JIS Z 8404-2:2008 測定の不確かさ―第2部:測定の不確かさの評価における繰返し測定及び枝分かれ実験の利用の指針

JIS Z 8404-2:2008 規格概要

この規格 Z8404-2は、不確かさの成分が,繰返し測定,測定機器,試験項目又は検査用標準の統計解析から見積もることができるような実験的状況について規定。1段,2段又は3段の枝分かれ実験から不確かさを見積もる場合だけを規定。

JISZ8404-2 規格全文情報

規格番号
JIS Z8404-2 
規格名称
測定の不確かさ―第2部 : 測定の不確かさの評価における繰返し測定及び枝分かれ実験の利用の指針
規格名称英語訳
Measurement uncertainty -- Part 2:Measurement uncertainty for metrological applications -- Repeated measurements and nested experiments
制定年月日
2008年1月20日
最新改正日
2017年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO/TS 21749:2005(IDT)
国際規格分類

ICS

17.020
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2008-01-20 制定日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS Z 8404-2:2008 PDF [39]
                                                               Z 8404-2 : 2008 (ISO/TS 21749 : 2005)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[2]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[3]
  •  4 不確かさの評価の統計的方法・・・・[5]
  •  4.1 GUMのアプローチ・・・・[5]
  •  4.2 チェック用標準・・・・[6]
  •  4.3 不確かさの評価のステップ・・・・[7]
  •  4.4 この規格における例・・・・[7]
  •  5 不確かさのタイプAの評価・・・・[8]
  •  5.1 一般・・・・[8]
  •  5.2 不確かさのタイプAの評価における時間の役割・・・・[9]
  •  5.3 測定方法・・・・[14]
  •  5.4 材料の不均質性・・・・[16]
  •  5.5 測定の方法によるかたより・・・・[18]
  •  6 不確かさのタイプBの評価・・・・[25]
  •  7 不確かさの伝ぱ(播)・・・・[26]
  •  7.1 一般・・・・[26]
  •  7.2 一変数関数に関する公式・・・・[27]
  •  7.3 二変数関数に関する公式・・・・[27]
  •  8 事例-ゲージ調査からの不確かさのタイプAの評価・・・・[28]
  •  8.1 目的及び背景・・・・[28]
  •  8.2 データの収集及びチェック用標準・・・・[29]
  •  8.3 併行精度,日間及び長時間効果の解析・・・・[29]
  •  8.4 プローブのかたより・・・・[30]
  •  8.5 配線のかたより・・・・[32]
  •  8.6 不確かさの計算・・・・[34]
  •  附属書A(規定)記号・・・・[36]
  •  参考文献・・・・[37]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Z 8404-2 pdf 1] ―――――

Z 8404-2 : 2008 (ISO/TS 21749 : 2005)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準
原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大
臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS Z 8404の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS Z 8404-1 第1部 : 測定の不確かさの評価における併行精度,再現精度及び真度の推定値の利用の
指針
JIS Z 8404-2 第2部 : 測定の不確かさの評価における繰返し測定及び枝分かれ実験の利用の指針

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Z 8404-2 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                              JIS
Z 8404-2 : 2008
(ISO/TS 21749 : 2005)

測定の不確かさ−第2部 : 測定の不確かさの評価における繰返し測定及び枝分かれ実験の利用の指針

Measurement uncertainty−Part 2: Measurement uncertainty for metrological applications−Repeated measurements and nested experiments

序文

  この規格は,2005年に第1版として発行されたISO /TS 21749を基に,技術的内容及び対応国際規格の
構成を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
試験,校正及びその他のための試験所は,測定結果及びそれに伴う不確かさを報告することが頻繁に求
められる。不確かさの評価は,時間及び資源が必要な継続的なプロセスである。特に,試験所が実施して
いる多くの試験及びその他の操作には複数の不確かさの要因が絡み合っている。“Guide to the expression of
uncertainty in measurement”(以下,GUMという。)に示す,不確かさの成分を合成するというアプローチ
に沿って,この規格では,個々の成分,とりわけタイプAの(統計的)評価に基づいた個々の成分を評価
するために,分散分析を利用することに焦点をあてている。
試験所は,解析において不確かさの成分への分解ができるように,適切な回数の測定を実施するという
実験の計画をまとめる。計画及び実施,また,その後の解析及び不確かさの評価という点から見ると,実
験には,特に統計的解析のようなデータ解析手法に習熟していることが求められる。したがって,試験所
の要員は,必要となる資源について知しつ(悉)し,必要なデータ収集及び解析を計画することが重要で
ある。
この規格では,タイプAの評価に基づく不確かさの成分を,測定機器,試験品目又はチェック用標準に
よる複数の測定結果の統計解析から評価できる。
この規格の一つの目的は,例えば,現在進行中の製造検査として実施する,試験品目の測定の不確かさ
の評価について指針を示すことである。このような不確かさには,測定プロセスそれ自体からの寄与分,
及び製造プロセスの変動からの寄与分が含まれる。両タイプの寄与分には,オペレータ,環境条件及びそ
の他の効果によるものが含まれる。測定プロセスの効果と製造変動の効果とを分離するために,チェック
用標準の測定によって測定プロセスそれ自体についてのデータを得ることができる。このような測定は,
試験品目について行った測定と名目上は同じである。特に,チェック用標準の測定は,時間に依存した効
果を明確にするために用いているので,このような効果を評価して,チェック用標準の測定のデータベー
スと対比させることができる。これらの量のベースラインを履歴データから確定してしまえば,これらの
標準は,プロセスのかたより及び長期的ドリフトを管理する上でも有用になる。

――――― [JIS Z 8404-2 pdf 3] ―――――

2
Z 8404-2 : 2008 (ISO/TS 21749 : 2005)
箇条4では,GUMで推奨されているアプローチに含まれる不確かさ評価の統計的方法,チェック用標
準の使用,不確かさの評価のステップ,及びこの規格の事例について簡単に説明する。箇条5はこの規格
の主要部分であり,タイプAの評価を検討する。時間に依存した不確かさの要因の取扱いでは,分散分析
の枝分かれ計画を使用する。測定方法,材料の不均質性,測定の方法によるかたよりなどの不確かさの要
因と関連する不確かさ解析を検討する。箇条6では,完全性を確保するために,タイプB(非統計的)の
不確かさの評価について検討する。GUMにある不確かさの伝ぱ(播)則は広く使われている。箇条7で
は,この伝ぱ(播)則を一変数,二変数の幾つかの関数に適用した公式を提示する。箇条8では,一事例
として,ゲージ調査に対する不確かさのタイプAの評価について検討する。そこでは,様々な要因による
様々な不確かさの成分が得られる。附属書Aでは,この規格で使用する統計的記号の表を規定する。

1 適用範囲

  この規格は,GUMに採用されているアプローチに従って,不確かさの成分を求め,合成する基本的な
手順を確立する。この基本手順には,個々の成分,特に不確かさのタイプAの評価として分類される,統
計的方法に基づく不確かさ成分を評価するために分散分析を使用する統計的枠組みが追加されている。完
全なものとするために,不確かさのタイプBの評価(非統計的方法)の短い記述も含めた。
この規格は,不確かさの成分が,繰返し測定,測定機器,試験項目又は検査用標準の統計解析から見積
もることができるような実験的状況について規定する。
この規格は,1段,2段又は3段の枝分かれ実験から不確かさを見積もる場合だけを規定する。より複雑
な実験的状況,例えば,測定者の影響と測定機器の影響との交互作用又は交差的な影響が存在するような
状況は取り扱わない。
この規格は,破壊測定,又は動的に変化するシステム(例えば,流体,電流又は電気通信システム)に
対する測定のように,繰返しができない測定には適用できない。また,標準物質(特に化学物質)の認証
及び“ひょう(秤)量法”として知られている方法で測定対象物(artefact)が比較されるような校正を,
特別の対象としているわけではない。標準物質の認証については,JIS Q 0035を参照。
共同実験の結果を利用できる場合の手法は,この規格の第1部に規定する。この規格の第1部とこの規
格との主な違いは,第1部が再現性データ(併行精度の影響が避けられない)に関するものであるのに対
して,この規格は併行精度データ及びデータ処理のための分散分析に焦点を絞っているところである。
この規格は,様々な測定,例えば,長さ,角度,電圧,抵抗,質量,密度などの測定に適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO /TS 21749:2005,Measurement uncertainty for metrological applications−Repeated measurements
and nested experiments (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Q 0035 標準物質の認証−一般的及び統計学的原則
注記1 対応国際規格 : ISO Guide 35,Certification of reference materials−General and statistical
principles(IDT)
注記2 ISO Guide 35は,対応国際規格では参考文献となっているが,規定事項として引用されて

――――― [JIS Z 8404-2 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
Z 8404-2 : 2008 (ISO/TS 21749 : 2005)
いるため,引用規格に追加する。
JIS Z 8101-1 統計−用語と記号−第1部 : 確率及び一般統計用語
注記 対応国際規格 : ISO 3534-1:1993,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 1: Probability and
general statistical terms(MOD)
JIS Z 8101-2 統計−用語と記号−第2部 : 統計的品質管理用語
注記 対応国際規格 : ISO 3534-2:1993,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 2: Statistical quality
control(MOD)
JIS Z 8101-3 統計−用語と記号−第3部 : 実験計画法
注記 対応国際規格 : ISO 3534-3,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 3: Design of experiments
(IDT)
JIS Z 8402-1 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第1部 : 一般的な原理及び定義
注記 対応国際規格 : ISO 5725-1,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 1: General principles and definitions(IDT)
JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第2部 : 標準測定方法の併行精度及
び再現精度を求めるための基本的方法
注記 対応国際規格 : ISO 5725-2,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 2: Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard
measurement method(IDT)
JIS Z 8402-3 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第3部 : 標準測定方法の中間精度
注記 対応国際規格 : ISO 5725-3,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 3: Intermediate measures of the precision of a standard measurement method(IDT)
JIS Z 8402-4 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第4部 : 標準測定方法の真度を求め
るための基本的方法
注記 対応国際規格 : ISO 5725-4,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 4: Basic methods for the determination of the trueness of a standard measurement method
(IDT)
JIS Z 8402-5 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第5部 : 標準測定方法の精度を求め
るための代替法
注記 対応国際規格 : ISO 5725-5,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 5: Alternative methods for the determination of the precision of a standard measurement
method(IDT)
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部 : 精確さに関する値の実用的
な使い方
注記 対応国際規格 : ISO 5725-6,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 6: Use in practice of accuracy values(IDT)
Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM),BIPM/IEC/IFCC/ISO/IUPAC/IUPAP/
OIML(計測における不確かさの表現のガイド)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8101-1,JIS Z 8101-2,JIS Z 8101-3及びJIS Z 8402(すべ

――――― [JIS Z 8404-2 pdf 5] ―――――

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JIS Z 8404-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/TS 21749:2005(IDT)

JIS Z 8404-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8404-2:2008の関連規格と引用規格一覧