/s)
程度の性能をもつポンプとする。
4.6.9 光度測定器
光度測定器は,色度計,分光光度計又は吸光度測定器とし,吸光度測定器の場合はインライン式の吸光
度測定器を用いることが望ましい。光度測定器は,水中の一定の距離を透過する可視光の光量を測定する
ための測定器とし,次による。
a) 測定波長は,664 nmとする。
b) 測定時間は,メチレンブルー濃度が初期の高濃度から透明になるまでを一連の測定周期とした場合,
少なくとも5周期を測定できる時間。1周期の測定の間に少なくとも100点以上の光量測定を行い,
当該データを測定時刻とともに記録する。
注記 測定開始信号を人為的方法も含め,ファインバブル発生開始信号と同期できることが必要で
ある。
c) サンプリングは,ファインバブルの動的な挙動及び濃度値の減少の影響を最小限にするため,できる
だけ短時間に実施するか,又はフローで測定することが望ましい。サンプリングした試料は試験水槽
に戻す。
d) 校正は,濃度既知のメチレンブルー標準液(試験用メチレンブルー液よりも濃度の高いものとする。)
と透明な水とを用意し,後者を用いて試験用メチレンブルー液の濃度以下で既知の濃度の3種類の溶
液及び試験用メチレンブルー液の濃度以上で既知の濃度の2種類の溶液の合計5種類の溶液を調製し
ておく。標準液の濃度は,メチレンブルーの量と水の量とをひょう量によって決定し,希釈液の濃度
は透明な水と標準液との希釈時の質量比をひょう量によって決定する。空気,水及び上記の5種類の
溶液をそれぞれ5回測定し,空気の場合の出力に対する比と濃度とを比較して,出力対濃度校正曲線
を決定する。

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e) 試験水のメチレンブルー濃度測定は,試験水に含まれるファインバブルが,メチレンブルー濃度測定
に影響を及ぼす可能性があるため,次のいずれかの措置を講じなければならない。
1) 試験水の吸光度とオゾンファインバブル水の吸光度とを,メチレンブルーを入れない状態で測定し,
それぞれを記録する。この二つの値の差を,試験時のメチレンブルー濃度測定器の出力吸光度から
減算し,補正する。
2) オゾンファインバブルを導入し,脱色が十分に進んで試験水槽中の透過率がほぼ飽和状態になった
ことを確認した後,測定器による測定値の漸近変化を参考として最終値を推定し補正に使用する。
その推定の不確かさを見積もり,補正の不確かさとする。

4.7 排オゾン処理部

  排オゾン処理部は,JIS B 9946の箇条4のd)(排オゾン処理部)による。

4.8 試験の手順

  試験の手順は,次による。
a) 試験使用機器を設置して接続し,動作の確認を行う。
b) 光度測定器の校正を実施する。
c) 試験水槽に59 Lの水を投入し,メチレンブルー標準原液1 Lを投入した後,かくはんしたものを試験
用着色水とする。
d) 試験用着色水を光度測定器で計測し,初期吸光度を計測する。
e) オゾン発生部を作動させ,オゾン流量を0.5 L/min,オゾン発生量を3 g/h及びガスゲージ圧力を0.1 MPa
以下となるように調整する。
f) ファインバブル水発生システムにオゾン配管を接続する。
g) オゾン発生部及びファインバブル水発生システムの運転を開始する。光度測定器の計測及び排オゾン
処理部の運転は試験開始の前から始める。
h) 試験開始後,1 ABS未満の吸光度が得られた時点で各試験装置の運転を停止し,試験を終了する。
i) 試験中及び試験後は装置周辺で環境オゾン濃度の確認を行い,排オゾン処理方法に関してはJIS B
9946の5.4(排オゾン処理部)による。試験処理後の水は,溶存するオゾンを次のいずれかの方法で
適切に処理し,溶存オゾン濃度を確認した上で放流する。
1) 活性炭に通水する。
2) ファインバブル水発生システムに空気を送り,脱気した上で排オゾン処理をする。
3) 還元剤を投入する。
4) 自然放置する。
j) 光度測定器のデータを収集し解析する。
警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の試験室での作業に精通していることを前提とする。
この規格は,試験仕様に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。
この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置を取らなければなら
ない。

5 脱色効果試験の表し方

5.1 評価の対象

  光度測定器の計測データによって,経過時間と吸光度とをデータ化し,試験結果をグラフに表す(図2
参照)。試験開始時は循環処理が不安定であるため,ファインバブル水発生システムの運転開始から1分を

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経過するまでは予備運転とし,評価の対象から除外する。その後,吸光度1 ABS未満になるまで運転して
得られた値から吸光度の半減期以上までに要する時間を評価の対象とする。

5.2 評価手順

  メチレンブルー初期吸光度(C0)に対して,経過した時間(t)後の吸光度(C)の値によってファイン
バブル水発生システムの性能を評価する。その手順は次による。
a) 初期吸光度の半分(C0/C=2)以上となる時間t1/2を読み取る。
b) 運転開始t0秒後からt1/2秒後までのデータに対して,図2を参考にして,次の式のグラフを作成する。
kt=ln(C0/C)
ここに, k : 傾き
t : 経過時間(s)
C0 : メチレンブルー初期吸光度
C : 経過した時間(t)後の吸光度
c) 傾きkを対象として,ファインバブル水発生システムの性能を評価する。
InC
(0C
/ )
kt=ln(C0/C)
経過時間t(s)
1 → ln(2)=0.693
2 → t1/2
図2−脱色効果試験結果図の例

5.3 不確かさ

  不確かさは,JIS Z 8404-2の箇条5(不確かさのタイプAの評価)による。

6 試験報告書

  試験報告書には,取引の証明及び/又は管理保存用として使用することを考慮し,次の項目を記載する。

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ただし,受渡当事者間の協議によって,これらの項目の一部を省略又は追加してもよい。
なお,表形式で報告書を作成してもよい。
a) 試験機関名
b) 試験年月日,場所及び試験環境(温度及び湿度)
c) 試験したファインバブル水発生システムの記載(識別,運転設定条件及び主要システムパラメータ)
d) 脱色効果試験結果の図
e) 脱色効果試験の記載(不確かさ及びオゾン発生部の濃度)
f) 規格番号(この規格,使用着色剤名称),適用試験設備の記載及び試験手順の記載
g) ファインバブルの特性(ファインバブルのサイズ及び個数濃度)
なお,脱色に使用したファインバブルの試験方法を附属書Bに示す。

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附属書A
(参考)
インライン式吸光度測定器の例
A.1 インライン式吸光度測定器の例
インライン式吸光度測定器は,次による。
a) この規格に適合するプロセス用インライン吸光度·濁度計測システムの例を図A.1に示す。
吸光度測定 散乱光測定
L0 L1 L0 Ls
L0
L0=ランプ光強度 L0=透過光強度
L1=検出器光強度 Ls=散乱光強度
図A.1−インライン吸光度·濁度計測システムの例
b) プロセス用インライン吸光度·濁度計測システムは,プロセス流体又はガスの濃度·濁度を可視光,
近赤外光及び紫外光を用いて測定するシステムである。
c) プラントの配管,発酵槽,リアクタ,タンク及び容器の各部位に設置され,正確でリアルタイムな分
析を行うことが可能である。標準的な用途は,成分濃度の検出,測定する固体·液体·気体のプロセ
ス測定,微量汚染物質,品質保証分析及びその他一連の測定である。
d) プロセス用インライン吸光度·濁度計測システムは,次の三つの主要アセンブリで構成する。
1) 光源及び検出器アセンブリが装備されたインラインフローセル
2) デジタル又はアナログコンバータ
3) センサ及びコンバータ接続用ケーブルセット
e) 光源からの光はセンサ内で収束し,プロセス流体に送り出される。発生する光はプロセス媒体を貫通
して正確にフィルタを通り,反対側の高精度吸光検出器又は散乱光検出器によって測定される。
f) その結果,プロセスセンサから発生する光電流は正確に増幅及び分析され,トランスミッタによる変
換後に各プラントのプロセス制御システムに送信され,様々な測定単位が使用可能である。

――――― [JIS B 8751-1 pdf 10] ―――――

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